弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》 作:ルルザムート
第53話です、お楽しみください
J地区 住宅街 米軍vsNFFサービスの戦場にて…
「班長!彼らは一体…?」
「…私に分かるわけがないだろう」
突如現れた謎の剣士達、それがさっきまで我々米軍が苦戦していた化け物共を次々に斬り伏せている
「何者なんだ、いったい──」
「はーい、お届け
!?
「こいつ!?「待て、撃つな!…クライム隊長!?」
目の前に降り立った背広を着た男、どこか掴みどころのない表情の彼の脇にはよく知る軍人であり英雄であるクライム・アルバートが抱えられていた
「い、今どこから…」
「んじゃ、確かに送り届けたから。」
空から降ってきた。文字通りそう表現するしかない登場の仕方に困惑する兵達をよそに男が消える
いったいこれは…
「話は後だ!」
!
「隊長!」
「戦車とゴリラ兵は無視してザコを叩け!新撰組と共闘してこの死地に活路をこじ開けるッ!行くぞ!!」
「…ッ!」
了解!!
〜
同時刻
「〜〜〜!」
「────?──!」
米軍を押し潰そうと狭まる包囲網の外側で、その包囲網を切り刻まんとする剣士が2人
その場に限っては2人しかいなかったがそれでも彼らが苦戦することは無い
「ねぇ沖田ちゃん」
長身、細身、浅葱色の羽織を着た男性。新選組三番隊隊長、斎藤一が気怠そうに、だが剣筋を止めること無くもう1人の剣士へと話しかける
「あれ?齋藤さんもこっちに来たんですね?ですが今忙しいですし後にしません?」
そしてそれを呆れ気味にやんわりと静止する白髪の少女、彼と同じ格好をした彼女こそ新撰組一番隊隊長、沖田総司。
「いやいや、確かに忙しい──けどっ!?」
彼の背後に回り込んだ使い魔の不意打ち。が、驚愕しながらもそのまま斬り伏せ、次の敵へと太刀筋を動かす
「ほらもー言わんこっちゃない、いいからとりあえず斬りましょうよ」じゃないと終わらないですよ?この数は。
「分かってるよ、ただ…ね?引っ越しみたいなノリで言うセリフじゃないと思うんだけどなぁ」
「どうですかね?刀以外運ばなくていい分引っ越しより楽じゃないですか?」
「………それ、本気で言ってる?」
「いえ、冗談ですが。」
「…」汗
2人の間を漂う微妙な空気。戦場とは思えない空間を2人の刀が斬り裂いていき、みるみる包囲網を打ち崩していく
「まぁ確かにそう長く現界できそうにないですし会話のキャッチボールくらいはします…よっと!」
会話はしつつ、しかし敵から意識を逸らすことなく彼女は応える
「ありがとね…沖田ちゃんさぁ、
「え?うーん…多分世界の終わりじゃないですか?
じゃなきゃ隊士もこんなに集まりませんよ」
「だよねぇ…」
────
『誠の旗』
新撰組副長、土方歳三が発動したこの宝具により極短時間のみの現界を果たした新撰組の隊士達。彼だけの宝具…というわけではなく、新撰組隊長格は全員この宝具を持っている(当宝具で召喚された者には無い)
また所持者全員が全く同じ効果を発揮する、というわけでもなく呼び出される隊士1人1人と所持者の相性も関係してくる。言ってしまえば所持者と仲の悪い隊士は召喚に応じる事はないのだ
また今回、土方歳三の場合はかつて新撰組にて汚れ仕事…具体的には尋問や裏工作などを主にやってきた隊士達が召喚される。…
────
「副長のマスター運びながらちょっと見回してみたけど、うん。
「ああやっぱり、1人1人が人理に刻まれた英雄でもありますからねぇ…名前が残らないとしても世界の危機には敏感ってこと…ですっ!」
音なく走る斬撃がとうとう使い魔の包囲網に風穴を開け、上司のマスターであるクライム・アルバートと彼の部隊を視界に捉えた
「もう包囲網を崩したのか!?」
完全に予想外の展開に驚愕する彼を見て外見相応の得意げな表情をする沖田総司
「…あ、あれ?」
が、喜んだのも束の間
「あー、早く来すぎてるね、まだ部隊がまとまって移動できる状態になってないんだ」
再び包囲網を掛けようと群がる使い魔を斬り続けながら、急ぎすぎだよと彼が言う
「見ての通りまだ後続がいる!すまないが脱出路の維持を頼む!」
「はいはい、んじゃここは僕が引き受けますよ」
飛び交う銃声よりもさらに大きく響くクライムの声、彼女がそれに答えるよりも早くそれを止めた彼が前に出る
「斎藤さん?」
「…こっちに合流する前にアヴェンジャーとセイバーを見た。
2人とも
そっちを任せてもいいかい?」
「ええー?」
若干迷ったが『沖田ちゃんの場合、いつ終わるか分からない退路確保を続けるっていう耐久戦は苦手というかムリでしょ』というぐうの音も出ない正論に押され、その場を後にした
〜
同時刻
土方歳三サイド
「オオオッ…死ねェッ!」
アトランティス兵を蹴散らしながら随時マスターや周囲の状態を確認する
とりあえずクライムは本隊の方に合流したようだ、セイバーの方にも沖田が行った、後は──
「こいつらだけだ!」
剣、ライフル、体術、果ては敵の武器に至るまでありとあらゆるものを使って立ち塞がる敵を打ち倒していく
このまま押し切ってやる!
「バーサーカー!」
「ああ!?女の方のランサーか、丁度いいお前も戦え!」
「……俺は『ただのランサー』だ、2度とそう呼ぶんじゃねぇぞ。
マスターがお前に話があるらしいから聞け。」
はぁ?
霧払いくらいはしてやる、と俺の背後をカバーするように戦い始めるランサー
そして俺とランサーを挟んで丁度真ん中の空間が喋り出した
「あと5分もあれば区切りもつきそうなんだが今じゃないとダメか!?」
『ああダメだ、盗み聞きも覗き見も難しいこの混戦状態じゃないとね!』
…っ?
「いったい何だ!?」
『時計塔に来るんだ!ビーストを倒すために、貴方のマスターと私は会わなければならない!』
「時計塔?どこの時計塔だ!?」
『案内役も取り付けた!ここを切り抜けたら位置は彼から聞いてくれ!』離脱するんだランサー!
「おい!話はまだ──」
「了解だ!」
止める間もなく離れていくランサー
『ずっと、私
また会おう、という言葉を最後に男の声も聞こえなくなる
ち、どいつもこいつも好き勝手やりやがる!
「副長!今飛んで行ったのは…?」
「放っておけ!あと一息だ、続け!」
〜
数十分後
NFFボーダー内にて…
「はっ、はっ、はっ…」
クソ…ふざけた女だとは思っていたが…やれ、やれ…
「あー?流石のザイルさんも今のはキツかったようですねぇ、大丈夫ですか?」
「問題ないが…やれやれ、お前がビーストと呼ばれる理由がこれか?」
「正確には理由の1つですね、なんなら別方面の理由も見せて差し上げ──」
…?急に耳を立てて固まって──
「どうしたコヤンスカヤ?」
「………米軍を包囲させていたNFFスペシャルが全滅しています」
NFFスペシャル?あの使い魔の軍勢のことか?
「未知のサーヴァントでも出てきたか?米軍はどうなった?」
「少なくとも1騎、我々の知らない英霊が出てきているのは確かなようです
霊基反応からクラスは恐らくアヴェンジャーですね
米軍については…壊滅寸前ですが総崩れにはなっていないようです、既に殆どが撤退を始めています」しかしあの戦力差をどうやってひっくり返したのか…
………
「ええと他に残っているサーヴァントは…ザイルさん?」
壊滅寸前ということは残存兵力は1割か2割、多くても3割だろう。
どうやったのか分からないがあの数相手に総崩れにならなかったのなら間違いなくクライムも生きている
「でなきゃ米軍は全滅だろう?」
「もしもーし?ザイルさーん?うわ、すっごい笑顔。」
ただの延命や遺言で米軍を保たせられる訳がない。クライムは、今も生きている!
「はは、最高だ。次は首を吹っ飛ばしてみるか?
そのまま突撃してきたりしてな?あっはっは!」
「ああおいたわしや…ザイルさん、とうとう頭がおかしくなってしまったのですね」よよよ…
「どこもおかしくないぞ、やれやれ…」
さて、これからどうするかな?
〜
2時間後
J地区 米陸軍駐屯地 予備司令室にて…
「来たか、バルン」
「クライム、怪我は大丈夫なのか?」
「それについては大丈夫だ、それよりもセイバーは?」
「言われた通り駐屯地の外で待機させてるよ」
「よし」
あと来ていないのは…
「サーヴァントアヴェンジャー、主に代わり推参した」
「アヴェンジャー…!」
「そう警戒するな、というのも無理な話か。だが我は源氏でも無い者を主の命無く斬ることなどない」
これで一通り人類側の英霊、マスターは揃ったか?
『おーい!私を忘れないでおくれよ〜』
いきなりアヴェンジャーの背後から聞こえてきた声に思わず銃を取りそうになるがなんとか抑える
「そういえばお前らが居たな、レオナルド・ダヴィンチ
あのゲス野郎…ヘクトールはどこだ?」
『………彼は自分の宝具を強引に使ったせいで、その…』
…
「分かった」
「待てバーサーカーのマスター
我と源氏の戦闘に割って入って来た女の英霊が来ていない」
「女の英霊?」
「沖田のことだな、アイツらならもうとっくに退去した」ここにはもう居ない
「…?そうか」
よしそろそろ本題に入るとしよう
「バーサーカーのマスター、話に入る前にあと1つ聞きたい」
「クライムでいい、どうした?」
「そうか、ではクライム。主の容態について聞きたい」
ミラ・ツールか彼女は──
「出血が酷かったが命に別状は無い、いずれ目を覚ます」
「…そうか、礼を言う」
「………俺には、礼を言われる資格なんて無い」
「…?今なんて──「クライム」
「分かっている土方、塞ぎ込むにはまだやるべき事が多すぎる」
頭痛にも似た感覚に一瞬こめかみを抑えたのち、改めてやるべきことについて思考を巡らす
「激戦の後にも関わらず集まってもらって悪いな
呼んだのは他でも無い、これからどうするかについてだ」
最終的にビーストとザイルを倒す、という大雑把な目標はあるものの現状では補足することすら困難な状況だ
故に一つ一つ地道に行くしかない
「ならばクライム、貴様から話すがいい。
隊の人間ではなくサーヴァントやマスターを呼んだということは我々に先に話すべきと判断した故だろうからな」
「そのとおりだ。…バルン、時計塔は知っているか?」
「時計塔?それはええと…ロンドンの時計塔のことか?」
あー…
「正直なところどういうものでどんな場所か俺もよく分かっていないんだ」他に知ってる奴はいるか?
その問いにはいはーい!と答えたのはAIダヴィンチ
『ロンドンの時計塔…魔術師の総本山とも言える言わば超一級の魔術師が集まる場所だね。詳しく説明すると日付が変わってしまうから詳細は省くけど』
「説明ありがとう、ざっくり言って俺はそこに行かなければならない
世界を救うために、例のランサーのマスターと俺は会わなくてはいけないらしいからな」
「例のランサー…?誰だ?」ヘクトールは違うし…
そういえばセイバー陣営には面識が無かったか
「後で説明する。…ともかく俺は時計塔に行かなくちゃならない、相手の意図も目的も不明。
だがビーストと対立している以上、敵の敵は味方だろう。向こうが協力してくれるというなら是非会いに行きたい」
『でもそう上手くいくかな?
少し調べたけど時計塔の魔術師はみんな良くも悪くも《魔術師》だ、サーヴァントと契約しているとはいえ魔術師ですら無い者を時計塔に入れるとは思えない
いや、下手すれば近付くことすら難しいだろう』
「ああ、そうらしいな。その点に関してもランサーのマスターから言伝があった。…案内役を取り付けた、と」入ってくれ
どうやらあちらのランサーが離脱前に
肝心の本人が乗り気じゃないが…そこは運が悪かったと思って諦めてもらう他ない
「し、失礼します」
少々情けない声と共に司令室のドアが開けられる
「…?子供か?」
「魔術師のようだが…」
「歳は関係ない、彼は過去に一度聖杯戦争を生き抜いたマスターの1人だ」前回の聖杯戦争ではライダー…征服王イスカンダルを従えたマスターだったらしい
「「!」」
『………なるほど、確かにキミなら適任だね』
「気は進まないかもしれないが自己紹介を頼むよ」
「…っ!ああ、ああ!分かったよもう!だけど自己紹介の前に一つだけ訂正させろ!
僕はアイツの、征服王イスカンダルの臣下だ。」
それを聞いた全員が首を傾げたものの、お構いなしに彼が自己紹介を始める
「ウェイバー・ベルベットだ、時計塔に案内するまでは協力してやるさ…はぁ」
闇コヤンの6本の尾にビンタの嵐を貰いたい作者のルルザムートです、ハイ。
かつて無いほど期間が空いてしまった…というのも書き終わってから2.3日スマブラしてていざ再開しようとしたら何を書こうか全く浮かんでこなくなり…
あれやこれやでこうなりました、その上スランプ気味で普段以上に文章がおかしいかも…
マメに書くのは大事ですね