弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》 作:ルルザムート
伊吹山中腹の登山道にて…
まあ、はい、ええ。どうやら4人の中に1人埋葬機関の方が混ざっていたようですが、ええ。
「流石に相手が悪すぎましたねコレ」
戦闘開始と同時に雑に振り下ろされる草薙とカチ上げられる狐の尾、遥さんに至っては謎の光で精神汚染する始末。
そして望月さんと交戦中だった埋葬機関の方の元へワタクシと影月姉妹が真っ直ぐ向かっていったわけで…
「なんだ、全然大したことないね!お姉ちゃん怪我無い?」
「う、うん。でもやっぱり殺すのはダメだよ彼方」
「拙者、なんだか自信が無くなってきたでござる…」
いや、アナタ以外が化け物なだけなんであまりお気になさらず。
と、そんなこと言ったら草薙が飛んでくるので堪えましてもっと別の話題を出しましょう
「えーと不殺信念は別に否定しませんが少なくとも彼らは殺していないようですよ?」
「「え?」」
この代行者3人+埋葬機関1人。
「死んでから結構な時間が経っています、白骨化していないのはそういう魔術で腐敗を堰き止めているのでしょう
我々の前に飛び出してきた彼らは既に死体だったんです」
『良かった〜』やら『残念だなぁ』の声を聞き流しながら一つ一つ死体を確認する
「しかし死因はなんでしょう?見たところ死んだままの状態で操り人形にされていたようですが」
「これはショック死でござるな」
と、同じく死体を調べていた望月さんが言う
「分かるんですか?」
「魔術の無い、純粋な人間によるものであれば大抵は分かるでござるよ
しかし時間が経っているせいでなんのショックかまでは分からぬでござるが」毒かもしれぬし精神攻撃によるものかもしれぬ。
まぁ後でたっぷり調べればいいでしょう
「ありがとうございます、では邪魔者も消えたことですし先へ進みましょうか」
〜
伊吹山中腹 村跡地にて…
「こんなところに村が?」
林に囲まれた、外からではその存在が分かりづらい場所にて村──いや、かつて村だった場所を見て回る
「…誰も残ってはござらぬか
50年前は鬱陶しい程賑わっていたでござるが」
…?何故か望月さんが不機嫌になったような?
「わぁ…!見て見てお姉ちゃん!あんまり変わってないよ!」
「うん、もしかしたら家も残ってるかも
ビースト、いえコヤンスカヤ」
「はい、なんでしょう?」
「──家を見に行きたい、私と彼方だけで」
「あー、どうぞ?ワタクシも少々用がありますので」
逃げたりしない、と言おうとした遥の言葉に被せて望月さんと共に村跡地中央へと向かう
「え、あ、ありがとう」
「行こうよ!」
駆けていく2人を横目で見つつ、胸を撫で下ろす望月さんと村を歩く
「ふぅむ、50年放置されていたにしては綺麗ですねぇ」
「なにせ人間どころか如何なる動物も近づかぬ筈でござる故、荒らす者が居なかったでござるよ」
なるほどなるほど、まぁ空気中の
神代とまでは行かなくとも現代の日本でこれは異常ですし
「あっ!あれでござる!あの家がざいる殿の家でござる!」
「かしこまりました〜早速入りましょうか♪」
ふむ?遥さん達は山の上の方へ駆けていきましたし…彼女達の家とザイルさんの家は別物、しかし同じ山の中にあると。
家の中はさまざまな場所から草が生え、室内であることを忘れさせてくれる状態であった、が逆に言えばそれだけ。
棚の中のお椀や陶器など草が生えないものは奇妙すぎるほどそのままで残っていた
「むっ!コヤンスカヤ殿こちらに!」
「はいはい、どうされました?…これは?」
彼女が差し出したのは1つの写真立て、その中には少年少女が計4人写っている
そして──
「何故50年前の写真に色が?」
「そのあたりの記憶がやや曖昧でござるがたしか…天才を自称する発明家から色の付いた写真を撮れる撮影機を譲っていただいたと
それにしても懐かしいでござる」
「…ダヴィンチさんですか」
ということは彼女は50年前この付近で召喚されたと、召喚したのはノーアさんかはたまた別の誰か──いえ、あの仲良しっぷりを見るに途中で他マスターから奪ったとは考えづらいですね
思案しつつ写真に視線を戻す
「にしても驚きました、いやホント
確かにザイルさんソックリですね」
写真にはどこかの神社をバックに4人の子供が並んでいて左から順に望月さん、ちっさいザイルさんに、これまた遥さんソックリの…おそらく影月 此方さん、バーサーカークラス──清姫さんも居ますね
皆様眩しい笑顔なことで。
「とりあえず持っていきましょう、今更これが欲しい方はもうこの世に居なさそうですし」
遥さんか彼方さんに見せれば何か分かるかもしれませんね
「このまま調べてもいいですが写真以上の物がここで出てくるとは思えませんし、望月さん」
「ここに!」
「あーいえそういうのいいんで。このあたりに孤児院とかあったりしません?」
記憶で見た通りならきっと近くに──
「む?ううむ、教会なら知っているでござるが孤児院は…」
「多分ソレですソレ!案内お願いできますか?」
「はぁ、拙者は構いませぬが何故あのような何も無い場所に?」
「秘☆密 です♪」
〜
村よりさらに山奥の寂れた孤児院前にて…
「教会が孤児院に…い、いや!それよりもこの場所は!?
いったいここで何があったのでござるか!?」
「記憶で見るのと生で見るのとは大分違いますねぇ」
教会を元に改修された孤児院、外観に特に異常は無い。
抑え込みきれなくなったのか単に最初から放置してたのか
建物全体から感情を肌で感じる。これは『怒り』ですね
「は、入るおつもりですか!?」
「外から見ていたって何も分からないでしょう?怖いようでしたらここでお待ちくださいませ♡ワタクシは何があるのか調べて──おっと」
「え、うわっ!?」
ぐいっ!と猫のように彼女の首根っこを引っ掴む
「ふふふ、我々以外にも客がいるではありませんか」
空を裂くように振り下ろされる、コヤンスカヤの身長と同じかそれ以上に長い刀。
もはや別の呼称が必要と言える大きさの
「警、コク、これより先、は侵入不可であ、ある。スミヤカに、立ちささささ
繰り返す繰り返す」
目の前の人に似た物体は無機質な合成音で構成された言葉で壊れたように警告を繰り返す
ヒトの気配が無い、かといって魔性の類でもなく魔術で造られたホムンクルスでもない、というか彼女の千切れている右腕から見える弱々しい火花は──
「魔術ナシでオートマタ、いえロボットを作れる人間が50年前にいたとは少々驚きましたね
望月さんのお知り合いで?」
「拙者、確かにこれを知っているでござるが記憶がいささか不鮮明で確信が持てませぬ
面目もございませぬ」
「ふむ…」
赤髪のロボットは服と呼べるような物は身につけておらず、ただただ女性の身体からシルエットだけをくり抜いて3Dプリンタで作ったような灰色のボディ、かつてはそれも輝いていたのだろうが今はスクラップ同然に錆び付いており稼働するたびに不愉快な音が鳴っている
50年前から目の前の物体が居たのは確かなようですがダヴィンチさんが造った、というわけでも無さそうですね?
もしこれが彼女の創作物であるのならこんなになるまで放置せずアメリカに連れてきていたはず
「まぁそんなことはどうでもよろしい、とりあえずどいてくださいます?」
「3回目のの警告終了。こここ攻撃たいせいに」
不意打ちしてから攻撃態勢とか何言ってるんでしょうこのスクラップ
ボギャ
「ガガガっ?」
試しに胴体へ爪を突き立てみるとこれまた不快な音を立てて左腕がロボットの胴体を貫通した
錆びている錆びていない以前にそもそもの耐久力が低かったらしい
「そんしょ 損傷ダ イ大だだ、
戦闘 継続継続ふか、不可能。ふかの──」
ぐしゃり
「はいはい分かったから大人しく踏み潰されてゴミになっててください、じゃあ早速孤児院の中に♡望月さんも、さぁ」
「う、本当に入る気でござるか?」
彼方さんを前にした時と同じくらい怯え出すのを見るにここも『怒り』以外に何かがある。伊吹童子や影月家に関する『何か』が
「じゃあワタクシが調べてくるので望月さんはここで待機を。
とりあえず彼方さん達に頼んで迎えに来させましょう」
「行く!行くでござる!行くでごさるからアレを呼び寄せるのだけは!
どうか慈悲を!?」
おお、効き目バツグン。ナビゲーターが居なくては時間がかかって面倒くさいですからねぇ
以前は教会だったとしても建て替えたわけではなさそうなので案内役は充分務まるはず。もう少し働いてもらいましょう♡
〜
同時刻 伊吹山中腹 影月家にて…
「村があんな状態だったのに…」
「ここは変わらないんだ」
10年前、私たちの家だった場所。
木造一戸建ての古いタイプの家、建てられた年代を考えれば当時の最新モデルであったのだが遥も彼方もその事実は知る由も無い
新品同然の扉を開けて中に入る
「…」
なんだろう、嫌な感じがする
「お姉ちゃん?」
彼方が心配そうに顔を覗き込んでくる
彼方は感じてない?でも…うーん?
「ああ!怖がらなくても大丈夫だよお姉ちゃん!案内人さん──
伊吹童子は優しいから!」
伊吹童子…って誰?──っ!!??
真横から感じる、気配と呼ぶには重すぎる重圧
私の中のアルテミスちゃんの霊基がけたたましい警鐘を鳴らしている
「ふふ ふ 影月 彼方の中からよく見ていたが」
この声、聞き覚えが…!
「影月家の末裔、影月 此方から陽の力を継いで生まれた『贄巫女』の1人…こうして話すのは初めてだな 影月 遥」
「 神霊 伊吹童子 である」
ミッションイン○ッシブルにコヤンが出てくる妄想をして楽しんでいる作者のルルザムートです、ハイ。
来週の水曜から2週間出張とかいう。というわけでしばらく更新が止まります