弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》   作:ルルザムート

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ドラクエ9面白ぇですわ!配布会楽しかったですわ!地図法で集めた力の種美味ぇですわ!パクパクでムキムキですわ!もうホント最高で…
………ハイ、すみません。第70話です、お楽しみください


第70話 守護者

NFFボーダー 魔力炉管理室にて

 

 

「なんとか掠めとれる魔力はこれくらいか、あとはこの情報をダヴィンチに送って、と」

肉体に内蔵されていた通信機(もちろん完全秘匿可)を使って情報をダヴィンチへ

 

 

今現在この艦の持ち主…管理者の方のコヤンスカヤは居ない、今神殿に満ちているであろう魔力濃度を考えればこっちの異変を察知するなんてできやしないだろう

幸いフォーリナーにもバレてはいない

 

 

「なんだかなぁ」

思えばマスター…あのお嬢ちゃんに召喚された時はこんなことになるなんて想像してなかった

 

 

《私はルマス・プライマリ!貴方のマスターよ!

分かってはいるけど一応聞くわね、あなたの真名は?》

 

 

「そっちの様子は?オリオン」

『超簡単に言えばここだけ神代だ、魔力濃度が尋常じゃないな

ビースト達に気付いた様子はねぇ、やるなら今しかないぞ』

「りょーかい、ダヴィンチ?魔力の方はどうだい?」

『……保って30秒だよ』

「充分だ、彼らにも伝えてくれ」

 

 

既に満身創痍の身体に鞭打って神殿へ

『…なぁ』

ふと心配そうなオリオンの声が聞こえてくる

「ん?大丈夫大丈夫!生前の俺があのアキレウス(キ◯ガイ)相手に何日トロイアを保たせたと思ってる?30秒なんて軽い軽い!」

 

 

んじゃ、やりますか

 

 

同時刻 アルテミス神殿周辺にて…

 

 

「──思えばお互い喧嘩なんてしたことなんて無かったな」

これを喧嘩と言うには少しおかしいがどちらにせよ本気で争うのが初めてなのは間違いない

アルゴスタワーの時のような茶番とは違う、争う2人が明確に殺意を持って武器を手にしている

 

 

降り注ぐ女神の矢を避けながら遥の右手側へひたすら回り込む

元から俺が持っている兵器は既に通用しなくなっており、代わりに振られているのは戦場に似合わない桃色のナイフ

もちろんNFFサービスのステッカー付き

 

 

「そう、かも、ね…!」

遥は遥でなんとか距離を取ろうとしているがこっちが連続で予備動作を消しながら接近しているためまともに標準を合わせることも出来ずに防戦に入ったまま

とはいえ弓矢1発1発が即死級の威力だ。距離を取られたらこっちが危険に晒される、なんとかここで倒し切りたいが…

 

 

アタランテはコヤンスカヤ、ペンテシレイアは茨木童子とパライソが抑えている

土地補正があるとはいえグランドクラスでもないアーチャーがコヤンスカヤを突破するのはほぼ無理だろう、能力面で2人を凌駕しているバーサーカーも絡め手を多用する彼女らに全力を出しきれていない

 

 

「──!」

 

 

ひたすら距離を詰め続け、視界の外から打撃と斬撃を浴びせる

遥も遥で器用に防いでいるがそれも追いつかなくなってきている

3つの内の何処かが崩れた瞬間、フリーになった奴が速やかに他2つの戦場に介入して切り崩す、そこの段階まであと少し──やれやれ

 

 

また新しいサーヴァント反応だと…?

「今度は何をした?」

「…私は何もしてないよ」

 

 

──なに?

 

 

困惑する2人を押し退け更に召喚されるサーヴァント

しかも2騎…仕方ない、彼方の見張りはもういい

フォーリナーの方のコヤンスカヤも来い

 

 

(かしこまりました)

やれやれ、サーヴァントは本来こんな安売りセールの如く出てくるようなものじゃないハズだが

反応から見るにクラスはライダーとアーチャー、片方は神性を感じるがそこまで強い反応は無い

ただの光だったそれは10メートル程先で人の形を取り実体化した

 

 

奴らは確か──

「はい!サーヴァントアーチャー、パリスです!…?マスターはどこにいるんでしょう?」

「…コレ、多分悠長に話してる場合じゃなさそうっすよ」

 

 

アーチャーの方はヘクトールの弟でありアキレウスを討った英雄、パリス

ライダーはマンドリカルド、ヘクトールの鎧と槍(剣?)を探す旅をしていた奴だったか

 

 

誰がどうやって等は潰した後で考える。問答は無用だ、轢き潰せ

(承りました♡)

──と言ったもののコレが誰かの計算通りの召喚だとすればここで轢き潰せるとは思えない

 

 

寸分たりとも遥から目を背けることなく周囲への警戒を一層強める

ここだ、妨害してくるとすれば間違いなく今。

さぁ、どう出る協力者?

 

 

召喚されたばかりのライダーとアーチャーに単独顕現で現れたコヤンスカヤ(降)の巨大な尾が迫る

着弾まであと1秒未満──

 

 

「『不毀の極槍(ドゥリンダナ)』!」

 

 

「うわっぷ!?」

「っ…」

強烈な衝撃破と共に尾が弾かれ、俺と遥も吹き飛ばされる

 

 

本当に、次から次へとまぁ…

(えぇ…死んでなかったんですか?)

 

 

「よぉ、また会ったな。といってもアンタとこの姿で会うのは初めてなワケだが」

身長に見合わない槍を打ち立てヘクトール…によく似た少年が言い放つ

「随分と愉快な姿だなランサー、ヘクトール。

…それにしてもアポロン神が少年趣味なのは知っていたが兄の方にまで手を出すとは思わなかったぞ」

 

 

「ん、ヘクトール…え"っ!?ヘクトール!?あの!?」

「兄さん!?あ、確かに面影が…というか今の話本当ですかアポロン様!」

「いや、流石に今回のは濡れ衣だよ、うん。でもこれはこれで…うーん」

アーチャーの頭の上でボフボフ動くぬいぐるみと少し横でライダーが何か喚いている

 

 

…あの神、正体不明の男の冗談を間に受けるくらいには信用が無いらしいな

「召喚早々悪いがふざけてる場合じゃない、()()()()()()()()()

「…!はいっ!」

 

 

パンッ

 

 

と、彼の返事に呼応するように聞き慣れない音が響く

音の方角には明らかに自然現象ではない黄色の煙が立ち上っている

信号弾?古いんだか現代的なんだか…

 

 

発煙地点までだいたいどれくらいだ?

(3km弱ですね、これくらいなら信号弾要らなかったのでは…)

 

 

「今だ!」

 

 

直後さらに出現する2騎のサーヴァント反応

出現位置は真横?

いい加減にしろと言いたくなるのを抑えコヤンスカヤへ解析の指示を出す

とはいえこの2つの反応は覚えがある

 

 

神霊カイニスと…

「え。土方歳三さん?何故?」

バーサーカーを認識すると同時に自分でも不快なほど口元が吊り上がったのが分かった

バーサーカーが健在ということは──

 

 

「ザイルッ!!」

 

 

鈍器を叩きつけるように背後から振り下ろされるコンバットナイフ、ではなく日本刀をナイフでガードする

「くっ…はっはっは!やっぱり生きてたかクライム!」

「ッッ死ねぇっ!!」

 

 

技のキレなど微塵も無い力任せの薙ぎ払いをいなしつつ刀の上から思い切り前蹴りを叩き込む

カイニスと土方歳三が左右の戦場に合流した途端離れていく…目的は遥の回収か

事実アタランテと思わしき魔力反応が遥を回収している

 

 

だがそれが目的にしたってこの地でこれだけギリシャサーヴァントがいれば遥1人逃がすくらい訳無いだろう、マスターが出てくる意味は薄い

「大方周囲の静止を振り切ってここに来たんじゃないのか?

そろそろ学習したらどうだ」

「御託はもういいっ!」

 

 

ヘクトール以外の連中全ての反応が信号弾の方向に移動し始めた

別に遥を連れていくのは構わないがあの数のサーヴァントをみすみす逃すのは無い。

 

 

「時間切れだクライム!行くぞ!」

「くっ…!?くっそ…!!」

割って入った土方歳三にあっという間に肩に担がれ、同じように信号弾の方へと走っていく

 

 

やれやれ、何しに来たんだ?

「すみませんアタランテさんを逃しました!」まさか令呪込みのカイニスさんが突っ込んでくるとは…

 

 

「構わない、戦闘はまだ継続できるか?」

「ええもちろん、追撃行きます?」

「ああ、だがフォーリナーの方は彼方のお守りに戻れ

まだ寝ぼけているようだがあと10秒もあれば戦艦を破壊して出てくるぞ」

(かしこまりました)

 

 

パライソ、茨木、お前たちもこっちに戻れ

「…?」

応答が無い…やれやれ

 

 

「追撃の範囲は?」

「範囲を絞る必要は無い。敵対者への無制限攻撃を許可する」遥ごと吹き飛ばせ

「了解です⭐︎じゃそういうことで──「おっとっと!そうは行きませんよっと」

 

 

かつてランサーだった男がコヤンスカヤの用意した砲門を叩き壊し、立ち塞がる

「どけ」

「それ言われて退く人いないでしょ」

 

 

…やれやれ

「捨て駒同然のお前と遊んでる時間は無い、さっさと叩き殺して──追うぞ」

 

 

合流地点にて…

 

 

「来た!来ました!」

雑木林の中、周囲とは明らかに合わない1台の装甲車、その搭乗口から上半身を乗り出した女性が叫ぶ

「光学迷彩及び魔力遮断展開開始!全員収容を確認次第離脱する!」

 

 

『いつでも行けるよ!乗ってくれ!』

急増で取り付けられたメガホンからダヴィンチの声が聞こえてくる

「ステルス張る前に追いつかれたら終わりだ!急げ!」

「ビーストは!?」

「戦闘の気配はありますが動いていません!」

 

 

「…アイツ、神霊どころかもうサーヴァントでも無いくせに本当に止めやがった、やるじゃねぇか」

「カイニス!」

「分かってる」

 

 

周囲の安全及び搭乗者の確認を行い自身も装甲車の中へ

「人間2名、サーヴァント7騎搭乗完了!いいぞキリシュタリア!」

「よし、離脱する!」

 

 

 

 

「────」

彼らが離脱し始めた、確実に逃げ切れるまであとどのくらいだろうか

 

 

即死へと繋がりそうな攻撃だけを全力で回避し、ひたすら足元を狙って槍を振るう

既に倒すことは諦めた、そもそもサーヴァントの時ですら怪しいのに今の俺にコイツらを倒すだけの力は無い

 

 

だが足止めするとなれば話は別だ、追撃を考えているザイルにとって脚へのダメージは決して無視できるものじゃない

これが今1番、彼の嫌がる手だ

 

 

「…しつこいな」

「あいにくと、それが取り柄でね!」

 

 

バシュッ

 

 

後ろからミサイル…!

『トロイアの守護者 A』

「ぐっ…ぅ…!」

 

 

スキルと根性で爆発を堪え、直後突っ込んでくるナイフの一撃を逸らす

流石に痛いが1発で消し飛ばなかっただけ充分だと捉えよう

 

 

戦い始めてからどれくらい経っただろうか?…15秒?今日は時間の進み具合が遅いなァ!

NFFボーダーの魔力炉へのアクセス、戦闘が始まり本格的に魔力供給され始めてからボーダーが不正アクセスに気付き、供給を切断するまでの時間

それが30秒、本来なら即弾かれるそうだが流石ダヴィンチと言ったところか

 

 

この全力が切れるまであと15秒、その15秒だけは絶対にコイツらを行かせはしない

例えサーヴァントで無くなろうと、俺が《ヘクトール》であることに変わりは無い。…ホムンクルスだからどうとか細かいことは置いといてな

 

 

バツン

 

 

────ッ

ただの立ちくらみで片付けるには重すぎる重圧が身体全てにのしかかる

 

 

供給が切れた…アクセスに気付かれたか!

待っていたとばかりに首筋を裂こうと振り抜かれたナイフを槍で防御するが畳み掛けるように真横から撃ち込まれた弾丸により左腕を失った

 

 

腕が、腐り落ちた…!毒、いやこれは呪いの類──

尋常じゃなく強い呪いの力、腕だけでなく身体全体が崩れそうになる

──それでも

 

 

「30秒、くらい 余裕って…言ったからにゃ、まだ倒れられないねぇ…!」

残った魔力、体力、気力を全て槍持つ右腕へ

 

 

「もう動こうとするなランサー、お前のソレはもはや宝具と呼べるものですらない

今のドゥリンダナなら俺でも防げる、やめておけ」

「ははは、打てる手が、残ってるのに…諦める奴は居ないだろ?」

 

 

とはいえザイルの言っていることは正しい、死にかけのホムンクルスが放てる破壊力なんてたかが知れてる

()()()()()()()

 

 

「我が名はヘクトール、ギリシャの英雄にしてトロイアの守護者

我が誇りにかけて仲間の元に行かせはしない」

正真正銘最後の一手、満身創痍の身体を支えて投擲体制へと入る

 

 

少々やりづらいが投擲方向確認終了、準備も整った

「──いくぞ」

あー…できることならマスターが生きてるうちこれくらい活躍したかったな

 

 

「『不毀の極槍(ドゥリンダナ)』!」

 

 

俺が放った最後の一撃にコヤンスカヤもザイルも驚いていた、顔は見えないがそれは分かる

持てる全ての力を込めて半回転し、ドゥリンダナを()()()()()ブン投げたからだ

 

 

そうだ、これでいい。これが最善で、コイツらにとっての最悪だ

コヤンスカヤは影月 遥の右手でサラッとオリオンを召喚していたが聖杯のバックアップも無しにそんなことができるというのは軽く反則の域に達している

中途半端なドゥリンダナをぶつけたところで回収、触媒にされるのがオチだ

 

 

──だからこれでいい、投げ捨てたといっても過言では無いドゥリンダナをコイツらは必ず回収しにいく(最も回収するころには跡形も無くなってるだろうがね)

 

 

「クソ坊主とは別ベクトルで嫌な性格してますねぇ、アナタ」

ザイルより一足早くこちらの意図に気付いたコヤンスカヤが悪態を吐く

 

 

おーおー、そういうのはもっと言ってくれ。俺にとっちゃ褒め言葉だ

そう言ってやりたかったが既に全ての役目を終えた俺というホムンクルスにはその体力も残ってなかったらしい

 

 

──まぁ、狼狽えるお前らの顔を見れたからいいか、仲間の元に行かせはしないっていう宣言も守れたし大勝利だ

やっぱり戦いってのはどんなものも勝ち逃げに限るな!

 

 

霊体の時と違い音を立てて身体が無くなっていく

つくづくホント、お嬢ちゃんに召喚された時はこんなことになるとは思ってなかった、サーヴァントとはいえオジサンみたいな中年に今回みたいな怒涛の展開は堪えたよ

 

 

「…でも……まぁ………アキレウスの時よりか、マシ、か……はは、は…」

 

 

強制的な宝具発動により右腕をも失ったホムンクルスは月明かりの中、勝ち誇ったような表情で静かに息を引き取った




コヤンの新霊衣にテンション↑な作者のルルザムートです、ハイ。
仕事が忙しすぎる上に空いた時間にドラクエ9やるような生活が原因ですわ…
で、そんなこと言いいながら2部7章もやるんですが。
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