弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》   作:ルルザムート

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コヤンパート書きたい!書いた!…これでかぁ
…第75話です、お楽しみください


第75話 それぞれの準備期間

J地区 米陸軍駐屯地 談話室にて…

 

 

「…」

15分前にキリシュタリアから駐屯地に戻ったと直接知らせが入り、業務に区切りをつけてこちらに来たのだが

「──キリシュタリア?」

「…うん」

「これはどういう状況か説明してくれないか」

 

 

談話室に入るなり『場所を間違えたか?』と思うような阿鼻叫喚の地獄が部屋に広がっている

といっても血飛沫が飛び交うような惨状では無かったがそれでも地獄といって差し支えないだろう

 

 

見えるのは樽で酒を飲む体躯の大きな女性、多分彼女が伊吹童子なんだろう

それはいい、それはいいんだが──

 

 

「ぃ〜いお酒…♪これでつまみでもあれば最高なんだけど」チラ

「ひっ…!」

「あーあー、怯えないで遥ちゃん

ぜったい!6割がた絶対に!食べたりしないから!ヒック

…だからバーサーカーちゃんもアーチャんもそんなに怖いかおしないで?」

 

 

「バーヴァン・シー!やはり遥様を伊吹童子の目の届かない場所に連れて行くべきでは!」

「だめだ、影月家に対するクソ蛇の執着はまともじゃねぇ

下手にここから引き剥がすのも相応のリスクがあるんだよ…!バーゲスト、お前も分かってるよな?」

「ああ、ここを第2の伊吹山にするわけにはいかない」

 

 

「く、匂いだけで泥酔しそうだ…」

「マスター、一応バケツを置いておくぞ

ウェイバー、お前は大丈夫か?」

「うぷ…僕のことはいいから伊吹童子から…目を離すな、鬼斬りのお前以外に止められそうな奴が居ないんだぞ…

そ、それにしても道満のやつ、他に方法は無かったのか…?」

 

 

「さぁ、さぁ、さぁさぁさァ!ここに居られるは荒御魂!

ヒトの姿をもって現世に降り立ったカミなれば!

いざ、そのカミと一席酒を交わそうと名乗りを上げる勇士はおられぬか!」

「サーヴァントでも人間でも遥ちゃんでも誰でもいいわよ〜ヒック

楽しく呑めればそれでいいんだから!」

 

 

「うぐ…あの姉さん…酒が強いってレベルじゃ…ねぇ…」

「   」オロロロロ…

 

 

なんだ…いや、本当になんだこれは…?

 

 

「とまぁ見ての通り伊吹山の荒御魂、伊吹童子が仲間に加わった…かな?」

「疑問系にするんじゃない!そもそもなぜ伊吹童子がここに…

ハァ、とりあえず今は危険なさそうだが」

かといってこのまま放置するわけにもいかない、早急に先のことを話し合わなければならない

 

 

その旨を伝えると彼も同意見だったらしく、場所を移そうと言ってきた

「それがいい、使ってない古い作戦室があるからそこを使おう

だが忘れていないだろうな、キリシュタリア」

つい先日、大勢の部下を殺したのは伊吹童子…ここにいる奴とは別存在だろうがそれは間違いないんだ

 

 

「納得できる説明をしてくれ、俺たちだけじゃない

魔術師にサーヴァントに末端の隊員に至るまで全てだ」

「もちろんするさ、君に納得してもらった後でね」カイニス、来てくれ

ひとまず俺にか…土方も呼んでおくか?

 

 

「おい土方!…土方?」

…?ついさっきまで横に居たんだが

「あいつなら伊吹童子と酒飲んでるぞ、ほらあそこ」

匂いで既に泥酔一歩手前の魔術師、ウェイバーに言われて彼の指差す方を見る

 

 

「あらぁ、呑みっぷりいいじゃな〜い!お酒は強いほう?」

「そういうわけじゃないが少なくとも今日は酔い潰れることは無い

アンタのような別嬪さんと呑める機会なんてもう来ないかもしれないからな

先に潰れるのは勿体なさすぎる」

「いーじゃない!いーじゃない!みんなすぐツブれちゃって少し退屈だったのよ、呑みましょ!」ヒック

 

 

なるほど、とりあえず伊吹童子を止めに入ったか

確かに奴を放置はできない、影月 遥を無闇に動かせない以上ストッパーは必要だろう

 

 

助かったぞ土方、そのまま伊吹童子の相手をしておいてくれ、キリシュタリアとの話の内容は後で伝える

(あ?………ああ、分かった)

 

 

「待たせたな、さぁ場所を変えよう」

 

 

同時刻 アフガニスタン国境付近、紛争地帯にて…

 

 

「うおぁ!?危ねぇ!今のは死んだかと思ったぞ!」

…やれやれ

「だから付いてこない方が良いと毎日言っているだろう

重ね重ね言っておくが魔術の類は使うなよ、使ったら即座に彼方の『人肉料理』だからな」

「あーあ、来るんじゃなかったぜ」

 

 

死体となった米軍人から剥ぎ取った防護アーマーと鉄帽を横で縮こまっているベリルに強引に着せ、アサルトライフルの弾倉を再装填しつつスマホのカメラで塹壕外の様子を伺う

 

 

「…増えてるな」

さっきまで装甲車は1台しか無かったが新しく送られてきたのだろう

少し殺しすぎたか?

 

 

「コヤンスカヤ、他に大型兵器は確認できるか?」

「今のところ警戒すべきはその2台だけですね

それにしても魔術を一切使わず銃だけで紛争地帯に入るなんて…」

 

 

「なんだ、アサシンのお前を呼び戻した方が良かったか?」

「できますけど!できますけど消化不良なんですよ!」

「…仕事だ、今は諦めろ」

 

 

さて、今のところ米軍…いや連合軍か?ともかく連合軍対タリバン軍の戦況は今のところ連合軍が押し気味だ

というのも俺たちが勝手に介入してこのあたりのタリバン軍を殺し回っただけだが

 

 

「くそ、めちゃくちゃ重いんだな装備って

にしても米軍?は余所者の俺らが介入してて気付かないのか?」

「殺し合いしている中で共に戦っている人間の素性を疑う余裕などありませんよ…あ、こっちに手榴弾が」ひょい ぽいっ

 

 

………

「厄介だな」

 

 

あの装甲を破るにはRPG-7のロケット弾を撃ち込むしかないが完全に破壊するには3発、最低でも2発は必要だ

再装填に必要な時間は1発につき5秒、標準合わせから発射まで計算して1台破壊するだけでも10秒は掛かる

 

 

コヤンスカヤなら機関砲を受けたとしてもダメージなんてないだろうがこれは人間として勝たなければ意味がない戦いだ

生身の人間ができる勝ち方でないと…

 

 

「武器は他に何がある?」

「ええとそこで拾ったAK-47一丁に手榴弾が3つ、ザイルさんが持っているのと同じRPGが1丁、対物ライフルのマクミラン TAC-50もありましたがレンズが割れていますね」

 

 

「…塹壕は?」

「装甲車に1番近いところでも20メートルはあります、ザイルさんが走って近付くのは不可能でしょう」

「そうか」

 

 

さて、どうするか

装甲車に限らず敵兵の殆どは塹壕に当たりをつけているのは間違いない、少しでも妙なマネをすれば機関砲が飛んでくるのは目に見えている

なんとか注意を逸らす方法はないだろうか、せめて塹壕から飛び出す一瞬だけでも注意を逸らせれば──そうだ

 

 

「ベリル、コヤンスカヤ、死体を計3つ持って塹壕内で1番装甲車に近いところに向かえ。あの装甲車を2台とも鉄クズに変える」

「かしこまりました、具体的にはどんな遺体を?」

「可能な限り損傷の少ない遺体を、出血が少なければ少ないほどいい

手榴弾は持っていっていいがRPGは貰っていくぞ」

 

 

後でな、とコヤンスカヤのRPG-7を受け取り2人とは反対方向へ

やれやれ、クライムはこんなのを繰り返していたわけか?人殺しが好きなわけでも無いのによくやるな

 

 

ゆっくりと移動して20秒、位置に着く

(着きましたわザイルさん!遺体もオッケーです!)

よし、3つの死体の腹を裂いてそれぞれ手榴弾を押し込め

誘爆しないよう死体同士の距離にも気をつけて塹壕内に置け、俺が合図を出したら装甲車に近い場所からピンを抜いて爆破しろ

 

 

「後は俺がやる」

(なーるほど、分かりました!じゃーベリルさん居ますし手伝ってもらいますか)

15秒で作業が終わったと判断する、そのつもりで動け

 

 

念話を切り、先程銃と一緒に拾った警笛を咥える

手元にはRPG-7が2丁、再装填用の予備ロケット弾が2発、AK-47とその弾が現在装填済みを含めて40発弱…

 

 

「14、15秒経過」

行くぞ

 

 

ヴィイイイイイ!

 

 

銃声や爆発音が響く戦場でも確実に耳に届くような喧しい警笛音が響く

もちろん敵にとっては良い目印だろう、が。

 

 

ドンッ

 

 

1つ目の死体が塹壕内で爆発し、小さな血の霧が出来上がる

もちろん警笛方向を見たであろう敵兵がそちらに爆弾を投げ込む可能性は低い

 

 

ドンッ

 

 

2つ目、敵兵の一部は自分達がやったものじゃないと気付き始める

 

 

ドンッ

 

 

3つ目、全ての敵兵がその爆発に疑問を持ち、注意がそちらに逸れる

 

 

ここだ

 

 

塹壕から飛び出し、左手でRPGを構えながら左手で予備ロケット弾を山なりに投擲

「…っ」

手前側の装甲車にロケット弾が命中。すぐに背中のAKを構え、さっき投げたロケット弾が装甲車の上に落ちたのと同時にそれを撃ち抜く

 

 

装甲車とはいえ2回の至近距離爆発に耐え切れなかったらしく爆発炎上

残るはあと1台。

 

 

空のRPGを捨て、塹壕に滑り込みつつコヤンスカヤのRPGをもう1台の装甲車に叩き込む

これが最後のロケット弾、装甲車が1台だけなら──

 

 

塹壕(ここ)から撃ち込んで終わりだ」

再装填したロケット弾を西部劇の早撃ちの如く装甲車へ撃つ

もちろん直撃はしたが…

 

 

「壊し損ねたか」

当たりどころがマシだったのか炎上しておらずギリギリ壊れていない、もう移動はできないようだが機関砲は健在だ

 

 

…ここからAKで燃料タンクを撃ち抜くのは無理があるな

おいコヤン──

 

 

呼ぼうとしたところで装甲車の燃料タンクが爆発、木っ端微塵に。

(一丁上がりです♡あ、余計でした?)

どうやらコヤンスカヤが撃ったらしい、そういえば対物ライフルも持っていたな

 

 

いや良くやってくれた、後はザコ処理だ

日没まで殆ど時間は無い、増援を含めて殺し尽くせばこの辺りの今日の決着は連合軍の勝利で終わるだろう

 

 

AKを掴み再び塹壕外へ

1発1殺、タリバン兵1人1人の頭部へ正確に弾丸を撃ち込んでいく

8人殺して塹壕へ、そこから小移動してまた飛び出して8人殺す

それを3回繰り返したところでタリバン軍が撤退を始めた

「やれやれ、檻での鍛錬がなかったらこうは行かなかっただろうな」

 

 

A-29等の爆撃機の接近も無し、本当にこれで終わりのようだ

「あとはパライソだが「お館様」

良いタイミングでパライソが戻ってきた

 

 

「よく戻ってきた、見つかったか?」

「は、お館様の仰る通り腕に星の紋章を付けた人間を補足、びーこんも設置が完了したでござる」

「よし、その人間が付けていた星の数は?」

「2個でござる」

 

 

2つ…階級は少将か

「上出来だ、よくやった」

「ありがたき。しかしお館様

敵対している軍、たりばん軍の人間は調査せずによろしかったのでござろうか?」

「必要無い、そもそも俺たちはどちらかに肩入れするためにこの戦場に来たわけじゃ無いからな」

「は…」

 

 

さて仕上げだ

聞いての通りだコヤンスカヤ、彼方をビーコンの位置へ連れて行ってくれ。分かっているとは思うが──

(少将だけは殺さずに逃がす、分かっていますわ♡)

そうだ、それと草薙も使わせるなよ?あくまでも彼方に、素手で鏖殺させるんだ

(かしこまりました!)

 

 

この戦場に来て1週間、米軍には既に『劣勢気味だったタリバン軍がそれを覆すために生物兵器を投入した可能性アリ』という情報、というより噂のようなものをコヤンスカヤに流させた

もちろんそんなものは存在しないがタリバン軍の戦闘服に身を包んだ彼方が米軍前線本部で暴れればそう思うしかないだろう

 

 

「ったく、ひっでぇ目にあった…」

「ベリル?こっちに来たのか」

「コヤンスカヤも居なくなっちまったからな

俺はか弱い人間なんだぜ?守ってくれねぇとアッサリ死ぬくらいにはな」

 

 

やれやれ、ついさっきナイフ一本で一気に5.6人殺していた人間がよく言う

「ともかくアフガンでの戦闘は今日をもって終わりだ

暫くはこの国を見て回ろう、これも旅行の一環だ」

 

 

決戦まで10年…だがこんなことしていれば10年なんてあっという間だろう

「はっ、今から楽しみになってきたな?クライム」




寂れた片田舎のバーでコヤンスカヤとお酒を飲んでみたい作者のルルザムートです、ハイ。
期間が空いた上にコヤンパートが少なーい!次こそは、次こそは…
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