弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》 作:ルルザムート
理由としては交互に書いていると以前どんな風に書いたか分からなくなるということ、1つの物語の更新が遅くなる事、そして1番の理由はあちらの方のネタが思いつかなくなっている+プロットを書いたノートを無くした、という事です。一応活動報告にも似たような内容を投稿しました。
長くなりましたが第8話、お楽しみください
キャスターのマスター…ノーアがふて寝している頃…
G地区、倉庫街にて…
「く…」
まずい状況だ…
掠った銃弾によって少しだけ肉が抉り取られた左腕に雨が染みて痛みが増す。
とりあえず大雑把に止血、次の攻撃に備えて構える
今日はライダーのマスターに接触する日…よりによってこのタイミングで敵に遭遇するなんて…!
しかもアーチャーが言うには今戦っているマスターとサーヴァントも本来なら味方になってくれるハズの人物らしい、余計な潰し合いをしている場合ではないのに…!
「マスター!」
心配したアーチャーがセイバー(?)を一時押し退け、私の無事を確認しにくる
「私は大丈夫!敵サーヴァントの相手をお願い!」
だがこのレベルの敵相手にいつまでも時間稼ぎしてられないぞ!と言ってアーチャーは敵サーヴァントがいるであろう方向に駆けていく
分かってる!分かってるけど…!
「くっ!!」
再び何処かの影から飛んできた銃弾を紙一重で回避する
魔術師のくせに銃なんか使うってことは…
十中八九、ルマスさんを殺したマスターで間違いない、ただでさえ敵サーヴァントに手を焼いていると言うのに…!
撃たれた方向から敵方を察知し、別の遮蔽物に隠れて様子を伺う
でも打つ手無しというわけではない、その一つが敵サーヴァントのクラス…そこから考えて時間稼ぎならこちらが有利だ
戦闘に入る前の光景が脳裏に浮かぶ
「…」
ライダーのマスターの隠れ家へ向かう途中、通り抜けようとした倉庫街で彼らとは遭遇した。
「…!攻撃が来る!」
再び銃弾を回避、だが思考は止めない
会敵するや否や、俺達はセイバーとそのマスターだと名乗り、サーヴァント戦&マスター戦のタッグバトルに突入することになったんだ
「そうだ…」
まずこの時点でおかしい、何故彼らは隠れる場所や死角の多い倉庫街で待ち伏せしていたにも関わらずサーヴァントとマスター、2人揃って入口で姿を晒した?それもわざわざクラスまで宣言して…
殺す気ならもっと奥までおびき寄せてから不意打ちをするべきだ。…一騎討ちを重んじるセイバーだからしなかった?いいや、なら私と敵マスターが戦ってる理由にはならない
「どうした小娘!逃げているだけか!?」
軍服の厳つい男が物陰から物陰へと少しずつこちらへ移動してきていたのが一瞬見える
恐らくあのサーヴァントはセイバーのフリをした他クラスの何かだが、大方予想はつく。
まずセイバーとアーチャー、ランサーは無条件で除外、アサシンは最後まで自分の正体を隠してこそのクラスであんな正面切ってドカドカ戦うようなクラスじゃない、キャスターも同理由で除外、これから会う予定のライダーも除外。そうすると残るのは──
「狂戦士のクラス、バーサーカー」
…の、はずだがアーチャーと戦っている彼を見れば、彼にはしっかりと理性があり、会話も成り立つ。それをバーサーカーだと断言するのは少々難しい、しかしバーサーカーだとすればこの奇怪な行動の意図も辻褄が合う
バーサーカーは他クラスに比べて段違いに魔力消費が激しい、あくまで憶測だが最優のクラスであるセイバーを宣言し、わざわざ正面から戦いを挑んできたのは同盟が目的ではないだろうか?
同盟が組めれば必然的にバーサーカーだけで戦う頻度は減る、つまりそういうことだ
「こんな腰抜けのマスターとはな!従えているサーヴァントの格も知れたもの!」
さっきから繰り返しているこの挑発も、スタミナの無いバーサーカーの特徴から焦っているようにも見える…気がする
どうしよう…?
こちらから同盟を持ちかける?いや、かえって怪しまれる。この手の場合、多分向こうから同盟の話をさせないと難しいだろう。
ならどうやって相手に言わせる?敵がここまで散々戦っているのはおそらく、目的以外に全力を出せないアーチャーの不調を見抜いたというのが1番自然だ、結果として私かアーチャーどちらかに致命的な損失を与えてから同盟を持ちかける、という形が敵の望む展開だ、選択権がなくなるから。
「うっ!?」
目を抉る勢いで飛んできた弾丸を回避する
このままじゃ持たない…!いくらバーサーカークラスのスタミナが無いと言ってもこれは…!
この
今ここで敵の嘘を破るのは容易い。
『セイバー?冗談でしょ?喋れるバーサーカーとは驚いたけど工夫が足りないね!』とでも言えば1発だ
だがそれは最悪の手、向こうにしてみればバーサーカーだとバレたく無いからセイバーを名乗っている、こちらがクラスを見破ったと分かれば令呪を切ってでも口封じに来るに違いない
そして、現状最もマズいのは──
「ああっ…もう!『ガンド』!」
「こォざかしいッ!」
移動の隙を狙って打ち込んだガンドが銃本体で弾かれ、反撃が来る
「うっ…わ!」
日本でかつて使われていたとされる火縄銃によく似た、言わば時代遅れの
火力が違いすぎる…!多分ただの銃じゃ無い!
私が使える魔術、それも飛び道具となるとせいぜい相手をちょっと吹き飛ばせる劣化ガンドだけ…大砲クラスのものもあるにはあるが発射に時間がかかりすぎる
普段あまり回さない脳を全力回転させる、少しのミスが死に直結するのはルマスさんの件でよく分かったから…だが突如として現れた1つの気配が私の思考を強制停止させた
この感じ…別のサーヴァント!?
混乱のあまり一瞬頭が白一色になりそうになるが戦闘中だと思い出して正気を保つ
超速で接近してきたとか偽装を解除したというならまだ分かる、だが今の現れ方は──
「捉えたぞ!」
「!!!」
迫る鉛玉。令呪の発動も、間に合わない!
死ぬ──!
「──生憎と、我々が潰し合っている余裕は無い」
──え?
私を救ったのは、サーヴァント…だが、アーチャーでは無かった
社交ダンスのように右手で私の手を取り、左手で私の背中を支える青年
ソレは鋼鉄の倉庫外壁を吹き飛ばす威力がある銃弾をただの蹴り1発で弾き飛ばしてそう言った
「イギリス人…?」
最初の感想はそれだった、状況が急変したせいで頭の整理を優先するか戦闘を優先するか迷っていたのだ。…それが先程突然出現した気配の主だということを理解したのはその少し後。
「さて、自己紹介をしたいところだがあのような野蛮な戦闘狂達に狙われていてはおちおち話も出来ない…いや、そもそも自己紹介をするわけにも行かなくてね、要点のみ話そう」
どうかそこは許して欲しい。と彼は体勢を戻して手を離す
「彼…アーチャーと…そのマスターである君、君たちは言わば最後の砦だ、君達の死は即ちこの世界の終わりを意味する」
「え…?」
それはどういう──
だがサーヴァントは私が質問する暇も与えず言葉を続ける
「聖杯戦争なんかをしている場合では無いと言うことだよ、君の呼び出したサーヴァントは他6騎とは呼ばれた目的が違う」
「ちょ、ちょっと!?」
そんなこと一気に言われたって分かるわけが…
「私もできる限りのことはしよう、さぁ…もう行きなさい」
ここは私が引き受けよう、とサーヴァントはこの雨の中わざわざキセルをふかす
「マスター!逃げるぞ!」
「待ってアーチャー!この人には聞きたいことが──わっ!?」
がっし、と猫を掴むように背中を引っ捕まえられたと思うとあっという間に倉庫街が見えなくなる
一体これはなんなの?聖杯戦争をしている場合ではない?呼ばれた目的が違う?
以前からアーチャーが言っていた目的…もしかしてあの人はそれを知っている…?
敵マスターとバーサーカー(推定)から離脱できたのは良かったが私の中にはモヤモヤとした違和感がより大きくなって残ったままだった…
分からない…この聖杯戦争の裏で一体何が…?
〜
同時刻、倉庫街にて
「…」
下がれバーサーカー
念話でバーサーカーに指示を出す
(下がれ?てめぇ…今俺に『退け』っつったのか?)
「…」
やはりこういう部分はバーサーカーなのだな、戦闘行為に対する執着というか執念というべきか…戦闘時以外は俺よりも遥かに頭が回るが戦闘に入った途端勝つこと以外考えなくなるのは玉に傷か。
戦闘行為を中断しろと言った、お前のスキル…なんだったか忘れたが代償強化…強制束縛スキル?にマスターからの指示以外の戦闘禁止という禁があった筈だ、1つの破るごとに無視できないダメージが蓄積する禁の1つの…それに同盟の作戦を立てた時点でお前は既に禁を1つ破っている。今はこのサーヴァントの正体を探る方が先だ…まぁ安心しろ。
──全ては勝つためだ──
その言葉にしぶしぶバーサーカーも引き下がる
全く御し難い…が、意思疎通ができる分、クラスが気付かれにくい点は助かっているがね…
目の前の男がどんなクラスのサーヴァントにせよ、アーチャー陣営を支援する者であることは間違いない
──が、まずは対話からだ
「さて、まずは話をするか?サーヴァント。」
「そうだね…聞いてくれると助かるよ」
俺の手元には開戦前にバーサーカーから借りた火縄銃がある、俺でもサーヴァント相手に有効打を与えられる貴重な武器であり、火縄銃でありながらサーヴァントの武器だからか雨の中でも問題なく撃てる。
最悪話し合いが『もつれた』としても対処する手段としては充分だ
そして何よりも──
「『それ』でよく割り込む気になったな?」
「賭けとも言えない無茶をするのは趣味ではないが…そうも言っていられないのでね」
フン…胡散臭い男だ…
「それで?話したいことと言うのはなんだ?」
右手に握る火縄銃に僅かに力が籠る
「それは──」
〜
「────」
…バカな
「バカげている、到底信じられん」
「しかし私がこうしてここに居ることがその証明とも言えるのでは無いかな?」
サーヴァントは勝ち誇ったかのように言う
そんな余裕は無いくせに。
「…だとしても、だ。俺達は聖杯を諦める訳にはいかん」
祖国、アメリカの永遠の繁栄…その願いを諦めるなんていうのは俺に『死ね』と言うことと同義だ
お前の言うことが真実だったとしても俺は従う気は無い、そう言いかけた言葉はサーヴァントの予想外の発言によって遮られた
「ただでとは言わないさ…ウルフルズリーダーの所在を教える、というのはどうだろうか?米陸軍将校、クライム・アルバート?」
「…!」
俺のことを…!コイツ何者だ…?
〜
同時刻、日本…アメリカワシントンD.C.行きの飛行機内にて…
「それで?その『獣』とやらはお前がそこまで警戒する程のものなのか?
つい先ほど、窓側の座席に座った聖職者… 言峰綺礼が言う
「ああ、今はなりを潜めているようだが…もし覚醒したとなればそこらの
「ふむ、そうなのか…」
『獣』とやらの気配が分からない綺礼にも、うすうす事の重大さには気付いていた。
「あら?こんにちは!帰郷される方ですか?日本は良い国でしたか?」
1人の女性客がギルガメッシュに声を掛けてくる
「………失せよ雑種、不敬であろうが。」
睨みを効かせ、不機嫌そうに席に座り直すギルガメッシュとその睨みに怯えて凄まじい早足で離れていく乗客。
ふむ…
その気になればバーサーカーと戦った時のように宝具…ヴィマーナにでも乗って飛行機よりもずっと早く目的地へと着ける…今のように一般人に話しかけられる、というのも無いだろう。それを捻じ曲げてわざわざ『飛行機とやらを手配しろ』と言ってきたのは…その『獣』とやらに存在を察知されるのを防ぐためだと推測できる
──だとすれば…
必然的にその『獣』の漠然とした脅威度が脳内で組み上がる
「…」
『もう間もなく離陸いたします、荷物など落とされぬよう今一度ご確認下さい』
「「…」」
綺礼にもギルガメッシュにも、その表情に余裕は無い。
『獣』がどういうものかよく知っているギルガメッシュとギルガメッシュがどう言った人物かある程度知っている綺礼…周りの乗客が若干感じ取れる程の緊張感を纏った2人を乗せた飛行機は、今離陸した
タマキャをひたすら甘やかしてみたい作者のルルザムートです、ハイ。一個に集中した途端凄まじくスピードが上がりました、とりあえずこのまま最後まで突き進んでから『あちら』の方の更新を再開します。
…来週からまたお山で工事らしい、キツい