弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》   作:ルルザムート

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もうすぐゴールだと言うのにやっているのはアポ虐。
ドゥワー!
…第85話です、お楽しみください


第85話 決戦1年前の新事実

アメリカ 米陸軍基地 共有棟 会議室前の廊下にて…

 

 

「HOPEボーダー建造の見込みは?」

「大まかな建造自体は3年前に終わってる、ただロンドンから発進させるわけにもいかないから本格的な組み立てはこちらで行う

 ダヴィンチが使っていた地下基地が役に立っているよ」

 

 

「ロンドンから輸送を?…危険じゃないか?」

「そう言うと思ってウェイバーから知恵を借りたよ、ロンドンの武器製造会社を1つ買収させてもらったんだ

 武器に紛れさせて輸送を行っている、コヤンスカヤ達も米軍がロンドンから武器を輸入してること自体は分かっているだろうが武器の輸入先は1つじゃないし注意を引く時計塔は既に無い。ボーダー再建造に気付かれることは無いだろう」

 

 

 部屋の中から聞こえていた話し合いがひと段落したらしくキリシュタリアとクライムが出てきた

「終わったか」

「うん、見張りありがとうアヴェンジャー」

「では我はもう行くぞ」

 

 

 警戒を解いて本来の目的地へと歩き出す、正確には人を探しているので目的『地』ではないのだが

 教会には居なかった、だとすると…医療棟か?

 

 

「や、やめてくださーい!!」

 

 

「?」

 後ろから何かが近付いてくるの察知して隅に避けると──

 

 

「先生、パス!」

「ふっ!」

 すぐ横を風を切って走り抜ける2つの影

 

 

 影月 遥と…アスクレピオスか?彼がここにいるということは奴は医療棟にいると見ていいだろう。…それにしても珍しい組み合わせ──何か蹴っている?

 ともかくサーヴァントと神霊化した人間をこのまま放置はできない、一般人はもちろん魔術師もぶつかったら怪我をするだろう

 

 

「通路で走るな、怪我の元だ」

「…確かにその通りだ。影月、広い場所で続きをするぞ」

「はーい」

「ですから!場所に関係なくやめてくださいっ!」

 

 

 息を切らせて追いかけてきたのはアーチャーのサーヴァント、パリスだった。いつも頭の上に乗せているぬいぐるみが無いが…

「どうして?」

「アポロン様はサッカーボールじゃありません!」

 

 

「む」

 よく見ると2人の蹴っている物は例のぬいぐるみだった、あれでも一応神らしいが…

「…?変なことを言うね、虫ケラサッカーなんだから虫けらを蹴らないと意味が無いでしょ」

「影月の言う通りだ、むしろボールの代役を務められたことに感謝して欲しいが」さあ移動するぞ

 

 

 そう言って時間が惜しいと言わんばかりに何処かへと言ってしまう2人

 しまった、アスクレピオスに奴がどこにいるのか聞いておくべきだったか、しかし──

 あうあうと頭を抱えて立ち尽くす彼を放っておくこともできず声をかけることに

 

 

「大丈夫かパリス?影月 遥は相当怒っていたようだが…アポロン神は何をした?」

「景清さん!そ、それが…影月さんが定期検診で医療棟にいらっしゃった時たまたま私もそこに居たんですが…」

 

 

 

 

 

『アポロン様ぁ〜!』

『アスクレピオス先生!アポロン神に何を!?』

『どけ影月、中の綿を石に詰め替えてやるだけだ』

『だっ、だめです!よりにもよってアポロン様を…アルテミスちゃんの弟なんですよ!?』

『うーん、私の趣味とは違うけど影月ちゃんもいいね』

 

 

『ふん、そういえばお前は叔母さんに懐いていたようだが肝心なところは知らなかったらしいな』

『へ?』

『海中のオリオンを叔母さんに撃ち抜くよう仕向けたのは他でも無いソイツだぞ』

『え?』

『おっと』

 

 

 

 

『え?』ぐりん⤵︎

 

 

 

 

 

「なるほど、止める者が居なくなったのか」

「アタランテさんは倒れてしまってペンテシレイアさんもどこにいるか分からず…」

「止められそうなのは他にいないのか」

「うーん…そ、そうだ!遥さんはオリオンさんと仲がいいので彼ならきっと…!

 もしオリオンさんを見かけたら教えてくれませんか?」

「仲が、良い?」

 

 

 

 

 

『9時28分34秒、オフェリアさんにデートの誘い。10時50分02秒、外出する女性隊員を見つけて口説く、11時47分52秒──』

『分かった!もうしないから──ぎゃっ!』

 

 

『どこにいくのオリオン』

『え?いや飲み物でも買いに売店に『浮気?』

『流石に違ぇって!』

『じゃあどうして遠い方の店に行こうとするの?…店員さんが女の子だから?』

『なんで右足一歩踏み出しただけでそこまで分かるんだよ!?アッ。ぎゃっ!!』

 

 

『おいハル!お前最近おかしいぞ!なんかここに来たばかりの時にくらべて性格も変わってきた気がするしよ…アルテミスに乗っ取られてきたんじゃねぇのか?』

『変わってないよもう!ダーリンったら変な、こと…あ、あれ?』

『え、マジなの?…おい待て、無言で手を伸ばしてくるな!ヤメ──ぎゃっ!!!』

 

 

 

 

 

「………見かけたら伝えておく」

「ありがとうございますっ!」

 ぺっこ、とお辞儀をしてそのまま2人を追っていくパリス

 …我には理解できぬがあれで仲が良いように見えるというのならそうなのだろう

 

 

 さて、早く奴に会わねばなるまい

 

 

医療棟にて…

 

 

 途中で見かけたオリオンに先程の情報を伝え、そのまま医療棟へと入る

 …目的の人物はすぐに見つかった

「あっ…!アヴェンジャー!」

「主、やはりここに居たか」

 

 

 駆け寄ってこようとする我が主、ミラ・ツールを彼女の横にいた男が止める

「ここは医療棟、つまり病院だ。院内ではお静かに頼むよ、ミラ・ツール」

「ごめんなさい神父様…」

 

 

 黄金のサーヴァント、英雄王ギルガメッシュと契約している神父…我はこの男に会いに来たのだ

「ごきげんよう、景清殿。こちらに来るとは珍しいが…なにか困りごとかね?

 なに、英霊とはいえ元が人である以上何も不思議は無いとも」

「………我は少し彼と話がある、主は先に戻っていてくれ」

「えっ…わ、分かったよ…」

 

 

 普段なら──いや神父の関わらないことなら『なんで?』と聞いてくるのがミラ・ツールだが反対にこういう時に関しては急に素直になる

 怨の塊と言える我でもこの不自然な違いには分かる

 

 

 医療棟から完全に主が出たことを感知し、改めて神父へ向き直る

 ようやく英雄王の居ない瞬間を捉えた、気付いてからかなり時間は経ってしまったが仕方ない

「ふむ、どうやら余程大事な話のようだ。場所を変えよう」

「我が聞くのは1つだけだ、必要ない」

 

 

 …他に思い当たる人物はいない

「我が主に八極拳を教えているのは貴様か?神父」

「そうだ、と言ったらどうするかね」

 

 

 瞬間刀を抜いた、本来源氏を殺すために磨き上げたその刀を主のため、源氏では無い者の首筋へひたりと付ける

「これ以上、主に関わるな」

「手厳しいな、そもそも私は自分からミラ・ツールに干渉していない。それはお門違いと言うものだが。」

「………」

 

 

「報復心という物は時に人を書き換える、染まりやすい子供であれば尚更だ。その上にクライム・アルバートという分かりやすい目標もいる

 私にはどうすることもできない」

 ミラは本音を語らない、言えば反対されると思い込んでいるし実際彼女に戦いを期待している者など居ない、だが我は知っている

 

 

「ミラ・ツールの報復心は報復を遂げるまで消えることはない、茨木童子やパリスにあれこれ頼んでいたようだが…あれしきで消えるのならそれはもはや報復心では無いだろう」

「貴様…」

「何よりキミの存在がそれを決定づけている

 サーヴァント()()()()()()()

「っ…」

 

 

 アヴェンジャーという戦力をなんの戦闘経験も無い、魔術的取り柄も無い14歳の少女に当てておくべきじゃない。そう言われる度に『今の主以外に仕える気は無い』と言い返してきた

 

 

 実際に彼らの言い分が正しいのは分かっている、主の令呪は他の魔術師の物とは違う

ルマス・プライマリという魔術師の残した令呪を本へ加工した言わば誰でも簡単にマスター権を持てる改造令呪である

 …だが譲渡などしたらどうなる?

 

 

「キミ自身、ミラ・ツールを止められないと理解したからこそ彼女ではなく私の元へ来たのではないのかね?」

「………その通りだ」

 

 

 ミラは1人でも戦おうとするだろう、そしていざ始まれば道連れにしてでも。という考えを持っていることも知っている

 恐らくこれを知っているのは目の前の神父と我だけだ、怨讐に堕ちた我であるが子供を、それも最初の契約者を見捨てられるほど冷酷にはなれない

 

 

「どうしても守りたいのならキミが守るしか無いだろう、私から言えるのはここまでだ」

「………」

 

 

 怨讐が誰かに言われて止められるものではないことは我自身がよく知っている。

「故に我が守るしか無い、か」

 ミラ・ツールが我を召喚できた理由を改めて再認識した

 義経の遺品、聖杯の片割れ、源氏の英霊

そして──報復心か

 

 

訓練場広場にて…

 

 

 言峰綺礼と平景清が対面しているころ、基地内にある訓練場でカドック・ゼムルプスは頭を抱えていた

「うん?あ!カドックさん!よければ一緒に虫ケラサッカーしませんか!」

「………いや、僕はやめておく」

「そっか、気が変わったら教えてください!」歓迎します!

 

 

 訓練場で米軍との交流をしていただけだったのにどこからともなく現れた影月 遥とアスクレピオスによって訓練場の一部が占拠されてしまった

 いやそれはまだいい、まだいいんだが…

 

 

「ンン、遥殿!たった今脚力を一時的に強化する符ができましたぞ!」

「ホント!?」

「そいつはいい!よこせ道満!」

「待て、人体に悪影響が出る可能性がある。ここは僕から試す」

 

 

 芦屋道満、影月遥、カイニス、アスクレピオス、あの4人に蹴られてまくって今あそこでもみくちゃにされてるのは──

「アポロン神、だよな」

 

 

 いつもギリシャのアーチャーの頭に乗っているアポロン神、それがボコボコに蹴られている

「止めたほうがいいのか…?」

「止める?何を言っている、神で球技をするなど滅多に見られるものではないぞ」くくく

 

 

 う、おっ…!

「ギルガメッシュ王…」

「そら、聞きつけて来たのは我だけではないぞ」

 なんだって?

 

 

 くいっ、と英雄王の指し示す先には冬木で知り合ったあの3人──

「虫ケラサッカーしてるとかフザけた話が聞こえてきたけどアンタ何やってんの?」

 情報早くないか?

「え?虫ケラを蹴ってるんだよ?ちょいどいいからバーヴァン・シーもやる?」

 

 

「おい、騒ぎを大きくするんじゃ──「へぇー?影月ってみんな気弱な奴らばかりだと思ってたけど少し見直したかも?

 …おいレガリオ!バーゲスト!お前らもやろうぜ!」

「仰せのままに」

「むぅ」

 

 

 いやいや参加するなよ!?

「アポロン様ぁ!」

 追いかけてきたであろう半泣きになったギリシャのアーチャーと目が合う

 

 

「カドックさん、どうにか止められませんか?」

「い、いや流石にアレは…」

 英霊に止められないものを止めろと言われてもできるわけがない!

 

 

「うん?」

 一瞬目を離した間に何故、何故か。米軍の一部がサッカーに参加し始めていて、ご丁寧に道満が『安全のため』と1人1人に符を配っている

「おいアンタらやめておけ!それは神だ、祟られるぞ!」

「え?神様?ああいうボールじゃなくて?」

 

 

 1人が振り向いた、どうやら分かっていないらしい

「まさか!もし本当に神様だったらなんで大人しく蹴られてるんだ?それに魔力計測器にはあのボールから殆ど魔力を感じない、デタラメさ」

 痛いところを…!

 

 

 カドックの説得も虚しく、話を聞きつけたセイバーのマスターや、なんだなんだと集まってきた米軍の連中が続々と集まってきており収拾がつかなくなりかけていた

 

 

「今日は追跡が無いと思ったら…」ちょいと頭借りるぞ

が。

「あ、貴方は…」

 

 

「こらー!!!」

 

 

「うわっ!オリオン!?」

「ち…」

 本格的にアポロン神がボロ雑巾にされるより早く突っ込んできたオリオンによってアポロンサッカーは中止、強制解散となった

 

 

 

 

 

「ハル」

「………」

「ハル」

「……………」

「お前がオレとアルテミスのために怒ってくれたのは分かる」

「いやどっちかと言うとアルテミスちゃんのためというか…」

「話の腰をヘシ折らないで!?…気持ちは分かるが」

 

 

 この騒ぎの元となった2人、ハルとアスクレピオスを正座させてのお説教タイム

 まぁ俺自身誰かに説教たれる程できた人間じゃないってのは理解してるさ、でもな?

 

 

「やりすぎだ!!」

「…はい」

「腹が立って1矢ブチ込んだ程度ならまぁ許容範囲だが」

 

 

 隅のほうから「え?」と困惑したアポロンの声が聞こえるが知らん

「だからって私刑(リンチ)は無いだろう、一応俺たちは一緒に世界を救う仲間なんだぞ!」

「…うん、やりすぎだった。…ごめんなさい」

 ハルは…もう大丈夫そうだ、あとは──

 

 

「アスクレピオスも余計なことを言うな!アレはもう終わったことだ!」

「僕は叔母さんが気に入った人間が何も知らされていないのはおかしいと思ったから教えただけだ」適度な運動はもう済ませたことだし医療棟に戻る

 

 

 んにゃろ…

 どうやらアスクレピオスの方は聞く耳を持たないらしい、ったく芦屋道満やカイニス達サーヴァントは良いとしても米軍までやってくるとはな、こんな時にクライムやキリシュタリアは何処に──

 

 

ビーッ!ビーッ!ビーッ!

 

 

「なんだ!?」

 全ての意識を強制的にそこへ向かわせるような喧しい警報音が基地に鳴り響く

 

 

『きっ、緊急招集!緊急招集!各小隊長、通信隊班長以上、並びに各マスターとサーヴァントは大至急共有棟会議室へ集合してください!繰り返──『おいやめろ!悟られるだけだ!放送を切れ!』『あっ!す、すみませ── ブツッ

 

 

「………」

「切れた…」

 

 

 今の放送…慌て具合から見て相当ヤバいことが起こったらしいな

「も、もしかして兄──ザイルとコヤンスカヤが…!?」

「それは無い、もしそうならいきなり戦闘体制に入ってるはずだ

 …だがこれは行かない選択肢は無い」

 

 

 ナンパの予定はキャンセルだな、と内心思いつつもハルの頭の上へと乗る

「よし行くよ!」振り落とされないでね!

「ああ頼む!」

 走り出すハルの頭にしがみつきながらも思考を巡らせる

 いったいなんなんだ…?

 

 

共有棟 大会議室にて…

 

 

「空軍参謀長官との連絡は!?」

「そ、それがまだ繋がらず…」

「繋がるまでやれ!

 まったく…!茨木童子!よくもそんな事実を9年間も黙っていてくれたもんだ!」

「ええい!人間の作った武器などイチイチ知るわけなかろう!いい加減説明しろ!」

 

 

 ギャーギャーと喚き散らす茨木童子を押し除け、どうすればいいか考える

 く…!酷く現実味は無いがコヤンスカヤが人類の作った全ての兵器を行使できると言うのであれば不可能じゃない!

 

 

「土方!もう伊吹童子と一緒でもいい、早く会議室に来い!」

(分かった!)

 

 

 魔術師の方は今キリシュタリアが集めてくれている、だがいざ集めてなんて言えばいい…?

 ことの発端はHOPEボーダーの件についてキリシュタリアと話終わった直後だった

 

 

 

 

 

『HOPEボーダー…どんな船なんでしょうか』

『さぁな、少なくとも通信兵が乗ることは既に確定している。今のうちにカドック・ゼムルプスあたりから詳細を聞いた方がいい』

 たまたま廊下で出会った通信兵のアリスと話しているとふと意識外から声をかけられた

 

 

『そのほーぷぼーだーとやら、カクヘーキはないのか?』

『いたのか茨木童子?…って核?冗談じゃない!アレはそうホイホイと使えるような兵器じゃないし持っていたとしても使っちゃいけないものだ』

 

 

 どこでそんな言葉を拾ったんだ、と問い詰めた直後に彼女の口から出た衝撃的な事実

『嘘を言うな、現にコヤンスカヤ達はカクヘーキによって全人類を攻撃すると言っていたぞ!』

 

 

『…ッ!!!???』

『何かはよく分からんが同じ物を持って対抗したほうが──『今なんて言った!!』

 

 

 

 

 

 コヤンスカヤは核兵器を使用できる、その最悪の事実に流石のクライムもどう対処していいか分からなかった

「ああ…」

 

 

──最悪だ…!




闇コヤン(第三臨)に頸動脈思い切り噛まれてみたい作者のルルザムートです、ハイ。
怒涛の2日連続!でも3日は絶対続かないという…いつもこうなら良いんだが。
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