でも、既存作品の続きはやらないんですよね。
回してるなにかは、電灯の光に反射して円状の光を映し出していた。
じっとジャングルジムの真下に目線を落としたまま、人差し指以外は微動だにしない。
公園の中、及びに公園の周囲には人っ子一人いなかった。
この公園は住宅街から少し離れた場所に備えられ、人通りが少ないこともあって、この場にいる人間は多田良しかいなかった。ましてや、時刻は夏場の空が夕闇に染まり時間帯だ。人よりも、蚊がうっとしくなり、舌打ちを漏らす。
「キヒ」
ふと、声が一つした。
多田良は口を閉じていれば、変わらずになにかを回していた。
「オニゴッコシヨォォ」
二度目の声ははっきりと言語だが、どこか不快にさせる声であった。それ以上に、この場にいる人間は多田良しかいないにも関わらず、人の声がすることがおかしいのだ。
そこで多田良は回していた指を止め、回していたナイフを逆手に握る。
そう、ナイフだ。
刃渡りは約10cm。警察に見つかれば、即アウトだ。
そのナイフは歪だった。刃の部分は銀色ではなく、茶色で濁っていた。錆などではなく元からそういった色であることが、光沢から判断できた。
また、側面には凹凸が激しく、血管を思わせるデザインだった。
しかし、それ以上に歪と呼ぶべき、存在が公園の敷地にいた。
地面の中から、跳ねるように現れたのは、人間の足が四本も頭から生えた異形だった。その頭と表現した部位も、口が後頭部、左右には手が生えていた。目は数えるのがいやになるほど備え付けられていた。
これは呪霊と呼ばれる、人間から生まれた呪いである。
多田良は呪霊が姿を現して、ようやくジャングルジムから降り立つ。
「アソボォォ」
そう叫んで呪霊は、四本の足で多田良へ走り出す。
「期待できないな」
多田良はひっそり呟いた。
頭に振り下ろされた拳を、右足を前に出すことによって半身になって躱すことに成功する。
そのまま逆手に持ったナイフで、呪霊の右端の膝裏を切り裂いて体勢を崩させる。
「アアアアアアアアア!」
断末魔を上げる呪霊は転びつつも、多田良に無数の怒りの灯った目を向けた。が、多田良は全体重を後頭部にある口の中にナイフを突き刺した。
そこで呪霊の断末魔も止み、煙を上げて、消滅していく。
そこで多田良は呪霊に手を差し伸ばそうとしたところでやめた。
「呪霊の気配がして、来てみれば、こんな子供が」
少しを息を切らした青年が多田良と消滅していく呪霊を交互に確認して「君が討ば、倒したんですか?」と尋ねる。
言いかけた討伐という言葉よりも、倒したと言葉選びをしたのは、多田良の見た目が明らかに小学低学年のそれだからだ。
「うん」
多田良は頷いた。
「どうやって?」
「これで」
青年が尋ねれば、2度目も素直にナイフを見せる。
青年は呪具、と呟く。
「どこでそれを」
「こうやって」
多田良は消滅していく呪霊に掌を向ける。すると、煙と呪霊の肉体が多田良の掌に収束していき、ピンポン玉ほどの黒い球体になる。
直後、球体は内側からうごめき形状・色彩を変えていく。
形が整ったのか、うごめきが止まり、メリケンサックの形になっていた。
ナックルの部分は歯形になっている。
「変なのが見えて倒してるうちにできた」
「そうですか」
青年は目の前の光景に驚きつつも、多田良に近づいていき、目線を合わせる形で膝を地面に着く。
「君の言う変なのとは、呪霊と呼び。君が呪霊を倒せた力を呪術と呼びます」
「へえ」
多田良は青年の言うことに、自分が今まで見てきた者に対し、名前があったのかと少しばかり驚いた、
「君の名前を聞いてもいいですか?私の名前は、七海 健人」
「成瀬 多田良」
「では、成瀬くん」
七海と名乗った青年は多田良から目を離さず、一言告げた。
「呪術師になりませんか?」
伏黒 恵は女体化させるべきか
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普通に男のままがいいなぁ
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女体化するとヒロイン枠が増えるなぁ