喰種になっても俺はあの人を追い続ける   作:零之悪夢

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人物紹介
凰 鈴音
原作同様ではあるが、世話焼きになっている。唯一、あの人と一緒に居るところを見られている為、事情を知っている。両親は離婚しておらず、仲も良好。中学校時代に喰種として情報収集に出てボロボロになった一夏を治す苦労人。


Unstoppable feelings

何もかも投げ出して逃げ出したい。全部何もかも忘れてしまいたい。ただ、彼女(・・)に会いたい、それだけなんだ。

 

 「今日は転校生が来ますよー、そして二人も!」

 

現実逃避をしていると転校生が来るという話が出ていた……興味はない。

 

 「シャルル・デュノアです……」

 

自己紹介を聞き流しながら……そいつを見る。男だと自己紹介をしたが、こいつは女だ。何処かの本で読んだが、男性と女性で体の部位が違ったりするというのを見たことがある。

 

 「ラウラ・ボーデヴィッヒだ……」

 

今、自己紹介をした奴は千冬姉を教官と言っていた。と言う事はドイツの教官時代の部下と言う事だろうか。

 

 「貴様が織斑一夏だな。私はお前を認めんっ!!」

 

フルスイングのビンタされたけど無反応。別に痛くも無いし、認めないと思うのも勝手だ。

 

 「……織斑、デュノアの面倒を見てやれ」

 

 「……了解です」

 

次の授業は、合同訓練だったか。転校生で目立つシャルルの手を引きながら走る。

 

 「え、ええ!?ちょっとー!!」

 

 「囲まれる前に、逃げるに限る。ほら来た」

 

 「織斑君とデュノア君を確保しなさーい!!」

 

 

俺達はアイドルか何かかとツッコミを入れたいところを我慢しながらアリーナの更衣室に向かう。さっさと着替えて向かえば余裕で行けるだろう。着替える時のシャルルの反応から女であることが分かった。こいつはどうしたらいいんだ……?

 

 「ふぅ……お叱りを受けずにこっちに来れたな」

 

 「ぜぇ……はぁ……」

 

俺に付いて来ていたシャルルは息切れを起しているが人間じゃないし、鍛えている俺からすればこんなのはウォーミングアップにもならない。

 

 「一夏ー……ってどうしたのよ?その、手の痕?」

 

 「転校生にビンタされたんだ……私から見ても痛そうだったが反応なしでな。逆に引いていたな」

 

 「……一夏?無理してない?」

 

といったように心配してくれる箒、セシリアと鈴。知らぬ間に仲良くなってるのは俺も予想外だった。

 

 「一夏さん、反撃しないのは……少し……」

 

 「……痛くはないから別に良いかなって。まあ、避けるようにはする」

 

そうして授業が始まったのだが、何処からか悲鳴が聞こえた……悲鳴的に山田先生か?

 

 「退いてくださーい!!」

 

 「……よっと。気を付けてください、山田先生」

 

腕だけ部分展開してキャッチした。アリーナに穴が開くところだった。

 

 「ありがとうございます、織斑君」

 

 「いえ、運が良かっただけですよ」

 

そうして授業が始まった……最初に山田先生と模擬戦、と言う事でセシリアと鈴が選ばれたのだが。

 

 「えー……やれるだけやってみましょ」

 

 「ええ、負ける気しかしないのですが……」

 

 「何だ、お前ら。あいつに良い所を見せるチャンスだぞ?」

 

そう言う織斑先生だが、二人は反応が悪い。まあ、分かっててやってるよなー。

 

 「始めっ!!」

 

そうして始まったのは良いのだが二人の合わさるタイミングにアサルトライフルの銃弾の雨とグレネードであっけなく終わってしまった。

 

 「やっぱり勝てるわけない……」

 

 「どうやら、合わせられる所を見極められたといった所でしょうか?」

 

そうして次に俺が名指しされてしまった。織斑先生から戦えと言われたので仕方なく戦う……ちょっとあれでも使ってみるか。

 

 「投影開始(トレース・オン)……」

 

その手に生み出したのは干将・莫耶。この双剣を持って突撃する……銃弾はスピードで避け、グレネードは飛んで避ける。今なら、決められる。そう思い、干将・莫耶を投げつける。

 

 「――――I am the bone of my sword(我が骨子は捻じれ狂う).

 

右手に雪片弐型を構え、左手にある剣を装填する。

 

 「――――偽・螺旋剣(カラドボルグ)!!

 

その剣は矢となり、貫通する。そして……

 

 「――――壊れた幻想(ブロークンファンタズム)……

 

撃った矢は爆発し、SEを削る。そして投げつけた干将・莫耶も帰ってくる。

 

 「ふぃ……危ない、危ない」

 

油断すると負けるところだった。普通に強いし、確か元代表候補生だった気がしたのでこの実力派折り紙付きと言う事だ。

 

 「いやー、織斑君強いですねー。こちらも本気で立ち向かったのですが……武器を囮にするのは初めて見ました」

 

 「……こっちも試運転したかったので、結構危なかったです」

 

ははは、と笑いながら感想を言いあう。周りのクラスメイト達は口を開けたまま呆然としている。唯一普通にしているのは箒、セシリア、鈴、織斑先生ぐらいだ。

 

 「お前ら、あれをくれぐれも参考にするな。では、訓練を始める!」

 

専用気持ちを筆頭に訓練が始まる。先生の命によって出席番号順にISに乗っているのだが、ISをしゃがませないまま降りてしまった。

 

 「……次は、箒か。面倒くさいからこれで行く」

 

 「……お姫様抱っこをされる人の気持ちを始めて味わった気がする」

 

 「そうか、俺に抱っこされるのは嫌か?」

 

そんな会話をしながらISに乗せる。ふと横に目をやると転校生の一人、ラウラ・ボーデヴィッヒの所がお通夜状態だった。

 

 「あんな暗い空気でやるのか?流石に俺も引く……」

 

 「ん?……ああ、あれはどうかと思う」

 

そうして時は流れ、放課後。白式のスペックの確認のため、整備室に足を運んでいた。後ろに、いつもの三人が居るが。

 

 「……ん、あ。あの時以来か?」

 

 「そう……使うの?」

 

 「おう。ちょっとうるさいかもだけど……」

 

そうして少し離れた所に白式を展開状態にしてスペックの確認をする。弄るところとすれば関節部の反応速度を上げることだろうか。

 

 「……あんたも良くできるわよね。あたしなんて全然だから」

 

 「機械いじりは結構やってたからな。ISじゃない精密機械を結構使ってたし……」

 

ISの確認が終わったのであいつの整備でもしようか。

 

 「……ちょっと待っててくれ。持ってくる」

 

不思議そうな顔をしている三人を気にせずに部屋から出る。整備室はガレージと一体化しているのでそこから走って駐車場に止めてある愛車を起動する。

 

 「……よっと。こいつの整備もしないとな」

 

 「一夏、何時の間にこんなごついバイク買ってたのよ」

 

 「見る限り、カスタムされているようですが……」

 

汚れが付いている場所を布で落としながら説明する。はっきり言って魔術が入っている時点で普通の人に運転は出来ない。

 

 「……入ってたかな?なかったら補充しないと」

 

 「そこ、開くんだ……」

 

このバイク、あらゆる所が開く。いつもなら銃やクインケを入れているのだが……ISの拡張領域に入れているので使っていない。なので弾薬がこれでもかと詰め込まれている。

 

 「……ねぇ、これ銃弾よね」

 

 「……気にすんな。仕事で入ってるんだ」

 

 「その仕事、危なくない?大丈夫?」

 

その話を聞いていた……水色の髪の少女が話しかけてきた。

 

 「そのバイク……VMAX?」

 

 「お……これを知ってると言う事はなかなかのコアな人だな。知ってる人も少ない、珍しい奴だしな」

 

 「どれくらいのお値段……「億は行く」……聞かなかったことにしますわ」

 

そんな話をしていると電話が鳴った……着信は、金木さんだ。

 

 「はい、もしもし……」

 

 「今、大丈夫だった?」

 

 「ええ、問題ないです……」

 

話を聞くと現在、逃走中の喰種がこちらの辺りに逃げているので捕まえて欲しいとの事。使っている赫子は羽赫、もしかしたらIS学園に来る可能性があるとの事。

 

 「了解です。じゃあ、捕まえたら報告します」

 

 「こっちでも増援は読んでおくからら……じゃ」

 

さて、この昼間から仕事の時間だ。バレないように服は着替えておいた方が良いか。

 

 「で、どうしたのよ?」

 

 「仕事ー。こっちに来るかもしれないからその前に捕まえる」

 

 「一夏の仕事って何?」

 

返答に困る。考えながらISで服を着替え終わってから答える。

 

 「悪い人を……捕まえる、正義の味方?」

 

 「……?」

 

 「悪いけど、行くな。頑張って夕飯までには戻る……」

 

ヘルメットを被り、最初からかなりの速度で走る。IS学園をでて数分、目的の喰種を発見した……この距離からなら行けるか?

 

 「――――I am the bone of my sword(我が骨子は捻じれ狂う).

 

右手で運転しながら道路を逃げる喰種に左手で構えている銃で狙いを定める。

 

 「――――偽・螺旋剣(カラドボルグ)

 

今回撃ったものは動きを阻害する銃弾。魔術で作ったオリジナルだがかなり効き目が高く、当たったら暫くは動けなくなる弾だ。

 

 「ぐっ……あぁ……」

 

 「もしもし、金木さん?確保しました……場所は……」

 

一応、銃刀法違反ではない。許可は取っているので大丈夫である。暫くすると、増援が来たのでそちらに預けて学園に帰った。

 

 「……ギリギリの時間だった。食堂に行かないと」

 

そうして制服に着替えながら食堂へと向かった。案の定、待っていたらしく急いで席に座る。

 

 「悪い、遅くなった。待ってないで食べてても良かったのに」

 

 「一夏なら時間通り来るだろうと思ってな。待っていたのだ」

 

そうして食べ始めていると声が掛かった……金髪の美男子(美少女)である。

 

 「席、いいかな?」

 

 「ん?いいぞ……」

 

他の皆は食べているが俺は食べ終わったため、携帯でメールが来ていないか確認する。

 

 「……?これって」

 

今、目に入ったのは金木さんからのメール。先程捕まえた喰種が持っていたのはCRユニットの設計図。しかもDEM社製のだ。

 

 「あいつから吐けるだけ吐いてもらうしかないか……」

 

 「何見てるの?」

 

 「……気にすんな。こっちの話だ」

 

皆が食べ終わったので寮へと戻る。そういえば、転校生の部屋は何処になるんだろうか?

 

 「シャルル、部屋は何処になっているんだ?」

 

 「……そういえば、聞いてないな」

 

そうすると寮の玄関辺りに居た山田先生が部屋についての話をしてきた。

 

 「と言う事は……」

 

 「私が隣に行って……」

 

 「僕が、ルームメイト。って事だね」

 

そう笑っている、シャルル。俺からすれば悩みの種でしかない。

 

 「これからよろしく、織斑君」

 

それが天使か悪魔になる可能性がある事をまだ知らない。




補足
千冬が何故、白式の改造に突っ込まないのかというと束から直々に連絡を貰っているから。そして、本人の強化につながると思っている為なのも言わない。
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