やはり俺とブイモンの青春ラブコメは間違っている。   作:アルファ麻呂

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後編です。


第五話

「つまり、そのウェンディモンとやらは戸塚を狙っているが、普段は透明、あるいはデジタル空間に潜んでいて補足出来ない。なので、奉仕部としてボディガードをしている。そう言う事だな?」

 

平塚先生に職員室に呼ばれ、事情を掻い摘んで説明すると、平塚先生はそれなりに渋い顔でタバコの箱を指で叩いた。

本当ならタバコを一服して頭を整理したい所なのだろうが、残念ながらここは職員室なので禁煙なのだ。

 

「そう言う事なら、こっちでお前のブイモンと戸塚のテリアモン、それと、1年の一色とルナモンだったか。昨日の学内でのデジモンとの戦闘は非常事態として校長と役所には説明しておく。週末辺りにまた役場から呼び出されるだろうが、まぁその辺は選ばれし子供なら日常茶飯事だろ?」

「そんな事は無いっすよ。戸塚だって10年間、チョコモンが行方不明になる以外にデジモン関連のトラブルに遭遇した事無かったらしいですし」

「それを言うなら、私もガオガモンと出会ってから暴走デジモンと遭遇した事なんて片手で数えるほどしかない。そうなると、デジタルワールドを冒険した君達こそ、真の選ばれし子供なのかもしれないな」

 

平塚先生は言葉ではそう言いつつも、何処となく不安げで、少し悲しげな顔だった。

俺も時々、あの夏休みの千葉村のサマーキャンプの夜に選ばれたのは何故なのか考えることがある。

そしてその時はいつも同じ答えに辿り着く。

俺達は、戦うために選ばれたのだと。

戸塚を始め、今世界中で増えつつあるパートナーデジモンを持つ選ばれし子供達のほとんどが、あくまで人生の中に不意に現れたパートナーなのに対して、俺達はデジタルワールドの危機を食い止める為にデジモンと出会った。

雪ノ下はいずれ来るであろう全人類がパートナーデジモンを持つ時代の、先駆けこそが自分達と信じている。

だけど、俺は、俺達はデジタルワールドが選んだ人柱なんじゃないか、と言う思いが拭いきれない。

人とデジモンが共存できるのか、もっと言うのなら、デジタルワールドを司ると言うホストコンピュータとやらが、人間とは何かを観察するために選ばれたサンプルなのでは無いか。

もしもそうなら、選ばれし子供、と言われて、少なくとも愉快な気はしない。

なので俺は、自分達の事をテイマーと呼ぶ事にしている。

ささやかな抵抗だが、テイマーと言う響きは悪くないし。

 

「こう言う時に、大人が何とかしてやらないといけないんだが、ことデジモン関連は未だ君達子供の世代しか対処出来ないからな。済まないが比企谷、戸塚の護衛は頼んだぞ」

「了解っす」

「前もウチの電子レンジがメラモンの影響で熱暴走起こしたが、どうやら4月に入ってから世界中で暴走デジモン事件が頻発しつつあるらしい。それも、学校みたいな未成年の集まる場で、だ。比企谷、もしかしたら暫くは働いて貰う事になるかもしれんぞ?」

「えぇ…………マジか。くそ、この歳で社畜生活を強要されるのか…………いや、絶対に逃げ切って見せる」

「その決意表明は私のいない所でやってくれ」

 

 

そんな訳で今日も今日とて戸塚のテニス練習に付き合わされる。

雪ノ下の厳しくも的確な指導を受けて、戸塚の素振りのフォームは素人目に見ても上達しているし、息切れするまでの時間も長くなって来た。

まぁ、戸塚が顔を赤らめ、はぁはぁと息を切らしている姿を見ていると、なんだかいけない物を見ている様な気分にさせてくれるので、嬉しい様な寂しい様な。

 

「ひ、ヒッキー。疲れて来たね…………」

 

そしてこっちにも、赤らめた顔で息を切らす由比ヶ浜が。

普段の制服姿と違い借りて来たテニスウェアを着た由比ヶ浜の汗に濡れた横顔と、無防備に近寄って来る際で視界に入ってしまう二つのお山。

どちらも眼福かつ目に毒で、思わず知らずチラチラっと視線を向けてしまう。

 

「比企谷君?何を休んでいるのかしら?」

 

すると何故か雪ノ下がその視線に気付き、氷の微笑みを浮かべて睨みつけて来るのだ。

今回は腕立て伏せ、腹筋、スクワットを20回ずつと言う比較的マシな命令が飛んで来たので、逆らえるはずもなく筋トレに励む。

辛い、とても辛い。

 

「八幡、今日も本当にありがとうね。ボクのボディガードだけでも嬉しいのに、テニスの練習まで付き合って貰っちゃって」

「いいさ、戸塚…………お前の為なら、このくらい安いくらいさ」

 

前言撤回、戸塚の為ならこの程度本当にどうと言う事は無い。

 

「あらそう。なら比企谷君、今のワンセットを10回繰り返した後はグラウンドを10周走って来てもらえるかしら」

「流石にそれは死ぬっつーの」

「…………?」

 

俺のツッコミに、キョトンとした仕草を見せる雪ノ下。

わかっているくせにコイツ、マジで俺を干からびさせて殺す気かもしれん。

雪ノ下のストッパー役の由比ヶ浜も、何故かリスかハムスターみたいに頬を膨らませてこっちを睨むばかりで止めようとしないし。

まぁ戸塚の側に居られるこの役得を思えば、確かに嫉妬されてしまうのは分からなくも無いが。

 

「あ、テニスしてんじゃん」

 

その時、どっかで聞いたことのある様な声が聞こえて来た。

雪ノ下が眉を潜め、声に振り向いた由比ヶ浜が困った様にこっちを見て来る。

だが、困ったのはこっちだ。

声の主は、以前に出会した金髪縦ロール。

そしてその後ろには金髪縦ロールの取り巻き達と、彼女や由比ヶ浜が所属するクラスカースト最上位グループのリーダーであり、かつての選ばれし子供達ちば組リーダー、葉山が。

 

「あ、優美子」

「ユイ、テニスで遊んでるんなら呼んでくれれば良かったのに」

「あ、これは別に遊んでる訳じゃなくて…………」

「なら、部活?」

 

そう言いつつ、縦ロールは鋭い目つきをこっちに向けて来る。

以前はゾンビメイクのお陰で向こうも多少は引いてくれたが、今回は引く気が無さそうだ。

 

「ユイがやってるんならあーし達も混ぜてよ。たまには身体動かしたいし」

 

そう言って置いてあった予備のラケットを拾い、取り巻き達も含めてゾロゾロとテニスコートに進軍して来る縦ロール。

 

「2-Fの三浦優美子さんね?悪いけれど、これは学校側の許可を得て行なっている、私達奉仕部の部活動なの。遊びたいのなら他所でやって貰えるかしら」

「は?何それ、テニスコートここにしか無いんだし、そこを独占する許可まで取ってる訳?」

「必要なら職員室に掛け合うわ」

「ま、まぁまぁ優美子。それに雪ノ下さんも、一度落ち着いてくれ」

 

金髪縦ロールこと、三浦の前に立ち塞がった雪ノ下。

2人の殺気の入り混じった敵意のぶつかり合いに、葉山が慌てて間に入る。

三浦はそれで微かに敵意を収めるものの、葉山を見た雪ノ下は冷たく冷徹な目で見下していた。

 

「奉仕部の特別活動については知っている筈よね?葉山君」

「…………何かあるのかい?確か昨日、中庭でデジモンが暴れたと聞いたけど」

「部外者が関わる事ではないわ」

「ちょっと、何勝手に話進めてんの」

 

しかし今度は雪ノ下が葉山と話しているのが気にくわないのか、三浦の敵意のボルテージが上がり始める。

一触即発、いつ三浦が爆発するか分からない様なその光景を見た戸塚と由比ヶ浜がオロオロしながら近寄って来た。

 

「ど、どうしようヒッキー…………」

 

どうしようって言われてもなぁ。

奉仕部としては、戸塚のテニスの練習とチョコモンが出現した場合の対象の為にここを動くわけには行かないし、部外者をあまり近づけたくは無い。

このまま三浦軍団がゾロゾロとテニスコートで遊び始めれば、チョコモンが現れた時にパニックになってしまうし、戸塚のテニスの練習もおざなりになってしまう。

だからこそ雪ノ下が三浦と葉山にお引き取りを願っている訳だが、三浦はどうもここを動く気が無い様だ。

 

「優美子、私が奉仕部に入ったのが嫌だったみたい。どうしてなのかな…………」

「そりゃ、仲良い奴がよく分からん奴らとつるんでよく分からん事してたら心配もするだろ。由比ヶ浜、今日のところはお前はお前の関係をたてとけ」

「でも…………」

「どの道、チョコモンが出たらお前は周りの避難誘導役だ。むしろあいつらを巻き込まない為にも、今はお前が出来る事をしとけ」

 

説得になっているのかなって居ないのか微妙な所ではあったが、由比ヶ浜は少し納得したのか小さく頷いて三浦の方に走って行った。

 

「優美子、ごめん!実はね…………」

 

由比ヶ浜が掻い摘んで三浦達に事情を説明しているのを遠目に見て、少しずつ三浦が納得していく様を見物する。

こうして見ると、雪ノ下が一切状況を説明しようとしないせいで余計に拗れた感もあったな。

その雪ノ下が憮然とする中、葉山がこっちに近づいて来た。

 

「敵は、戸塚君のパートナーなのかい?」

「多分。あれはチョコモンだと思う…………けど、どうして襲って来るのか分からないんだ」

「おい葉山。お前無関係だろ」

「無関係とは心外だな。俺達は相棒じゃないか」

「何年前の話だ」

 

少年の様に目を輝かせる葉山。

いつまで小学生の頃の関係を引きずる気だコイツ。

 

「ウェンディモンは成熟期らしいけど、フレイドラモンだけでは勝ち目が無かったんだろう?なら、アーマー進化じゃ限界もあるだろ。ここは久しぶりに…………」

「必要ねえよ。まだあのデジメンタルがある」

 

俺のD-3の中にあるデジメンタルのうち、一番使い勝手が良いのが勇気のデジメンタルだが、単純に戦力で言えばもっと強いデジメンタルがある。

ちなみに一番使い難いのは友情のデジメンタルだ。

ライドラモンに進化出来るが、俺の心情のせいか中々出力が上がらない。

まぁそれはともかく、確かにチョコモンが更なる進化をして襲って来た場合は、完全体や究極体で迎え撃つ必要が出て来る。

そうなった時、アーマー進化しかしない俺とブイモンは戦力外になるしか無い訳だ。

ただ一つ、ここに居る葉山とそのパートナー、ワームモンの力を借りれば何とかなるのだが、それはなんとなくしたくない。

 

「ならあーしと隼人だって選ばれたテイマーだし。あーし達が居ても良いでしょ」

「で、でも…………」

 

しかし今度は由比ヶ浜の方がピンチだ。

三浦は絶対にここでテニスに混じる決心を固めているらしく、由比ヶ浜の説得も及ばずラケット片手にコートに足を踏み入れた。

その時、ズン、とその場の空気が一気に重たくなった気がした。

 

「う…………」

「何、これ…………」

 

一瞬、雪ノ下の放つ殺気のせいかと思ったが、違う。

前の時と同じように、その場の全員のデジヴァイスに異常な反応が起きて、見えない獣の気配がテニスコートに現れる。

 

「チョコモン!」

「ウア…………サ…………イ…………カァ…………」

 

戸塚の呼び声に反応して、透明化能力を解除したウェンディモンの姿が見えた。

満面の笑顔で、しかし獣の牙が剥き出しになり、もはや獲物を前にした肉食獣にしか見えないウェンディモンは、のそり、のそりと巨大な脚でテニスコートに近づいて来る。

戸塚も少し戸惑いつつも、デジヴァイスを手にゆっくりとウェンディモンに近づいていく。

だが…………

 

「ドコ…………?」

「僕だよ、チョコモン!ずっと君を探してたんだ!」

「チガウ、チガッタ。サイカハドコ?サイカ、サイカサイカサイカ」

「え?」

「戸塚、下がれ!」

 

ウェンディモンは暫く戸塚を見つめるも、微かに首を傾げ、そして哀しげにため息を吐いた。

既にウェンディモンは、戸塚をかつてのパートナーとして認識出来なくなってしまっていた。

 

「サイカダト、オモッテタノニ…………」

 

戸塚に騙されたと感じたのか、ふつふつとウェンディモンの顔に怒りの表情が湧き上がって来る。

そしてウェンディモンが拳を握り締め、戸塚に向けて振り下ろそうとする。

 

「不味い!」

 

俺と葉山のD-3、そして戸塚と三浦のデジヴァイスが光を放つ。

 

「てやっ!」

「やぁっ!」

「えーい!」

「はっ!」

 

四つの光から飛び出して来たブイモン、テリアモン、ワームモン、そしてファンビーモンが一斉にウェンディモンに攻撃を仕掛けた。

 

「チョコモン、どうして…………」

「素直に大人しくなってくれりゃあな」

「そうは上手くいかないって、昔からそうだったじゃないか」

「ってか、あんたもパートナー居たの?」

 

それぞれのパートナー達が足元に駆け寄る中で、三浦が胡散臭げ、と言うか信じられない様な目でこっちを見て来る。

まぁ、クラスカースト最下位のボッチがパートナー持ってりゃ驚くわな。

 

「ゆ、ゆきのん!ここはゆきのんも…………」

「由比ヶ浜さん、分かっているわ。だから少し離れて頂戴」

「あ、そっか」

 

この場では1人だけハイブリッド体の雪ノ下がディースキャナを片手に変身出来そうな場所を探し、テニス部の更衣室を見つけて駆け込んでいく。

 

「スピリット・エボリューション!」

 

更衣室の扉がバタンと音を立てて閉まると同時に聞こえて来る雪ノ下の声。

更衣室の曇りガラスや扉の隙間から強烈な光が漏れ出ると、一瞬遅れて更衣室の扉がまたバタンと音を立てて開いた。

 

「ヴォルフモン!」

「そこで見栄張っても微妙にカッコ悪いぞ雪ノ下」

「黙ってなさい比企谷君。それより、早く貴方達も進化しなさい。ただの成熟期じゃないわよ」

「…………アンタも、選ばれたテイマーだったんだ」

「そうさ。俺の大切な仲間達さ。行こう、みんな!!」

 

葉山のD-3と三浦のデジヴァイスが輝いて、ギターをかき鳴らした様な独特の起動音が響く。

 

「ワームモン、進化!」

「ファンビーモン、進化!」

 

2人のデジヴァイスから放たれた進化データが降り注ぎ、ワームモンとファンビーモンが横に回転し始める。

そしてその回転が勢いを増して一瞬姿がブレると、ワームモンは人型の戦士に、ファンビーモンは巨大な針を持つ大型の蜂に姿を変える。

 

「スティングモン!」

「ワスプモン!」

 

三浦も当たり前のようにファンビーモンを成熟期にまで進化させて少し驚いた。

だが驚いてばかりも居られない。

とりあえずこの数なら、下手に大火力叩き込むよりサポートに徹した方が良さそうだ。

 

「デジメンタル、アップ!」

「ええ、そっちかよ!?まぁ良いけどさ…………ブイモン、アーマー進化!燃え上がる勇気、フレイドラモン!!…………ほーら隼人がすっげー不満そうな顔してるー」

 

勇気のデジメンタルをロードし、フレイドラモンに進化させる。

葉山がなんかものすごく文句言いたそうな顔でこっちを見て来るが、今更文句は言わせん。

フレイドラモンがナックルファイアを放ってウェンディモンを牽制し、飛び込んでいったヴォルフモンが光のサーベルで肩を斬りつける。

 

「ああもう!なんか良くわかんないけど、ちゃっちゃと倒すし、ワスプモン!」

 

三浦の指揮で飛び込んでいったワスプモンが体当たりをしてウェンディモンを後ずさらせるが、ウェンディモンは未知の力でワスプモンを受け止めて、逆に押し返し始めた。

 

「優美子、このデジモン、奇妙なオーラだ…………どんどん力を増してる!」

「はぁ!?どう言うこと!?」

「怒りと、恨みと、寂しさが膨れ上がっているんだ。さいかの気配を辿ってやっと辿り着いたのに、さいかをさいかって分かんなくて…………」

 

テリアモンが哀しげに呟き、その声に反応したのかウェンディモンがさらに雄叫びを上げる。

 

「スパイキングフィニッシュ!!」

 

スティングモンが針と一体化した右手で突き飛ばすが、ウェンディモンはそれを軽々と受け止めて見せる。

 

「スティングモン!」

 

フレイドラモンが飛び込み、至近距離からの炎でウェンディモンを怯ませると、スティングモンもすぐに手を引き抜き、ウェンディモンの胴体にローリングソバットをかまして距離を取った。

 

「アアアァ!」

 

しかしそのダメージで余計と怒りが増したのか、ウェンディモンは黒い波動を纏ってさらに巨大化、細身の巨大なウサギのような完全体に進化してしまった。

 

「あ、進化したぞ!比企谷、やっぱりアーマー進化じゃ力不足だ!」

「一々煩えな、んな事分かってるよ!」

「喧嘩してる暇なんて無いわよ」

 

飛びかかって行ったヴォルフモンのサーベルを、チョコモン完全体は軽々と受け止め、返す刃のパンチを食らってヴォルフモンがグラウンドの地面を転がり、変身が解除された雪ノ下が腰を抜かす。

 

「ゆきのん!大丈夫!?」

「ヴォルフモンじゃ力不足、完全体相手じゃ仕方ないわね…………」

 

由比ヶ浜の手を借りて起き上がった雪ノ下がもう一度更衣室に走る。

そしてバタンと音を立てて扉が閉まると、また強い光が漏れて来た。

 

「ダブルスピリット・エボリューション!!」

 

今までの雪ノ下のスピリット・エボリューションが成熟期クラスだとするなら、更にもう一つのスピリットと融合する事で完全体クラスにまでパワーアップするダブルスピリット・エボリューション。

バタンと音を立てて扉を開けて出てきたのは、ヴォルフモンが獣の力を帯びて進化した新しい姿だった。

 

「ベオウルフモン!!」

「ゆきのん、一々中に入らないとダメなの?」

「ダメよ」

 

ベオウルフモンが由比ヶ浜の疑問にすげなく答えつつ、左腕のミサイルポットからミサイルを連射しながら突撃、チョコモン完全体がよろめいた隙に持っていた2刃の大型剣で斬りつけた。

実際のところは同じでは無いが、完全体同士のパワーで斬り付けられたチョコモン完全体が膝を着く。

 

「こう言う時に一色が居たら楽なんだけどな。アイツ、必要な時に来ないんだよな」

「いろはにはそんな事言うなよ。どれだけ怒るか分からないからな」

「…………」

 

俺の独り言に一々突っかかる葉山。

お陰でまた三浦が若干の敵意を滲ませた目で睨みつけて来るじゃないか、全く。

 

「八幡。僕、どうすれば…………」

 

戸塚が泣きそうな顔でテリアモンと一緒に駆け寄って来る。

可愛い、だけど今はそんな事を考えている訳にはいかない。

この状況、このままチョコモンをデジタルゲートを開いてデジタルワールドに強制送還しつつ、倒してはじまりの街送りにするのは楽だが、それでは戸塚の心に悔いを残してしまうだろう。

なら、今俺が、いや、戸塚に出来ることは…………

 

「ぶっつけ本番になるが、一回だけチャンスがある」

 

俺は思いつきではあるが、立てた作戦、と言うか戸塚によるチョコモン説得の筋道を立てて戸塚に伝えた。

戸塚は微かに驚いていたが、すぐに頷いた。

 

「分かった、やってみるよ、八幡!行くよ、テリアモン!」

「うん!」

 

葉山と三浦が一言ずつアドバイスを送る中、走っていく戸塚とテリアモン。

チョコモン完全体は膝をついてベオウルフモンを睨んでいたが、やがてその視界に入り込んできた戸塚とテリアモンを見て微かに動揺した。

 

「チョコモン、僕の事、分からない!?」

 

戸塚の呼び掛けにも、動揺するばかりで止まりはしないチョコモン完全体。

テリアモンが前に出て、戸塚がデジヴァイスを胸に抱きしめる。

 

「分からないんだよね、ボク達の姿、10年前から変わっちゃったもんね。でも、それは君もだし、ボクもテリアモンもなんだ!それが、進化なんだ!」

 

戸塚がデジヴァイスを胸に、必死に願い、祈る。

俺が立てた作戦とは、すなわち進化をチョコモンに見せつけて、チョコモン自身も戸塚もテリアモンも姿が変わっただけで10年前と同じだと分からせる事。

その為には、戸塚がテリアモンを成熟期に進化させなければ、チョコモンに進化を理解させられない。

 

(変わりたい、と思う自分の心をデジモンにぶつけるんだ)

(本気で進化させたいって思うの。今が心の底から思える時でしょ)

 

葉山と三浦のアドバイスがどれだけ役に立つのかは分からないが、戸塚はデジヴァイスを掲げた。

すると、葉山と三浦の時と同じギターの様な起動音が鳴り響く。

 

「テリアモン、進化!」

 

テリアモンが回転し、一瞬姿がブレた瞬間、テリアモンの両腕がガトリングガンになり、太く力強い身体に変わる。

 

「ガルゴモン!」

 

テリアモンが成熟期のガルゴモンに進化し、チョコモンが全身を震わせる。

 

「出来た!見てよ、チョコモン!僕達は変わるんだ、進化出来るんだ!ボクも、君も!」

 

そのタイミングでフレイドラモンとスティングモンが何処からか持ってきた鏡をチョコモンの前に持ってくる。

まぁもってこいとは言ったけど、何処から持って来たんだ、アイツら。

ただ、チョコモンは鏡に映る完全体の自分を見て呻き声を上げて後ずさる。

 

「進化する事は悪い事じゃないよ!だから、チョコモン!ボクだって分かって!!」

 

戸塚の呼び掛けに、頭を抱えて蹲るチョコモン。

ベオウルフモンが剣を下ろしてこっちに降り立つ。

 

「貴方のアイデアかしら?」

「まぁな。現実って奴を突き付ける形にはなるが、それでもこのまま暴れ続けられるよりマシだろ」

 

少し驚いた様子のベオウルフモン。

その辺の顔、と言うか視線が雪ノ下そのものなのに、三浦と駆け寄って来た由比ヶ浜が驚いた様子だった。

 

「って言うかアンタらまで選ばれたテイマーだなんて、聞いてないし」

「言ってないしな」

「そもそもこれまで私と貴女に関わりがあったかしら」

「ひ、ヒッキー…………ゆきのん…………」

 

正直言って、三浦相手にわざわざ話しかける理由は無いしな。

由比ヶ浜には悪いが、特に葉山の側には寄りたくないし。

雪ノ下も同じ気持ちなのか、ベオウルフモンの姿のままため息を吐くようなリアクションを取っていた。

ベオウルフモンの姿でもやけに似合う辺り、そう言う仕草が本当に似合う奴だと感心する。

 

「チョコモン…………?」

 

その時、再びあの重苦しい空気が襲って来た。

ベオウルフモンが振り返り、その視線の先でチョコモンが震え、そして泣き叫んだ。

 

「チガウ、チガウチガウチガウ!アノコロノママガイイ…………アノコロニ、モドリタイ…………モドリタイィィィィィィィィィィィィィ!!」

「チョコモン、どうして…………」

「やばい、作戦失敗だ!戸塚、下がれ!!」

 

真っ暗なオーラを纏い、チョコモンが更なる姿に進化してしまう。

戸塚とガルゴモンが後退り、ベオウルフモンが慌てて走り出す。

だが、黒いオーラの中から姿を現したチョコモン究極体の放つ謎の波動を浴びると、ベオウルフモンの姿が一瞬ブレて、次の瞬間、ベオウルフモンの姿は雪ノ下の姿に戻ってしまっていた。

 

「これは…………」

「変身解除…………いや、違う!」

「あ、あれえ!?」

「ボク達」

「戻ってる?」

 

葉山の言う通り、フレイドラモン、スティングモン、ワスプモン、ガルゴモンもまた成長期の姿に戻ってしまっていた。

 

「無理やり退化させてるの!?不味いって、アイツ、究極体でしょ!?」

「きゅ、きゅーきょくたい!?」

「由比ヶ浜、わからないなら無理してリアクションしなくてもイイぞ」

「し、知ってるし!!一番強い進化形態でしょ!?」

「成長期で勝てる相手じゃないぞ!!」

 

葉山の焦りの通り、このままでは勝ち目が無い。

 

「は、八幡!」

「しまった、戸塚!」

 

チョコモン究極体が戸塚を捕まえ、じっとりと舐め回す様に見つめる。

まるで、この戸塚が本当の戸塚か確かめている様だ。

だが、今のチョコモンが戸塚を戸塚だと気付かないはず。

そう思ってすぐに解放されてくれると思いたかったが、チョコモンの放つ波動を浴びると、俺たちはすぐにチョコモンの異常性と力を甘く見ていたことを思い知らされてしまう。

 

「う、うわ…………」

「身体が、縮む…………?」

「違う、子供になってる!!」

 

チョコモンの波動は、まるで時間を遡るかの様に俺たちを小学生の頃の姿に変えてしまっていた。

 

「な、何これ」

「不味い、戸塚が!!」

 

俺たちと同じ様に子供に戻されてしまった戸塚と、幼年期のグミモンがチョコモン究極体の腕の中で苦しむ。

だが、今のチョコモンには戸塚が苦しんでいることにも気がつかない。

 

「ミツケタ、ミツケタ、ミツケタ!!サイカ、グミモン!!」

「か…………あ…………」

「戸塚!!」

「ヒッキー、さいちゃんが!!」

「比企谷君!お願いよ!」

 

ロリヶ浜が悲鳴を上げ、ロリノ下が不本意ながらもすがるような目で見て来る。

 

「比企谷、ワームモンはもう進化出来ない…………ジョグレスは無理みたいだ」

「誰か、なんか手は無い訳!?」

 

相変わらず腹立つショタ山と、子供なのに一切目つきが変わっていないロリ浦が喚く。

こうなれば、最後の手段だ。

奇跡の力に頼るしか無い。

 

「ブイモン、進化だ!」

「おう!!」

 

D-3のスイッチを入れて、新しいデジメンタルをロードする。

その他のデジメンタルが軒並み使用不能になる中で、その黄金のデジメンタルは一際強い輝きを放っていた。

 

「デジメンタル、アップ!!」

「ブイモン、アーマー進化!!」

 

黄金の輝きを浴びて、ブイモンが姿を変えていく。

肉体が成長し、全身を黄金の鎧が纏い、強烈な光のオーラが放たれていく。

 

「奇跡の輝き、マグナモン!」

 

最強のアーマー進化、マグナモンの放つ光のオーラは、チョコモンの波動を打ち消し、更にチョコモンにダメージを与えていく。

苦しみ出したチョコモンは戸塚とグミモンを取り落とし、マグナモンは戸塚達を優しくキャッチすると、まだ小学生の頃の姿のままの俺達の所に連れてきた。

 

「マグナモン、久しぶりに見るな」

「って、マグナモン!?マジ!?伝説のデジモンじゃん!!何でコイツなんかのパートナーが!?」

「色々あるのさ。俺のパートナーはね」

「余計な口聞いてる暇はないぞ、マグナモン。制限時間3分しか持たないんだ」

「分かってるさ。行くぞ」

 

マグナモンは猛スピードでチョコモン究極体に向けて飛びかかりつつ、両手からビームを放ってチョコモンを牽制する。

一撃一撃が桁外れのエネルギーを持つビームに、チョコモンが後ずさる。

チョコモンは悲鳴を上げながらも地面を蹴り、マグナモンに飛びかかり殴りつける。

だが、マグナモンは奇跡の力に加えて最硬の鎧を纏っている。

チョコモンのパンチ程度ではよろめきすらしない。

カウンターパンチで吹き飛ばされ、チョコモンが背中を地面に付ける。

 

「行っけぇ!マグナモン!」

「エクストリーム・ジハード!!」

 

マグナモンの全身が激しく発光し、必殺光線がチョコモンに直撃する。

 

「サイカァァァァァァァァァ!」

「チョコモン…………」

 

大爆破の中で、チョコモンの悲痛な叫び声が響く。

そして、チョコモンは奇跡の力で放たれた必殺光線を真正面から浴びつつも、しかしそれでも耐えしのいで見せた。

それ程までに悲しみが強いと言う事なんだろうか。

だが、ここまで来てしまうとマグナモンのエネルギーが心配になってくる。

 

「は、八幡!」

 

案の定、マグナモンの放つ光のオーラが不規則に点滅を始める。

エネルギー切れのサインだ。

 

「この退化エネルギーをなんとか出来ないの!?このままじゃ、あーし達なんも出来ないんだけど!」

「む、無茶言うなよ!更にパワーアップして来るコイツを押し留めるので精一杯だ!」

 

相当無理をしているのか、マグナモンがロリ浦の要求に悲痛な叫びを上げる。

だが、このままじゃマグナモンは持たない。

ロリ浦の言う通り、退化エネルギーに満ちたこのテニスコートでは、マグナモンが戦えなくなれば勝ち目は無い。

何か、何か手は。

せめてもう一体、究極体が居れば…………居たわ。

小学生の頃の服だから、ズボンの右ポケットを探ると、旧型の携帯電話が出て来た。

しかし、通じるか?そして、出るか?そして、後が怖い。

 

「ええい、背に腹は変えられねえし!出ろよ、一色!!」

 

携帯電話の電話帳から一色いろはの名前を探し、通話ボタンを押す。

コール音が鳴り、通じたことにまず一安心。

そして5コールもすると、なんと相手が電話に出た。

 

「もしもし?せんぱいですか?もしかして、可愛い後輩の事無視してた事への謝罪文でも完成しました?」

「そんな場合じゃねぇよ!一色、手を貸してくれ!」

「は?って言うか、なんか声おかしく無いですか?なんか可愛いって言うか…………って、違いますよ!!可愛いなんて、そんなのあくまで高くて少年みたいな声ってだけですから!!せんぱいの声なんて可愛くもなんとも無いですから!!」

「そう言うの良いから、とりあえず中庭のテニスコートに来てくれ!!究極体で!!」

 

そう言った瞬間、電話の向こうの一色の様子が明らかにおかしくなった。

まず困惑のため息が聞こえて、次に羞恥心からか言葉に詰まる様な音が聞こえて来て、思わず知らず携帯電話から耳を遠ざける。

 

「な、何言ってるんですか!!私とルナモンの究極体がどう言う状態か知ってますよね!!雪ノ下先輩そこに居ないんですか!!セクハラで訴えますよ!!せんぱいに強要されたーって、警察に訴えますからね!!」

「頼む!!今マジでピンチなんだ!!お前しか居ないんだ!!だから頼む!!」

 

身体が子供に戻ってしまったせいか、考えるよりも先に口が動く。

しかしそのせいか、電話の向こうの一色もようやく非常事態だと理解してくれたらしく、はぁーっと心底ため息を吐く声が聞こえた。

 

「中庭のテニスコートですよね?」

「ああそうだ!!来てくれるよな!?」

「一つ貸しにしておきますからね。後悔しても遅いですから」

 

それだけ言い残して、一色は電話を切った。

 

 

「あーもう!せんぱい、急に素直にならないでよ…………」

「いろは、久しぶりに、やるの?」

「やるよ、ルナモン。せんぱいにたっぷり借りを返してもらうんだから」

 

デジタルゲートを開いてやってきたルナモンと一緒に女子トイレに入り、誰も居ないことを確認したいろはは、アークを掲げた。

 

「マトリックス・エボリューション!!」

 

D-アークを胸に抱いたいろはの身体が光を放ち、そのボディラインが光に包まれながら浮かび上がる。

そしてすぐにデジタル空間へと転送されたいろはの身体と、ルナモンの身体が重なり合った。

 

「ルナモン、進化!!」

 

いろはとルナモンが一つになり、ルナモンは兎型の獣デジモンの系譜からどんどん大人の女性の様なシルエットに変わる。

全身に三日月の様なオブジェクトが現れ、白い鎧を纏った究極体デジモンが姿を現した。

 

「ディアナモン!」

 

女子トイレの壁を超えた場所に現れたディアナモンは、すぐさま中庭に向けて飛んだ。

 

 

「マグナモン!!」

「ディアナモン、来てくれたのか!!」

「なるほど、かなりヤバめの状態みたいじゃ無いですか、せんぱい」

「だから早く来てくれって言ったんだよ」

「皆さん、懐かしい姿じゃ無いですか。あ、葉山先輩、可愛い」

「そんなことしてる暇があったら戦いなさい、ディアナモン!」

「は、はい!!」

 

マグナモンが光のオーラを最後に最大出力で放ち、チョコモンの放つ退化エネルギーが相殺されていく。

その隙に一気に突破したディアナモンは、中にある一色がアークで解析したらしく一色の声が聞こえて来た。

 

「このデジモンは、ケルビモン。負の感情に負けて、悪の系譜に進化しちゃったデジモンです。せんぱい、このまま倒しても良いんですか?」

 

一色の声に、戸塚とグミモンが悲痛に顔を歪める。

しかし、はっきりと頷いた。

 

「これ以上、チョコモンが罪を重ねる前に止めて!」

「…………分かった」

「ならせめてデジタルゲートを開く!いろは、そこにケルビモンを!!」

 

俺は戸塚の覚悟を受け取るつもりだった。

だが、葉山は最後の望みを掛けてD-3を携帯電話に向けてデジタルゲートを開いていた。

 

「相変わらずだな、お前」

 

そう、昔からコイツはこう言う時の動きは早いやつだった。

その辺も含めて昔から気に入らないが、今はそれはそれ。

俺もD-3を葉山の携帯電話に向け、三浦、雪ノ下、由比ヶ浜、戸塚も一緒に構える。

開いた巨大なデジタルゲートを前に、ディアナモン、そしてマグナモンが必殺技のエネルギーを溜める。

 

「アロー・オブ・アルテミス!!」

「プラズマシュート!!」

 

ディアナモンが放つ氷の矢と、マグナモンの放ったプラズマの光弾がケルビモンに当たり、ケルビモンがデジタルゲートに吸い込まれていく。

 

「サイカ、サイカァァァァァァァァァァァ!!」

「ごめんね、チョコモン。絶対に、今度は迎えに行くから…………」

 

デジタルゲートの中へと落下していくケルビモン。

上手く行けば、デジタルワールドのはじまりの街でデジタマに生まれ変われるだろうが、確実にそうなる様にするだけの余裕は無かった。

やがてデジタルゲートが閉じ、完全にケルビモンの波動が消えて身体が元に戻っていった。

 

 

ケルビモンの騒動から1週間が経ち、週末の千葉駅。

 

「デジタルワールド、はじまりの街行き列車、10時30分発。まもなく到着します。出発まで30分のお時間がございますが、デジヴァイスをお持ちの方以外は安全確認について改めて説明がございます。パートナーデジモンとご一緒の方は…………」

 

デジモンの存在が世界的に知られる様になって10年、デジタルワールドと行き来する手段は最近にはある程度固まって来た。

千葉駅もそうだが、日本全国の大型ターミナル駅にはデジタルワールド行きの列車が1日に何本か出ている。

余り大勢を送り出せないし、デジタルワールドで自由に動ける地域は限られているから、実質デジタルワールド日帰りツアーみたいなものだが、そこでパートナーデジモンと出会うと言う実体験が多く知られている為、チケットは超人気だ。

 

「八幡、ありがとう。これから先は僕たちだけで行ってくるね」

「チョコモンは、僕たちで迎えに行くよ。あいつがどこにいるのかも分かってるし」

 

動きやすい旅服を着て、テリアモンを抱き締める戸塚。可愛い。このまま戸塚とテリアモンを抱き締めたい。

そんな俺の邪な気配を感じてか、由比ヶ浜がぐいっと俺と戸塚の間に入り込んで来た。

 

「はじまりの街に、チョコモンがいるの?」

「うん。デジタマの気配がある」

「また産まれてきた時にひとりぼっちだと、チョコモンが寂しがるから。早く迎えに行かないとね」

「それが良いわ。今回の事件は誰かに否があった訳ではない。不幸なすれ違いがチョコモンを追い詰めてしまったのよ」

 

由比ヶ浜と雪ノ下が2人がかりで俺と戸塚の仲を引き裂こうとしてくる。

ただまぁ確かに俺の顔が相当気持ち悪いものだったのは自覚しているので、その顔に戸塚が引く前に止めて貰えたとでも思っておこう。

 

「デジタルワールド行き列車、乗車開始となります。パートナーデジモンとご一緒の方は、混雑を防ぐため早めの乗車をお願い致します」

「あ、じゃあ行ってくるね」

「世話になった。チョコモンと合流したら、また宜しく頼むね」

「ああ、気をつけて行って来い」

 

戸塚とテリアモンが手を振りながら、列車へと乗り込んでいくその後ろ姿を見届け、やがて列車は大型のデジタルゲートを開いてデジタルワールドへと向かっていくのだった。




ちなみに余談ですが、ストーリーコンセプトはデジモンと冒険して成長した八幡達による俺ガイルですが、世界観設定や一部展開は、その昔私が個人で勝手に想像していたデジモンアドベンチャーtriってこうなるんじゃ、を流用してたりします。
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