そこでサナはマヒナに
「自分はいったい何なのか」を問う。
ただ人を蹂躙するための、戦闘兵機として製造されたサナ。
サナは確かに変わっていた。
だがそれは変わるべくして変わったわけではない。
ただひたすらに悲しみに暮れている時
サナの目から『涙』が一滴、どこか儚く零れ落ちる。
サナ、君はやはり優しいね
君が泣いているのは、もう会えないことを
完全に決められた事実と気づいたからなんだろ
でも……
「サナ」
サナは自分で涙を流していること。
自分と同じ境遇を持った
悲しいという感情を真っ向から受け入れたのが初めてのサナには
涙を耐えることも、止めることも出来ない。
呼ばれたことに反応する
そんなことも忘れていた。
「………マスター」
「どうした」
「この世界はつまらない、くだらないと思わないか…
初めて会った時、貴方は僕にそう聞いてきた。」
「あの時の僕は、世界は理不尽だと言いましたが、変わりました。
この世界は、つまらなく理不尽で、死ぬほどくだらない……」
味方が
仲間が
同じモノが
他には居ないと思っていた
だが本当は、他にも居た
そう、『居た』んだ。
「
人間と一緒に居たいと思ってはいけないのですか……」
「サナ…私も同じだよ…」
「っ……アーマス…」
「私も、リコールされた皆と会いたい
また話がしたい、だけどもう会えない」
「だからせめて、会ったことある子はもちろん
見たこともない子も、忘れないでいようって思ったの」
そうだ、アーマスの言う通りだ。
会えないものには会えない。
それは割り切るしかない、そうするしかないんだ。
「サナ。可能性は死んでも捨てるな。」
「可能性……ですか…」
「あぁ、可能性は人の思う意志の力で
100%に届く」
「…お言葉ですが、そんなことありません
もう会えないモノには会えない、それがこの世界での『
「なら、俺がその可能性を造ってやる」
「……?今なんて…」
ガバッ!!
「うぉ、びっくりしたァ」
マヒナが勢いよく立ちあがり
明一杯に空気を吸い、ニヤリと少し不気味な笑みを浮かべる
「さぁ!よく聞け!!
今年の9月1日にメリッツ戦争の早期開戦宣言が発信された!
発信元は現国家戦闘力1位のユナからだ!」
一呼吸置いて、マヒナが再び口を開く
「ユナからの情報なら間違いはないはずだ
恐らく、何かしらの方法で戦闘兵器を手に入れたのかもしれない」
「チッ、それだと正直勝ち目ねェな…」
「戦闘兵機を相手にするのは、流石に死にますね」
「そこで、二手に分かれようと思う」
「「「「?」」」」
「前と変わんないけど…
ガリン、ムナン、アーマスと、俺、サナの二手に分かれる」
「君たち三人はユナに向かい、俺とサナが来るまで偵察して欲しい」
「おめェらはどうすんだ?」
「俺はサナに、戦闘用AIを新しく組み込む
サナは戦闘慣れしていないから、特急で訓練して慣れてもらう」
「期限は来月初め…
あと二週間程度しかないが、大丈夫か?」
「こちらは大丈夫です、ですが貴方達が一番危険なはず…」
この三人は国家戦闘力1位の国に偵察に行くわけだ
武装部隊はもちろん、下手したら戦闘兵機がいるかもしれない
そこに偵察に行くのは……
「マスター、いくら何でも対敵した際の分が悪すぎるかと…」
「だいじょーーーーぶよ!!!!」
「アーマス?」
「そのために私がずーっとカラカルを置いて回ってたんだから!」
「じゃあ元々、ユナに行くつもりだったの…?」
「えぇ、私だけかと思ってたけどね
ムナンとガリンが付いてるなら、更に安心ね」
「そういうことだ、サナ
そこまで心配しなくても大丈夫だよ」
「マスターがそこまで言うのであれば…」
「よし……みんな、準備しろ」
各々、自分の戦闘用具や、装備を欠陥なく付けていく。
サナとアーマスは見ているだけだが、二人は気付いている。
もう、この五人が揃うことがないかもしれない。
それは準備しているマヒナ、ムナン、ガリン
全員がそう思っていた。
「……」
「ムナン?その写真は…」
「こいつはギナンっつってな、俺の妹だ」
「妹さんが居たんですね…」
コトッ
「持っていかないんですか?」
「死にに行くんじゃねぇ、会いに行くんだからいらねェよ」
ムナンは生き残るタイプだ
多分、何が何でも突っ走るのではなく
自分の計画が実行できる中で、一番確実な方法に
命をも賭けることが出来る人間だ。
すごいな……
「さぁお前ら、準備はできたな。」
今の一言で、みんなの顔付が変わった。
本当に最後になるかもしれないからだ。
「ここは完全に放棄する、次会うときは俺とサナが仕上がった時だ
それまではてめぇら全員……」
「絶対死ぬな」
最強最弱の戦闘兵機(レオパルド)
14話 ご覧いただき有難う御座います
書くのが楽しくて、もう14話を投稿してしまいました…
これからもどんどん書いていくので、よかったら読んでください
また次回もご愛読、宜しくお願い致します
最強最弱の戦闘兵機の投稿頻度について
-
今まで通り、完成後即投稿
-
毎日(土日込)1話更新
-
毎日(土日抜)1話更新
-
毎日(土日は出来る時)1話更新
-
週1更新