問題児と完全無欠の主人公が異世界に来たそうですゾ〜 作:遺憾千万
美少年、樹・グラディウスは普通の人とは違った。
学年の中では常にトップ。
顔の形も良く、身長はとても高い。
彼を知らない人は学校の中で誰も居なかった。
見た目は大人に見えるが実は、16歳。
彼はこの世界に飽きて空を見上げていた。
すると、突然空から手紙が落ちて来た。
「何だこれ?」
彼は手紙を開けたら
───悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。その才能(ギフト)を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの“箱庭”に来られたし
すると、彼は手紙に飲み込まれて空に舞い上がっていた。
「これは、う〜ん?幾らなんでも空はあり得ないぞ。」
彼は何とかしてもう一人の美少女を助けて、無事に陸地に着地した。
しかし、彼は驚いた。
この美少女でも無く、他の三人もこの分からない世界に飲み込まれて来たことに。
その三人は湖に落ちてしまい……
お嬢様みたいな少女は
「し、信じられないわ! 引きずり込んだ挙句空に放り出すなんて!」
野蛮そうにみえる金髪少年は
「右に同じだクソッタレ。場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。」
もう一人の少女は猫を抱えながら
「…大丈夫?」
そして、僕が助けた美少女は
「…ありがとうですぅ。死ぬかと思いましたですぅ。」
すると、三人は湖から出て…
「此処……何処なんですぅ?」
僕が助けた美少女は口にした。
野蛮そうにみえる金髪少年は
「さあな。まず間違いないだろうけど、一応確認しとくぞ。オマエ達にも変な手紙が?」
すると、お嬢様みたいな少女は
「そうだけど、まず“オマエ”って呼び方を訂正して。私は久遠飛鳥よ。で、其処の猫を抱えている貴方は?」
「…春日部耀。以下同文」
「そう。よろしく春日部さん。次に、其処にいる貴方達は?」
「ああ、僕の名前は樹・グラディウス。よく大人と間違われる美少年だよ。」
「私は誘宵美九ですぅ。そんな事よりねぇ貴方、何歳なんですかぁ?」
「はぁ、16歳ですよ。美九さん。」
「同じ歳ですから、美九でいいですよぉ。」
「ハハハ、分かりました。じゃあ、美九。」
「よろしくグラディウス君に美九さん。最後に、野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」
すると、野蛮そうに少年は
「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれ。」
「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君。」
「ハハ、マジかよ。じゃあ今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様。」
そんな彼らを草陰から見ていた人物がいた。
(うわぁ………なんか二人除いてあとは問題児ばっかりみたいですね………)
と、そこで野蛮そうな金髪少年が口を開いた。
「で、呼び出されたはいいけどよ、何で誰もいねぇんだよ。こういう状況だと”箱庭“とか言うものの説明をする人間が現れるもんじゃねぇのか?」
「そうね。なんの説明もないままでは動きようがないもの。」
「………。この状況に対して落ち着き過ぎているのもどうかと思うけど。」
「…………。そうだな。」
「うん♪うん♪そうだよ皆落ち着き過ぎですぅ。」
(いやいや、貴方の方が落ち着き過ぎです。一人だけが問題児じゃなかったみたいです…。)
心の中でツッコミをした人物
五人があまりにも落ち着き過ぎだから割り込めずにいた。その時
「………ねぇ、出て来無いの其処の草叢に隠れて居る兎ちゃん。」
(エッ!?気付かれてたー!?)
すると樹が言った通りにウサギが出て来た。
「い、いや〜。流石は黒ウサギが召喚した御五人様ですね〜。いえ、隠れて居た訳では無いんですヨ?出るタイミングが計れなかっただけで……」
「なんだ、貴方も気付いていたの?」
「いやー、草叢で僕達五人を見て居たし、それに吃驚していたし。ところで、其処の三人も気付いてたでしょ?」
「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?」
「風上に立たれたら嫌でもわかる」
「うん♪うん♪其方から聴こえてきて、しかも美九の事を問題児だと言っていたよね。一人だけが問題児じゃ無いって。」
「………へえ? 面白いなお前ら」
黒ウサギは焦った。四人の目が笑ってないから。だけど、一人は無言だったのが分かった。これ以上はダメだと判断して
「や、やだなあ御五人様。そんな怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ? ここは一つ穏便に御話を聞いていただけたら……」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「絶対嫌ですぅ」
「………同じく」
「あっは、取りつくシマもないですね♪」
降参のポーズを取る黒ウサギ。
(肝っ玉は及第点、この状況でNoと言える勝ち気は買いです。まあ、扱いにくいのは難点ですけどーー)
と、そのときジャケット着た方の少女春日部耀が黒ウサギの耳を鷲掴みした。
「えい」
「フギャ! !ちょ、ちょっとお待ちを! まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは!」
「好奇心の為せる業」
「自由にも程があります!」
「このウサ耳って本物なのか?」
「………。じゃあ私も」
「次は美九もやるですぅ♪」
次々と引っ張られる黒ウサギの耳。
助けを求めようと、樹に声を駆け寄ると…………
「………僕、そんなに興味が無いから。」
「そ、それはそれで傷付くのでございますよーーーーッ‼に、にぎゃーーーーーー!!」