問題児と完全無欠の主人公が異世界に来たそうですゾ〜   作:遺憾千万

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第六話 〜箱庭の世界〜

 

〜黒ウサギが世界の果てに行って居る時〜

「……箱庭の兎は随分早く跳べるのね。」

「うふふ、髪の色が変わっても可愛いですぅ♪」

「ウサギたちは箱庭の創始者の眷属。力もそうですが、様々なギフトの他に特殊な権限も持ち合わせた貴種です。彼女なら余程の幻獣と出くわさない限り大丈夫だと思うのですが……」

「なら、十六夜君とグラディウス君の事は彼女に任せて私達は軽い食事でもしながら話を聞かせてくれると嬉しいわ。エスコートは貴方がしてくださるのかしら?」

「え、あ、はい。このコミュニティのリーダーを、しているジン=ラッセルです。齢十一成ったばかりの若輩ですが、宜しく御願いします。御三人の名前は?」

「私の名前は誘宵美九ですぅ。宜しくですぅ御チビちゃん。」

「私は久遠飛鳥。で、猫を抱えているのが…」

「春日部耀。」

ジンに久遠飛鳥、春日部耀、誘宵美九は礼儀正しく自己紹介をした。

「さて、それじゃあ箱庭に入りましょうか。オススメの店はあるかしら?」

「全て黒ウサギに任せていたので…良かったら、お好きな店を選んでください。」

すると後ろで春日部耀が何か言っていたのに気になり。久遠飛鳥は

「あら、なにか言った?春日部さん。」

「…別に」

「ふふふ、さあ♪さあ♪行きましよぉ♪」

飛鳥がジンの手を引いて外門をくぐり、二人もそれについて行った。

そして、四人と三毛猫は石造りの通路を通り、箱庭の幕下に出た。

「ここが、箱庭……」

「……外から天幕の中に入ったはずなのに、太陽が見えてる。」

「わあぁ、私の世界とは全く違うですぅ。」

三人が驚いている時、ジンは箱庭について説明した。

「箱庭を覆う天幕は内側に入ると不可視になるんですよ。そもそもあの巨大な天幕は太陽の光を直接受けられない種族のために設置されていますから。」

詳しい話は食事をとりながらにしようと言うジンの提案で、一行は手近にあったお店に入った。

「オーダーはお決まりですか?」

「えーと、では紅茶を三つと緑茶を一つ。」

久遠飛鳥は店員客の姿に猫耳が付いていて驚いた。

「以上で宜しいですか?」

「あ、あと軽食にコレとコレと」

「にゃおっ!」

「ティーセット三つとコーヒーを一つ、ネコマンマですね。」

「・・・え?」

久遠飛鳥は驚いた。

「ネコマンマなんて頼んで…」

「いえいえ、確かに頼まれましたよ。そちらの綺麗な毛並みの旦那さんが。」

中でも一番驚いている様子の春日部耀だった。信じられないものを見るような目で猫耳の店員に言った。

「三毛猫の言葉、わかるの?」

「そりゃわかりますよー私は猫族なんですから。」

『ねーちゃんも可愛い猫耳に鍵尻尾やな。今度機会があったら甘噛みしに行くわ。』

「やだもーお客さんお上手なんだから♪」

猫耳の店員は長いかぎ尻尾を揺らしながら店内に戻り、春日部耀は

「……箱庭ってすごいね。私以外にも三毛猫の言葉がわかる人がいたよ」

『来て良かったなお嬢。』

「ふうぅん、もしかして、耀ちゃんは猫と会話が出来るのですかぁ?」

美九の質に耀はこくりと頷いて返した。続けてジンを質問を続けた。

「もしかして猫意外にも…可能ですか?」

「う、うん。ペンギンがいけたから、きっと誰とでも。」

「ぺ、ペンギン!?」

「す、水族館で知り合った。他にもイルカ達とも友達。」

「それは素敵ね…」

「全ての種と会話が可能なら心強いギフトですね。」

「そうなんですかぁ。」

「すごいと言えば、さっきの及川君も凄かったわね。」

まさかさっきの話を振られるとはもっていなかった春日部耀と美九?

「さっきのって、なんのことですかぁ?」

「ほら、黒ウサギとのゲームの時の事よ。」

久遠飛鳥に春日部耀と美九は頷いた。

「ずっと気になっていたのだけれど、あれってどうやったのかしら?」

「うん。私も教えてほしいかな。」

興味津々とグラディウス君を連れて来れば良かったと思う三人。出会って数時間の春日部耀は

「久遠さんは」

「飛鳥でいいわ。美九さんも。よろしくね、春日部さん、美九さん。」

「うん、よろしくですぅ。飛鳥ちゃん。」

「う、うん。それで、飛鳥はどんな力を持っているの?」

「私? 私はーー」

飛鳥が何かを話そうとした瞬間にいきなり誰かが四人の近くに来た。

「おんやぁ? 東区画の最底辺コミュニティ“名無しの権兵衛”のリーダー、ジン君じゃないですか。今日は御守役の黒ウサギは一緒じゃないんですか?」

三人は二mを超える巨体なタキシードで包んだ変な男がいた事に気付いた。

「…僕らのコミュニティは“ノーネーム”です。“フォレス・ガロ”のガルド=ガスパー。」

「黙れ、この名無しめ。」

するとガルドという男は私達に話し掛けてきた

「聞けば新しい人材を呼び寄せたらしいじゃないか。よくも、まだ未練がましくコミュニティを存続させるなどできたものだ。そう思わないかい、お嬢様方。」

この男はどんな奴なのか分からないので美九は

「どなたですぅ?」

「おっと失礼。私は箱庭上層に陣取るコミュニティ“六百六十六の獣”の傘下である…「烏合の衆の」コミュニティのリーダーをしているーーって誰が烏合の衆だ小僧ォ!」

ガルドは怒りジンに

「口を慎めや…紳士の俺にも聞き逃せねえ言葉はあるんだぜ……?」

「街を荒らす獣に礼儀で返す必要はありません……!」

キリが無いと美九は思い。

「ちょっと、ストップですぅ。」

久遠飛鳥もキリが無いと思い。

「そうね。貴方達が仲が悪い事は承知したわ。ガルドさんが指摘している私達のコミュニティが置かれている状況…リーダーの義務として説明していただける?ジン君。」

「そ、それは…」

「レディ、貴方の言う通りだ。しかし、彼は其れをしたがらないでしょう。宜しければ、この私が客観的に説明させていただきますが。」

久遠飛鳥はジン君は何も言えそうにも無かったので

「…そうね、御願いするわ。」

その後、ガルドにコミュニティの説明を聞いていた久遠飛鳥、春日部耀、誘宵美九、それぞれに出されたカップを片手に話を反復した。

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