四割の男   作:かりん2022

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大きくなりました(噂が)

「悠仁ー大きくおなり―」

 

 そんな事を言いながら、五条先生は指を出す。

 俺はゴクリと飲み込んだ。これで三本目。

 

「どうしたんですか、五条先生」

「いや、プレコグでいくつか指の場所わかったじゃん? 放置する手はないかなと思って」

「泳がせたりとかはしないの?」

「もう情報漏れてるから、却って後手になるかな―。僕のお仕事は、第一に封印されないこと。第二に、宿儺を暴走させないこと。第三に、傑を攫ったクソ野郎をぶっ殺すこと。その優先順位は間違えないつもりだよ」

「俺、考えるの苦手だから先生に任せる」

「それで、悠仁。質問されたことをプレコグで答える仕事してたみたいだけど、質問していい?」

「ん」

 

 俺は目を隠す。

 

「そっちの方が集中できるなら、僕とおそろいの目隠し用意してあげるよ」

「サンキュー、先生!」

 

 俺はプレコグを使う。

 そして、手をのばすと先生が額を寄せてきた。ぎゅっと額をくっつける。

 

 

『すぐ、る』

『お休み、悟。息子は返してもらうよ』

『嫌だっ 先生! 先生!!』

 

「うーん。悪化してるね! 後、これだけじゃ状況わからないかな。僕が封印されて悠仁が誘拐される事はわかったけど」

「ごめん、せんせー。これが限界」

「いや、ピンポイントで望んだ事柄の未来が見れる時点ですごいって」

 

 わしゃわしゃと頭を撫でる五条先生。

 釘崎は思いついた顔をして、ニヤッと笑う。

 

「よーし! じゃあ、次のファッションの流行りを教えて!」

「えっ それこそ俺、的中率落ちるし」

「なんで? あんたなんだかんだ、絶対4割以上あるでしょ」

「んー。じゃあ! 虎杖センセーのプレコグ授業、第二弾!」

「「「おおー!」」」

 

 パチパチと手を叩く三人。

 

「例えば! 推理物のDVDにプレコグをかけろと言われました。それぞれのDVDに犯人候補は10人ずつ。俺は政府直属のプレコグで、的中率4割。さて、実際に予知すると、100回やって何回成功するでしょうか?」「四割!」

「7割行くんじゃねぇか? 競馬がそれくらいだったよな」

「100回」

「はい! さすが五条先生! DVDの展開はもうDVDになった時点で決まってる。選択肢は一個しかないんだよ。政府直属、つまり実用性を認められたプレコグは、指定されたタイミングで、指定された物の予知を、妄想を交えずに正しく出力できるのが条件。で、選択肢は一個。でもまあ、疲れてたら一回や二回や10回は失敗するかもだから、90回にしておこうかな」

「おおー」

「なるほど」

「第二問! 皆、紙とペン持って後ろ向いて―。で、俺は紙に数字を3つ書きます。はい、こっち向いて。で、五条先生、伏黒、釘崎、順番に1から10までの間で数字を上げてって」

「1!」

「3!」

「1!」

「はい、オープン」

「1、2,1……2つ正解ね」

「これを繰り返すと、大体4割の正答率に収束していく」

「なるほど。確定してない時点での未来の正答率が4割ってことね」

「そういう事。例えば五条先生と俺が戦ったらどっちが勝つかみたいに、その事象事態の確率も関わってくる。いくら俺の正答率が四割でも、五条先生の勝率が100%なら、俺は五条先生勝利の未来しか見えね―。課程がどうであろうとな」

「なるほど。逆に言えば、どんな突拍子もないプレコグの結果であっても、選択肢に寄ってはそうなる可能性がある。完全なデタラメはないってことか。だからハズレたプレコグでも、その状況の情報は有益となる」

「せーかい!」

「いや……反則だろそれ」

「未来の道筋をちゃんと見てるって意味では、100%じゃない……」

『ふん。そんな反則技を使っても小僧を奪われ、封印されるということか』

「そうだね。もしかしてピンチかな?」

「もっと頑張ってください、センセー」

「となると、もっと訓練しなきゃ駄目ね。訓練も祓うのも頑張るわよ!」

「でも今日は、せっかく僕達揃って開いてるから、遊園地行こーか♪」

「「ははーっ」」

「いいのかよ」

「術師襲ってくるから、それで経験値あげようぜ」

「あ、本格的に情報漏れた?」

「かも」

 

 その後、遊園地も経験値も美味しくいただきました。

 その後、罠依頼も色々任されたりしたのだが、プレコグには通じないのだった。

 

 

 

 




感想、ココスキ、お気に入り、評価ありがとうございます!
栞が全部最新話に集中してるの、皆さんが脱落せずに
最新話まで読んでくださっている感がして嬉しすぎる。

PVがUAに比べて凄く多いのも嬉しいです。
読み返してくれてありがとう!
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