「悠仁ー大きくおなり―」
そんな事を言いながら、五条先生は指を出す。
俺はゴクリと飲み込んだ。これで三本目。
「どうしたんですか、五条先生」
「いや、プレコグでいくつか指の場所わかったじゃん? 放置する手はないかなと思って」
「泳がせたりとかはしないの?」
「もう情報漏れてるから、却って後手になるかな―。僕のお仕事は、第一に封印されないこと。第二に、宿儺を暴走させないこと。第三に、傑を攫ったクソ野郎をぶっ殺すこと。その優先順位は間違えないつもりだよ」
「俺、考えるの苦手だから先生に任せる」
「それで、悠仁。質問されたことをプレコグで答える仕事してたみたいだけど、質問していい?」
「ん」
俺は目を隠す。
「そっちの方が集中できるなら、僕とおそろいの目隠し用意してあげるよ」
「サンキュー、先生!」
俺はプレコグを使う。
そして、手をのばすと先生が額を寄せてきた。ぎゅっと額をくっつける。
『すぐ、る』
『お休み、悟。息子は返してもらうよ』
『嫌だっ 先生! 先生!!』
「うーん。悪化してるね! 後、これだけじゃ状況わからないかな。僕が封印されて悠仁が誘拐される事はわかったけど」
「ごめん、せんせー。これが限界」
「いや、ピンポイントで望んだ事柄の未来が見れる時点ですごいって」
わしゃわしゃと頭を撫でる五条先生。
釘崎は思いついた顔をして、ニヤッと笑う。
「よーし! じゃあ、次のファッションの流行りを教えて!」
「えっ それこそ俺、的中率落ちるし」
「なんで? あんたなんだかんだ、絶対4割以上あるでしょ」
「んー。じゃあ! 虎杖センセーのプレコグ授業、第二弾!」
「「「おおー!」」」
パチパチと手を叩く三人。
「例えば! 推理物のDVDにプレコグをかけろと言われました。それぞれのDVDに犯人候補は10人ずつ。俺は政府直属のプレコグで、的中率4割。さて、実際に予知すると、100回やって何回成功するでしょうか?」「四割!」
「7割行くんじゃねぇか? 競馬がそれくらいだったよな」
「100回」
「はい! さすが五条先生! DVDの展開はもうDVDになった時点で決まってる。選択肢は一個しかないんだよ。政府直属、つまり実用性を認められたプレコグは、指定されたタイミングで、指定された物の予知を、妄想を交えずに正しく出力できるのが条件。で、選択肢は一個。でもまあ、疲れてたら一回や二回や10回は失敗するかもだから、90回にしておこうかな」
「おおー」
「なるほど」
「第二問! 皆、紙とペン持って後ろ向いて―。で、俺は紙に数字を3つ書きます。はい、こっち向いて。で、五条先生、伏黒、釘崎、順番に1から10までの間で数字を上げてって」
「1!」
「3!」
「1!」
「はい、オープン」
「1、2,1……2つ正解ね」
「これを繰り返すと、大体4割の正答率に収束していく」
「なるほど。確定してない時点での未来の正答率が4割ってことね」
「そういう事。例えば五条先生と俺が戦ったらどっちが勝つかみたいに、その事象事態の確率も関わってくる。いくら俺の正答率が四割でも、五条先生の勝率が100%なら、俺は五条先生勝利の未来しか見えね―。課程がどうであろうとな」
「なるほど。逆に言えば、どんな突拍子もないプレコグの結果であっても、選択肢に寄ってはそうなる可能性がある。完全なデタラメはないってことか。だからハズレたプレコグでも、その状況の情報は有益となる」
「せーかい!」
「いや……反則だろそれ」
「未来の道筋をちゃんと見てるって意味では、100%じゃない……」
『ふん。そんな反則技を使っても小僧を奪われ、封印されるということか』
「そうだね。もしかしてピンチかな?」
「もっと頑張ってください、センセー」
「となると、もっと訓練しなきゃ駄目ね。訓練も祓うのも頑張るわよ!」
「でも今日は、せっかく僕達揃って開いてるから、遊園地行こーか♪」
「「ははーっ」」
「いいのかよ」
「術師襲ってくるから、それで経験値あげようぜ」
「あ、本格的に情報漏れた?」
「かも」
その後、遊園地も経験値も美味しくいただきました。
その後、罠依頼も色々任されたりしたのだが、プレコグには通じないのだった。
感想、ココスキ、お気に入り、評価ありがとうございます!
栞が全部最新話に集中してるの、皆さんが脱落せずに
最新話まで読んでくださっている感がして嬉しすぎる。
PVがUAに比べて凄く多いのも嬉しいです。
読み返してくれてありがとう!