トレーナー?
正直に答えなさい
最近、やたら電話が来ているでしょ
…誤魔化さないで、隠してるつもりでもバレバレよ
隠し事、しないで…
新しい担当の娘が来るの?
それともまさか、特別移籍…?
…いや、どっちもない
特別移籍とか、冗談でもそんなこと言うな
俺からキングを手放すことは絶対にない
そう…
じゃあ私の他に好きなヒトでも…
…!そうなのね!あの卑しさ超一流のお下品耳出しモンスターヒト娘!
それはない
絶対キング怒るけど、やましいところはないから最後まで聞いてくれる?
…ええ
約束するわ
それにバカにしないで、ちゃんとした理由がある事なら怒ったりしないわよ
いいわよ、包み隠さず話す権利をあげる
実はキングのお母さんと
はぁあああああぁぁあああぁあ!??は?え?どういうことなの!?
こわ…ほら怒った…
でも一流のキングは約束破らないから、最後まで聞いてくれるよね?
一流って言っとけば、言いくるめられると思ってるでしょ!
誰がチョロキングよこのクソザコへっぽこ丸!
ちょっと抱いたくらいで調子に乗らないで!
抱いたくらいで…
(顔真っ赤で可愛いな)
言ってないよ落ち着いて
トレーニングに活かせないか昔のレース見ててさ
キングのお母さんの走り凄かったら、ちょっと話を聞きたくて
何より親子だし、性格も似てるから色々参考になるんだ
最近はちょくちょくお母さんから電話が
あんな話を聞かないウマと一緒にしないで!
どこが似てるっていうの!?誰が不器用な母娘よ!!!
私知ってるわ、どうせ 娘に相応しいトレーナーか確かめなければなりません とか言って味見されるんでしょ!そういうのpixivで見たもの!
話を聞かないとこ、そっくりだよ…
あと家元はpixivで言われてる程は不倫してないからね
はぁ!?…まぁ…うん…そうかも知れないけど…
お父さまにもしょっちゅう言われたの…
話を聞かないのは遺伝だから気をつけてねって…でもそういう意志を曲げない首を下げない気高いところが大好きだよって…
その反応までそっくりだ
お父さん一流の扱い上手いよね
…バカにしてる?
してないよ俺も気高いところが大好きだ
いやそれにしてもお母さんの走りは凄い
G1を7勝は伊達じゃないレジェンド過ぎる…
本当に走る姿も綺麗でさ見入っちゃったよ…
さすが一流…
私の前で他のウマ娘を褒めないで!それもよりにもよって、お母さまを!
私だけ見てよ!
貴方は私のトレーナーなのよ!
もちろんキングしか見てないし見えない
君を一流を超えた超一流にしてみせる
トレーナー…♡いいわよ、ずっと側にいる権利をあげる♡
(チョロキングかわいい…お義父さんから教えてもらった一流 笑 取扱マニュアル凄いな…代々の夫に受け継がれてるらしいけど… 笑 って入ったのいつ頃なんだろ…)
一緒に超一流を証明し続けよう!
ええ♡トレーナーには私と添い遂げる権利をあげるわ♡
キーング!キーング!キーングゲー
あ、お母さんから電話だ
出ても良い?
出れば?…私と話すより大事なら
わかった
本当に出ようとしないで!私のことだけ見てって言ったでしょ賢さGなのこのおバカ!
…バカ!
手近にあった時計を、顔面に投げつけられた
時計がぶっ壊れる強さで
ジリリリリリ…
気がついたら、レース場にいた
キングが不思議そうにこちらを見ている
…どこが違和感がある
初めて見る勝負服
観客も外国人ばかりだ
…夢か
そうだな、いつか海外の重賞にも
どうしたのトレーナー
突然ボーッとして
キング…
は?何よ突然…
キング?私が王ってこと?
…そうね、今日私は初のG1勝利を収め
勝ち続け
王に相応しいウマ娘になる
…大丈夫、一流の貴方と私
負けるはずない
瓜二つだが、このウマ娘はキングではない
勝負服も違うし
メンコも付けていない
そもそも、あのチョロかわいい俺のキングとは
…気迫が違い過ぎる
トレーナー
見ていなさい
私の勇姿を
私が勝利を収めたら
…駆け寄って、抱き締める栄誉をあげるわ
行使するかは貴方の度胸次第よ
そう言って彼女はゲートへ向かう
1着はグッバイヘイロッ!!グッバイヘイローが撫で切った!!
うぉおおぉおぉぉお
ふん!当然よ!
トレーナー、こっちに来なさい!
おめでとう!
駆け寄り抱き締めると真っ赤になり
期待の眼差しを向けられる
あれ
英語でよくわかんなかったけど、さっきからグッバイヘイローって連呼されてる…?これお義母さん…?
ヤバい…これバック・トゥー・ザ・フューチャーで見たやつだ…
歴史が変わる…
常にシャツのポケットに忍ばせてある
キングの寝顔の写真を確認すると
キングだけが段々と透けていく…
トレーナー
今夜は私の寝室に来る栄誉をあげる
ひゃっほうこれは行くしかねえな時を駆ける母娘丼なんてたまらねえぜ一流ヘイロー食べ比べだ!!!
そんな気持ちを鋼の意志で抑え込む
俺は超一流のトレーナーだから
キングを裏切るような真似は絶対にしない
早くキングの元に戻らなくては…
ジリリリリリ
…レーナー
トレーナー!
お願い、しっかりして!
怒ったの?ごめんなさい…時計を投げたのは謝るから…そんなつもりじゃなかったの…無視しないでよ…許して…何でもするから…
気がついたらキングにウマ乗りされていた
耳は伏せられ、尻尾もうなだれて
涙目でこちらを見ている
ああ大丈夫
少し気絶してたみたいだけど
良い夢見れたよ
そう…どんな?
キングと世界を獲る夢さ
良いわね
…ところでお母さまの名前を呟いていたけど
あと親子丼?がどうとか
何だったの?
何だろうね…