「と、いうわけで」
翌日、放課後のトレーニングに集合したあたしたちは、トレーナーからの発表に耳を傾けていた。
「これにてチーム〈プルート〉は正式に、トゥインクル・シリーズへの出走登録権を取得することができました」
わあっと声を上げて、あたしたちは手を叩いた。とりあえず、どうにかスタートラインに立つことはできる。もやもやし続けた一ヶ月半からようやく解放されて、心も身体も軽くなった。
「よろしくね、テンダーライトさん」
クラウンセボンが新加入の少女へにこやかに語りかけた。テンダーライトは、ぎこちない笑顔を作って「よろしくお願いします」と答える。自分の身に起きたことを飲み込むのには、まだ時間がかかりそうだった。あたしたちがやることは、これまでと変わらない。競い合って、高めあって、記録を残していくだけだ。普通のチームが当たり前にやることを、当たり前にやるだけ。それが何より、テンダーライトの不安を解消していくことになるのだから。それは昨日「もしもあの子がチームに入ってくれたら」と、みんなで話し合って決めたことだった。
「まずは五人で模擬レースね。コースは芝1400。右周り」
「え、芝が使えるの?」
トレーナーの宣言にあたしはおどろいた。ずっと嫌いなダートやウッドチップばかり走らされてきたから、芝を使えるだけでテンションが上がる。
「ダートもウッドも、今日は埋まってるからね。ダービーも近いし」
「あ、そうか」
すっかり忘れていたけれど、日本ダービーがすぐそこまで来ている。チームのことに夢中になっていて、全然意識していなかった。最終追い切りで芝が使われることはあまりないから、大レースが近づくと、うちみたいな小さなチームでも芝コースの予約を取りやすくなる。
(ずっとダービーやっててくれないかな)
そんなバカみたいなことを考えつつコースに出ると、青々としたターフがあたしを待っていた。足を踏み入れると、頬ずりしたくなるような気持ちの良い感触が足の裏から伝わってくる。
くじ引きで並び順を決めた。内から、ホープアンドプレイ、レイアクレセント、あたし、テンダーライト、クラウンセボン。
「ひゃあ、大外かあ」
「まあ五人立てだし、あんまり変わんないでしょ」
頭を抱えるクラウンセボンを励ましつつ、大事なことを確認した。
「そういえば、テンダーライトの脚質ってどうなの」
クラウンセボンは選抜レースでテンダーライトの走りを見ている。力具合はわからなくても、戦法ぐらいは聞いておきたかった。
「逃げ……かな。多分」
「多分?」
曖昧な答えにあたしは首をかしげた。逃げかどうかの区別って、そんなに難しかったっけ。
「さあ準備して」
拡声器から、ゴール地点に立つトレーナーのコールが聞こえて、あたしたちはくじで決めた順番に並ぶ。まあ、走ってみればわかるか。
「用意、スタート!」
ポンと飛び出したのはテンダーライトだった。やっぱり、逃げか。スタートダッシュが効いている。テンダーライトはそのまま外から蓋をするように内へ切れ込んで、レイアクレセントの前に、4バ身ほど抜け出た位置へついた。いまのところ、普通の逃げ戦法に見える。無理にマークする必要もない。あたしはいつものように、レイアクレセントの尻尾を追いかけた。
そして、追いかけながら考えた。今回は1400。いまのあたしでも十分に走りきれる距離だ。それなら、少し早めに仕掛けてもいいかもしれない。普段は直線に入ってから仕掛けるけど、今日はコーナーの途中からまくって行ってみよう。そう思っていた。チーム内の模擬戦ではまだ一度も先着できていない彼女に、なんとしても勝ちたい。新入りも気になるけど、今回は何よりそれだった。
(あれ?)
なにかおかしい。いつもと違う。なんだろう。変わったことと言えば、ダートが芝になったこと、相手の人数がひとり増えたこと。走りやすさの問題? いや、違う。何かもっと、根本的に違う。強烈な違和感の正体は、別のところにあるはずだ。前方に見えるのは、レイアクレセントの後ろ姿、そのすぐ前にテンダーライト。レイアクレセントの横には、クラウンセボン……。
(ん?)
あたしはパチパチとまばたきをして、見間違いじゃないことを確かめた。クラウンセボンが、レイアクレセントと同じような位置を走っている。それが、違和感の正体だった。
クラウンセボンは先行タイプではあるけれど、いつもあたしと同じか、それよりも少し後ろから追いかけてくるはずだった。それが、今日はそれよりもずっと前にいる。なんなら、レイアクレセントよりも前に行こうとしている。作戦を変えたんだろうか。いや、そういう問題じゃない。だってもともと、クラウンセボンはレイアクレセントについて行けなかったはずなんだから。……ということは?
1400メートルは短い。これ以上、ごちゃごちゃ考えているヒマなんてなかった。それよりも、あたしの中の直感が、何か危険だと告げている。
(もう、仕掛けよう)
あたしはその声に従うことにした。コーナーの途中から、なんて悠長なことは言ってられない。予定よりも早く、第三コーナー手前で身体を外へ持ち出した。大回りにはなるけど、スピードを上げるならその方が走りやすい。右回りのときは、左足で蹴って、右足で支える。身体に染みついた、蹴り足の乗り換えだ。
「えっ?」
レイアクレセントの声が聞こえる。あたしの早仕掛けにおどろいているんだ。あたしだって、このレースが1600以上だったら、こんな思い切ったことはできない。もともと今日は早めに仕掛けるつもりだったのに、さらにそれよりも早く前へ行くなんて。でも、今日は1400。まだまだ脚には余裕がある。これならきっと、最後まで持つはず。規模もレベルも全然違うけど、あたしはあの皐月賞のレリーダンス気取りだった。
先頭のテンダーライトへ取り付いて、様子をうかがう。そこで気づいた。最初、レイアクレセントから4バ身くらい取っていたはずだった彼女のリードは、いつのまにかほとんどなくなっている。そしてその割に、走りにはゆったりとした余裕があった。一杯になって追いつかれたわけじゃなさそうだった。
それで確信できた。こいつ、ちっとも逃げてない! ペースを上げさせないために、自分でレースをコントロールするために、最初だけハナを取ったんだ。
(だったら、負けない)
いつになく、あたしの中には自信が溢れてきた。ペースを上げさせないような作戦をとるってことは、
最終コーナーを回って直線に向いたところで、身体を
(一、二、三、よし!)
タイミングを図り、一気に加速をつけると、そのまま先頭へ立った。先頭の景色を見るのは、あのレイアフォーミュラとの模擬レースの時のわずかな時間、それ以来だった。あの時のレイアフォーミュラように、ものすごい勢いでレイアクレセントが追ってくる。さすがの実力。内で粘るテンダーライトを交わして、あたしを捕らえようと懸命に加速してくる。
(……引き離せない!)
目一杯加速しているのに、思ったようにちぎることができない。どんなにうまく仕掛けても、やっぱりスローペースで先行勢と戦うのはキツい。あのレイアフォーミュラとの模擬レースを思い出して、嫌な予感がよぎる。だけど今日のあたしには、まだエネルギーが残っていた。それに、完ぺきに展開を読み切った。あたしの作戦は、間違いじゃなかったはずだ。
(これなら行ける! いや、行かなきゃ!)
逃げろ、逃げろと自分に言い聞かせた。まるで逃げウマ娘になったような気分。無我夢中で手を振り、脚を振った。
――気がつくと、あたしはそのまま一着でゴールしていた。はじめて、レイアクレセントに勝った。着差はほとんどなかったみたいだけど、勝ちは勝ちだ。
「やった……」
肺が破裂しそうなほど苦しい。あたしにとっては信じられないほどのロングスパート。わかっていたことだけれど、スローペースを差し切るっていうのは、想像していた以上に骨が折れる。脚はもう限界までしぼり出したという感じで、重かった。その全てを、勝ったという快感が帳消しにしてくれる。
「お見事、でした」
その声に振り返ると、レイアクレセントが笑顔で立っていた。けれど、
「ありがとう」
素直にそう答えて、あたしたちは健闘をたたえ合った。
「それにしても」
あたしは、トレーナーのそばでうずくまっている新入りの姿に目をやった。
「怖いね。ああいうタイプは」
「ええ。私も読み誤ってしまいました。どんどん差が詰まるものですから、私が飛ばしすぎたものだと思って、控えていたんです」
レイアクレセントもうなずいた。多分、彼女にはクラウンセボンの姿が見えていなかったんだろう。前を行くテンダーライトとの差でペースを掴もうとしていたのだとしたら、そう勘違いしてもおかしくはない。逃げとも先行ともとれる、ちょうどその中間のような位置取りをする子だ。脚質的には逃げで間違いないんだろうけれど、クラウンセボンが迷っていたのも理解できる。
「おつかれ。うまくやられるとこだったよ。てっきりどんどん逃げてるのかと思ったら、結構ユルく走ってたよね」
両手両膝をターフについたまま、疲れ切った様子で肩を上下させているテンダーライトに、あたしは優しく話しかけた……つもりだった。
ところが、テンダーライトは「ひっ」と短い悲鳴のような声を上げて、あたしよりもひと回り小さなその身体を震わせた。
「え、あ、ごめん」
その様子におどろいたあたしは、なにがいけなかったのかなんて考える間もなく、とっさに謝ってしまった。すると、テンダーライトの方もハッと我に返ったように頭を振った。
「こ、こちらこそ、ごめんなさい。なんでもないの。ちょっと、びっくりしただけで」
そうして今日の最初の挨拶の時みたいに、ぎこちない作り笑いを見せてくる。あたしが何と答えようか迷っていると、トレーナーから号令が掛かった。
「じゃあ、この後ミーティングね」
あたしたちにはお馴染みとなった、模擬レース後の反省会だ。
「ルピナスちゃん、行こう?」
「うん」
クラウンセボンが元気よく走り寄ってきた。最近、クラウンセボンはこのミーティングを特に楽しみにしている。もともと勉強の得意な彼女は、レースの勉強も気に入ったらしい。
「テンダーライトさんも」
「は、はい」
クラウンセボンに声をかけられると、新入りもおずおずとついてきた。初めてトレーナー室で会ったときから感じてはいたけれど、やっぱりかなり気が弱い子だ。こんな調子じゃ、あのレイアフォーミュラあたりにでもスゴまれたら、一発で縮み上がってしまうだろうな、と思った。
「ホープぐらい図太いといいんだけどねえ」
「そういうこと言わないの」
思わず口をついて出た呟きは、クラウンセボンに咎められた。そのホープアンドプレイは、今日のレースは見事なしんがり負け。それでも全く動じた様子もなく、いつもの何を考えているかわからない無表情でテクテクとトレーナー室へと歩みを進めていた。まあ、適性がもっと長い距離にあるんだから、気にしないのは当然なのかもしれないけど。
「――つまり、こういう作戦を『溜め逃げ』って言うの。テンダーライトの場合、溜め逃げの中でもかなり抑えた部類の逃げになるけどね」
今日のテーマはやっぱり、テンダーライトの作戦についてだった。
溜め逃げ。それは、逃げ作戦のうち、先行勢との差を広げずに先頭を走るスタイルの逃げだという。目的は、やはりペースをスローに抑えさせること。そういう意味では、今日のテンダーライトの作戦は見事にハマったと言って良い。
「ただ、こういう逃げだと、後ろからつつかれたときに
それが、あたしのやったことだった。ただ、ペースが遅いことに気づけたのは、クラウンセボンがいつもより前にいたからだ。本当のレースになったら、もっと大勢のいろいろな子たちに囲まれることになる。その時にきちんと判断ができるかどうか、正直言ってまだ自信がない。
「トレーナーさん、それなら、もっと余裕を持って大きく逃げた方がいいんじゃないですか?」
クラウンセボンが質問した。それはあたしも思ったことだった。そんなギリギリのラインを渡るようなことをしないで、もっと大きく逃げて
けれど、トレーナーの反応は思いのほか渋かった。
「うーん、あんまり私はおすすめできないかな。そもそも基本的に、逃げは勝ちにくいの。この間の皐月賞を思い出してごらん。あれだけスローペースでいったのに、結局逃げの子たちは差し切られちゃったでしょう? 逃げ戦法は本人に飛び抜けた能力があるか、後ろの子たちがミスをするかでないと、勝つのは難しいんだよ」
たしかに、言われてみればそのとおりだった。そういえば最近、大逃げスタイルの子ってあまり聞かない。きっと、トレーナーと同じように考える人が多いんだ。
「それに、スピード化が進んだ現代レースで大逃げを打てば、脚への負担が酷いことになる。テンダーはペースコントロールのセンスもあるし、ちゃんと頭を使ってレースができてるみたいだから、むしろもう少し後ろ、先行作戦のレースを覚えて欲しいところなんだけど――」
そこまで言って、トレーナーはちらっとテンダーライトの様子を見た。テンダーライトは、一応話は聞いているようだったけれど、うつむいたまま目を合わせようとしない。するとトレーナーは、今度はクラウンセボンへ視線を移した。
「ボン、何か気付いたことがあるんじゃない?」
「あ、はい。その――」
水を向けられたクラウンセボンは、迷うようにして、トレーナーとテンダーライトを交互に見ている。「気付いたこと」って、何だろう。あたしにはさっぱりわからなかった。
「テンダーライトさんに、聞いてみたいことが」
「いいよ、何でも言ってごらん」
トレーナーにそう促され、クラウンセボンは思い切ったように口を開いた。
「ねえ、テンダーライトさん。もしかして、だけど……ウマ込みが、怖いの?」
え、とあたしたちは一斉にテンダーライトの方を見た。当の本人も、おどろいたような顔をしてクラウンセボンを見つめている。少し震える唇からは、小さく声が漏れだしていた。
「ど、どうして」
どうしてわかったの、と言いたいんだということは、ここにいる全員すぐに理解できた。そして、それはあたしも同じ感想だった。
「ボン、なんでわかったの」
「えっとね、最後の直線、ルピナスちゃんとクレセントさんが前に出ていったでしょ。あの瞬間、テンダーライトさんが急に外へヨレていったの。私の目の前を横切るようにしてね。予想外だったから、こっちもちょっと慌てちゃったけど」
そんなことが起きていたなんて、気づかなかった。あの時は、レイアクレセントから逃げることで精一杯で、とても他を見ている余裕なんてなかったから。
「あの時、テンダーライトさんにしてみれば内ラチ側で私たちに囲まれる感じになっちゃってたんだよね。なんか、そこから逃げるみたいに外へ飛び出していったから、もしかしてって思ったの」
「へえ……」
その時に感じた恐怖を引きずっていたからと考えれば、レース直後に過剰に怯えた態度をとっていたのも納得がいく。言われなければわからないことだったけれど。本当に、クラウンセボンはいろんなことに気が付く。こういうのが、レースの予想にも活かされているんだろうか。
トレーナーも、テンダーライトのウマ込み嫌いを理解しているようだった。
「実は、事前にガクから、バ群を怖がるって話は聞いてたんだ。今日の走りを見てなんとかなりそうなら、先行へ矯正してもいいかと思ってたんだけど……まあ、当分は逃げで行こうか。嫌なことを無理にさせてもしょうがないからね」
「ごめんなさい……」
テンダーライトが沈んだ声で謝ると、トレーナーは気にするなという風に明るい声で答えた。
「大丈夫。あなたは結構器用みたいだし、スタートも上手。それなら逃げでもいろいろやれることはある。あなたらしく勝つ方法を考えるのが、トレーナーの仕事なんだから」
ね、と励ますようなトレーナーの言葉を受けて、気弱な新入りはほんの少しだけ、嬉しそうに頬を緩めた。
「ところでさ」
あたしはそこで口を挟んだ。聞きたいことがあったからだ。
「どうしてバ群が怖いの?」
そう尋ねたとたん、クラウンセボンが脇を小突いてきた。
「ルピナスちゃん、直球すぎ」
気になることはなんでも聞きたがる、あたしの悪い癖。ホープアンドプレイもあきれたようにため息をついている。だけど、あたしだって別に軽い気持ちで聞いたわけじゃない。理由がわかれば、治す方法だってわかるかもしれないと思っただけだ。そう言い返していると、テンダーライトは「心配してくれてありがとう」と言って柔らかく笑った。その優しい性格を見せられると、なんだか却って気が咎める。
そんなあたしの後ろめたさに気付く様子もなく、テンダーライトはわけを教えてくれた。
「私、怖がりなのはもともとなんだけど、きっかけは、トレセン学園に入学する前、町のレース大会に出た時、バ群の中で足を踏まれちゃって……」
「まあ、それは……お怪我なさったでしょう?」
レイアクレセントはそう言って口元に手を当てた。あたしも想像して鳥肌が立った。全速力で走っているウマ娘に足に踏まれたら、ちょっとやそっとの怪我では済まない。選手生命も危ぶまれるほどの事故だったに違いない。ウマ込みがトラウマになるのには、十分すぎる出来事だ。
「運良く、また走れるようにはなったんだけど、それ以来、どうしても怖くって」
「そっか。――なんか、ごめん。嫌なこと思い出させちゃって」
「ううん、気にしないで」
そこで、トレーナーが手を叩いて間に入ってくれた。
「それじゃ、ルピナスとクレセントの反省会に入ろうか」
それからの時間は、あたしの早仕掛けと、それに対するレイアクレセントの対応の仕方についての話に終始した。
その日の夜、あたしはベッドの中で今日一日の出来事を思い返していた。今日はあたしにとって、大切な日。初めてレイアクレセントに勝った日だ。たとえ模擬レースでも、1400でも、あたしにとっては大きな大きな一歩。そう思うと、走り終わった直後のように、ぞくぞくと尻尾の先まで震えがくる。あの快感を、本物のレースで味わえたら、どんなにいいだろう。おかげで、トゥインクル・シリーズで勝つんだという思いは、また一段と強くなった。
それから、もうひとつ思い出すのはテンダーライトのこと。バ群が怖いから逃げるなんて考えは、それまでのあたしの発想には全然なかった。逃げウマ娘っていうのは、スピードに恵まれた天才や、前に行きたがるやる気満々なタイプの子がなるものだと思っていたから。テンダーライトみたいに、自分の意思とは少し違う理由で脚質を選ばされる子もいるんだ。そこへいくと、自分が得意で、楽だからというだけで差しウマ娘になったあたしは、幸せ者なのかもしれない。
そういえば、と思って、あたしは向かいのベッドに寝ているルームメイトに視線を送った。目を閉じて寝息を立てている彼女も、変わった走り方をするウマ娘だ。追込と言うにはあまりにもヘンテコなロングスパート。スタートからゴールまでラップを上げ続ける、めちゃくちゃな走り方。あれにも、なにかわけがあるのかな。
「ねえ、ホープ?」
返事はなかった。聞いても教えてくれないだろうとは思うけれど。あたしの知りたい欲は、日を追うごとに増していく。あたしと同じで、あたしと全然違うヒト生まれ。いつか、今日のテンダーライトのように、過去の思い出や自分自身のことを話してくれる日もくるんだろうか。そうだといいな。
そんなことを考えながら、あたしは静かに目を閉じた。
登場人物-No.09【テンダーライト】誕生日 5月4日
【挿絵表示】
身長 152cm/体重 増減なし/BWH 74-51-78
毛色 鹿毛/靴のサイズ 両足22.0cm
チーム〈デネブ〉のサブトレーナー、岡島ガクと契約予定だったが、チーム事情により契約を白紙にされ、〈プルート〉の河沼トレーナーのもとへやってきた。臆病な性格だが、思いやりに溢れた優しい性格でもある。実は、ヴァイオリンが弾けるという特技がある。