シュヴァルツェスマーケン 閃光のブレーメ   作:マブラマ

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第24話

ハーフェル川での戦闘で我々ヴェアヴォルフ大隊は反乱軍の戦術機と交戦

数名の部下を失ったが、反乱軍の本部であるオラニエンブルクを襲撃

そして西方総軍のフランツ・ハイム少将の死体を確認しようとしたところ伏兵の戦術機が瓦礫の中に隠れてるのを気付かなかったがマフティーが乗るクスィーガンダムのファンネルミサイルにより伏兵を撃破

マフティーが来なかったら、ニコラやカタリーナはどちらか確実に死んでいただろう。

各機共に推進剤3割弱。対人機動戦を行うには余裕がなく後退して補給に行く形で我が大隊の残存の戦術機を全機撤収しベルリンに帰投した。

私はマフティーに助けられたのだ。

シュミットの呼び出しがありシュタージ本部で私の部下達を建物の前で待機し補給作業に入った。

バジルール少佐の部下達まで集っている。ドミニオンで何があったのかシュミットの会話を聞くまで知る由はなかった。

恐らくアズラエルと言う男によって追い出されたのだろう

アズラエルがドミニオンの艦長席に座り動かそうがアクスマンがアズラエルと共謀しドミニオンを自分の配下にさせようが、別に構わない。

どの選択しても粛清されるのは免れないわ。

シュタージ本部の長官室で私はシュミットの戦勝祝いとして労いの言葉をかけた

強化装備の上にジャケットを羽織ったままソファーに座り紅茶を啜り飲んだ。

「戦勝おめでとうございます。総帥閣下」

「君のお陰だ。これでこの国も安定するだろう」

ふーん、私のお陰で東ドイツを国バランスを安定したと?

私はあのインテリハゲの為にやり遂げたわけではない

あくまでも私の野望を果たすための一つだ。

「一つお伺いしてもよろしいでしょうか?総帥はこの先どのようにこの国を守っていかれるのでしょう?」

私はシュミットにこう問いかけた

もう分かってるのよ、貴方は売国奴だってことを。

「簡単なことだ。ソ連から核兵器を譲り受ける」

ん?今核兵器と言ったわね。

BETAに核が有効でないことは小学生でもわかる事よ

「BETAに核が有効でないことはご存知でしょう?」

「小型種を掃討できればいい」

ほぅ、小型種だけ殲滅するのね。

人を焼き国土を汚した忌むべき兵器で祖国を守る

やはり彼奴は生きる価値がない外道だ

「人を焼き国土を汚した忌むべき兵器で祖国を守る、と」

「この国を守るためならいかなる手段をも使うつもりだ。私は誰よりも祖国を愛してるからね」

嘘ばかり吐いてる

あの男はドイツ人ではない事は分かっている。

愛国心の欠片もない。

私は少し作り笑顔をしこう問いかけた

「貴方の仰る祖国とは何処ですか?シュミット総帥」

私は彼の正体とされる写真と個人情報が掲載している書類をシュミットの前で机に置いた。

「いや。КГБ第一総局グレゴリー・アンドロポフ特務少尉」

マフティーは既に分かっていたはずだ。

この体制は腐っている。そしてその体制を含んでる毒は浄化されなければならないと言う事を。

シュミットは凄みある笑みでサングラス越しで私の顔を見て言い放つ

「君は本当に優秀な猟犬だ」

シュミットの部下……と思われる兵士3人がAK-74を私に銃口を向ける

左側、右側、背後も

普通は恐怖に襲われ怯えながら命乞いする人はいるが、私は違う。

私は恐怖心襲われることはなく怯えず平然と涼しい表情していた。

私は愛国者だ

他の人よりこの国を愛しているの

「貴様にとって東ドイツはソ連を守るための道具。BETAを引き付ける餌というわけか。そんなことが許されるとでも?」

此奴を生かしておくわけにはいかない

いや、断罪すべきだ

シュミットは自分の正体がバレても平然と悪意はなく下種な薄ら笑みで私を嘲笑った。

「この国は私の物だからね」

何と彼は東ドイツを私物化していた。

「君は優秀な部下だったよ。さようなら。同志少佐」

彼が放った言葉が最期となり私は……シュミット、いやグレゴリーを口封じした。

これでいい。

これで私は東ドイツの指導者………。

そう、シュタージ総帥のベアトリクス・ブレーメとして君臨する……筈だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレゴリーを葬った後、私はシュタージ本部前に待機している部下達とバジルール少佐の部下達の前に声を高らかに言い放った

「逆賊シュミットは葬った。この国を仕切るのは私ベアトリクス・ブレーメよ。シュタージ総帥として君臨しこの国をBETAに対抗する戦闘国家を築き上げる!」

ニコラとカタリーナは泣き喜びロザリンデとファルカは少し穏やかな表情していたが、マフティーだけがそう思わなかった。

「待ってくれ!シュミットを葬ったって本当か?」

「ええ、シュミットは死んだわ。後は反乱軍の残党を殲滅すれば全てが終わる」

これで終わるのよ。

「ベアトリクス、それでいいのか?アンタが今やろうとしてる事は犠牲を生む行動だ!」

……私に付いてきたのに、裏切るつもりかしら?マフティー

「……だったら何かしら?」

「やはりか、僕は国民を生贄にするために付いてきたんじゃない!アンタを助けるためだ!」

……!

「やめろマフティー!ブレーメ少佐が…いやブレーメ総帥がこの国の指導者になったんだ!喜ぶべきじゃないのか!」

ニコラは私を庇うようにマフティーを叱責する

「急ぎ過ぎは良くない!逆にそうなってしまうと国民は不信感を抱き反体制派側に回ってしまう!それに戦地改修された機体がある。とてもじゃないがアンタが勝てる機体ではない」

何を言ってるのかしら?

アリゲートルはソ連が開発した最新鋭機よ

反乱軍が幾ら改修した機体出そうが私に勝てる筈ないもの

だが、マフティーのある一言で私の思惑を覆された。

「相手は第666戦術機中隊…シュヴァルツェスマーケンだ。アイリスディーナがいなくともテオドールがいる。彼奴は易々と引き下がる奴じゃない。自分が滅びるぞ」

「テオドール・エーベルバッハが国の指導者に?あんな小者が何ができるの?」

「逆だよ、西側から来た少女…覚えているか?」

カティア・ヴァルトハイムの事ね。

「それに今のアンタを見たらユルゲンが悲しむぞ。アンタはユルゲンの為に国を変えたいんじゃなかったのか!不正を正しくするには自分の頭で考えてどこが間違ってたかそれを思い出すことだ!」

ユルゲン………。

私はマフティー…ハサウェイの顔を見てユルゲンの顔と重ね合った。

「それは違うんじゃないか?ベアトリクス……」

ユルゲン、私は……貴方の事が好きだったわ。

逞しく……悪魔的な判断を下す男だった。

彼の事を愛していた。

今でもそうよ。

「アンタには言えなかったが、アイリスディーナはユルゲンを単に殺したんじゃない、アクスマンにより強制的に彼を殺させたんだ!アクスマンの所為でアンタとアイリスディーナの関係は、親友関係は崩れていった。そうだろ?」

ハサウェイ………私の為に?

泣きそうだった

余裕ある表情からユルゲンの死を思い出して悲しげな表情になり今にでも泣きそうだ

私はハサウェイを抱き締め顔をじっと見る

「……ふふ、テロリストの癖に一端に言ってくれるじゃない」

彼はユルゲンとそっくり似ている

でも、ユルゲンとは違う

単に似ている男よ。

だが、ニコラ、カタリーナは私とハサウェイが抱き締め合う場面を見て驚愕しロザリンデとファルカは涼しい表情していた

他は単に傍観してるだけだった。

「僕が、アンタを守る。だからアンタは無理に前へ出なくていいんだ」

その一言聞いて私は涙を流し泣いてしまった。

声を押し殺して、私は彼の……ユルゲンの想いを募り……。

「もう、あの時の事を二度と繰り返したくない。僕の力を、クスィーガンダムを頼ってくれ。アンタの部下達も守ってあげられる。バジルール少佐達も!」

私はハサウェイを強く抱き締めつつ互いの唇を重ね舌を絡ませる

「……ハサ、ありがとう」

「いいさ、僕はアンタの事が好きだし愛している」

再度涙を流した私は、ぎゅっと強く抱き締める。

ハサウェイはハンカチで私の涙を拭き優しい笑みを浮かんだ

「一緒に戦おう、ベアトリクス」

涙が止まらなかった……。

私は少女みたいな顔で和やかな笑みを浮かぶ嬉しく声を出した

「……ええ、一緒に戦いましょう」

そして握手し、最後まで戦う事を決意した私は反乱軍を再起不能になるまで戦い続ける。

だけどアイリスディーナは嬉しくはないでしょうね。

それでも私は戦う、そう心に決めたから。

 




次回、グレーテル視点からの話です
ハーフェル川の戦闘で脱落したグレーテルはアクスマンに拾われ、フォルクスバーグ・フリードリヒスハインにあるフラッグタワーでシュタージファイルを見せられる。
そしてアズラエルとの政略結婚を迫られグレーテルはどう判断するか?
それは見てのお楽しみに
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