シュヴァルツェスマーケン 閃光のブレーメ   作:マブラマ

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第28話

東ベルリン市街上空でテオドールが乗るチボラシュカツヴァイとベアトリクスが乗るアリゲートルとナイフで近接格闘を繰り広げていた。

テオドールは焦りでベアトリクスと対峙する

互いの機体は掠り傷程度になっている。

ベアトリクスはモニターで東ベルリン市街でデモ行進してる民衆を目視する

反体制派ではなくマフティーに対するデモ行進だ

「マフティーこそこの国の新たな象徴だ!」

「新しい東ドイツを生まれ変わる為に!」

テオドールは絶句した。

《民衆は我々に味方を付いてくれた。貴方の負けよ、テオドール・エーベルバッハ》

「アンタ、何仕込んだんだ!」

《私は何もしていないわ、ただこれだけははっきりと言える。マフティー・ナビーユ・エリン……私達の世界ではなく別世界で存在した秘密結社が私を助けた》

「マフティー……ハサウェイの事言ってるのか!」

《そう、ハサウェイは……アイリスディーナの実兄ユルゲン・ベルンハルトと似ているからよ》

ベアトリクスはこじ付けでテオドールに言い放つ

「ユルゲンってアイリスディーナの、実の兄。なのか」

ベアトリクスは頷く

《もう一度言うわ、貴方の負けよ》

テオドールは悔しがっている

もう、カティアの願いは叶えられないのか?と。

急ぎ過ぎは良くない

「……人類の敵と言われようと俺は負けない!」

《……》

「俺達は守るべき物がある……あの人達の理想。あの人達の想いを」

《エーベルバッハ、死に急ぎたいのか?》

「俺は…俺達は!」

テオドールが何か言いかけようとしたが僕が乗るクスィーガンダムとガウマンやエメラルダが乗るメッサー2機が最大全速で東ベルリン市街に到着

「それも僕だって同じだ、テオドール!アンタは間違ってはいない!」

コクピットの中にはアイリスディーナがいる

下手に射撃したら拙いな

「コクピットを開ける」

僕はコクピットのハッチを開きアイリスディーナがここにいると見せかけた

「(これでは連邦軍と同じやり方だがやむを得ない……)」

元々いた世界でガウマンは連邦軍に囚われ人質として扱われていた

あの時の光景と同じだ。

立場が……逆になっている

《アイリスディーナ……なのか?》

「ああ、そうだ」

《………》

信じられない

そう思ってるだろ

だが現実なんだ

「頼む、降伏してくれ!」

《ふざけるな!アンタはアイリスディーナを人質に取りそこまでカティアの願いを叶えるの邪魔したのか!》

「違う!それは東ドイツの未来の為だと思ってやったまでだ」

ああ、そうさ。

やったんだ!

アイリスディーナを機体の左手の掌に載せる

ニコラ機がベアトリクス機を下がらせ守りを固める

アイリスディーナは叫ぶ

「ベアトリクス、これが貴様が望んだ本当の結末なのか!」

集中して、テオドール機の管制ユニットを避け両腕部や両脚、跳躍ユニットを目掛けてファンネルミサイルを放った

「抵抗するなら……行け!ファンネルミサイル!」

戦術機の速度ではファンネルミサイルは避けられない

案の定、テオドールは半狂乱状態に陥り機体の両腕部、両脚、背部兵装担架、跳躍ユニット両方を当てて墜落させた

命だけ助かったと思って有難いと思ってくれ

「あ……」

死んだと思ってるのか……。

「大丈夫だ、管制ユニットは当てていない。彼は無事だ」

アイリスディーナは少し安堵な表情になる

《終わったんだな……》

「ああ、終わったよガウマン」

《銀色の髪の嬢ちゃんと髪飾りの嬢ちゃん、その付き人らしき衛士は無事だ》

シルヴィア、ファム、アネット………僕は正しい選択しただろうか?

《圧砕のヴァルターはダメだった。お前の所為ではないさマフティー、世間を狂わせた売国奴が悪いんだ》

クリューガー中尉は最初から自決するつもりだったのだろう

この国を守る為に……未来を掴む為に。

だが終わりではない

人類の本当の敵はBETAという化け物がいるからだ

通信?何だ?

《こちらゼーロウ要塞司令官ヴァレリア・ネルリンガー少将。全軍に通達する。祖国防衛のための奮戦叶わずオーデルナイセ川流域防衛線は間もなく突破される》

侵攻を許してしまったか。

ゼーロウ要塞陣地が……。

《我々はここで最後の一人となっても戦う。その間に東ベルリン市民達をどうか一人でも多く脱出させてほしい》

僕の返答は既に決まっている。

「ハサウェイ、テオドールの所へ行きたい。構わないか?」

アイリスディーナ、そうだ。

アンタはテオドールと一緒にいるべきだ

「ああ、勿論だ」

前世とは全く違う

「ガウマン、アイリスディーナを頼む!」

《任せとけ!》

僕はアイリスディーナをガウマンが乗るメッサーの掌に載せテオドールの元へ行かせた

それを見届けた僕はコクピットハッチを閉め、ゼーロウ要塞陣地の要塞司令官と無線交信を試みた

「自分はマフティー・ナビーユ・エリンだ。内戦が終結した今これよりBETAでの駆逐の援護に向かう」

ベルリンを……東ドイツ全体を守らなければいけない

《私も行くわ、ハサウェイ》

ベアトリクス、アンタは……最後まで戦おうとしてるんだな。

《勿論、補給と修理が済んでからよ。行きなさい》

「ああ、先に行かせて貰う!(クェス……ギギ……父さん、母さん、チェーミン、アムロさん、僕は生きる意味を見つけたような気がする。だから僕は自分の道へ切り開く!)」

単機で最大全速で飛行しつつBETA群に侵攻されてるゼーロウ要塞陣地へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

革命終結から3か月後

ウルスラ革命は既に終結し反体制派…革命軍は解体され東ドイツは統一を見据えた東側主導の西との協議に入った

僕は自分で考え生きる道を掴み取った。

それが正しいことだったのか?

僕にはわからない……これからこの国がどうなるのか。掲げられた理想がいつまで腐らずにいられるのか

この血塗られた道は何処まで続くのか、どれだけの深い闇に包まれていようとも決して忘れてはいけない

そう、僕はマフティーとしてこの世界で再び革命を起こし成功を収め彼女が描いた思想と理想を実現させた

今後とも人の犯す過ちはマフティーが粛清し続ける

そしてマフティー・ナビーユ・エリンと言う秘密結社は伝説として未来栄功語り継がれるだろう

1年後、東西ドイツは奮戦虚しく陥落し疎開先のアイルランド・ケリー州で国家体制を維持

更に東欧州社会主義同盟設立により東ドイツの指導者となったベアトリクスは東欧州社会主義同盟総帥として君臨し欧州奪還を目指すべく様々な策を練り始め準備している

だが、これはいつ奪還できるか分からない

僕に出来る事はベアトリクスと一緒に戦いながら寄り添う

それが僕が選んだ道なのだから

 

 




原作ではベアトリクスとアクスマンが死んだらエンディングですが、そうは行きません『閃光のブレーメ』はもう少し続きますよ。
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