シュヴァルツェスマーケン 閃光のブレーメ   作:マブラマ

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第7話

僕はベアトリクスと副官の二コラの命令に従い、慣れない衛士強化装備に身を包みイングヒルトという少女がいた場所に向かった

数分後、その場所に辿り着いたが既にもぬけの殻だ

666も撤退済みだ

「666は先程この座標ポイントにいてたわね」

そこにはボロボロになった戦術機が横たわっていた

恐らくイングヒルトが乗っていた機体だろう。

「少佐、もぬけの殻です。イングヒルトは何者かに連れ去られた可能性があります」

任務中だからかそこは丁寧な対応でベアトリクスと通信で話しかけた

《でしょうね……要撃級の死骸がある、彼女は諦めた方がいいわね》

イングヒルトは既に死んだと決めつけたベアトリクスに対し、僕は反抗しこう言い返した

「アンタは人を助けたい気持ちあるなら、その気持ちをぶつかって必ず生きてると言ってくれ!」

《な…貴様、少佐に歯向かうつもりか》

正論を言っただけだが、ニコラは血相な顔をしている

《わ、私だってブロニコフスキーは生きてると信じたい!でも……》

「それは僕だって同じだ!」

ニコラ、お前はイングヒルトを何故助けようとしているんだ?

その時だった

イングヒルトらしき少女の声が僕の頭の中から聞こえた

助けて…お願い、私を助けて

そう聞こえた

この感覚は………?

「少佐、彼女は…イングヒルトは生きています!これは僕の直感ですが彼女はまだ息しています」

《何だと?それは本当か?》

僕はニュータイプの素質を持ってるんだ。なんてこの世界にいる皆は信じないだろうさ

僕がいた世界の概念の一つだからだ

操縦桿を握り、フットペダルを踏みつつブースターを噴出し最大全速で飛行した。

そしてベアトリクスとニコラも同時に飛行する

《勝手な行動は許さないわよ?》

と少し強張った声で僕に叱る

「カタリーナ、何処にいる?」

僕はカタリーナの名を呼び通信した

《何よ、全く……女だからって油断してると痛い目にあうわよ》

「もう痛い目に遭ってるさ。数えきれないほどにね」

と僕は少し揶揄い笑みを浮かんだ。

索敵に機影が……!

Me02R メッサー

AMS-119 ギラドーガ

僕がいてた世界で運用してるモビルスーツ

メッサーはマフティーが運用してたモビルスーツでありギラドーガの後継機と言える程の彷彿した機体だ

ギラドーガはマフティー動乱時には既に旧式化され、ジオンは自治権放棄した後だ

第二次ネオジオン戦争でよく見かけ、アムロさんが乗るνガンダムによく撃墜されアクシズショックで残存の機体で連邦軍のジェガンやジムⅢも隕石抑えてた。

「カタリーナ、警戒しろ!あれはアンタが勝てる機体じゃない!」

《アンタが勝てると言うの?》

「僕に任せろ」

僕はメッサーに乗ってるパイロットと秘匿回線でコンタクトを取った

「此方は武装警察軍だ、聞こえるか?そこの機体!返答しろ!」

……。

無視してるのか?

「おい、返事しろ!聞こえるだろ!?」

メッサー2機のうち1機が僕の方にロングビームライフルの銃口を向け射撃する

僕はそれを躱す

……慣れない機体で乗るのは軟だな

「撃ってきた」

《休んでる暇はない。カタリーナ、対処しろ》

《了解》

カタリーナ機のステータスが表示された。

無茶だ!

僕はカタリーナ機の速度についていき突撃砲と呼ばれる武器で対抗し援護する

《マフティー、勝手な行動しないで!一次優先権を剥奪されたいの?》

「僕に任せろと言っている!」

死なせる訳にはいかない!

僕はメッサーに突撃砲の銃口を向け砲撃した

戦術機……これがこの世界で活躍してる機体か。

動きが遅い!まさか僕の操縦についてこれないのか?

もう1機のメッサーが近づいていきカタリーナ機に向ける

「!」

別行動取っていたファルカ機とロザリンデ機がメッサーの胴体をファルカ機が長刀で真っ二つにしてロザリンデ機はとどめの一発でコクピットブロックに突撃砲の弾丸を放ち命中し爆散した。

《何やってる!?動きが遅いぞ》

ファルカは僕に怒鳴る

動きが遅いのは僕の操縦が付いていけないからだ

爆散したメッサーの残骸を見届け、躊躇いもなく撃った。

「チボラシュカ、僕の操縦についてきてくれ!」

操縦桿を握りながらレバーを引き突撃砲の弾丸を放つ

なんと僕が乗ってる機体は僕の操縦をついてこれた。

その場で見たギラドーガ1機もメッサー1機と連携しロングビームライフルやビームマシンガンで砲撃

《くっ!此奴》

カタリーナ機は吶喊し突撃砲で砲撃

奇跡だからか弾丸がコクピットブロックに当たり2機撃破

凄まじい勢いだ

「全く、無茶するほど強いんだな……」

《ヴェアヴォルフを舐めて貰っては困るわ》

言ってくれる

だがまだ安心するのは早い!

僕がいた世界では見たことがない機体が此方に振り向き近づいてる

「ん?撃ってこない……」

黒い機体と深緑色の機体だ

右腕部分に……シールド?いやビームライフルや針みたいのが埋め込まれてる

「武装警察軍戦術機大隊『ヴェアヴォルフ』だ!投降しろ!逃げても無駄だ」

降りてきた……まだ子供じゃないか。

あんな子供がモビルスーツに。

後から到着したベアトリクス機とニコラ機はその場で止まり管制ユニットから出て降りてきた。

《降りるわよ》

「ああ」

僕もカタリーナは管制ユニットから出て降りた

「驚かせてしまってすみません」

そういうと赤いパイロットスーツの少年はヘルメットを取り顔を晒した。

「武装警察軍戦術機大隊『ヴェアヴォルフ』のベアトリクス・ブレーメ少佐だ」

「あ、はい!僕はザフト軍のニコル・アマルフィと申します」

ザフト?

僕以外に転生した人間もいるのか……。

気が休めない

「君はこの少女を?」

僕はニコルに問いかける

「ええ、ドミニオンという強襲揚陸艦の医務室で治療しています」

戦艦まで……と言う事は将校クラスの軍人がいる可能性があるな。

「案内してくれるかしら?私は彼女に用があるのよ」

ベアトリクスは優しき声でニコルという少年にイングヒルトがいるドミニオンを入船を試みる

「イレギュラーである僕は」

「僕もそのイレギュラーだ、ニコル君だね?黒いガンダムのパイロット」

「これはブリッツガンダムと言う機体です。え…と」

このガンダム、ブリッツと言うのか……。

「マフティーだ、残念ながら将校であろうと拒否権はない。すぐ案内しろ」

「お願いだから早く案内して」

ベアトリクスの笑顔の裏に如何にも逆らったら粛清するような目線だ

逆らったら……粛清。

「分かりました、僕以外に転生したパイロットはいます。今のところは5人ですね」

優しきその笑顔は案内する気はあるようだった

危険だって分かっている、でも……。

「ん?何かしら」

「いや、何でもない」

「ふふ、そう」

後でベアトリクスと会話する必要がある。

それだけがせめてもの救いだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アークエンジェル級強襲機動特装艦

ドミニオン

 

ベアトリクス率いるヴェアヴォルフは地球連合軍月面基地に配属された強襲機動特装艦ドミニオンの中に入り、格納庫の中は驚きの光景だった

僕がいた世界で活躍してる機体や知らない機体まで収納されている

あんなので良くモビルスーツとか入れたものだな

白い軍服を身にまとってる女性士官らしき人にベアトリクスは笑みを崩さずニコラ、カタリーナ、ロザリンデ、ファルカ、僕を含めて6人は艦内の廊下を歩き見渡した

青い軍服着てる男性士官は僕達を見て驚いてる様子だ。

まぁ、あんなの着てれば誰だって目立つだろうさ、

「こちらです」

エレベーターに乗り艦橋に入ったが、艦長席から立ち上がり白い軍服の女性将校の姿があった。

「地球連合軍月面基地所属強襲機動特装艦ドミニオン艦長のナタル・バジルール少佐です」

ナタルと言う女性将校はベアトリクスに向け敬礼した

「武装警察軍のベアトリクス・ブレーメ少佐だ。聞きたい事が山程ある」

「何でしょうか?」

「貴様も別世界から来た人間か?」

図星を付かれた

「……ええ、貴女の言う通り我々はこの世界の人間ではありません。説明すれば長くなりますが」

「構わないわ、それにここは東ドイツ領内だってことは存じてる筈だ」

「東ドイツ……」

僕は会話に介入する

「旧世紀に存在した社会主義国家です、バジルール少佐が困惑するのも無理ありません」

「君は……」

「僕も別世界から来た人間です。ただいてた世界とは違いますが」

ナタルが困惑するのも分かる

ここは、BETAという化け物がいる世界だからだ。

「長官と連絡取りたい。無線機借りていいか?」

「……どうぞ、お使いください。艦長席に受話器があります。無線使うならそこで」

ナタルがそう言うとベアトリクスは艦長席に座らず受話器を取りシュタージの長官と連絡取り合った。

「長官、ブレーメです。我々ヴェアヴォルフは未知なるモノをこの目で見ました」

《ふむ、未知なるモノか……それは興味深い》

「では、我々は異世界の戦艦を」

《君の好きにしたまえ》

「ハッ」

長官との連絡を終え、ベアトリクスはとんでもない事を言い始めた

「長官からの許可を得たわ、バジルール少佐」

「え?許可を?」

「これより我々はドミニオンをシュタージ…いや我がヴェアヴォルフ大隊が占拠する!」

大隊指揮官が戦艦を乗っ取った!?

何をしようとしているんだ、ベアトリクス・ブレーメ

「こ、困ります!元々は我が軍の艦で」

ニコラがナタルに睨みつき言い放つ

「黙れ、我が大隊の親愛なる女傑がこう言っているんだ!貴様は艦長として責務を励め。我々が言えることはそれだけだ!分かったか!」

とナタルに指をさす

「あの、少しやり過ぎではないでしょうか?」

理解できなかった……。

シュタージは戦力欲するために手段は選ばないのか

「貴様が納得できない。というのは理解できるが、この国にいる叛徒や各国に寄生し侵攻しているBETAに対し、このBETA大戦の勝利を掴む!」

ここで反抗しても意味はない

「成る程……ここに見慣れない生き物がいる理由はそれでしたか(ここにアズラエル理事がいないのは幸いだ。あのベアトリクスと言う女は一体何しようというんだ?)」

「一から説明する時間はない。我々はこの艦を占拠し配下とする」

つまりドミニオンをベアトリクスの配下に置き、好機を狙って反体制派を殲滅してからBETAを駆逐する

そういう事か!

「少佐、あとで話したい事ありますが」

「今、ここで話しなさい」

ここでか……。

「潜入任務の事ですが、名前を変えたいんです」

マフティーの名を使ってはいけない

666の潜入任務するなら……

「僕の本当の名前はハサウェイ、ハサウェイ・ノアです」

ベアトリクスは微塵も驚きせず平然と冷静に保っていた。

「それが貴様の本当の名前か」

皆の前にバラしてしまった。

でも、それでいいんだ。

僕がテロリストだったと666中隊の衛士に知られると、白い目で見て軽蔑するのは確実だ。

ハサウェイ・ノアとしてもう一度、皆の役に立ちたい。

「ええ、そうです」

ベアトリクスは僕の返事を聞いた後、優しい笑みを浮かべた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

医務室

 

ベッドに寝ているのはイングヒルトの姿があった

怪我は酷く手足が折れて出血多量だった

もう長くはないだろう

ニコラが医師の許可なく医務室に入りイングヒルトを見つめる

「彼女は長くはないだろう……もって10日ぐらいだ」

ニコラは泣きそうな表情で医師に嘆願しようとしていた。

それでもイングヒルトを助けたかったんだろう

無駄足だったかもしれない……救助しようがしまいがイングヒルトは助からない

そう思っていた。

「ん……こ、ここは…」

奇跡的だからか、イングヒルトは目を覚まし状況理解せず医師の顔を見る

「ここはドミニオンという戦艦だ。君は出血多量で倒れてたんだ」

医師は複雑な表情でイングヒルトの顔を見て話す

「今はゆっくり休むと良い、無理してはいけないよ」

そう言われイングヒルトは見つめているニコラの顔を見てその円らな瞳で見つめ始めた

「……貴女は?」

「初めましてだ」

「黒い強化装備……シュタージ……で、すか……?」

ニコラは寂しげな表情して泣きそうだった

「うん、そうだ……」

「何で…泣いてる、の……で……す…か…?わ、たし……は」

ニコラは泣き始めイングヒルトの手を握る

「うぅ、私は貴女と早く出会いたかった。ううん、私は貴女の事が好きなんだ」

僕はそっと医務室に入る。

え?面識なかったのに「好き」と言えるのか?

彼女を早く助かりたい

「早く治って私と一緒に暮らさないか?私は貴女の事を、最後まで添い遂げたいんだ」

……ニコラ?

アンタは何を言って……。

「マフティーか、まだ紹介していない衛士が1人いるが……」

「ここにはいてないパイロット……か?」

衛士は戦術機と呼んでいるロボットを操作するパイロットの事だったんだな。

「ニコラ、ブレーメ少佐がこの戦艦を占拠した理由とかあるのか?」

「少佐から言われただろ?」

ドミニオンをベアトリクスの配下に置き、好機を狙って反体制派を殲滅してからBETAを駆逐する

「……リィズ・ホーエンシュタイン中尉は当初は義兄と両親と共に西側へ亡命を図り拘束しそして我が大隊にいるんだ」

リィズって女が何かしでかしたのか?

………深入りはしない方がいいな。

僕は黙り込んだ

「見てくれ、ブロニコフスキーを」

ニコラが僕を手招きし、イングヒルトの顔を見つめる

「綺麗な髪だと思わないか?」

ニコラはイングヒルトの髪を触れその匂いを嗅ぐ

「まだ17歳なのに……可哀想だ」

ニコラ、アンタはイングヒルトを……。

「……僕がいた世界でもイングヒルトより年下の女性がいたよ。まだ14歳で…クェスって言うんだ。敵陣営の一パイロットだ」

クェス……僕は間違った選択をしてしまったのか?

僻んでると言うだろうな

未練はない、この世界ではアムロさんや父さん、母さん、チェーミンもいない。

「その娘の事、好きだったのか?」

ニコラは僕にそう問いかける

僕は……。

「……好きだったよ」

「そうか、貴様も辛かった時期あったんだな」

「彼女の死を乗り越える事はそんな簡単なことじゃなかったよ」

「……」

ニコラはイングヒルトを見つめたまま僕に優しい笑みを浮かび振舞いこう言った

「貴様はここにいていいんだ」

「!」

「貴様はここにいていいと言っている。帰る場所はあるんだ」

帰る場所、か……。

「僕は、この世界にいていいのか?」

「いてはいけない理由あると思うか?」

医務室からつなぎ服を着ている中年の男性整備兵が入ってきた

「アンタがシュタージっていう部隊の人間かい?」

この人は……!?

「ああ、私はブレーメ少佐率いる戦術機大隊『ヴェアヴォルフ』副官の二コラ・ミヒャルケ大尉だ」

「パイロットが女性ばかりとは、時代変わったな~」

やっぱりだ、あの人はアムロさんや父さんの……。

僕はその整備兵の方に振り向く

「あの……」

「ん?アンタは、ブライト艦長の息子…」

「ハサウェイ・ノアです。お久しぶりですアストナージさん」

「ハサウェイか!?随分と大きくなったな」

「アストナージさんもこの世界に転生したのですか?」

エゥーゴやロンドベルにいた整備兵だ

まさかアストナージさんがここに来たという事は……?

「知り合いか?」

ニコラは問いかける

「ああ、父さんの職場で世話になった整備兵だよ」

「俺が死んだ後、ケーラと一緒にサラダ食べる夢見たけど、途中から女神と名乗る中学生くらいの女の子が現れて、それでここに転生したって訳だよ」

成る程……と言う事はここにケーラさんとチェーンさんがいるのか?

「ケーラさんとチェーンさんもこの世界にいるのですか?」

「……ここにはいないよ。転生を望めずそのまま…」

望んでなかった……。

この世界に転生してから分かったが変わり果てた世界だな

「でも今の僕は貴方が知ってる僕ではありません」

「?」

「僕は…」

僕がマフティーだと言いかけた時、警報音が鳴り響く

《総員第一戦闘配備!繰り返す第一戦闘配備!》

「俺は格納庫に行く!アンタらも早く機体に乗って待機しろよな」

アストナージさんは急ぎ足で格納庫へ向かった

「行こうニコラ」

ニコラは立ちはせずイングヒルトを見つめる

「先に行ってくれ。ブロニコフスキーと離れたくない」

「一次優先権、剥奪されるぞ」

「……」

泣いてる?

一粒の涙を流したニコラは意地でもイングヒルトを離れようとしない

イングヒルトはニコラにその擦れた声で涙を流しながら笑顔を振る舞う

「行って……く、だ…さ……い…」

「え?」

「早く、行って……くだ、さ……い……わた、し…の、こと…はいい…です、から……はや…く……み、んな……の、ところ…に」

僕はイングヒルトの手を握る

「喋るな!アンタが言いたい事は分かってる。だからゆっくり休んでくれ」

僕はイングヒルトに必死に言い聞かせ、ニコラを連れて格納庫へ行き機体に乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




BETAとの戦闘入ります!
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