一か月もかかってごめんなさい、それもこれもコロナが悪い!!
冗談でもなんでもなくうちの職場も濃厚接触に該当する方が増えて対応をどうするか協議してます・・・。マジで人が足らなくて回んなくなるぞ・・・。
皆さんもコロナにはホントに気を付けてください、マジで!!!
それはそうと、お馬さんの娘さんって面白いんですね。今更ながらやってみました。
「『脅かす気』でどうやってあんたの個性を無視したって話の前に、少し
「「「「大惨事????」」」」
「(…あ~、なんとなく想像ついた・・・)」
大惨事を招いたというマザーの言葉に四人は首をかしげるが、生前に『覇王色の覇気』を体得していたカタクリだけはマザーが起こした惨状を予想出来ていた。
「・・いやね、そのヴィラン強さは大したことなかったんだけど個性がめんどくさくてね・・。なかなか無力化するのに手間取ってたもんだから、
マザーはバツが悪そうにうつむき歯切れが悪そうに喋っている。どこか小さく見えるマザーに四人は不思議そうに眺めながらマザーの話を待っていた。
「・・・なかなか仕留められなくてイライラしてたのも重なって、街中だってことを忘れて思いっきり
「そしたらさ、あたしを中心に
「「「「・・・・・・・・・」」」」
「(・・・やっぱりな・・・)」
あまりにぶっ飛んだ内容に四人の口は大きく開き瞳は茫然となってしまった。無理もないだろう、人一人が町中の人間の意識を一瞬で刈り取ったなど普通ではとてもじゃないが信じられない。が、四人はついさっきマザーの『脅かす気』を実際に受けており、
「うわ!!うるさ!!!」
あまりのショックに茫然としていた四人は再起動するなり大絶叫、その声の大きさはマザーも耳を抑えるほどだった。
「いやいや!!!町ひとつ機能不全ってどんだけ凄まじいやつ発動させたんですか!!??」
「ていうかホントにそんなことしたんですか??!!あちき流石に信じられないんだけど??!!!」
「・・・いや確かに先ほど見せていただいた
送崎、知床、茶虎の三人が信じられない様子で声を上げる中、土川は何かを思い出したように表情をハッとさせていた。
「ちょっと待って!!もしかしてその事件って○○市で起こったっていう
「・・あ~、そっか。あれって表では個性のせいで起こったってなってんだった・・・」
「・・・個性暴走事件???」
土川がマザーにある事件のことを問いただしている中、知床が何のことかわからず首をひねっていると土川は呆れたように溜息を吐き向き合った。
「なんでもう忘れてんのよ・・!!つい先々週、学期末試験でヒーロー基礎学の問題に出たじゃない・・・」
「・・あぁぁ!!今世紀で都市部の中では最大級の被害者が出たっていう大事件!!!○○市の中心部で一般人のほとんどが被害にあったっていう!!!」
「だがあれはヴィランが追い詰められたことで個性を暴走させ起こった事件だと教えられたが・・・」
「・・・そんなのあったっけ・・???」
「・・・そういやあんたあの授業寝てたね・・。赤点とったんだっけ?」
「いや違うし!!赤点じゃないし!!33点だったし!!!」
「・・・どっちにしたって褒められたものじゃないだろう・・・。赤点ギリギリではないか・・」
今世紀最大の被害者を出した事件がまさかのマザーが引き起こしたものだったことに四人は困惑しながらマザーの言葉を待った。
「・・まさか教科書にまで載っちゃってるとはね・・・。まあその通り、あの事件はあたしが思いっきり『脅かす気』を使ったことで辺り一帯の無関係の人まで巻き込んじゃった結果なんだよ・・」
「んで、事後処理の時にあたしが『脅かす気』を使ったせいだって言っても信じてもらえないてね。公安の連中ときたら『あなたにそんな“個性”は存在しない。“個性”なしでこのようなことはできないでしょう』だとよ」
「おまけにヒーロー協会と公安の連中は『たとえあなたが犯人だとしても、これだけの被害を出した事件の犯人がヒーローだと発表しては今の社会が根幹から揺らぐ。ヴィランが関わっているのなら、そちらに色々被らせた方がお互いにいいでしょう?』とかぬかしやがった・・・。あのクソどもが・・・」
つい先月、今世紀最大の被害が出た事件を習った四人(うち一名は忘れていたが…)は、まさかその犯人が目の前にいる伝説のヒーローだったことに驚くが、それ以上にマザーが最後に漏らした、おそらく隠し切れなかったであろう本音の部分に大きな衝撃を受けた。さらにその事件をまさかヒーロー協会が公安ぐるみで事実を捻じ曲げていた事実に、言いようのない闇を感じていた。
「・・・あの事件の裏にはそんなやり取りがあったんですか・・?しかも公安まで関わっていたなんて・・・」
「・・そりゃヒーローが一般人に被害出したなんて言えないかもしれないけど、だからってそんな・・・」
「・・なんかヒーロー社会の闇を見た気がする・・・。あちきなんかショックかも・・・」
「・・罪を犯したヴィランは裁かれるべきでしょうが、己の犯した罪を裁かれるべきです。なぜヴィランだからといって他人の罪まで被されなければならないのです・・!!」
「(…どこの世界も同じだな・・。都合の悪い事実は大衆にとって『悪』に分類されるもののせいにして安定を図る・・。公安とやらは海軍の連中と同じく、情報操作などお手の物だろうな・・・)」
マザーの言葉に皆が一様にショックを受ける中、そんな空気を察したマザーは出来るだけ明るく振舞って話題を元の『気』の説明に戻す。
「・・話がずれちまったね!まぁ、そんなことがあったもんだから
「大体一年ぐらい山に籠ってたんだけどね、訓練していく中でようやく
「(…やっぱり母さんは『覇王色』をピンポイントで当てる技術を持っていたのか・・!だとすると覇気はかなり繊細なコントロールが可能ということか・・)」
マザーの覇気をコントロールする技術にカタクリが驚いている中、四人も先ほどの事件を引き起こすほどのものがそんなにピンポイントで扱えるのか疑問を抱いた。
「でも
「実際にやってみせただろ?ついさっきあんたたちに向かって
「「「「・・!!!!」」」」
マザーの言う通り、つい先ほど『脅かす気』を使われた際は自分たちの傍にいたはずのカタクリには『脅かす気』の効果が全く見られなかった。それはすなわち、マザーが送崎たち四人にのみ『脅かす気』を使っていた証拠に他ならない。
「んで、しっかりコントロールできるようになったから実際に顔なじみ相手に使ってみたんだけど、どうも上手くいかなくてね・・」
「???どう上手くいかなかったんですか?」
「いやね、さっき説明したように自分との力量に差がある相手なら意識を持って行くことはできるんだけど、力量が同じかもしくは上の相手になると『なに殺気飛ばしてんだてめぇ』ぐらいにしかならなかったんだよ」
「(…いや、言い方・・・)」
身もふたもない説明の仕方に思わずカタクリが心の中でツッコんでいる中、四人も苦笑しながらもマザーの説明に聞き入っていた。
「そんなんだから訓練では負けが込んじゃってね、あいつ『脅かす気』は効かないし個性使ってチョロチョロすばしっこいから『殴る気』も当たんないしでイライラしちゃってさ。頭来たから『脅かす気』をそいつの腹めがけて放ったんだよ」
「そしたらさ、
「その時初めて『脅かす気』が相手を気絶させるだけじゃなくて無力化させるのに有効だって気づいたんだ。この使い方なら当たりさえすれば相手を容易に制圧できるってね」
「(…どういうことだ?『覇王色の覇気』に相手を硬直させる効果なんてないはずだぞ??どうなってるんだ???)」
マザーの『脅かす気』の説明に生前『覇王色の覇気』が使えたカタクリは疑問を抱いた。他の四人もこの説明にいまいち納得が出来ず頭には???が浮かんでいる。
「・・・すいません、その『脅かす気』を使うことでなぜ体が硬直するのですか?先ほど私たちに使われていた時はそのようなものはありませんでしたが・・?」
「いいや、確かにあんたたち
マザーのヒントで余計に混乱している四人とカタクリだが、その中で送崎は何かに気が付き他の三人に質問を始めた。
「・・・ねえ流子、さっきマザーに『脅かす気』を当てられたとき、あなたはどんな感じだった・・?」
「え?あたし??・・そうね、なんか表現しづらいけど・・、正面からおっきな猛獣が思いっきり飛びかかってきた感じ・・かな・・??」
「じゃあ知子はどんな感じだった?」
「ん~、あたしは肺と心臓をわしづかみされた感じ??呼吸もうまくできないし体も動かせなかったよ?」
「・・柔はどう感じた?」
「・・・表現としておかしいとは思うが、真正面から思い切り後ろから脅かすように脅かされた感じだ・・。あまりの衝撃に
「(…『脅かす』ことが相手を固める・・・?・・いや、まて・・!!そもそも人は脅かされるとどうなる・・!!脅かされると体は緊張する・・・!!??まさか、母さんが見つけた『覇王色』の使い方とは緊張すると起こる
何かに気付いた送崎とマザーのヒントから『脅かす気』、もとい『覇王色の覇気』の思いもよらない効果にたどり着いたカタクリは表情が驚きに染まっていく。
「・・・あたしもそうだったけどマザーから『脅かす気』を受けたとき、私たちはみんな体が緊張したわよね・・?」
「・・まぁ、そうなったわね・・・」
「じゃあみんなは体が緊張したとき、体はどんな風になってた・・?」
「??そりゃ体はギュって「あぁ~~!!!!!」ってうわ!!何?知子???」
「そっか!!!体が緊張するってことは
「「・・!!!!!!!」」
「相手の身体に『脅かす気』を当てればそこの筋肉が驚いて勝手に収縮しちゃって固まるんですね!!だから柔ちゃんの個性『軟体』でも効果がなかったんだ!!!柔らかくてもギュってしちゃえばカチカチになっちゃいますもんね!!!」
「お~、正解正解。やっぱ優秀だね、あんたたち」
マザーが編み出した『脅かす気』もとい『覇王色の覇気』の使い方とは、相手の細胞単位に覇気をぶつけることで該当箇所を威圧し、覇気を当てた箇所の筋組織を強制的に収縮させることだったのだ。
「・・あれ?でもどうして相手のお腹を固めることが相手を無力化することに繋がるの??」
「・・確かにそうよね?固くなるってことは防御力は上がるはずよね??相手を無力化するのとは矛盾してるような・・・???」
「(…なるほどな、
相手の対象箇所を固める、見方を変えれば相手の防御を手助けしているように思える行為のため送崎たち四人はマザーの『脅かす気』の使い方に疑問を感じている。そんな中カタクリだけは前世での戦闘経験から固いものに固いものをぶつける有用性に気付いていた。
「例えをだそうか。今あんたたちの手には鉄パイプかあるとする、それで柔らかい土に向かって振り下ろすとどうなる?」
「・・パイプは土にめり込みますね・・?」
「じゃあその鉄パイプをコンクリートに振り下ろしたらどうなるかな?」
「・・めっちゃ手がしびれます・・」
「っそ。それが答えだよ。あえて固めた場所を固いもので強打することでそこから生じる
「「「「!!!!!!!!」」」」
「(…そういえば生前俺も似たようなことをしてたな。武装硬化した角モチで相手の武装硬化を防御したときは似たような状況になっていたか)」
かつてあの『
だがそれは必然だろう、かつてカタクリが生きた世界と今カタクリが生きている世界では戦いの前提が違いすぎる、ましてやヒーローとして戦うのであれば、かつての世界では当たり前のことが禁忌に値することなのだから。
「(…まさか『覇王色の覇気』で気絶させる効果をそんな風に転換することが可能とは・・・。だがこのやり方はあの時代では絶対に見つからなかった方法だろうな・・・)」
「(…そう、『生きるか死ぬか』『殺すか殺されるか』の世界ではな・・・)」
カタクリがこの世界に転生して凡そ三年、始めの頃は分からなかったテレビやパソコンの使い方もできるようになり、小さな体で出来る限りこの世界の情報を集めて回った。
その中でかつての世界と大きく異なること、それは命の重さだったのだ。
「(…これは相手を捕縛する方法だ。おれのような海賊では捕縛などよほどのことじゃない限りとる手段じゃない、相手を無力化する暇があるなら必殺の一撃を叩き込んで殺ってしまった方が確実だ・・)」
かつての時代、あの“大海賊時代”では命の価値は恐ろしいほど軽いものだった。海賊が現れれば一般人の命は容易く奪われ、海軍が到着しぶつかり合えば雑兵の命は容易く吹き飛ぶ。死んだ雑兵の数など気にも留められない、死亡した人数など報道もされなかっただろう。海賊が海軍に捉えられれば名ばかりの裁判で監護行き、その末路は地獄しかない。監獄の中で死んでもよほどの大物でなければ世間は関心を持たない、死体もその辺に打ち捨てられる運命だ。
対してこの世界ではよほどのことがない限り命に対しての関心が強い。些細な事故や事件でも誰かの命が奪われることがあれば即座に速報が流れる、たとえそれがどんな人間であってもだ。
「(…母さんは
中でもカタクリが衝撃を受けたのは
「・・それほど強力な力と個性の組み合わせこそがマザーの強さだったのですね、納得です・・」
「そりゃ強いよね、
「・・・個性、ね・・。・・そう思っているのならあんた達は
「「「「・・・え???」」」」
マザーの強さ、その『個性』と『気』の説明に驚きながらも納得していた四人に、突然マザーから《見込みがない》と言われたことで四人は呆けてしまった。
その横でマザーのどこか悲しげな表情を見たカタクリは母親が身につけている『覇気』の習得も難しさを知っているがゆえに、母であるマザーの心境を察してしまった。
「・・・母さん・・」
心配そうに見上げるカタクリに気付いたマザーはニコリと笑いカタクリの頭に手を置く。そしてマザーは送崎たち四人に向き直りこう問いただした
「・・ねぇ、あんた達・・」
「あんた達はあたしの『気』を使えるようになるとは思わなかったのかい?」
アンケートのご協力ありがとうございます。今回の話で締め切りました。
固めた腹筋を固いもので殴ると体がしびれるのは実体験でございます。グローブで殴られるのは痛いと言えば痛いですが何とかなります、拳で固めた腹筋殴られると殴られた箇所の痛みよりそこからくる痺れが辛いんですよ・・・。それを拡大解釈で表現してみました。
さてさて、ようやくマザーの説明が終わるのでカタクリさんの『個性』もようやくお披露目できそうです!!さて、何の『個性』が発現するのでしょうか!!
・・・わかるよね??