最近チャンミに備えて無限にスズカ育成してます。
「とりあえず、天皇賞秋はダービーと同じ競技場だ。というわけで、山道行くぞぉ!」
「「「おお……」」」
なんか元気ないな。スカイはもう何回も行ってるし、スズカはもっと走ってる。キングも最近経験したばかりだしな。
「みんな体調でも悪いのか?あの競技場対策でトレーニングするなら、坂も下りもある山道が1番だろ」
「そうかもしれないけどさ〜……あのトレーニングキツいんだよねぇ……」
「この重りさえなければ全然いいですけど……」
「坂……下り……明日は筋肉痛かしらね……」
おいキング帰ってこい。今はまだスプリンターの足をしていて、スタミナもないから周りと比べて負荷も高いだろうし。スズカは重りを使っての初めてのトレーニングだ。
「スカイはハードなトレーニングが面倒なだけだろうが」ペシ
「あだっ!いや〜そんなことこれっぽっちも思ってないですよ。ただ、ちょっと軽くしてもいいかな〜って」
「スズカはいつもよりも強度が高いトレーニングになるし、キングはまだ片道走りきれるかくらいなんだからお前が走らんでどうする」
スカイもまだ往復を完全にしきれてるわけではないが、帰りの途中くらいまでならある程度のペースを維持して走るようになった。あとはスピードを落として意地で走りきってるようもんだが……
「スカイはいつも通りに走ってくれ。ラストにしっかりとスタミナを残せるように頑張らないとな」
「は〜い」
「次はキングだ。いつもよりペースは落としていいが、片道を確実に走りきってくれ。今はローペースでいいが、少しずつペースをあげれるようにしよう」
「わかったわ」
「スズカはキングについて行ってくれ、今日は走ることに少しでもなれるつもりでな。とりあえず片道を走りきることを目標の頑張るぞ」
「はい」
とりあえずトレーニングするために、いつもの山に向かわないとな。俺が車を持ってきてスズカには重りを運んでもらった。俺にあれを運ぶのは辛すぎる。
「本当にこれ付けて走るんですね……」
車で移動中に、スズカは明後日の方を向きながらそう呟く。一応スズカはこの山道を走りきれるスタミナと足を持っている。けどそれは通常時の話だ。重りを付ければ今までよりも足に負荷がかかるし疲労も溜まる。
(怪我だけはしないようにしっかりと見てないとな)
スタート地点について、みんなを車から下ろした。一応スズカに怪我の注意だけはしとかないとな。
「スズカ、怪我をしたら元も子もないからな。キングについて行けとは言ったけど、無理そうだったら自分のペースで走るんだ」
「はい」
「それじゃあ行くぞー位置について、よーいドン!」
とりあえずスタートはしたが……スズカがスタートから出遅れたな。まぁ、予想通りっちゃ予想通りだな。
(凄く足が重い……いつも通り足を出そうとしても前に進めない)
私の目の前には、キングちゃんの背中があった。いつもなら私が追われる側なのに。スカイちゃんよりも前にいるはずなのに、今はこの重りが鎖で私を縛り付けてるかのよう……
「スズカさん大丈夫かしら、いつもより走りにキレがない気がするわ」
「重りで足が前に出ないんだよ、それに前も防がれてるから走りズラいだろうね……それよりも、キングちゃん話してる余裕なんてあるの?」
「私だって成長してるのよ!そう簡単に置いてかれるもんですか」
(辛い……スカイちゃんやキングちゃんに置いてかれる。今すぐにこの重りを外して追いつきたい)
スズカは今が1番辛いだろうな。前は塞がれたまま、いつも背中を追ってくるスカイやキングには追いつけない。何よりも足の重りのせいで前に進めないだろうしな。
今回のトレーニングメニューは、スズカの能力を上げるだけでなく精神的に成長するためのものでもある。たとえ前を防がれても、どんな状況でも諦めず走りきる気持ちと忍耐力を鍛えるためだ。
その後キングはスカイの後ろについて行ったが、3kmを過ぎたあたりでこのままじゃスタミナが持たないと判断したのかスピードを落とした。無理にでもついて行きたくなるだろうけど、俺の言ったことを守ってくれてるんだな。冷静に走れるのもキングの強みだ。
スズカはキングよりも更に後方にいる。まだ半分も走りきれてないけど大分疲労してるように見える。
「どうしたスズカー!この辺でもうやめておくか?」
「まだ……走れます……!」
息を切らしながらも、まだ走る気概を見せているから止めはしないけど……一応半分行ったところで今日は止めておこう。
「トレーナーさんすいません……全然走りきれませんでした」
「いいや、初日にしては上等だ。走りなれない状態でこのコースを走るのは疲れるだろ」
「少し走っただけのはずなのに足がパンパンです……」
相当負荷がかかったみたいだ。明日スズカは筋肉痛に悩まされることになるだろう。
「それにしても、こんなトレーニングよく受けてくれたな」
「どうしてですか?」
「天皇賞秋までは残り1ヶ月近くしか残ってない。それなのに慣れないこんなトレーニングで負荷をかけて、心配じゃないか?」
「トレーナーさんが提案するってことは必要な事だと思いますし。私ならできるって信じてくれてるからやらせるんですよね」
「次のレースは、東条さんのところからエアグルーヴが出てくるらしい……普通にトレーニングしていたら1着を取れないっていう確信があるんだ」
東条さんがトレーナーでエアグルーヴの実力が高いってのもあるんだけど、何故だかこのままじゃ勝てないって思ってしまうんだ。
「そうですね、エアグルーヴとの初対決。万全を期して挑みたいです。そのためにもこのトレーニング頑張ります!」
「このトレーニングはこれからを見据えて長いスパンを想定してるから、焦ることはないからな」
数週間や数ヶ月で完全に走れるようになるとは思ってはない。ただ、確実にスズカの力になっているとは思ってる。
「分かりました。私たちが話してる間にもうすぐスカイちゃんがゴールしますよ」
「スカイも最初の時よりも更にスタミナが伸びたな」
スカイは余裕こそないけど、しっかりと最後の坂もスピードを出して走り切ってたからスズカ程ではないけどスタミナは結構ついてる。
「キングちゃんもスピードを抑えてると言っても、しっかりと走りきりましたね」
「本当にあいつらはすげえよ、俺の予想をはるかに上回って成長していく。もちろんスズカもな」
俺たちは車を降りて、スカイとキングの状態を確認しに行った。
「2人ともおつかれ。どうだ調子は」
「私はいつも通りですよ〜帰りも頑張ります」
「私はもうクタクタよ……車で休ませてもらうわね」
キングが立ち上がって車に入ろうとしたので、俺がキングの腕を捕まえる。キングさん何帰ろうとしてるの?
「今日はキングも帰り道しっかりと走って貰うよ?」
「ぇっいやそんなこと分かってるわよ!少し車の中で休憩しようと思っただけ!」
「一応スカイよりは休憩は長く取るけど行けそうか?」
「当たり前でしょう!私はキングヘイローなのよ!」
キングヘイローさん、テンパってるのかもしれないけど理由がもうめちゃくちゃになってますよ。
その後に休憩を挟んでスカイには出発してもらって、スタート地点に残ったのは俺とキングとスズカの3人だけになった。
「スカイは行ったか……実はキングに話があるんだ」
「私に?スカイさんが聞いてるとなにかまずいのかしら?」
「別にそういうわけではないんだけど、キングのデビュー戦が決まったんだ」
キングの実力は申し分ない。スタミナはまだ不足しているけど、キングのレースセンスとそのスピードがあればマイル程度の距離なら確実に勝てると判断して、早めのデビューを決心したんだけど……
「それは本当かしら!ついに私もデビューできるのね」
「おめでとうキングちゃん!」
いつも落ち着いてるキングが、目に見えて分かるくらい喜んでいた。やっぱりウマ娘にとってデビュー戦ってのは、夢への第1歩だもんな。
「でも、キングちゃんはってことはスカイちゃんはまだなんですね」
「そうなんだよ……別にスカイとキングを比べてキングの方が優れてるからって意味じゃないんだけど、なんて言ったら分かんなくてな」
スカイはキングよりもスタミナがあって強い面もまた違う。ただスピードとパワーがまだ足りてない。だからスタミナを更に伸ばして基礎を固めて、スピードとパワーを鍛えて万全を期して来年の頭にデビューさせる予定だったんだ。
「あなたはトレーナーとしての腕は良いのにそういうところは不器用なのね」
「面目ない……」
俺の様子を見てスズカが心配そうに俺のことを見ている。逆にキングは堂々としてるけど、なにか解決策があるのだろうか。
「そんなの難しく考える必要ないわよ。あなたが考えていることをそのままスカイさんの伝えればいいの。後ろめたいことがないなら、スカイさんもあなたを信じて着いてきてくれるはずよ」
「そうか……そうだよな、正面からしっかりと向き合ってみるよ」
スカイなら怒ったりしないだろうし、しっかりと説明するのも俺の仕事だもんな。
「それじゃあ、キング」
「何かしら?お礼なら結構よ」
「そろそろ休憩終わりだからスタートしようか」
「いてて……キングも頭叩くことないだろうに」
「ふふふ、本当にいい娘ですよね2人とも」
キングはしっかりとしていて、俺を支えようとしてくれるし。スカイは俺のことを信じて頑張ってくれる。
「全くだ。2人のことを勝たせてやりたいって俺も思えるよ」
2人の話をしていると、キングがダウンした。スピードを抑えたと言っても、行きの道でかなり消耗してたしな。逆によく3kmもはしれたもんだ。キングはスズカと同じで根性がある。プライドこそ高いけど、勝ちたいって想いが強いからか。
「キングお疲れ様、車に乗ってくれ。ゴールまで連れてくよ」
「ぜぇ……ぜぇ……まだまだね、全く走りきれないわ」
キングを車に乗せてスカイを追いかけると、ちょうど最後の坂を登っている途中だった。フォームも少し崩れてかなりペースも落ちていたが、それでも何とか坂を登りきろうとしていた。
「頑張れスカイ!ゴールはもう目の前だぞ!」
スカイは最後の力を振り絞って坂を登りきった。やばい、ゴールして気が抜けたのか。
「キングは氷を持ってきてくれ!スズカはドリンクを頼む!俺はスカイの様子を見てくる」
「はい!」
「分かったわ!」
「大丈夫かスカイ!」
無理をさせすぎたか?スカイが頑張ってたから興奮して応援しちゃったけど、止めるべきだったのか。
「トレーナーさん……私ちゃんと走りきったよ……最後までしっかりと走りきったよ」
「見てた、しっかりと見てたぞ!本当によく走りきったな」
その後はキングの持ってきた氷で体を冷やして、しっかりと給水をして休ませて落ち着くまでとりあえず待機した。
「スズカちょっと来てくれ。今日は初めてのトレーニング内容だったから怪我してないかしっかりと確認したい」
「分かりました、それじゃあお願いしますね」
俺に呼ばれると、靴を脱いで俺の目の前まで足を差し出してくれた。大分負荷がかかってたし、念には念を置いておこう。
「目視でも、触ってみても特に問題はなさそうだな。一応ストレッチとマッサージはしておいてくれよ」
「はい」
次はスカイだな、今回はギリギリまで走ったから。さっき倒れたこともあって1番心配だ。スカイは足に触れられるの恥ずかしがってたし、目視で分かる限りしっかりと見よう。
「少しだけ腫れてるな……しっかりとアイシングをしてストレッチとマッサージをしてくれ。それでも違和感があるようなら、病院に連れてくから言ってくれ」
「トレーナーさん、私は触診してくれないんですか?」
「スカイは前恥ずかしがってたし、やめた方がいいのかと思って」
「ほっほら!今日はセイちゃん頑張りましたし?怪我してたら嫌なので一応お願いします」
そうか、スカイも怪我したくないもんな。背に腹はかえられないってやつか。
「うーん……やっぱり炎症を起こしてるな。戻ったらさっき言った処置をしてくれ、多分怪我はしてないとは思うんだが」
「そっか〜ありがとうねトレーナーさん」
キングのデビューのことについても話しておくか。後に引きずってもよくないしな。
「来月にキングのデビューが決まったんだスカイ」
「キングちゃんデビューするんですか!?私はまだなんですね……」
「スカイの実力不足とかではないんだ!スカイは来年の頭に万全を期してデビューしようと思ってる。そうすればスカイなら負けないと思うし……」
やっぱり怒るかな、それとも落ち込んだか傷つけてしまったか。そう思ってスカイの方を見たけど、俺の想像してた反応とは違った。スカイは嬉しそうに笑って尻尾をユラユラと揺らしていた。
「そっか〜そうですか、私なら負けないか……えへへ」
「そういうわけだけど、問題ないか?スカイがデビューしたいって言うなら今年中にできるよう調整してみるけど」
「トレーナーさんは私のことを考えて、そういうスケジュールにしたんですよね。だったら私は言うことないです」
想定とは違ったけど、スカイに話てよかった。不機嫌になると思ってたけど凄いご機嫌だし。
「次はキングだな。いつもよりも長い距離走ったからな」
「私は目視で確認してくれるだけでいいわ……その触診はまだ恥ずかしいわ」
最後なにか言った気がするけど、目視だけでいいってならそれでも問題はない。キングなら自分でもしっかりと確認するだろうし。
「見た感じは問題ないな。一応アイシングをして、ストレッチとマッサージは忘れずにな。違和感があったら言ってくれ」
とりあえずこれで今日のトレーニングは終わりだ。初めての試みもしたから不安だったけど、何事も無く終わってよかった。
「それじゃあ明日も頑張っていこう!」
「「「おぉ……」」」
俺だけ元気はあったけど3人はヘトヘトだったな。スズカの天皇賞秋だけじゃなくて、キングのデビュー戦もあるから俺も気合い入れてかないとな。
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