素人が書いてるお粗末な文章ですが読んでくれてありがとうございます。
休憩時間が終わり、2本目の準備にはいる。
「お前ら位置につけー始めるぞ」
俺の号令でみんなが位置に着く。2本目は1本目と順番を変えている。先頭からハッピーミーク、セイウンスカイ、スズカ、スカーレット、ウオッカ、ゴルシの順番だ。
スズカは自分の前に相手がいる時に思うように走れていない。目の前を塞がれた状況を経験しておいて損はないだろう。
「位置について、よーいドン!」
合図と同時に一斉スタートした。ゴルシが少し出遅れていた気がするがしっかりと固まって走っている。
「ハッピーミークが良いペースを作ってんな。さっきの併走でスズカの後ろについて走ってる時も速かったが、前を走らせても速いとはな」
「そうですね、先頭を走っても後方を走っても力が発揮できるとは、凄いですね」
それでも、ハッピーミークの得意な脚質は先行と差しだろう。逃げや追い込みはできなくはないが得意な訳では無いだろう。
「そんなにうちのハッピーミークを褒められちゃうと私が照れちゃいます……」
お世辞ではなく、それでもハッピーミークは凄いと思う。脚質適正が広いことはレース本番でも状況や相手によって臨機応変に対応できるということだ。これは大きなアドバンテージになるだろう。
「スズカのやつやっぱり少し苦しそうだな……」
今回のスズカの位置はスタートから前に相手がいる。更にそのせいで自分でペースを作れないせいかのびのびと走れないんだろう。
「彼女は生粋の逃げウマ娘みたいだからな。前を塞がれるのは辛いだろうな」
「前を塞がれた時の対処方法も考えていかないとな……」
何かいい作戦があればいいんだけど、スズカみたいなタイプのウマ娘は珍しい。
「そういった小細工には意外と大胆な方法が刺さったりすることもあるからな」
大胆な方法か……今は考えても思いつかなそうだし、目の前の勝負に集中しよう。もう残り400mに差し掛かってる。
今回はペースは抑え目なので全員がしっかりとラストまで付いてきてる。スカーレットとウオッカは必死に食らいついてはいるがかなりスタミナを消耗していそうだ。
「あっラストスパートに入りましたよ!」
「スズカ……頑張って追い越してけるといいが」
「ハッピーミークが前に出たぞ」
300m通過後の順番は1列並びでハッピーミーク、スズカ、セイウンスカイ、ゴルシ、スカーレット、ウオッカの順番だ。
スカーレットとウオッカはスタミナ切れ気味で加速できてないし、セイウンスカイはスタミナは保っているが加速力とスピードが足りていない 。ゴルシは後方からスピードを上げ始めている。
「くぅ、スズカが伸びてない」
ハッピーミークの後ろにくっついてはいるがイマイチスピードが乗ってないように見える。
ハッピーミークは先頭からのラストもしっかりと加速し1位を保っている。
「ミーク!頑張って逃げ切ってください!」
少しハッピーミークの耳がピクっとしたと思ったらスピードが上がった。スズカが少しずつ離され始める。セイウンスカイは更にスズカの後ろにいるが距離が縮められずにいる。
「おら!ゴルシもうゴールまで距離ねーぞ。ペース上げてけ!スカーレットもウオッカもバテてんじゃねーぞ!」
ここでゴルシが後ろから上がってきた。あっという間にスズカに並び、そのまま追い抜かしてハッピーミークに追いつく。
そして、最初にゴールしたのはハッピーミークだった。2着はゴルシ3着スズカ4着セイウンスカイ5着はスカーレットとウオッカのほぼ同時にゴールした。
ゴルシとハッピーミークが最後に競っていたが、加速に時間が掛かる分追い越しきれなかったんだろう。
スズカはさっきのように目立った減速はなかったし、最後まで食らいついていたが加速が出来ずにスピードが出せずにいた。
「トレーナーやりました」
声色はあまり変わっていないが、それに反してハッピーミークの尻尾は左右にブンブンと揺れている。勝てたことがそんなに嬉しかったのだろうか。
「よくやりました!ハッピーミーク!!」
「ミークでいい……ミークって呼んで欲しいです」
「わかりました!ミーク最後の競り合い見事でした」
あの2人になにか違和感を感じていたが距離感が遠かったんだな。それも今回一気に近づいたようだけど。ライバルがまた増えちまったな……
さて、俺もスズカのところに行かないとな。
「スズカ、よく頑張ったな。走りにくい状態の中で最後までよく食らいついた」
「それでも、私……追い抜けませんでした。負けてしまいました……」
スズカは悔しそうだった。きっと自分なりに力を振り絞ったんだろう。だからこそ悔しいんだ。
「レースは勝負の世界だ。勝ち負けだけが全てじゃないとは言えない。だけど、今日はまだ練習だ、レースまでに仕上げていけばいい」
「ありがとうございます。頑張ります、先頭をとるために。そして……夢を届けられるような走りができるように」
スズカもやる気十分のようだ、これならこのあとも大丈夫そうだ。一旦沖野先輩のところに向かう。
「お前ら勝者が決まった中でもこいつには負けないと諦めずによく最後まで全力を出した 。レースではそういう意識は重要になってくるからな」
スカーレットとウオッカにさっきの併走について話していた。ゴルシは全く聞いてなさそうだけど、先輩がほっといているならそれが正しいんだろう。
「沖野先輩、もう大丈夫ですか?」
「ああ、ちょうど今さっき話終わったところだ」
「私も終わりました」
3人のトレーナーが反省会を終えて集まりこの後の話を進める。
「それじゃあ予定通り3本目はレース形式で走ってもらうということで大丈夫ですかね」
「問題ない、予定通りに進めよう。スカーレットとウオッカも続けて参加させてもうらう」
「ミークも調子いいですから、私も大丈夫です」
満場一致だった。誰一人として自分の担当ウマ娘が負けるなんて思っていなかった。
「おいおい!ちょっと待ってくれよトレーナー!そんなの聞いてないですよ!」
「レース形式って、模擬レースをするってことよね。どうしてそういう重要なことを早く言わないのよ!」
「いいじゃねーか、面白そうで」
彼女らの言うことはもっともだ。レースは入念な準備の元挑むものだからな。だけど今回の目的はそこじゃない。
「みんなが同じ条件で望むことによって今の自分に足りないものをしっかりと認識してもらおうと思って俺が提案したんだ」
俺がそういうとスカーレットとウオッカは納得したようで文句を言うのをやめた。
それに今日のメンバーはよくも悪くも癖の強いウマ娘が揃っている。模擬レースだからこその勝負になるだろう。
セイウンスカイに模擬レースのことを伝えると『 わかりました』と一言返事をして模擬レースへの準備を始めた。
(スズカさんは序盤から終盤までスピードが速いし先頭でのラストスパートは誰にも止められない。ハッピーミークさんは堅実な走りでとても速い。ゴールドシップさんはラストスパートの制限が無くなったことでロングスパートをかけてどんなスピードで来るかわからない)
去り際にセイウンスカイの顔を見たが少し嬉しそうな顔をしていた。簡単に負けるつもりはないようだ。
かというスズカは模擬レースのことを伝えると嬉しそうな表情をしていた。今まで抑え目のペースで走らなきゃいけない距離があったせいか最初から全力で走れることがよっぽど嬉しいようだ。
「いいか、いくら模擬レースだからと言ってもレースはレースだ全力で勝ちに行くぞ」
「はい!」
今回は量が少なくなってしまいました。次はいっぱい書いて厚いストーリーにできたらいいなぁ、、、