量を書くことだけが取り柄だったのに……
俺は葵さんとライスの3人で水族館に来ていた。酒の席でライスを元気付けるのを手伝って欲しいとは言われたけど、まさか水族館に連れてこられるとは思わなかった。
「やっぱり水族館はいいですねー」
「綺麗……」
2人は満足してるみたいだけど、水族館にこのメンバーで行くって知ったライスは頭にクエスチョンマークだった。
「やっぱりって、葵さんはよく水族館来るんですか?」
「ミークと仲良くなるためによく来ていたんです」
ハッピーミークと葵さんはここで仲良くなったのか。最初の方とかほぼ無言で1日水族館回ってそうだな。それにしても、ハッピーミークと仲良くなった場所でライスとも距離を縮めやすいのかもな。
「誘っておいて言うのもなんですけど、ライスちゃんは水族館でよかったですか?何も聞かないで私が勝手に決めちゃったので」
「ううん、ライスも水族館好き。とっても綺麗で落ち着くし、みんな笑顔で幸せそうだから……トレーナーさんたちもライスなんかが一緒でよかったの?」
「元々俺が来てるのがおかしいんだし、全く問題ないだろ」
ライスからしたら、同期トレーナー二人が水族館に遊びに来てるのになぜか自分が呼ばれたみたいな感じなんだろう。俺からしたら別チームのトレーナーとチームメンバーが一緒に遊びに行ってるのになぜか俺も一緒にいる感じなんだが。ライスシャワーには前に迷惑かけたし断るわけにはいかなかったが……
「そうですよ!せっかく来たんだからライスちゃんも楽しんでいきましょう」
「ごめんなさい……みんな楽しんでるのにライスのせいで暗い雰囲気にしちゃって」
ライスシャワーは自分を責めるというか、周りの不幸や不祥事などが全て自分のせいだと思っているんだろうな。言葉の頭にはその人の性格が宿ると言われてるぐらいだ。特に彼女なんかはごめんなさいから入ることが多い。
「とりあえず周ろうか。同じ所に立ち止まっていても周りに迷惑になっちまうからな」
「ごめんなさい……」
その後ライスシャワーは目をキラキラさせながら水族館の展示物を見ていて、何か周りに不幸が起こると俺たちに謝罪をした。葵さんはというと、俺たちがわからないことがある度に色々なことを説明してくれた。ハッピーミークと水族館に行っていた時に色々調べこんで話の種にしていたのか。
「ライスシャワー危ない!」
俺たちが三人で歩いていると、清掃員の人が足を滑らせて水を出しているホースをこちらの方に向けているのが見えた。直撃コースにいたライスシャワーを押し出して、代わりに俺が頭から水をかぶることになったわけだか。
「私タオル買ってきます!」
葵さんは直ぐに近くの売店にタオルを買いに行って、俺に水をかけた清掃員さんは俺のところに来て凄い勢いで謝ってきた。誰も怪我はしていないから大丈夫と言って清掃の業務に戻ってもらった。
「ごめんなさい……ごめんなさい。ライスがいたせいでトレーナーさんが」
「ライスシャワー、君はなんでもかんでも自分のせいって思ってるけど。今のは俺が君を助けたかったから起こった出来事なんだ」
「でも、ライスがいなかったらこんなこと起きなかったと思うし……」
そんなことは起こってしまったら仕方がないことだ。ライスがいたから起きたなんて言ったら、たとえライスじゃなくても不幸を振りまいてることになっちまうじゃないか。
「俺はライスを助けて水を浴びた。それは俺が勝手にやったことだし謝るのは違くないか?」
「えっと……それじゃあ、ありがとう?」
「どういたしまして。ありがとうって言われて悪い気持ちになるやつって少ないと思わないか?」
「それは……たしかに?」
お礼や感謝をされて怒るやつなんてそう居ないだろうし、助けたんだから謝罪されるよりも感謝された方が気分がいい。
「君は君のせいで葵さんが不幸な目に合ってると思ってるな。けどそれは違うぞ、葵さんはライスシャワーは強くしてあげたいから関わってるんだ。ライスシャワーが不幸にしてるんじゃない、ライスシャワーのためになにかしてあげたくてみんなやってるんだから。ライスシャワーはごめんなさいをありがとうって言えるようになろうぜ」
「ごめんなさいじゃなくてありがとう?」
「もちろんしっかりと謝罪しなきゃいけないこともある。でも、誰かに助けて貰ったり、誰かが自分のためになにかしてくれたならありがとうだ」
これによってネガティブな感情だけじゃなくてポジティブな感情も湧いてくるかもしれない。何よりもこれにはライスシャワーにとって深い意味がある。
「ありがとうって言われると幸せな気持ちになるんだ。ライスシャワーはそうやって誰かを幸せにできるウマ娘なんだ」
「ありがとうでみんなを幸せに……」
おっと、そろそろ葵さんも戻って来るしそろそろこの話はやめにしておこう。ライスシャワーのことは葵さんに任せるとしよう。
「柴葉さんおまたせしました!冷えてませんか!?」
「少ししか濡れてないから大丈夫ですけど、さすがに濡れた服で歩き回るのもあれなので自分は帰らせてもらいますね」
今からずっと濡れたまま歩き回るのはさすがに辛い。帰ってシャワー浴びて暖かい布団の中に入り込みたい。
「あの……トレーナーさん」
「どうしたライスシャワー?」
「今日はありがとうございました。これからはライスのことライスって呼んでください!」
「分かったよライス、今日は楽しかった」
俺はライスと葵さんを残して帰宅することにした。おぉ寒い寒い。あとは葵さん次第か、まぁ葵さんならば何とかしてくれるだろう。
「トレーナーさんごめんね、ライスのせいでトレーナーさん帰っちゃった」
「仕方がないですよ。誰も怪我したりはしてないので問題はないです」
トレーナーさんは私のことどう思ってるのかな。やっぱりみんなの足引張てる邪魔な子って思われてるよね……
「トレーナーさん、私がチームを抜けますって言ったらどう思いますか?」
「え!ライスちゃん抜けちゃうんですか!?」
「いや、例えばの話なんですけど……」
「う〜ん、それはやっぱり悲しいですね。幸運にもライスちゃんみたいな才能溢れたウマ娘の担当になれたのに……」
トレーナーさんも私のために頑張ってくれてるんだ。私と出会えたことを幸運って思ってくれていたんだ。
「トレーナーさんありがとうね!」
「いえいえ、ライスちゃんはまだまだ成長期ですからねーこれからが楽しみですよ。そうしていずれ戦うであろうマックイーンさんに勝って柴葉さんを不幸にしちゃいましょう!」
「ふふ、そうだねライス頑張る」
まさかこの日の出来事で、とんでもないライバルを生み出してしまったことをこの時の俺は知らない。
水族館に行った次の日からは、ライスシャワーはトレーニングにしっかりと参加しているようだ。少しだけ前よりも明るいことも増えたらしくて、アドバイスしたかいがあったなーって思った。
「近々スカイのレースもあるし……油断はしていられないな」
鬱の状況が悪くなって執筆が全く進んでいません。
最初は人気に興味はなくて、妄想を垂れ流して協賛してくれる人が何人かいたらいいなって思ってたんですけど、最近では人気になりたいと思ってしまうこともあります。
主が執筆などの未経験で文才があるわけでもないので、こういうところがおかしいとか、こういう風にした方が読みやすいとか指摘いただけると助かります……
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