11カ国の騎兵たちの転生先は…馬がいない平和なウマ娘の世界 作:素人小説書き
その場に控えるがよい
民は地に頭を着けよ
兵は膝を着け
貴族は首を下げよ
偉大なる皇帝と皇帝の争いに異論を唱えるな
これは遊戯ではない聖戦なのである
覚悟して聞くがよい
偉大なる者の戦いを
イヴァン「…ふぅ」グッ…
ギルバー「…」
天気はカラッと晴れた大空に横から少し暖かい風が吹いている…
踏んでいる芝生は完璧な状態、泥や泥濘も無い…
走るには良い状態じゃ…お、噂のルドルフが来たみたいじゃな…
ルドルフ「…」ザッ…
いざ隣に立ってみればやはり大きい…
イヴァンが乗っている事を除けば2m以上だろうか?
やはり初めての事で自分も勝てるか少しだけ不安だ…
いや、私らしくないな…神色自若…何があっても動揺してはいけない…
モシチ「よろしいですか?大尉、シンボリルドルフ殿」カチャ…
空砲を一発装填しているリボルバーを持ったモシチは
スタートラインの端に立って二人に準備が出来ているか聞く
イヴァン「ああ、問題ないモシチ軍曹」グッ…
ルドルフ「…始めてくれ」スッ…
手綱を握っているイヴァンと走る体勢になったルドルフ2人の出走準備が整った
モシチ「では…よーいッ!!」カチャ…
イヴァン「…」ググッ…
ルドルフ「…」グッ…
モシチの掛け声と撃鉄のハンマーを起こす音が二人の耳に入り力を溜める
モシチ「…初めッ!!!」グッ!!!パァン!!!
大きな銃声が空に響き二人の耳にも銃声が入った
イヴァン「
ギルバー「フッ!!」グッ!!!
ルドルフ「はっ…」ザッ!!!
貯めていた力を地面にぶつけて二人はスタートラインを越えて人々に期待されている皇帝とコサックの伝統を受け継いでいる馬の対決が始まる…
カム「始まったな」
アルダン「ええ…最初はどう出るのでしょう…」
観客の場所に移動したカムとアルダンは二人の対決を見守りながらも展開を読んでいく…
イヴァン「…(さぁて…今回は情けなしで行くか…)行けッ!!」バシッ!!
ギルバー「…」バシュ!!!
最初の第一コーナーでイヴァンは宣言通り徐々にギルバーを加速していく
ルドルフ「どうやらはったりではなかったようだね…(ここから減速なし…後ろに居たら焦って体のスタミナが尽きて私が負けてしまうね…なら)フッ!!」グオッ!!
アルダン「馬が加速して大逃げになるかと思いきや…生徒会長も大逃げになる…」
カム「後方で焦って全力を出せない事を懸念してイヴァンと同じ大逃げにシフトチェンジ…頭いかれてんだろ」
第一コーナーでスパートをかけてルドルフを焦らそうとしたがどうやらその作戦は早々に破られてしまった
イヴァン「チッ…賢いのう…さてどうしようか…」
第二コーナーが終わると最初の直線に入る
この直線の最初は両者仕掛けず足を進ませる…
その間に二人は頭の中で作戦を立てる
イヴァン「…(参ったな…まさか最初の作戦が早速破れるとはな…)」
何故イヴァンが参っているかと言うとまともな対抗策が先ほどの大逃げでのスタミナ削りだったのだ
その為イヴァンにはまともな作戦が無くただ速度を上げて走る以外なかった
ルドルフ「ふぅ…(この直線では仕掛けずに同じ速度…向こうで問題が発生したな…好機到来!!ここで先頭を行かせてもらう!!)フッ!!」タッタッタッ!!!
イヴァン「む」
チャンスが巡り利用するのはここしかないと感じたルドルフは足を延ばして先頭につく
カム「…まずいな」
アルダン「馬の方ですか?」
カム「ああ、さっきまでイヴァンの方が主導権を握っていたが…先頭が変わったせいで主導権を持っていたイヴァンからルドルフに変わって状況が変わるぞ」
アルダン「生徒会長の得意な状態になりやすいと言う事ですか?」
カム「
策の無いイヴァンがどう状況を変えるにか期待しながら直線が終わり第3コーナーに入った
ルドルフ「ふぅ…」タッタッタッ!!
イヴァン「無駄のないカーブ…見事じゃ…だがな、わしだってみすみすチャンスを逃すほど愚かじゃない…
ギルバー「ブルル!!!」ドガラッドガラッ!!
ルドルフの無駄が無いコーナリングに感心したイヴァンだが、ここでルドルフが少しだけ減速している隙を突くためにコーナリングの最中に一気に加速する
ルドルフ「ふっふっ…(参ったな…まさかここまで速いとは、馬恐るべし…だけど私も負けてはいられない)ハッ!!」グオッ!!
一時離れていたギルバーは走り方を変えてルドルフに迫るがまだ足を持っていたルドルフに離されてコーナーの争いはルドルフがリードしたまま直線に入る
カム「これで一周したけどイヴァンはどうするつもりかな?」
アルダン「このままですと、生徒会長が勝ってしまいますね…」
カム「ああ、だけどイヴァンの事だ何か策を考えるだろうな」
ルドルフから大体一馬身離れているイヴァンはきっと対策があるとカムは考えるが…
イヴァン「…(やっべぇ…どうすればいいか分からん)」
先ほどの主導権を取る為に賭けに出たが見事に失敗して安全に対抗できる策が無くなってしまった
イヴァン「さて、どうしようか…あのカーブが終わって直線になれば勝てるか怪しいぞ~」
策が無く手も無くなってしまいどうすればいいか考えていると…
ギルバー「…フン」
イヴァン「あ?何?プランB?よし!じゃあそれで行くとするか!!…プランBって何じゃ?」
ギルバー「ヒン!!!!」ガッ!!!
イヴァン「うおっ!?」
プランB…それは単純な事何も考えず走る事
相棒の頭では勝てないと感じ、独断でギルバーが足を駆けていきルドルフと並ぶ
ルドルフ「むっ?来たか…」
イヴァン「
並んだイヴァンが声をかけてきたのでルドルフはこう答える
ルドルフ「
イヴァン「
軽口が済んだと同時にギルバーの速度をサラに上乗せするために手綱を叩き最高スピードを上げ先頭に立つ
カム「おっ、直線で仕掛けたな…おいおい、馬鹿みてぇに速いな…」
アルダン「遠くから見ても掛かり気味に見えるのですが…大丈夫なのでしょうか?」
カム「さぁな…でも、これで形勢逆転は出来た…後はあの生徒会長様がどう出るかだ…やっべ久しぶりにワクワクしてきたぜ…」
拮抗状態にどんなことが起きるのかカムがワクワクしながら先頭のイヴァンと1.5馬身離れているルドルフがコーナーに入る
イヴァン「フッ!!」ググッ…
体を傾かせながらギルバーのコーナリングを補助しルドルフを内側から出さないようにコーナーの幅を狭めながら回る
その間もギルバーの速度はドンドンと増えていき2,3馬身離れていく
ルドルフ「…(だんだん離れていく…正直余裕と言ったがそんなことは無い結構ギリギリだ…感覚も無いな…)」タッタッタッ…
コーナーを回っているルドルフは段々と離れていくギルバーに心の中で情けなく弱音を出すが…
ルドルフ「だからどうした…感覚が無いから、疲れた、良く分からない生物だと言ってただ負けると?…フッ…舐めるなッ!!!貴様なんぞに勝利は譲らんッ!!!!」グッ!!!ゴシャアアア!!!
正直に言えばルドルフは慢心していた今回も私が勝つと言う絶対的な信念で戦ってきていた
だが、違ったあの生物は今まで彼女と戦ってきた相手とは次元が違う
最初に睨まれた時なんてこの世の物とは思えないほどの空気の重さと圧力を感じた…
まるで地獄めぐりを何回か歩いて行ったような感覚を彼女は感じた
決闘の開始の前彼女の足は少し震えていたどんなことが起きるか分からないプレッシャーと恐怖で心を支配されていた
そして、ギルバーと走って感じた勝てないかもしれないと…いとも簡単に逃げから差し帰れる脚質の才能で無限のスタミナと足の速度に圧倒的パワーを傍で感じた
ここまで彼女が人生に感じた事のない困難と言う壁にブチあったのだ
無理な脚質の変更に無理な加速と焦りで心身共に疲れ果てていた弱音も吐いた
しかし、そんな彼女はあきらめない
彼女は皇帝なのだ
負けを知らない無敵の皇帝なのだ
ただ勝利のために進み続ける皇帝だ
ルドルフ「…」
ルドルフ「ハァッ!!!」ダダダダダダダッ!!!
掛け声と共に最後の直線で上がっていく狙いはもちろんギルバーだ、すべての感覚を忘れただただ前に進み続ける
全てをかけて進んでいくルドルフにイヴァンはすぐに気づく
イヴァン「本気じゃな…面白いのを見れたなハイヤッ!!」バシッ!!
ギルバー「ヒンッ!!!!」ドガラッドガラッ
勿論手を緩めるなんてことはせずにドンドンとスピードを上げる…
が
ルドルフ「…ッ!!」
イヴァン「ありゃ?もう来たか」
ルドルフ「勝利は譲らない」
イヴァン「…
ルドルフ「それはこちらのセリフだイヴァン…ハァッ!!!」ダダダダダダダッ!!!
そう言ってルドルフはギルバーを抜いて行く
イヴァン「…わしらが敗れるか…すまんが敗れるのには慣れているのじゃ…だから…勝利は貰うぞ行くぞギルバー!!」
ギルバー「…」
イヴァン「…ギルバー?」
恐れ慄け、我は雷帝の子ツァレーヴィチである
イヴァン「…今の声はいったい…(グオッ!!)うおっ!?」
ギルバー「ヒーン!!!!」ダダダダダダダッ!!!
突然何者かの声が聞こえたと思った次の瞬間ギルバーの速度が上がり段々ルドルフに近づいて行く
アルダン「速い…なんて速度…」
カム「こりゃあ分からんぞ…どっちだ?」
見ている二人はもうすぐ3ハロンの戦いをまじかで見る。
ルドルフ「はっはっはっ…グゥ!!」
勝つのはシンボリルドルフは?
ギルバー「ブルル…」
それとも騎兵イヴァンとギルバーか?
この3ハロンで決着する
ルドルフ「ここで決める!!!」
さぁ、最初はルドルフが動いた後ろから来るギルバーの気配を感じ取ったのか急いで話そうとゴールバンに近づいて行く
イヴァン「させん!!」スパンッ!!
しかし、後ろで追いかけて来ているイヴァンは手綱を叩いて速度を上げる
残り400m
ルドルフ「フッ!!」
やはり無理に動かしているせいか少しずつ減速していって行く
イヴァン「行ける…行けるぞ!!」
その隙を見逃さないイヴァンは今の内に迫ってくる
残り200m
ルドルフ「フッフッ…」
痛みが段々と戻ってくるがゴール板が見えてきたと思いきや
イヴァン「そう軽々と勝利は渡さんぞ!!!」
ルドルフ「来たか!」
黒の馬に乗ったソビエト人がルドルフに近づいて来るもう目の前だ
残り100m
ルドルフ「私が勝たせてもらうッ!!!」
イヴァン「ほざけ!!貴殿は敗北がお似合いだ!!!」
2人は並び、最後は本心の語り合いでゴールを超える…
勝利したのは皇帝か?それともコサックの皇子か?
その答えは…
ルドルフ「うっ…はぁ…はぁ…」バタッ…
走り終えたルドルフは全感覚が反応せずそのまま転がって大の字で倒れる
イヴァン「…好きに動きな」スッ…
ギルバー「…ヒン」トテトテ…
イヴァンはギルバーから降りてそのままギルバーを自由にさせる
ルドルフ「うっ…あぁ…」
イヴァン「ふぃ……」ゴソゴソ…カチャン…ボッ…
息が上手くできないルドルフの傍で葉巻を取り出して火を点ける
イヴァン「スゥ…ふぅ…」
葉巻の煙を出してそのままぼそりルドルフに伝える
イヴァン「…わしの負けじゃよ」
その言葉にルドルフは心の大きな壁を越えた達成感と今までにない勝利の喜びでこう言う
ルドルフ「…やった!!!」
その言葉はまるで子供の様に安直ながらも嬉しさが一番伝わる言葉だった…
おまけ
イヴァンの担当ウマ娘 1、シンボリルドルフ
はい。
これマジ?馬のヒミツだすって言ったくせに盛大なネタバラシする作家がいるってマジ?
ゴメンナサイこのままギャグに行くのは慣れてないんじゃ…
許して…許して…
次回はう~ん…クラスの様子とか書くかも?
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