誰かに愛されたい。誰からも疎まれた俺だった。だから俺はそう最後に強く願った。
どれだけ強がったって、誰かのために頑張ったって、誰にも認められず愛の言葉が貰えない人生はきつ過ぎたから。
ささやかな愛を囁かれたかった。好きだと言ってほしかった。
それも嘘だ。そんな贅沢は求めていなかった。
そうじゃなくて、もっと些細で単純な、ありがとうとか、助かったとか、そんな言葉でも良いから―
誰かに必要とされたかったんだ。
20XX年
一人の人間が富士山麓にて発見される。
人生を儚んだのか、たった一人で何も持たず、即身仏となり果てた彼を悲しむ物は誰一人いなかった。
ただ、彼の遺体のすぐそばには、小さな祠と和やらかな表情をした仏像と、ちっぽけな、それでも彼にとって精一杯のお供えがあった。
TS転生したら魔法少女ふたなりなのはの世界だった件について
『ONE!!TWO!!THREEE!!FOUR!!』
歪んだギターの音と吐き捨てるようなボーカルの声が鳴り響くミッドガルの某マンション。PT事件に闇の書事件にJS事件と数多くの難事件をいとも容易く蹂躙し、時空管理局に名を轟かす白き魔王の居城がそこにありました。
『やればわかるなんて嘘っぱちだ!!!そうじゃねぇだろ!?やってみなきゃわかんねぇ!!そうだろ!?若者よ童貞を誇れ!!童貞!!万歳!!!』
今日は白き魔王様の誕生日です。彼女の親友達からの祝福の言葉とプレゼントを一身に受け、白き魔王様こと高町なのは様は遂に20歳を迎えたのでした。
祝いのパーティでは祝福のシャンパンと大きな大きなホールケーキ。白金に彩られたブレスレットに豪華絢爛なネックレス、一歩間違えればDQNまっしぐらなピアスに美しいドレスに最高級ブランドのハイヒールに悪乗りした狸からはオナホール。
どれもこれも庶民ではおいそれと手を出せぬ逸品揃い。それを笑顔で受け止めながら白き魔王様はただ一つのことを真剣に考えていたのです。
一発ヤりたい。―と。
白い魔王様は皆との2次会すら断り帰宅します。本来ならあり得ぬでしょうが人生では節目の年月。皆そんなものだろうと納得しながら、一人帰路へ着く魔王様を見送るのでした。
そして今、白き魔王様はマンションでたった一人です。
いえ、たった一人とは語弊があります。彼女には…彼女の股間にはもう一人の、やんちゃで暴れん坊ななのは様がいらっしゃいまして…、まぁ話し相手にはなれないので実際にはもう一人の相棒なのですが。マンションで酒をかっくらうなのは様はぼんやりと机に頬杖つき、TVに映るミュージシャンのヒット作を眺めているのでした。
ミュージシャンがサビに入ります。
それに感化されたのか、白き魔王様がポツリ、と零します。
「レイジングハート…私、今日20歳(ハタチ)になったんだ…」
『YES. my master(はい。マイマスター)』
白き魔王の相棒たる赤い宝玉が間髪入れず返答します。このレスポンスは流石の一言。最高級のインテリジェントデバイスの所以でしょうか。その辺のデバイスとは一線を画く実力を見せつけながらどこかしらドヤ顔でレイジングハートと呼ばれたデバイスが返事をします。
「私ね…ヤラハタ(ヤらずの二十歳。要は童貞の20歳。)なんだよ…?」
『It's a very accurate expression.(実に的確な表現ですね。)』
「ぁぁぁぉあああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁl!!!!何で!?何で!?何で!?何で!?何で!?何で!?どうして!?どうして私は童貞なの!?!?!?」
ガンガンガンガン!!!と頭を激しく机を叩きつけながら魔王様の悲痛な叫びが響きます。
そうです。悲しいことに白い魔王こと高町なのは様は齢20歳にして未だちんぽを使ったことはないのです。厳密にいえば自慰での使用回数は既に1万回(12歳から1日5回×365日×8年)を超えていますが本番経験は一度もない、まごうことなき童貞なのです。
この世界の女の子は大抵両性具有だったりします。男5にフタナリが4.9999にチンポレス女子が0.0001の比率なのです。狂ってんなおい。
じゃあフタナリ同士SEXしときゃいいじゃん?顔は可愛いしおっぱいおっきいし言うことないじゃん。男?男は尻でも掘りあってろ。ちなみになのは様のおちんぽはユーノきゅんよりおっきいです。
でもダメなのです。大抵の女子(ちんぽ有)はちんぽを許せますがなのは様は(・∀・)チンポー!!を許せないのです。
「なんで!?なんで!?なんで!?フェイトちゃんもはやてちゃんもティアナもスバルもチンポ生えてるの!?そしてチンポ生えてる同士でヤれるの!?」
『Is that the rule of this world?(それがこの世の定めなのでは?)』
「そんなの絶対おかしいよ!!!」
もはや何度目かも分からぬなのは様と相棒の会話。
『You always scream that you want to suck big tits, but you should suck Fate's tits. She should also want it.(貴方はいつもおっきなおっぱいいっぱい吸いたいと叫んでいますがフェイトのおっぱいを吸えば良いでしょう。彼女もそれを望んでいるはずです。)』
「だってチンポ生えてるんだよ!?ノリでフェイトちゃんのおっぱいにタッチしたら股間ギンギン勃起してるんだよ!?そんなんじゃチンポ勃たないよ!?!?やわらかい女体に男根生やすなんて冒涜だよ!!芸術を、自然の摂理を侮辱した存在だよ!!!」
『せやかて自分もチンポ生えてるやん。(せやかて自分もチンポ生えてるやん。)』
「私は良いの!!おっきいし!!」
『How was Fate ’s tits?(フェイトのおっぱいはどうでしたか?)』
「正直ビンビンですよ神!!!」
かなり酔いが回ってきたのか滅茶苦茶な、それでいてどこか筋が通ったような会話。既に10年以上の相棒故か、このやり取りも慣れたものです。
「チンポ生えてない女の子とセックスしたいよぉ…。」
切実な、心の叫びが漏れでるのでしょうか。なのは様の性欲がただただ悲痛な叫び声をあげているのです。
「皆良いな…。私も中学とか高校で制服セックスしたかった…。大学で講義さぼってボロアパートで汗だくセックスしたかった。夏祭りに青姦とかしたかったし海辺でビキニでずらし挿入で青姦したかったし多目的トイレで駅弁体位でしたかったりラブホテルでベロチューしながらラブラブセックスしたかった…。私なんてサーチャー使って盗撮してるだけの青春だったもん…本当に私負け犬だよ…。」
『They all have dicks and voyeurism is a crime.(そいつら全員チンポ生えてるし盗撮は犯罪ですけどね。)』
ぐったりと机に倒れ込むなのは様。思い返すのはただひたすら戦い抜いた青春時代。西に犯罪者が入ればディバインバスターを叩き込み東に犯罪者がいればSLBを叩き込む。犯罪者の人権など不要とただただ暴力で蹂躙し続けたこの10年。
得たものは英雄の称号。失ったものはかけがえのない青春と合法的に未成年とセックスする権利。
「つらい…。辛いよ…。こんなに頑張ったのに何で私は童貞なの?私って超英雄だよ…?超美人で超収入あって超優しくてチンポでかくてタワマン暮らしのムルシエラゴにディアブロだよ…?私のチンポを求めて世界中から女の子が押しかけてきてチンポが乾く暇も無いってドヤ顔が出来て然るべきなんじゃないの…?」
『If you have the time to say such a thing, you should go to a brothel immediately. If you can solve it with money, you should do that.(そんなこと言ってる暇があるならさっさと風俗にでも行けば良いでしょうに。金で解決できるならそうすべきです)』
「素人童貞は邪道なの!!!初めてが風俗なんて絶対駄目!!そんなのまともに女の子口説けない癖に体面だけはいっちょ前な負け犬がすることだよ!!」
『Thank you for introducing yourself.(自己紹介ワロスwwww)』
「私はピュアなエッチがしたいの!!ピュアなの!!純粋な愛で!!純粋に私とチンポを求めて欲しいの!!
『At least Fate wants your dick.(少なくともフェイトは貴方のチンポを求めていますが)』
「チンポ生えた女の子は女の子って言わないの!!!」
"差別だよ!!!"と悲痛な叫びが聞こえてきそうですがなのは様の叫びはそれ以上に悲痛でした。
がっくりと項垂れるなのは様。お酒が切れたのか空き缶をわずかの間プラプラさせると「コンビニ行ってくる」と窓から飛びったのでした。【未許可の飛行は禁止されてるし飲酒飛行は重罪です。良い子も悪い子も真似しないでください。(なのは様は除く)】
そしてコンビニでストロング・ゼロを10本程購入した帰り道。遂に運命の出会いを果たすのでした。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ね~ね~良いじゃん♡今暇なんでしょ?ちょっと遊んでいこうよ?」
「ぇ…ぇっと…その…」
気づいたら女性?にナンパされていました。
名前は未だございません。昔は、いえ…前世ではまともな名前があったと思うのですが、今生では気づけば道にポツンと佇んでおりました。
「ガード固いなぁ♡お姉さんどうかな?これでも結構いい会社勤めてるし、お金とかもそこそこあるよ?」
「ふぇ…」
グイっと肩を掴まれます。ものすごい力です。目の前のお姉さんは美人です。それにふんわり香水の香りが漂ってきて遊び慣れたチャラ男って感じがします。
女ですが。
「ぁ…えっと…その友達と待ち合わせてて」
この世界の人は少しおかしいです。誰も彼も、口説いてきます。それも男性だけでなく、女性の方まで。
愛想笑いで躱してきましたがこのお姉さん?は中々に強敵です。非常に美人なので嫌な感じはしないのですが、股間がバキバキに勃起しているのがスカート越しに分かります。これはやばいです。
「あーもうその表情可愛い♡幾ら?ぶっちゃけお姉さん貴方になら何でもしてあげちゃいそう♡」
遂にお姉さんが限界に達したのか、両手で顔で挟まれます。顔が近いです。ていうかこのお姉さんめっちゃ美人です。顔が綺麗です。この世界の住人はイケメンと美女しか存在しませんがその中でも抜群です。
なんかもうどうでもよくなってきたところ――
「じゃあ死ね」
無慈悲な声と共に桃色の極光が目の前を通り過ぎ――――
「あっ…ぶ、無事だったかな…?大丈夫?絡まれて怖かったよね?ちゃんと帰れる?送ってあげようか?私好きな時に好きな場所で飛行魔法使っていいからどこでも送ってあげれるよ?帰る場所がない?じゃあ私の家に泊まる?大丈夫!!下心なんて全然ないから!マジだから!!」
超早口でまくし立てる酔っ払いが現れたのでした
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
一発ネタです。