「はぁ……」
少年が何の変哲もない歩道を歩きながらため息をついた。
その少年の外見は黒髪で、いかにも日本人男性って感じた。
空はすでに日が落ちていて、色は真っ暗に染まっている。そんな少年を今もなお照らしているのは、電信柱の上に乗っかっている小さな電球くらいだ。もう真っ暗な深夜、勿論
少年は少し寒さで身震いしたかと思うと次は右ポケットに手を突っ込み、そのポケットからスマホを取り出した。
スマホの明かりは辺りの暗さとは逆に、少年の顔を眩しいほどに照らした。
右手でスマホを操作し、左手では買い物袋をしっかりと握っている。
「はぁ……」
少年は再びため息を漏らして、肩を落とした。
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この少年の名前は
今、夜道一人でスマホをいじっている少年、フウチは現代の『日本』社会において最悪な状況にある。この少年、フウチが落ち込んでいる理由は決して他人にいじめられたからと言う理由ではない。
そんなこんなで、今では『スマホ』『食事』『睡眠』の生活が身についてしまっている。
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……今後のことについて、そろそろ考えておかないとやばいかもな。
俺は17歳。死ぬまでに80歳まで生きられると仮定してもまだ残り人生63年、まだずいぶんと先だ。ゲームの大会で優勝ってのも考えられないことでもないが、俺はそのゲームをやりこんでいるわけでも無いし、自分にとってのゲームはただ単に暇つぶしとしてやっているだけのものだ。
「あっ、ごめんなさい」
同じ通りを前から歩いてきた少女と肩が当たって即座に謝られた。その少女はフウチとは年も変わらなそうな少女、外見からすると女子高生だと推測できる。
フウチは特にその少女に言葉を返さなかったが、後ろを向き、ふと思ったことを口に出した。
「こんな真夜中に高校生? しかも一人で。俺よりひどい人生送ってんじゃねぇのか。まぁ、俺もそんなこと言えねぇ立場か……」
数々の電柱や家がフウチを横切って、気づいたら自分の家が目の前にあった、家……と言っても3階建てマンションの2階に住んでいるだけで、親とは別所で過ごしている。
マンションの家賃は時々来る親のおかげで何とかなっていて、小遣いも毎月貰っている。今考えるとほぼ全部親に頼りきりの日々を過ごしている、親必須の人生だ。
家のドアの前に立ったフウチは買い物袋を降ろし、左ポケットから取り出した鍵をドアの鍵穴に入れて右側に回す。
「カチャ」という物音が深夜の空に響き渡る。フウチはその鍵が開いたドアのドアノブに手を触れ、ゆっくりと外側に扉を寄せる。
「ただいま……」