想いは時に計算を超える
全ての力が一つになり、北の七星が光り輝く
少女の想いは光となり、奇跡に等しい力となる
想いは宇宙を翔ける
デスサイズヘルがハイパージャマーをかけてアンノウン母隊に少しずつ接近して行く。
「今のところは異常無しだぜ…不気味なくらい静かだ…」
残りの11機はMO-Xに隠れる形で待機している。
「だいぶ接近したぞ、どうする?」
デュオの声は慎重で、緊張していた。
『そうだな…プランBで行くとしよう…!』
レディの判断が下され、チームMO-Xは一気に動き出した。
11機のMSが最大戦速でデスサイズヘルの元へ向かう。
「私に続けぇ!!」
ミデンのグランが、4機のGユニットと60基のビットを率いて先頭に出た。
その後ろにはレイのプテリュクスがバード形態で続く。
先頭をグラン、その後ろをGユニット4機、そこから後ろは1列で編隊される、正に
デスサイズヘルも合流し、計12機のMSが、アンノウン母隊に直進する。
「ミデン…」
レイが通信を入れてきた。
「えぇ…おかしいわ……反応が遅すぎる…?」
アンノウンが特に抵抗することもなく、母隊への侵入を果たした。
やはり侵入後は激しい抵抗があった。
「一気に中核へ向かいます!! みなさんは攻撃の手を止めないようにお願いします!!」
「行くよミデン!!」
プテリュクスがMS形態に変形すると同時にバスターライフルの照射ビームを放った。
まだ中核は見えないが、大きな穴が空いた。
「ハロ!! 踊りなさい!!」
『『『『リョーカイ! リョーカイ!』』』』
4機のGユニットが、シャリオを先頭に突っ込んでいった。
バスターメガ粒子砲を2門もつ紫のアルクトスの援護で、巨大なソードをもつ水色のポラリスと3つのバーニアをもつコメテスがアンノウンの壁を斬り裂いていく。
そして、シャリオはシャリオビットを乱舞させて、周囲のアンノウンを蹂躙していく。
それに続き、他3機の量産型ビットも連携を取りながら舞う。
「レイ!」
「あぁ!」
グランは両手にビームサーベルを握り、グランビットを射出した。
プテリュクスは、バスターライフルをガトリングモードに切り替えて、ビームサーベルを抜いた。
「ガトリングは、押し付ける…!」
レイはトロワに教わった戦術を頭の中で巡らせた。
「私が背中をフォローするわ、レイは方向を見失わないように進んで!」
「了解!」
プテリュクスは右手のバスターガトリングで2〜3体を同時に撃ちながら、左手のビームサーベルで他の個体を相手する。
シミュレーションの甲斐あってか、技術は格段と上達している。
が、母隊ということもあって、アンノウンの抵抗も格段と激しかった。
グランは両手のビームサーベルで目の前の敵を斬り、グランビットで周囲の敵を撃っていく。
しかし、アンノウンの集中砲火が襲いかかる。
「クッ…シャリオ!! ドッキングするわよ!!」
『リョーカイ! リョーカイ!』
シャリオが、回頭してグランの元に飛んできた。
と、シャリオは翼をひねらせてたたみ、シールドモードに変形した。
「ドッキングセンサー!」
グランの左腕とシャリオの腹部が光の線で繋がれ、ドッキングした。
『ドッキング完了! ドッキング完了!』
「システム反転!
『グランシャリオ!! グランシャリオ!!』
グランとシャリオが一つになって始めて完成する機体グランシャリオ。
これこそが、ミデンが設計したガンダムである。
グランビットとシャリオビットで計14基のビットを主に戦う本格派オールレンジ機体である。
「ハロ、ビット制御頼むわ! レイ!!突撃するわよ!」
「わかった!!」
プテリュクスは、斬りかかってきたアンノウンを蹴り飛ばした。
「Gユニット集合!
Gユニット3機がグランシャリオの前に集まり、AEフィールドを前方に集中展開した。
そして、バーニアを思い切り吹かせて中核へ向けて突撃した。
アンノウンは、フィールドに弾かれる。
攻撃は通らない。
無敵の盾である。
「「うおぉぉぉおおぉぉ!!!」」
3機のGユニットに囲まれる位置にグランシャリオとプテリュクスが出、ビームサーベルを突き出した。
さらに、計74機のビットが一点に向けて一斉射撃をした。
アンノウンを次々墜としながら、物凄いスピードで突撃する。
どの位進んだだろうか、Gユニットとグランシャリオ、プテリュクスは、アンノウンの殻を破り、ガランとした空間に出た。
「ここが…中核…?」
レイが周りを見渡す。
推定ではあるが、ピースミリオン級宇宙戦艦がスッポリと入りそうなくらい広い。
索敵していると、ミデンが何かを見つけた。
「レイ、あれ!」
ミデンが見つけたものは、銀一色の中では比較的目立つ赤色をしていた。
基本的な形状は普通のアンノウンとあまり変わらないが、両腕にシールドのようなものと、大きなソードがあり、頭部には一角獣を思わせる1本の角が生えている。
「あれが親玉…?」
「そうだとすれば、叩くだけだよ…」
グランシャリオとプテリュクスは身構えた。
『……は………ル…』
「え………!?」
突然、ミデンの耳に声が聞こえた。
聞こえたというより、頭に入ってきたという感じだろうか。
『汝…な……抗……だ…』
「侵略者が何を言う…!」
「ミデン?」
『汝が秘め…力……せてみよ…』
「望むところだ!!」
ミデンは手元のコンソールを操作して、全ビットの制御権をグランシャリオに集めた。
「ひぐッ……!!」
頭を貫くような感覚がミデンに流れ込んだ。
「ミデン!! 何が起きてるんだ!?」
レイは、一人突然叫んだミデンに声をかけるが、ミデンの耳には届いていなかった。
「うおぉぉおぉ!!!」
74基のビットが一斉に円陣を組んでアンノウンの親玉、
「ビックバンフォーメーション!!」
74基で構成された円陣から、拡散するように無数の超強力な照射ビームが発射された。
ジェネラルはそれを軽々とかわし、ソードを構えてグランシャリオに襲いかかった。
通常のアンノウンとは比べられないスピードだった。
「 !? 」
2本のソードの重い攻撃をシャリオシールドで受け止める。
AEフィールドが閃光を放ちながらソードを受け止めている。
「星々よ!!」
ビットを呼び集め、ジェネラルに放つ。
が、そのビームは全て弾かれてしまった。
「AEフィールド!? もう学習したのか!?」
『何を言…こ………々の……だ…』
グランシャリオにソードを押し込むジェネラルに、ポラリスが突っ込んだ。
シールドでガードはされたが、グランシャリオから引き離すことができた。
「……!!」
グランシャリオが手を突き出すと、両脇にアルクトスとコメテスが停滞し、バスターメガ粒子砲とホーミングミサイルを放った。
広がりと目くらましの特性をもつミサイルと、直線的で貫通性の特性をもつバスターメガ粒子砲がジェネラルを狙った。
しかしこれも、驚異的なスピードで回避される。
さらに、ミサイルの爆炎がジェネラルを隠してしまった。
「しまっ…!」
爆炎から赤いソードが振り下ろされた。
ミデンは咄嗟にシールドを構えた。
が、一向に衝撃が来ない。
目の前を見ると、そこには無彩色の翼が立ちふさがっていた。
プテリュクスが割り入ってジェネラルのソードをビームサーベルで受け止めていた。
「一人で頑張ろうとしないでミデン。」
「レイ…!」
プテリュクスはそのままジェネラルを押して、グランシャリオから遠ざけていった。
「ありがとレイ!!」
グランシャリオは体制を立て直し、ジェネラルへの攻撃を再開した。
ビットを撃とうとしたが、レイに当たってしまう恐れがあるため、無闇に撃てなかった。
ジェネラルはプテリュクスから一旦間合いをとり、グランシャリオへエネルギー砲を放った。
やはり、通常とは比べられないほどの威力で、グランシャリオは再び体制を崩した。
衝撃で一瞬意識が飛びそうになったミデンは、霞む視界で懸命に敵を見た。
すると、ジェネラルはプテリュクスの斬撃を跳び上がってかわし、叩きつけるように反撃に出ていた。
このままではレイは斬り裂かれてしまう。
その時、ミデンは時間が一瞬止まったように感じた。
(レイが…やられる…!?)
(そんなこと……)
「さぁせるかァァアァァァアァ!!!!」
ミデンの叫びと共に、白い光が広がった。
レイは神懸かり的な反射で、操縦桿を動かした。
通常では機体が追いつかないスピードである。
が、プテリュクスはそれに応じ、ジェネラルのソードを紙一重でかわした。
光はアンノウン母隊をも飲み込むどに広がって行き、ガンダムたちを包んだ。
「これは…」
レイは、自らの身体から力が湧いてくるような感覚と、機体と一体化するような感覚を覚えた。
「私の想いが…みんなを強くする…! 私の力を受け取って!!」
グランシャリオが、否、ミデンが放った光は、ガンダムたちの機体性能を大幅に強化した。
機体だけではなく、パイロットの反射神経や視力や集中力をも底上げした。
『そ…だ……それで…い…』
「お前たちなんかに負ける人類じゃない…人類を敵に回したことを後悔しなさい!!」
グランシャリオの元に、Gユニットと74基のビットが集まった。
「ハロ!! オールユニット、ドッキング!!!」
「「「リョーカイ! リョーカイ!」」」
グランシャリオの背中、右腕、腰から、光の線が伸びた。
ポラリスは翼をたたみ右腕に、アルクトスは背中に、コメテスは両脇のバーニアを寄せて腰に、それぞれドッキングした。
「これがグランシャリオ完全形態!」
「「「「
グランシャリオがGユニット全てを装備した形態、FAグランシャリオ。
エネルギー消費とパイロットへに負担が大きいため、活動時間は限られるが、性能は理論的に、通常時の5倍に相当する。
「この力…ミデンの想い…」
レイは、身体を包む光を全身で感じ取った。
「これなら…勝てる…‼︎」
FAグランシャリオとプテリュクスが並んで、それぞれポラリスソードとビームサーベルを構えた。
「ミデン…今理解した。君はアンノウンの声が聞こえるんだね…」
「えぇ、そうみたい。」
「もしかしたら、僕たちは試されているのかもしれない。自らの大切なものを守るということを…」
「そうね…」
ミデンは深呼吸をし、再びジェネラルを睨んだ。
「さぁ、ここからが本番よ。」
どうも星々です‼︎
始まりました最終決戦!
とんでもなく強いジェネラルに勝てるのだろうか!?
そしてミデンが放った光は、ガンダムたちを勝利へ導くのか!?