新機動戦記ガンダムW 〜試されしガンダム達〜   作:星々

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全てが終わったかに思えた
そう願った
誰もが戦いの終焉を願った


2人の想いは翼となって

奇跡を再び呼ぶのだった



最終話 〜2人の想いは翼となって…〜

辺りが閃光に包まれた。

ミデンは眩しさを我慢できずに目を瞑った。

次に目を開いたとき、ミデンは再び絶望の2文字を頭によぎらせる。

 

「な…なに、コレ…!?」

「ウソだろ…オイ…反則だろ……」

ジェネラルはノーマルタイプのアンノウンを纏い始めた。

その身体は治癒していき、完全に元通りになってしまった。

ジェネラルは完治した腕を前に突き出す。

それに従って、アンノウン集合体が再び動き出す。

今度は全方向からプテリュクスを押しつぶした。

アンノウンは自らを弾丸として突っ込んでくる。

「うぐッ…! 特攻たァ、面白れェことすんじゃねェか!!」

プテリュクスはバスターライフルを最大出力で放ち、照射ビームをソードに見たてて振り回した。

「ラァァアァァアァァァ!!!!」

レイの目はアンノウン一体一体をしっかりと捉えている。

ふと、グランシャリオが見えた。

「…は!!」

グランシャリオは特攻するアンノウンに必死に抵抗していた。

が、AEフィールドが崩壊を始めていた。

レイの中に、はっきりとした光の筋が見えた。

 

「ミデェェェン!!!!!」

プテリュクスはアンノウン集合体を掻き分け、グランシャリオの元へ突っ込んだ。

「レイ…!!」

「悪りィな…オレはもうお前が知っているレイ・ノマダじゃねェ…だが、オレの…お前を守りたいっていう想いは変わんねェんだ‼︎」

ミデンの目は再び涙をためた。

「うん、分かってる…信じてる……」

レイはグリップを激しく動かしながら、少し笑った。

そこには狂乱の色はなかった。

「オレも…僕もそれは同じだ、僕たちは家族だ…!」

 

「レイ! グランシャリオにくっついて! 今からAEフィールドを集中展開して一気に突破するわ‼︎」

「あぁ!!」

レイはプテリュクスをグランシャリオの後ろに移動させた。

グランシャリオとドッキングしていたポラリス、アルクトス、コメテスが分離してグランシャリオの前に並んで、AEフィールドを展開した。

「レイ!! 行くよ!!」

ミデンはグランシャリオのブースターリミットを一時的に外した。

グランシャリオとプテリュクスは互いに腕を背中に回す形になり、もう一方の腕を突き出した。

そして同時に、ブースターを最大出力で吹かした。

 

「「いっけぇぇぇぇええぇぇぇぇえぇぇぇえええ!!!!」」

 

2機は青い炎の軌跡を残して、一直線にアンノウン集合体を貫いた。

そしてそのままジェネラルの左半身をえぐり取った。

 

『な…だ……の力は……分からな……見え…い……その力は…知…ない…!?』

 

ジェネラルは赤い液体となって散った。

アンノウンたちは形状崩壊を起こし、次々と宇宙の暗闇に消えていった。

その直後、ソールトシステムによって召喚されたガンダムたちは、役目を終え安心したかのように、青白い淡い光を放ち始めた。

「どうやら…やったようね……みなさん、召喚されたガンダムたちは消失します。すぐに脱出を…」

ガンダムたちは消え、宇宙には4機のMSのみが残った。

 

全てが終わったように思え、みなMO-Xへ帰還を始めた。

 

 

『待……まだ…は……終わってい…い……!!』

 

ミデンは倒したはずのアンノウンの声に振り返った。

「まだ来ます!」

ミデンの一言で、ほどけていた緊張感がよみがえる。

MO-Xの戦力は大幅に減ってしまっている。

しかも、グランシャリオのビットは全滅、プテリュクスバスターライフルは銃口が溶解して使い物にならない。

トールギスⅡリペアとエピオンは、動いているのが不思議なくらいの損傷を受けている。

「すまない、ミデン・アナズィ。私たちは一度帰還しなければ…」

「了解です。急いでください。」

エピオンは予備のおかげで再出撃可能だろうが、トールギスⅡリペアは恐らく不可能と考えた方がいいだろう。

 

ミデンとレイが警戒していると、形状崩壊を起こし、赤い液体になったジェネラルが一本の槍になった。

「まだ死んでないか…クッ……」

槍はゆっくりと先端をこちらに向けてきた。

 

『せめ…貴…ら…けで…葬…てや…!!』

 

「レイ、コイツ、MO-Xだけでも破壊するつもりよ!」

「あわよくば、そのまま地球へって根端か…」

グランシャリオはビームピストルを連射した。

プテリュクスはミサイルを撃ち尽くし、射撃武装は尽きていた。

グランシャリオの射撃はやはり弾かれてしまう。

「やっぱり素手で相手しなきゃダメなの…!」

 

『こ…で………終わ…だ…!!』

 

槍は瞬間的にMO-Xに向けて発射した。

「こんのぉおお!!」

プテリュクスはビームサーベルを投げ捨て、迫り来る槍に向けて突っ込んだ

「レイ!!」

プテリュクスは槍を両腕で脇腹に抑え込むように受け止めた。

と言っても、速度が落ちたようには見えず、どんどん押される。

そこに、グランシャリオも抑え込みに入った。

「もう…無茶しす…ぎ…!!」

「フッ…元々無茶な戦いだよ!」

レイはスロットルレバーを最大限まで押し込む。

グランシャリオも最大出力で押し返そうとする。

(もう一度…あの光を……!)

(お願い…!)

ミデンは先ほど無我夢中で放った光を意識した。

が、奇跡はそう何度も起きるものではないようだ。

ミデンは諦めを感じていた。

「諦めんな!!」

そんなミデンの感情を感じとったのか、レイが言った。

「僕たちが諦めてどうする!! ミデンは僕に諦めない心を教えてくれた! 今度は僕が教えてやる!!」

レイの言葉にミデンは目が覚めた。

「ミデン!! 僕は…!!」

「私は…!!」

 

「「お前(あなた)が欲しい!!!!」」

 

奇跡は再び起きた。

突然、光の翼が現れ、ジェネラルとプテリュクス、グランシャリオを包み込んだ。

先ほどの光のような自発的なものではない。

ジェネラルが少しずつ崩壊を始めた。

今度は光の粒となって宇宙に舞っていく。

 

『そん…そ…な……バカな……あぁ…ぁぁあぁ…!!!!』

 

赤く光る粒子は2機を、2人を包み込んだ。

そして、そこに時空の歪みを発生させ、その歪に消えていった。

凝縮された膨大なエネルギーと、2人の互いを想う心が、時空を歪めるほどの力となった。

 

 

 

それから、数ヶ月間におよぶ調査がプリベンターによって行われた。

が、2人の痕跡すら見つからなかった。

2人による時空の歪みは、今は口を塞ぎ込んでしまっている。

不思議なことに、これ以降、自然災害による人的被害が極端に減少した。

中には「白い光が守ってくれた」という証言も確認されている。

もしかしたら2人は、世界の裏側で人々を守り続けているのかもしれない。

 

AC-200年。

人類は存亡の危機を脱した。

そして、次なる世界、宇宙へと羽ばたいていくのであった。




どうも星々です!

ここまでご愛読いただき、誠にありがとうございます。
まだ不慣れで、至らない点もあったと思いますが、読者様の感想やご指摘などのおかげで、楽しく書くことができました。





ここでお知らせです!

サブタイトルが「最終話」となっていますが、自分、この作品の続きを書きたいと思います!
予定している作品内容の都合上、別の作品として投稿すると思いますが、ご了承下さい

タイトル「over the GUNDAM」
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