「医神先生の地獄めぐり」
「いかがでしたか?」
「あぁ貴重なサンプルが取れた。満足だ。」
「なら良かったです。」
閻魔庁前の階段を登りながら月見とアスクレピオスが話しており、後に続くように他全員が歩いている。
「く、首が……。」
「ダーリンが他の女の子に色目使うのが悪いんだからね!」
「オリオンさんの首すごい音出てたね。」
「……まぁ自業自得ですし。」
衆合地獄を案内してた際、10回ぐらい首を絞められて苦しそうなオリオンとプンプンと怒るアルテミス。その二人の様子を桃太郎ブラザーズと芥子が呆れたように見つめていた。
「閻魔大王こんにちは、鬼灯様の場所知りませんか?」
「あぁ月見くん、鬼灯くんなら、ついさっき食堂に行ってたよ。あと、そっちの三人は鬼灯くんが言ってたお客さんかな?」
「はい、ギリシャからいらっしゃった僕の友人です。」
「アスクレピオスだ。」
「アルテミスでーす。」
「オリオンだ。……でけぇな。」
閻魔庁に入った所で閻魔大王と遭遇した月見一行。他愛のない会話をしてから別れ、鬼灯様の元へと向かう。
「ねぇ月見ちゃん、鬼灯っていう人……鬼かな?ってどういう鬼なの?」
「あまり感情が分かりませんがとても愉快な方ですよ。」
「すげぇな月見さん、鬼灯様の説明を愉快で済ませたぞ。」
「ある意味あの人も大物だしな。」
閻魔庁の廊下を歩く一行だったがふと前方から「縁起悪ッ!」
という女の叫び声が聞こえる。
「あれっ?今の声食堂からじゃない?」
「そうですねシロくん。ちょうど目的地なので行ってみますか。」
「…お騒がせどころかヘラはゼウスの愛人とその子供をよく血祭りに上げます。」
「え~何々お父様の話?」
唐瓜とその姉
「おやアルテミスさんではないですか。そちらは…オリオンさんですか。」
「あら?私達のこと知ってるの?」
「この前の月神集会の写真を月見さんに見せてもらったので。」
月関係の神や逸話を持つ英雄が年一で集まってるそうです。
「ちょうど
「あ~お父様とヘラさんね…。」
「…ゼウスのことを「お父様」って…まさか神様!?」
「そうですよ甜瓜さん。彼女はアルテミス、ゼウスの娘の一人です。」
「アルテミスでーす。よろしくね~。」
フランクに挨拶してくるかなり高位の神様に開いた口がふさがらない三人。
「ところで何故日本に?」
「甥っ子が日本地獄に行くって聞いたからついて来ちゃった!」
「断ると面倒だから連れてきた。」
「シロくん達が案内を手伝ってくれたので大丈夫ですよ。」
「そうですか。」
話が途切れたところでシロが話す。
「ねぇねぇ鬼灯様!俺達もここで食べていい!?」
「私は構いませんが…。」
「俺は大丈夫です。」「俺も~。」「…私もちょっと話聞きたいなって…。」
鬼灯の確認に返答する三人。
「大丈夫ですね。あぁ、お三方も食堂を利用してもらっても構いませんよ。」
「だってさダーリン!私何にしようかな~。」
「…俺サイズの食器あんのかな。」
「大丈夫だよ!閻魔大王も使ってるから!」
アルテミスがオリオンと桃太郎ブラザーズと共に券売機に向かって行った。
「アスクレピオス様、僕達も行きましょう。」
「……あまりあの下半神の話は聞きたくないんだが。」
「鬼灯様の事なのでおそらく貶すだけですよ。」
「……………まぁいい。」
「そういえばアルテミス様、ゼウスのことはお父様って呼んでたのに何でヘラのことはヘラさんなの?」
「?私のお母様はヘラさんじゃないわよ?あっこれ美味しい。」
「はい?」
「アルテミスの母親はレートーっていう別の神様だぞ。」
半分以上が頭に?を浮かべる。
「さっき私がゼウスが浮気王であるという話をしましたよね。その浮気で出来た子供のうちの一柱がアルテミスさんなんですよね。」
「それにお母様私が産まれる前にヘラさんに殺されかけたって言ってたわ。」
「……もう夫婦揃ってGPSでもつけとけばいいんじゃない?」
質問した茄子がなげやりになった。鬼灯と月見とギリシャ組以外がなんとも言えない雰囲気になる。
「その上で甜瓜さんに聞きます。この
「アンタは絶望の神かなんかか。」
「こいつは何をどうしたいんだ?」
鬼灯の無慈悲な発言に対し、甜瓜はツッコみ、アスクレピオスは鬼灯の思考回路がどうなっているかを知りたくなっていた。
「そもそも日本の鬼が
「それもそうですね。」
オリオンからの指摘で解決になりそうな話を考える鬼灯。
「日本の縁結びの神様ならちょうど良い方がいますよ。」
「誰だろう?」
「あ~彼ですか。」
「えっ芥子ちゃんわかったの!?」
「「
「日本の
「日本にもそういう神いるのね~。」
甜瓜がツッコむ横でアルテミスがのほほんと呟く。
「そもそも不倫関係の地獄が多いんですから仕方ないと思いますよ。」
「どれぐらいあったっけ?」
「ざっと五個以上は有りますよ。」
シロの質問に答える鬼灯とは対照的に甜瓜はげんなりしてる。
「そんなにいらないでしょ?」
「残念ながらこれでもまだ細分化が検討されてるレベルですよ。」
「人間はうさぎ以上に発情してるって言われてますよ?」
「奈落じゃねぇか。」「ろくでもないね!」「猿より秩序がないって………。」
鬼灯と月見の言葉に桃太郎ブラザーズまでげんなりし始めた。
「あー誤解の無いように言っておきますけど、
結婚というのは絆と信頼で結ばれる神聖な契約です。」
「信じられるか。」
思わずツッコむ甜瓜だった。
「仲がいい夫婦もいますよ。ここに。」
そう言ってアルテミスとオリオンの方を示す月見。
「そういえばダーリンって言ってましたね。二人はご夫婦何ですか?」
「はーい、そうでーす。」
唐瓜の問いに対して笑顔でオリオンに抱きつきながらアルテミスが答える。
「実際神話の中でも仲の良さが書かれてましたね。」
「まぁ式っぽいことしたのは俺が死んで星座になってからなんだが。」
オリオンの言葉に小鬼組と月見を除いた動物組が驚く。
「……………あの糞神が原因だったな。」
「そうよ、あの糞兄のせいなの。」
「あっヤベ落ち着けー二人共ー。」
急に冷たい雰囲気になるアスクレピオスとアルテミスをなだめるオリオン。そんな中、月見が気にせず続ける。
「あぁアポロン様ですか。この前ぶん殴りましたけど。」
その言葉に鬼灯と月見以外が固まる。
「たしか帰ってくる1日前にお会いしたと言ってましたね。」
「はい。
~半年前~
「まさか出張先で気の合う方がいるなんて………。世界って不思議なものですね。」
「ちょっとそこの君。」
「薬草も採取できたしそろそろ帰りましょう。」←気づいてない
「そこの耳が燃えてる君!」
「………なんでしょうか?」
「ああ!なんて可愛い少年なんだ!………失礼取り乱した。すまないが一つお願いがあるんだ。
ちょっと私の眼球、舐めてみなーい?☆」
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ってことがありまして、その上追っかけて気持ち悪かったんで
全力でフルボッコにした上で地面に埋めて来ました。」
「「「ブフォッ!?」」」
ギリシャ組が一斉に吹き出した。
「いや神様相手に何やってるんですか!?」
「さすがに変態を敬いたくないです。」
「フッハハハハハハ!!」
「あっはははは!!」
唐瓜と月見のやりとりにアスクレピオスとアルテミスの腹筋が崩壊した。
今回は第197話を改編した話でした。
Fateのアポロンはショタコンだったのでこの小説でも採用しました。
次回予告
「どういう仕組み?」