閻魔庁の医務室うさぎ   作:ゲガント

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とてもかんたんなあらすじ
「月見さんは白澤様の初弟子」


配達日記二頁目

「えぇっ!?その人がですか!?」

「はい、一時期お世話になっていました。」

 

月見がぺこりと頭を下げる。

 

「改めまして、月見と申します。以後お見知りおきを。」

「あっはい、ご丁寧にどうも…。」

 

戸惑いながらも言葉を返す桃太郎。知らされていなかったお供三匹も目を丸くしている。

 

「あれ?月見君、この子達に説明してなかったの?」

「…あぁ、そういえば言ってませんでしたっけ。」

「聞いてないよ!?」

「そういや、鬼灯様や閻魔大王からも気軽に話しかけられてたなぁ。何者なんだこの人…?」

「…いや…もしかして…。」

 

驚きを隠せないシロや疑問が尽きない柿助をよそに、ルリオがなにかを思い出そうとしている。

 

「っ!そうだ!こないだの健康診断の時だ!」

「うえっ!?いきなりどうしたのルリオ!?」

「確かにこの前動物獄卒の健康診断をまとめてやりましたね。僕があれの責任者ですよ。」

「責任者…?だとしたら結構高い地位の人なんですか?」

 

未だに混乱している桃太郎達に対し、白澤が助け船を出す。

 

「月見君、役職名言ってあげた方がいいよ。」

「それもそうですね。」

 

そう言って月見は桃太郎の方へ向き、話し出す。

 

 

 

 

 

「閻魔庁医務室長兼医療部門の統括及び各庁の医療関係の責任者をしております。」

「多っ!?」

「………?…………???」

「…おいシロ、顔がかなりアホっぽくなってるぞ。」

「仕方ないだろ~、完全にキャパオーバーしてるし。」

 

スペースキャット状態の犬が完成したが、しばらくすると戻ってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つまりすごい人ってことだね!」

「そうですかね?」

 

思考停止しただけのようだ。目がぐるぐる回っている。

 

「まぁあの闇鬼神(鬼灯)直属の部下だと思えばいいよ。」

「それってかなり地位が高いってことなんじゃ…。」

「気にしたら負けだよ。」

 

白澤がケラケラと笑って話を流す。

 

「ほら桃タロー君、シロ君が届けてくれた薬草が足りないやつだから作業を続けていいよ。」

「えっ?あ、本当だ!」

 

白澤から言われた桃太郎は急いで薬草を磨り潰していく。その隣で月見が白澤に話しかける。

 

「白澤様、金丹ってありますか?あと仙桃も買い取りたいです。」

「いいよ。他にはなんかある?」

「えーと…。あっそうだ。」

 

月見が持っていた風呂敷包みを開きにかかる。

 

「白澤様へのお土産を一部シロくんにあげてもいいですか?」

「別にかまわないよ~。おそらく大量にあるだろうから。」

「本当!?やった~!」

 

その言葉を聞いたシロがその場で跳び跳ねて喜んでいる。その様子を見ていた柿助が月見に対して質問する。

 

「ずっと気になってたんですけど、それの中身ってなんですか?」

「まだ言ってませんでしたね。」

 

そして月見が風呂敷を開き、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「餅です。」

 

大量の切り餅がでできた。少なくとも50個以上はありそうだ。

 

「多っ!?」

「毎年思うけどよくこんな量一人で作れるねぇ~。」

 

白澤の言葉に驚く桃太郎ブラザーズだったが、月見はそんなの関係ないと言わんばかりに話し続ける。

 

「これでもまだごく一部ですよ。」

「マジで!?なんでそんなに餅あんの!?」

「餅つきが趣味なので…。」

「たしかネットで売ってたよね。」

 

閻魔庁のHPで「月のうさぎの切り餅 1kg(税込700円)」みたいな形で売ってます。

 

「皆さん結構買ってくれますよ。収益の半分ぐらい各庁に納めたら感謝状もらいました。」

「そこら辺の餅屋より美味しいからね。」

 

その白澤の言葉を聞いたシロがさらに目を輝かせる。

 

「月見さん!月見さん!食べてもいい!?」

「まだ焼いてませんよ。」

 

そんな会話をしていると誰かが扉を開けた。

 

「すいませ~ん。薬受け取りに来ました~。」

 

若い女性の声がする。それに白澤が反応して返事をする。

 

「あぁ、ごめんごめんあと煎じるだけで完成するからお茶でも飲んで待っといてもらえるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沖田ちゃん(・・・・・)

「おや、そうなのですか?だったらお茶請けもください。」

「そうだねぇ…。月見君、シロ君の分と一緒に作ってくれない?」

「簡単なやつでいいなら構いませんよ。道具借りますね。」

「冷蔵庫のやつ自由に使っていいからね~。」

 

月見が店の奥に進んでいく。

 

「おぉ!久しぶりの月見くんのお菓子!これは楽しみです。」

「ねぇねぇお姉さん!」

「?どうしましたか白い犬くん?」

 

沖田と呼ばれた女性にシロが話しかける。

 

「月見さんの作ったお菓子ってそんなに美味しいの?」

「えぇ、そりゃぁもう!百年前ぐらいに彼が「技を教えて欲しい」って教えを乞いに来た時に作ってくれたことがあるんですが、一緒に指導してあげてた気難しい方も気に入ってましたから。」

 

へぇ~楽しみ!、と盛り上がっているところに話に置いていかれていた二匹も入ってくる。

 

「なぁシロ~、さすがに名前ぐらいは聞こうぜ?」

「大丈夫ですよお猿さん。皆さんのお名前は?」

「あっ柿助です。」「雉のルリオです。」

「俺、シロ!お姉さんは?」

 

シロに問われた女性が答える。

 

「私は沖田総司と申します。よろしくお願いしますね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、どうしましょうか。」

 

月見が調理台の前に立つ。

 

「…ここレンジ無いんでした。…油はあるっぽいですね。」

 

レシピを考えながら冷蔵庫の中を確認していく。

 

「…あんまないですね…おや、春巻の皮?買いすぎたんでしょうか。」

 

正解だよby白澤

 

「まぁありがたく使わせていただきましょう。」

 

そう言って月見は調理を始める。

 

「餅は…5つぐらいでいいですかね。」

 

持ってきた切り餅を縦に二等分していき、それをそのまま水と共に容器に入れて耳の炎を移して容器ごと燃やしていく。

 

「なんでか知りませんか丁度よくレンジみたいにできるんですよね。」

 

餅が少しゆるくなるまでに油をフライパンに1cmぐらい入れて温めておく。

 

「600wで1分半…これでいっか…。」

 

春巻の皮の端に餅をのせる。さらに自分で持ってきたこし餡を餅の部分に多めにのせてのばす。

 

「一応持ってきて良かったです。」

 

そうしてそのまま春巻と同じように包んでいく。見た目はほとんど春巻である。

 

「ごま…ごま……あった。」

 

外側にといた卵白をぬり、全部にごまをつけていく。

 

「温度は大丈夫そうですね。」

 

温めておいた油で材料を揚げ焼きのように火を通していく。

 

「ついでに揚げ餅作りましょう。」

 

春巻のとなりでかなり小さめに切った餅を軽く揚げていく。

 

 

 

狐色になってきたため、油から網にひきあげて油を切っておく。

 

「揚げ餅の方は塩でいいかな…。」

 

完成したものを皿に盛っていく。

 

「持って行きましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ~、沖田さんってしんせんぐみって所ではたらいてたんだね!」

「えぇ!私はそこの一番隊隊長だったんです!」

 

胸を張ったどや顔状態の沖田さんと純粋に目を輝かせるシロ。他の二匹も興味深そうに聞いている。

 

「そういえば今はなにをやっているんですか?」

「生前と似たようなものですよ。」

 

その言葉にルリオが反応する。

 

「新撰組ってたしか警察みたいなやつでしたよね。」

「はい!今は烏天狗警察に勤めています。」

「?沖田さんって烏天狗じゃないよね?」

「私はれっきとした人間ですよ。

 

 

 

 

 

 

ただ地上だと私の方が速いんで採用してもらえました。」

「人間技じゃないね!」

「確かに私レベルの縮地ができる方あんまりいませんしね。」

 

ほんわかと会話する一人と一匹だった。そこにお菓子を持った月見が現れる。

 

「お待たせしました。ごま団子もどきですよ。」

「待ってました~!」

「いい匂いですね!」

 

すぐさまシロと沖田さんが反応する。柿助もいそいそと受け取っていた。

 

「ルリオくんには一応揚げ餅用意してますよ。」

「!ありがとうございます。」

 

全員が一斉に食べ始める。

 

「モチモチしてて美味しい!」

「ごまの香りがあんこをさらに引き立ててますね。」

「すごいなぁ。餅の味が負けてない。」

「確かに餅の材料の香りとかがしっかりと生かされてるな。」

「餅料理は得意なんです。」

 

心なしか月見の顔がどや顔に見える。耳は荒ぶっております。

 

「沖田ちゃーん、薬できたよ~。」

「あっはい!ありがとうございます。」

「白澤様も揚げ餅食べますか?」

謝々(シェシェ)、ありがとね。」

 

そう言って白澤も揚げ餅を口に入れる。

 

「桃太郎もお菓子食べる?」

「いいのか?………うわ美味いっ!」

「お口に合ったようでなによりです。」

 

 

 




FGOやってる友人が何人かいるんですが、そのうちの一人の嫁鯖が沖田さんです。100レベスキルマフォウマでした。


次回予告
「一応年上なんですが。」

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