閻魔庁の医務室うさぎ   作:ゲガント

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少し遅れましたが続きです。もうすぐ忙しくなりますが、それまでにこの月子日記は終わらせたいです。

そろそろ他の小説サイトでの小説投稿を検討している今日この頃



それでは、どうぞ。


月子日記二頁目

「ただいまー。」

「「「お帰りー。」」」

 

買い物から帰ってきた白穂は手を洗ってキッチンへと直行し、買ってきた物を整理する。その後、少しだけ寛ぎながらテレビを点けるといの一番に流れたのはニュースであった。

 

『続いてのニュースです。現在、新宿区を中心に人間が木になるという原因不明の現象が相次いでいます………』

「…………白穂兄さん、これ邪神関係かな?」

「いや、外宇宙は関係無い。何でも封印が解かれた妖怪が暴れてるらしくてな、俺と月乃でちょっと異界送りにしてくる。」

「え、聞いてない。」

「すまん言い忘れてた。ただ、鬼灯様からのご指名だから諦めてくれ。」

「じゃあ私達は鍋の準備しとくね。ついでに風呂も沸かしとく?」

「最悪返り血被る可能性あるから頼んだ。それじゃ、食後の運動がてら行ってくる。」

「「「行ってらっしゃい。」」」

「月乃も来るんだよ。」ガシッ

「働きとうない、働きとうない。蟹鍋が私を待ってるの。」ジタバタ

 

ソファに座っていた状態から服の襟を捕まれて持ち上げられた月乃はバタバタと手足を動かして抵抗する。しかしそれも戯れ程度であるため、白穂は気にせずそのまま運び続ける。

 

「さっさと終わらせればいいだろ。最後に元の姿でちゃんと動いたの少し前なんだからその息抜きがてら鈍ってないか確かめるために行くぞ。」

「あーれー。」

 

気の抜けた声を出しながら大人しく引きずられる月乃を担ぎ上げると白穂はリビングから庭に出るサッシを開き、そのまま外へ一歩踏み出す。

 

「……外で変化解くのいつぶりだっけ。」

「1ヶ月前に小旅行先でカルト教団ぶっ潰した時辺りだな。」

「あぁ、一時間も掛からず終わったやつ。あの後の海鮮丼おいしかったね。」

 

割と物騒な話題を世間話のように交わす二人。しかし、その姿は先程までの物とはかなり様変わりしていた。

 

ピコピコ  モフッ

 

「もっふぅ………。」

「くすぐったい。」

「今日の夜、尻尾抱き枕にして良いなら放す。ついでにちゃんと仕事もする。」

「ほぼ毎日やってるだろ。」

「違う、みんなで一緒に白穂の尻尾を枕にする。」

「俺への負担が重くないか?………まぁいいけど。」

((良いんだ。))

 

白穂の髪は雪を感じさせるような透き通る白に、月乃の髪は夜空に映える満月の明かりのような金色になっている。それぞれの髪に夕日が反射して幻想的に光っているが、それよりも目を引くのは新しく生えた……正しくは隠していた髪と同じ色をした獣の耳と尻尾である。白穂には狐の耳と尻尾、月乃には大きな兎の耳が存在を主張していた。いつのまにか服装もラフなものから動きやすい上で至るところに装備を仕込めるような探検家的な装いに変わっており、顔の横には耳の動物が元となったお面がつけられていた。たがその劇的な変化はその場にいた全員がスルーし、言葉を交わしていた白穂は仕方がないと言った様子で担いでいた月乃を解放する。何事も無かったかのように着地した月乃はそのままお面を被ると

 

「じゃ、パパッと終わらせてくる。」

 

そう言い残して屋根の上へと跳んで行く。それに続くように屋根の上を駆けて行った白穂の背中を見送り、部屋に戻った二人はふとテレビから流れるニュースに耳を傾ける。

 

『国民的シンガーであるBASARAが世界ツアーを開催すること発表………

 

「あ、熱気さんだ。」

「へぇ、世界ツアー…………やっぱり歌で邪神を魅了してた人はすごいね。」

 

何度も巻き込まれて来た事件や事故を通して知り合った人物を話題にしながら立夏と立香は部屋に戻る。家を後にした二人は人が認識出来ないような速さで住宅街の屋根の上を駆け抜けて行き、東京の中心地へと向かっていた。

 

「目的地は渋谷辺り?」

「あぁ、少し調べたが被害の発生源が渋谷だからな。それに加えて気配の薄さからして地下にでも潜ってるとなれば……。」

「地下貯水槽……いかにも隠れ場所っぽい所。」

「後から送られてきたメールによると結構巨体みだいだからそこぐらいしか隠れられる場所無いんだろ。っと、もうそろそろか。」

 

4人で暮らす家から飛び出して10分経つか経たないかといった時刻、日が地平線に沈み始めた頃、二人の姿は新宿の街並みを構成するビル郡の一つの屋上にあった。認識阻害の術が掛けられた面を外し、辺りをざっと見回しながら言葉を交わす。

 

「………近眼、今の私は兎………くっ、メガネを掛けられないっ………!」

「ここでメガネフェチ発症させるなよ。」

「巨乳スキーは黙ってて。」

「……………止めよう、不毛だ。」

「……………私もそう思う。」

 

軽口を叩き合い、一瞬だけ口論になりかけるも割と性癖や好みが似ている為悪口が自分に返ってくるのを察し、すぐに捜索に戻る。兎としての特徴故に近眼な月乃は双眼鏡を使っているが、特に目ぼしいものは見つからない。埒が明かないと考えたのか、お面を被り直してその屋上から飛び降りようとした月乃を白穂が引き留める。

 

「こっから飛び降りたら目立つに決まってるだろ、パルクールの要領で路地裏から行くぞ。多分そっちの方が近道だ。」

「それもそっか。行こ、別の妖怪っぽい気配が誰なのかも気になるし。」

 

所々に赤い木となった人間の姿が確認できるが、今の段階で自分に出来ることは元凶を潰すことであるため、スルーして路地裏に降りて地下への入り口を探す。

 

 

 

「んお?なんだぁ?今なんか通り過ぎてったのか………お、宝くじが落ちてんじゃねぇの!番号番号………って一年前の奴じゃねぇかよ………はぁ、どっかにうまい儲け話が無いもんかねぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇねぇ鬼太郎、そういえばあなたの友達に狐と兎の妖怪っているの?」

「どうしたんだ?そんな藪から棒に。」

 

同じく日が沈み始めた頃、渋谷の地下貯水槽に二人の子供の姿があった。学ランにちゃんちゃんこを着た少年……鬼太郎は夏服を身に纏う少女……まなからの問いかけに怪訝そうな顔を向ける。

 

「ここ最近の噂なんだけど、東京で白い狐と金色の兎が二匹揃って飛び回っていて、ピンチの人を助けてくれるらしいの。もしかしたら鬼太郎みたいな妖怪なのかな~って。」

「……いや、少なくとも僕の記憶のなかにはそんな妖怪はいないな。父さんもそうですよね?」

「ふぅむ、そうじゃの~……………狐の方ははもしかしたら化け狐なのかもしれんが、金色の兎なぞ聞いたこともないわい。まなちゃんはその二匹を見たことはあるのかの?」

「私も友達から伝え聞いた話だから良く分かんないんだよね。でもそっか、物知りそうな目玉のおやじさんも知らないとなるとやっぱりデマなのかなぁ、一回会ってみたかったんだけど。」

 

鬼太郎からもその髪の毛に埋まっている不気味な小人……目玉おやじからも情報を得られなかった事に肩を落とすまなに鬼太郎は呆れを含んだ声で忠告する。

 

「一般人が妖怪側の事情に突っ込むのはよした方がいい。妖怪が人の味方をするのは稀だ、獲物として食われる可能性だってある。最悪、もっとヤバい存在に目をつけられることも………。」

「ヤバい存在?」

「………言いすぎた、忘れてくれ。」

「え?ねぇちょっと、気になるような言い方して止めないでよ!」

 

途中で言葉を切り、前を進む鬼太郎にまなは疑問をぶつけながらついていく。しかし答える気はないのか鬼太郎はそのまま歩き続ける。髪から体を出している目玉おやじも虹彩の部分を閉じながら腕を組んで頷いてまなを諭すように語りかける。

 

「まなちゃんや、世の中には知らないほうがいい事だってあるんじゃ。」

「それより、いい加減ついて………ッ!」

「鬼太郎?「隠れろッ!」うわぁっ!?びっくりしたぁ……いきなりどうしたの?」

「まずいな、もうすぐそこに居たのか。」

「あの姿は……間違いない、のびあがりじゃ!」

「え、何も居ないよ?」

 

まなの目には何も映っていないないが、鬼太郎の視界には確かに半透明な丸っこい単眼の化物……のびあがりが存在していた。

 

ギュリンッ!!

 

のびあがりは二人の存在に気づいていたのか、その目に力を凝縮させ、光線を放つ。虹色の光線は二人が隠れていた柱を削るよう命中する。

 

「きゃあっ!?」

「ッ!こっちだ!」

 

隠れていたまなが悲鳴を上げると同時に、鬼太郎は目玉おやじをまなに預けて柱の影から飛び出し、のびあがりの前に躍り出る。それを狙うように再び発射された光線はいなしたのだが、その先に狙ったかのようにのびあがりはうねうねとした腕を伸ばしていた。まるで蛇のように動いてこちらを捕まえようとしてくる為、攻撃に転じる事が中々出来ない鬼太郎はついに足を捕まれ壁に投げ飛ばされた。

 

「うっぐっ!?」

「鬼太郎!?」

「こりゃいかん!何か手を………。」

 

コンクリート製の壁にクレーターを作るレベルの勢いで投げ飛ばされた鬼太郎は飛んできたのびあがりの腕に拘束され、壁に縫い付けられる。未だにのびあがりの姿を認識できていないまなの視点でも空中でもがいているという異常な光景が見えているためその緊急性は理解しているのだが如何せんそれに干渉する手立てが無い。鬼太郎を締め付けるのびあがりの腕は段々とキツくなっていき、そのまま何かを刺そうとする。無抵抗のまま攻撃を食らってしまうと思われたその時だった。

 

「疑似再現 原初の火!」

 

ザンッ!!

 

のびあがりと鬼太郎の間に白い狐の耳と尻尾とお面を携えた青年が割り込み、その手に握られた燃え盛る剣を振るう。鬼太郎を拘束していたのびあがりの腕は焼き斬られ、その痛みに悶えるのびあがりは仰け反りながら後ろに下がる。解放され、咳き込んでいた鬼太郎は息を落ち着かせながら突如現れた青年へ目を向ける。

 

「君も妖怪退治、って現世の妖怪だったか………どこかで見たことあるな?」

「生憎、こっちはお前を知らないな………君もってことはそっちの目的ものびあがりか。」

「あぁ、厳密に言えば吸血木をどうにかするって方が正しいな、人間があれに変じたままだとこっちも困る。元凶を潰せば一緒に元に戻るだ、ろッ!」ブオンッ!

 

ガキンッ!

 

青年は再び剣を振るい、言葉を交わしている途中で襲いかかろうとしたのびあがりの腕を弾き飛ばし、貯水槽の天井部に引っ付き大きな一つ目玉でこちらの様子を伺う敵へと向き直る。

 

「ひとまず、共同戦線でいいだろ?俺も君も、お互いを害する理由なんてないしな。」

「……………誰だか知らないけど、僕とあそこの二人に攻撃したと判断したら容赦なく反撃するからな。」

「それでいいぞ。あぁ、自己紹介が遅れたたな。俺はキシナミだ、よろしく頼む。」

「ゲゲゲの鬼太郎だ。」

 

キシナミと名乗った青年が手を差し出し、鬼太郎はそれを掴んで立ち上がる。そして二人は未だにこちらを見つめ続けるのびあがりを見据えて駆け出したのであった。

 

 

 

 

「え!?何、何が起きてるの!?あの狐っぽい人何なの!?スッゴいモフモフ!」

「わ、わしにもよう分からんが、多分まなちゃんの言っていた白い狐なんじゃないかの?」

「ってことは味方?ホントにいたの?」

「そう思って良いよ。あのモフモフに目を付けるなんて、貴女中々良い審美眼持ってる。」

「どっひゃぁっ!?」

 

目の前で煌めいた剣の炎はのびあがりが見えないまなにも視認でき、かつその風圧が少しだけきていたこともあってか大変混乱していた。目玉おやじとの会話で段々と落ち着いていたようだが、すぐ背後からの少女の声に再び飛び上がった。そこにいたのは兎のお面を手に持ったうさみみを生やした金髪の美少女である。

 

「こんにちは……こんばんわの方が良い?」

「いいいいいい、いつの間に!?」

「1分前位から。」

「ふぅむ、お主が件の金の兎じゃな?」

「んー……多分そうかも、そういえば名前は?」

 

どことなくポヤポヤとマイペースな美少女から顔を間近まで寄せられながら名前を訪ねられ、まなはしどろもどろになりながらもそれに答える。

 

「あ、は、はじめまして!まなって言います!」

「目玉のおやじと呼ばれとる、よろしく頼むぞぉ。」

「ん、私はザビ………ハクノ、はくのんって呼んでもいいよ。」

「分かりました、はくのんさん!」

「して、おぬしらは一体何者なのかのぉ?鬼太郎が察知出来んかったと上、わしにも妖気があるようには見えん。」

「それより先にやることがある。」ガシッ

「へ?」クルッ

 

目玉おやじが首?を傾げながら尋ねるが、それを一旦スルーしてまなの肩を掴み180度回転させ、後ろから抱きつくように腕を伸ばす。いきなりの出来事に思春期に入ったばかりの少女は動揺を隠せず慌て始めた。

 

「あのあのあのあの!?な、なにをして、あっいい匂いする………。」

「貴女にはあの妖怪が見えてないだろうから見えるようにするの。ちょっと待っててね。」

「は、はいぃぃぃ……!」

 

緊張でガッチガチになっているまなをよそにハクノと名乗った少女は両手に狐のサインを作るとそれを組み合わせ始める。指を絡め合い、真ん中に穴が空いた板のような状態にするとまなに声をかけた。

 

「出来た、この中を覗いてみて。」

「はい……って、うわぁっ!?」

「ちゃんと見えた?」

「あれが、のびあがり?」

「なんと!いまの一瞬で強制的に妖怪を認識できるようにしおったか!」

「一種の暗示と狐の窓の応用だったけど、うまくいってよかった。私が手を出さなくても十分そうだけど……一応援護だけしとこ。」

 

まなから離れたハクノは呟きと共に腕を振るうと動きに伴って袖口から機械的な文字が印された紙の札が溢れ出し、宙を舞う。そのままヒラヒラと地面に落ちるかと思われた紙札の差し出したハクノの左手の内に収まりそこから何かを形成するように連なって行き、舞っていた札が無くなる頃にはハクノの身長を少し超える程の大きい弓が存在していた。

 

「疑似コードキャスト起動、魔力投影再現、shock(32) seal_skill() 装填完了。」

 

静かに何かを呟きながら弓の弦に指を掛けるハクノ。すると、指を掛けた部分から物質がまるでホログラムのように構築され一本の矢となった。その様子はあまりにも現実離れしていると感じられるほどに機械的に見える。矢がつがえられた弓を打ち起こし、引き分け、会へと入る。ギリギリと引き絞る音が耳を震わせる中、その照準は貯水槽の中を動き回るのびあがりへと向いていた。

 

「疑似再現 赤原猟犬」

 

数秒後、矢は強く輝くと同時に放たれた。

 

 

 

 

 

 

「せいッ!」

「リモコン下駄ッ!」

 

キシナミの剣による燃える斬撃と鬼太郎の宙を駆ける下駄による打撃や針状になった髪の毛による刺突で段々とボロボロになっていくのびあがり。傷自体はすぐに治っているが痛みによって若干涙目になっている気もしなくはない。しかし、戦闘を仕掛ける二人は気にせずにダメージを与え続けている。耐えかねたのびあがりが振り払うように体を揺らしたその時だった。

 

ドスッ!

 

「ーーーーーー!?」

「何だ!?」

「俺らへの援護だ、気にしないでくれ。」

 

下から放たれた矢はキシナミによって付けられた傷を抉るように突き刺さり、そのまま貫通する。しかも通り抜けた矢の軌道は物理的に可笑しいレベルで曲がり、再びのびあがりの体へ食らいついた。開けられた穴からは光る粒子のような物が漏れでており、見るからに弱り始めている。それ故か、既にのびあがりの思考は目の前で自分に襲いかかってくる獲物であった筈の妖とよく分からない狐から逃げる事にシフトしていた。

 

「ーーー!」ギュリンッ!

 

のびあがりは牽制のために威力の出せる光線を放とうと目に力を凝縮させる。気づいた鬼太郎が着ているちゃんちゃんこに手を掛けたと同時に少しだけ光が集まり始めるが

 

シュン……

 

すぐに霧散する。そこでようやくのびあがりは自分の体が思い通りに動かない事に気が付いたが、既にキシナミはいつの間にか剣を破棄して目の前で拳を握り振りかぶっていた。

 

「ぶっ飛べ。」

「ーーーーー!?」

 

ドッゴォッ!

 

油断していた為、回避する暇もなく目の中心に重い打撃を食らい、壁に叩きつけられる。大ダメージを食らったのびあがりはそのまま壁を使って這い上がり、天井をすり抜けて逃げる。

 

「こりゃいかん!のびあがりは空を飛べる、外に出したら追い付けんぞ!」

「分かりました父さん!」

「あぁ、鬼太郎だっけか。追うのはちょっと待っててくれ、やりたいことがある。」

「そんな事言ってる場合じゃない、急がないとのびあがりがどっかに逃げる。そうなると探すのが困難だぞ!」

「安心してくれ、近道を作るだけだ(・・・・・・・・)。」

 

その言葉と共にキシナミは地面に手を着いた。その瞬間、地面が揺れると同時に隆起し、まるでパズルをばらしたかのようにパーツに分かれていき階段として再構築されていく。さらにはその先の天井まで動き始め、最終的には既に月明かりが照らす外への直通の道が出来上がった。

 

「さ、行こうか。」

「………あんた、ホントに何者なんだ?」

「答え合わせは後でも良いだろ?なに、こっちも聞きたいことがあるんだ、後で時間はとるよ。」

「……わかった。」

 

 

 

 

 

 

「はわぁ………スッゴい。まるでアニメみたい。」

「なんと、このような事が出来るのか!見たところ下水道のパイプもなんともないようじゃし、長い間生きとるがここまで精密な術は初めて見るわい。」

「私は行くけど、貴女達もついて行く?」

「はい!依頼者として見届けないと……あ、でもこの長さの階段はキツいかなぁ。」

「そっか、なら掴まっといて。」スッ

「ひぇっ……オヒメサマダッコ………!」

「貴方は………えい。」ピョコッ

「ヌォッ、耳で掴むのなら先に言っておいて欲しかったのぅ。」

「それじゃあダッシュで行くから、舌噛まないように気をつけて。」ダッ!!

「は、はいぃぃぃぁぁぁ!?」

「ぬぉぉぉぉぉ!?」





もう薄々分かっている方が殆どだと思うので言いますが、白穂と月乃の姿(人間化)はまんまザビーズで、元の姿の描写のでも察せられる通り『月の兎』である月見さんと『狐の祖』である美穂さんの双子の息子と娘です。ほぼ互いを同格に見ていますが、一応月乃の方が姉の姉弟で兄妹のぐだーずとは対になっています。





ついでに言えば、月に描かれた月の象徴的な存在である月見さんは月の狂気を通して平行世界を観測することも出来ますし、そこで知らず知らずの内に縁を繋ぐこともあるそうですよ。
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