ハリーポッターと女王陛下の魔女   作:たはまらたはまさまたらた

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オリジナル魔法やら設定やらあります。


キリングハウス

 

キリングハウスとは英国のSASが考え出したいわゆる屋内戦闘施設。

 

そんな中で彼女はゆっくりと目を覚ました。少し奥歯はジンジンするが体に問題はなさそうだ。懐に手を突っ込む。そこには自身の命を預けるシグ、もちろん杖もあった。

 

「フレームには問題なし…中にもゴミは入ったなそうだし杖にも異常は無し…か」

 

ゆっくりと立ち上がり体についた埃を払い落としながら銃を仕舞う。もしここに敵がいた場合サプレッサーもついていないこれでは撃つと同時に場所を大声で叫ぶのと同じである。そんな間抜けなことはできない。

 

息をゆっくり吐いて杖を構えそして振った。

 

「フライング・ルーモス光よ飛べ」

 

杖先から飛び出た少し光る光球はフヨフヨと漂い杖を向けた方向へと飛んでいく。警戒して一箇所しかない扉を抜け左右を確認する。

 

廊下になっているようで右に行けば曲がり角が、左に行けば開いたままの扉のある行き止まり。

 

ゆっくりと音をなるべく立てないように開いた扉の近くに壁沿いにより杖を構える。

 

とりあえず角にはいない。もう反対、スッと杖を向けながら見る限りこの部屋には敵はいない。

 

やはりここも扉は一つ。そして手紙が置いてあった。

 

「リビアルユアシークレット汝の秘密表せ」

 

手紙は特に何も起きた様子がない。つまるところ白、開けた途端吠えメールで場所がバレるやセンサー式の起爆装置ってことはないことがわかった。

 

そっと手紙を開けるとそこには

 

[さてこれを開けたということは君は意識を取り戻したのだろう。それでは現状を伝える。君は現在SASのキリングハウス最深部に存在しさまざまなところに減刑が約束された犯罪者が武装した状態で君のことを待ち受けている。命令は一つ、奴らを全て殺せ。明確な人数は伝えない、殺し終わったと思ったらハウスから脱出しろ。その時点で取り残しを計算して合否判定を行うがタイムリミットは48時間だ。それを過ぎた場合君の奥歯の中にあるカプセルは溶け君を殺す。時計にタイマーをセットしておいたから有効活用するように。また奥歯を噛み砕くことで自殺も可能だ。犯罪者に体をささげたくないのなら手だろう。ではメアリー、48時間以内にまた会えることを祈っている。幸運を

 

Mより]

 

思わず頭を抱えた。もしここで下手打てば私は最も簡単に死ぬ、相手の装備も人数も不明だ。

 

その時私は頭の中にMの声が入ってきた。

 

『007は殺しの番号だ。殺される為の番号ではないぞ』

 

そうだ、私は007候補。そう簡単に殺される玉じゃない。

 

「先生、二度目の引き金は軽いでしたよね…1回目の重さをしっかり味わってきます」

 

立ち上がって部屋を出る。既にルーモスは消した。もしこれで相手に見つかったなんてことになれば一瞬で蜂の巣の可能性すらあるしそれは避けたい。

 

「ナイトスコープ暗視」

 

目の前が途端に明るくなる。いや、正確には彼女の目が強化されたというべきだろうか。この呪文は本来魔法界にはない。なぜならSASが作成した魔法、あえていうなら現代魔法、英字魔法とも言えるだろうか。術式は英語で構築され当然呪文も英語。というより無言呪文も使いやすい。理由は簡単、ラテン語表記の数学の解答を暗記するのと英語表記どちらが楽かという話である。

 

SASの魔法使い部隊、つまるところ魔法界に帰る気のないマグル生まれの魔法使いたち。

 

少数ながら存在するそんな彼らからさらに選ばれた対魔法使い部隊、魔法省なる組織が持つ闇払いとはそもそも運用思想が違う。闇払いとは警察組織でありさらに言えば杖しか使わないし乗り物もない、当然ながら火力支援なんてものもない。言ってしまえば圧倒的に力の足りない上に汚職まみれの上層部を持つ無力な烏合の衆だ。

 

だがSASは違う、偉大なるグレートブリテンの誇る特殊部隊の訓練を受け銃器を片手に相手を屠る。これは魔法使いも変わらない。杖は使うがあくまで補助武器だ。もちろん取り押さえが目的なら杖の方が有利な面が多数あるが殺すなら人類が数百年かけて発展させてきた殺しの為だけの道具である銃が圧倒的に有利、そんな連中が考え出した魔法である。

 

はっきり言ってほぼ戦闘にしか使えない。理由はとても簡単だ。面白いくらい燃費が悪い。戦闘以外ではこんなもの使いたくても使う気すら起きないだろう。

 

結局二階の部屋には誰もいなかった為下の部屋に近づくため階段へと移動する。しかし話し声が聞こえ足を止めた。

 

どうやら階段を守っているようで4人ほどがAK47を装備した状態で談笑しながら見張りについている。かなり見にくいが無線機も持っている。

 

まずいことになった。一人ならいざ知らずここまでいると一人一人やっていてはとてもじゃないが間に合わないしだからといって一斉に殺せるような爆発系は途端に人が集まってくるだろう。

 

そっと杖を握りしめる。そして内心使うしかないかぁなんて考えてから杖を角から少し出して一人の男に向ける。

 

「インペリオ服従せよ」

 

その一言を告げると杖から光線が飛び男に当たる。唯一幸運だったのは男たちが反対の方向を向いて一階を警戒してることだろうか。(後々分かったが男たちは私が二階のこの階段から正々堂々とくるのではなく抜け道の一つである隠し通路から来ると思っていたようだ)

 

男性はガクッと倒れる。そして周りの仲間達が思わず揺らして起こすとまるでなんでも無かったかのように少し眠くなったと苦しい言い訳をした。

 

そして仲間たちはそれを信じた。

 

「危なかった、まさか倒れるなんて…」

 

良くも悪くも成功はしたがヒヤヒヤした。

 

男にトイレと言わせ道を歩かせる。

 

一階の通路に各部屋。装備はアサルトライフル以上こそなかったものの数は二桁いるのは確か、とてもじゃないが勝ち目はないが。

 

私は魔女だ。トンと頭に杖を乗せると冷たい液体に体を這い回れるような感覚の後武器以外は透明化した。しかたない為ここにシグを置いていき先程支配下に置いた男に少し離れた場所にAKを乱射してもらった。

 

思わず男たちは顔を見合わせた後急いでそちらに走っていく。私はそこにあれを撃ち込んだ。

 

ドォォン!

 

床が弾け爆発する。いわゆるコンフリンゴだ。

 

男たちの足が吹き飛び悲鳴と苦痛による叫び声が響き渡る。あまりのその汚さに思わず頭を振った後手にシグを持ち階段を駆け降りる。男たちの額に1発ずつ弾丸を撃ち込んだ。

 

「1発目は重い…か。先生、とっても硬いです。たしかに」

 

アレっと思ってシグを握る手を見るとカタカタと震えている。たしかに殺したのはこの銃の弾丸だ。私自身が締め殺したわけでも手を下したわけでもない。だが殺しを命令したのは私の脳。

 

「ウッ、ヴォェッ」

 

思わず柱に吐く。男たちの脳漿が飛び出て千切れた足からは血の匂い。むせ返るような濃い匂いだ。

 

また吐く、今度はなかなか止まらなかった。

 

服の袖で口元を拭くが違和感は残る。男たちの死体はなるべく視界に入れないようにしながらその場から私は走った。

 

理性は止めている。こんなことするんじゃない。まずは殺した相手からAKと弾を奪い戦力を強化すべきだと。

 

しかし心は告げる、ここに居てはいけない。早く逃げろと

 

結局私は逃げた。誰もいない部屋を見つけてそこに入ると震える手で鍵をかけ床にへたり込むように座った。

 

そして一種の放心状態になってしまった。

 

扉の向こうからは男たちの声がする。何やら突入してくるらしい。

 

私はここで死ぬのか。たしかに人3人殺しただけでこのザマな諜報員なんていらないか…

 

変なヘラヘラした笑みが浮かぶ。なんとも現実味のない話だ。一回の実戦もなく私は訓練で殺すはずの犯罪者に辱められ嬲り殺しにされる。

 

「クソみたいな人生だったなぁ」

 

思わずそんな呟きが漏れる。生まれて3年で父は居なくなり母は私が6歳の時に死んだ。

 

親戚には疎まれ孤児院に放り込まれたがここも地獄。食事はほぼ毎回足りないし争奪戦が起きる。さらには喧嘩は日常。

 

園長はロリコンの変態で顔の良かった私は格好の標的にされた。

 

服無し生活はまだいい方、様々な暴力やらなんやらに晒されはっきりいって心が死んだ。

 

だがそのロリコンのお陰ですくなくとも私はまともな食事は食べれていたことに関しては皮肉としか言いようがない。ちなみにレイプはされかけたが入らないことを悟ったのか流石にやられなかった。

 

そんな地獄から私を救いあげたのは私の親戚を名乗る男性だった。

 

それこそ今私の先生である007なのだが…まぁもう会うこともないと思うと少し寂しい。

 

だが意地はある、どうせなら奥歯のカプセルを使おう。

 

そう思った矢先に杖が輝いた。そういえばなんてぼんやりと思い浮かべる。

 

杖には意思があるらしい。だからこそ持ち主も選ぶ。

 

そんな杖が私に大変怒ってますともいうような雰囲気を出してきたのである。

 

敢えて言うなら

 

「私のこと全然使わないで死ぬとはどういうことなんですか!」

 

なんて感じだろう。

 

なんとも一途で頑固な杖だ。これでこの杖にまで見捨てられては私の人生は本当にクソである。ちっぽけなプライドが私を立ち上がらせたのかもしれない。

 

仕方ない、足掻くか。

 

なんとなくそう思うと杖を手に取った。

 

思い出せ、私。あの魔法の教官に何を習った。彼は人殺しの魔法にかけては天才だ。

 

手段はたくさんある。武器もある。技術もある。

 

あれ?足りないものなんてないじゃないか。

 

あ〜やっぱり私は心底諦めが悪い。

 

「紳士淑女の皆様方、これより稀代の殺人ショー開幕です」

 

そう呟いた後杖には盾の呪文を展開する。展開して数秒後に発砲が始まったが、私は大変ビビっていたらしい。相手は素人中の素人だったのだ。

 

普通は何人かが交代して撃ち弾幕を途切れないようにするのだが…あちらは全員で撃って同時に弾を切らしたのである。

 

なんというか拍子抜けだ。使う魔法はひとつだけ。

 

「グレネード 爆発」

 

白色の光線が弧を描いてゆっくり落ちる。特性上仕方ないのだが。

 

バムッ!という独特な音の後ビチャ!という肉塊の落ちる音が響き渡った。

 

同時に目にかけていた暗視魔法がなくなる。

 

どうやら魔力が残り少ないらしい。杖を握っても無理無理というように一向にルーモスひとつできそうにない。

 

仕方なく溶けてしまった目眩し術もかけなおすことはせずき前に出た。

 

そこには肉塊と化してしまった男たちの残骸が転がり天井にまで血が届いていた。

 

不思議なことに吐き気は出ない。血付きのAKも特に問題なく持てる。

 

肉塊から無事な弾倉を取るとポケットにねじ込んでから私は部屋を走り出た。

 

あそこで確実に10人は殺せた。ふと腕時計を見ると残り時間は36時間と57分、余裕だ。

 

入り口が見えた。大きめの扉に広い広間。そこが玄関前、そしてそこには14人ほどの男たちが既に引き金を引いていた。慌てて壁に隠れる。

 

しかし壁も衝撃で反対側のコンクリが剥がれパラパラと落ちてくる。

 

フルオートにしたAKをしっかり持つと少しだけ身を出してばら撒く。

 

しかし多勢に無勢。当たっても弾幕が弱まる様子はない。

 

さらに言うとこちらがフルオートでばら撒けるのは後一回。これが終わると後は使いかけのシグのみだ。

 

「どうしようか、こんな時先生ならどうするだろう。いや、ダメだ」

 

先生は大変な幸運の持ち主だ。対象として比べるのはやめたほうがいい。

 

結論から行くと結局ばら撒いた。

 

そして弾が無くなったAKは捨てシグを放つ。あちらも9人程度に減っている。そういえばだ、杖には魔力がある。ということは一回くらいならなんとかなるんじゃないだろうか。

 

あちらも警戒してから先ほどからカラシニコフの弾幕しか貼って来ず向かってこない。

 

杖を握る、そして壁に向けて

 

「コンフリンゴ」

 

壁が弾けでかい大穴が空いた。そこからは珍しく晴れたイギリスの夜空が見える。

 

私は走った。穴を抜けキリングハウスを抜ける。後ろから断続的に発砲音が響きヒュンヒュン音がする。

 

デカデカと脱出ラインと書かれた看板の真横をすり抜けたその時

 

ブシャッ

 

「えっ?」

 

それは誰の声だったか。犯罪者の逃亡を見張る監視役のSAS隊員だろうか。

 

こんな遠距離に当てた撃った当の本人だろうか。

 

それとも撃たれた彼女自身

 

どちらにせよ彼女はその場に倒れ込んだ。

 

太ももに穴が空きドクドクと血が流れ出している。焼けるような痛みもある。

 

しかし脱出ラインはあと一メートル先。

 

彼女は這ってラインを越えよとし…

 

超えた。

 

見張り役のSAS隊員が彼女を助け起こした時

 

パァン!

 

「ゲホッ」

 

SAS隊員が何事かと彼女を見て絶句した。

 

右の肺がやられたのだ。

 

弾の侵入方向から見て犯罪者ではない。別のやつからだ。

 

隊員は思わず悪態をつくと彼女を担ぎ上げ急いで走っていった。

 

???側

 

「外したか、まぁこの暗闇の中で命中させられただけマシというものかな」

 

そんな言葉にキーキー声が本当に泣きそうな声で答える

 

「申し訳ありません、ご主人様。私目がもっと訓練していれば」

 

「気にするな、もとより初弾命中も期待はしていない」

 

そう告げた男とキーキー声の小柄な者はバシンという音と共に消えた。

 

とある書類にて

試験結果

ターゲット27人中18人殺害

 

試験対象

ももの中央に1発、イレギュラーな介入による右肺への命中1。

 

精神的には不安が残るが問題無し、作戦投入を許可する。

 

SIS

 




オリジナル魔法、設定等は次のでまとめて出します。

キーキー声、誰でしょうね。

誤字脱字感想等お待ちしております。

解説回があったほうが良いですか?

  • いる
  • いらない
  • そんなことより早く続き書け
  • どちらかといえばいらない
  • どちらかといえばいる
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