ゴルシがヘッドギアを外したら   作:モルモット(本物)

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素直ゴルシ

ゴルシ!おい!大丈夫か!

 

有マ記念を1着で駆け抜けたゴールドシップが、普段通り俺に駆け寄り蹴りを入れようとしていた愛バが、目の前で崩れ落ちる

 

しっかりしろ!おい救護を!早く!…脈もある…呼吸も…ゴルシよく頑張った、お前が1着だ!…しっかりしてくれ!おい!

 

 

 

「トレー…ナー…」

 

おお、ゴルシ!よかった…

大丈夫だぞ!検査の結果も異常なしだ!全力出し過ぎて酸欠だったらしい!

 

「アタシの…ヘッドギアは…」

 

検査の時外しただけだ、みろ!俺の頭に

 

「なんでアンタが付けてんだよ…

返せ…

……」

 

 

 

 

その日からゴールドシップは、少しずつおかしくなり始めた…

 

分岐2

 

 

退院おめでとう!

 

「…おう」

 

…?

いやびっくりした、レース中にワープするんだもん…流石は黄金の不沈艦(ゴールドシップ)!最高だった、お前から目が離せないよ!

 

「…アンタのおかげだよ。ありがとな」

 

…??

ああ、こちらこそありがとう!お前は最高のウマ娘だ!ところでこのヘッドギアだが

 

「なんで着けてんの?」

 

いやお前にいつでも返せるようにさあとお前をいつでも抱きしめられるように両手は空けておきたかったしとりあえず返すよ

 

「はは、なんだそれ

しばらく預けとくわ」

 

…どうした?まだ本調子じゃないのか?お前がこれ付けないなんて…

 

「…そういう気分なんだよ」

 

そうか…まったく気分屋だなあゴルシは!しかしこのヘッドギア外すとただの素敵なパーフェクトウマ娘だ着けて黄金電波でヤベ―女ってデバフかけとかないと男女問わず虜にされちゃうよファン数何十万人獲得する気だまあとりあえず外して

 

「外すな」

 

…なんで?

 

「…とにかくそのままで」

 

わかった!いや実は結構これ気に入っててさやっぱゴルシちゃんレーダーすごいわこれ着けてると警察と生徒会とトーセンジョーダンの位置が常にわかるしいい匂いするし

 

「そんな機能はねえよ…」

 

…どうした?本当に大丈夫か?なんか突っ込みも…

 

「…大丈夫、少し疲れてんだ」

 

そっか!ゆっくり休もうな退院祝いにおめで鯛を捌いてやるよ骨泳がし覚えたんだ見たことあるか骨と頭とヒレだけの状態でも魚って泳げるんだぜ

 

「…オメーも生まれ年のワインくらいの仕上がりになってきたな…」

 

 

 

「トレーナー」

 

どうしたゴルシ鯛か!?鯛食べたいのか!まったく欲しがりさんめわかった任せ

 

「違う」

 

…本当にどうした?いつもならどのタイミングでも鯛大喜びしてくれるのに今日は焼きそばの気分かでも鯛あと30匹ぐらい余ってるからとりあえず鯛焼きそばね飽きたら言ってオグリにあげるから芦毛友達だったよな?

 

「アイツの芦毛は脚だけだよ…」

 

 

 

 

「話がある」

 

とうとうゴルゴル星に連れてってくれるのか待ってたんだよこの日に備えて猟銃免許と危険物取扱免許取っといたんだいやあ大変だった取る時に精神疾患ないこと証明しなくちゃならなくってさゴルシの担当ってだけでトレセン関係のどの医者も全然診断書書いてくれなくてわざわざ隣町まで

 

「違うって

アタシの事なんだと思ってんだ…」

 

…ゴルシちゃんだろ?

 

「…ゴルシちゃんだけど」

 

本当にどうした、アリの数数えて気絶しなくなったし、トーセンジョーダンに蹴り入れないし、トレーニング制限しないし、お前まさか怪我でも…

 

「トレーナー」

 

ん?なんでも言ってみろお前は魔神のランプを擦ったどんな願いでも聞いてやるよ聞くだけならなどうした?

 

「今までトレーナーでいてくれて、ありがとう」

 

え?何優勝したらトレーナーポイ捨て?そんな見捨てないでくれよ俺お前が居ないとどうしようもないクズなんだヒマでヒマでターフでアリの数数える以外やることなくなっちゃうよそれなりに頑張るから一緒に宇宙

 

「最後まで聞け

 

ズタ袋にアンタを突っ込んだ時さ

正直思ってたんだ

コイツもアタシには付いてこれねーだろうな、って

 

声かけてくるトレーナもいるにはいたけど

数日たつと向こうから頭下げてくるんだ

申し訳ないが自分の手には余る

他のトレーナーを探してくれって

流石に慣れたけど

レースは諦められなかった

 

やりたいこと全部やって、その上で伝説を創る

それがアタシがやりたかったことだ

 

 

アンタからもらった勝負服

嬉しかったよ

 

お前の芦毛、靡く銀髪には鮮烈な赤が良く映える

この色は最強のウマ娘にこそふさわしい

世界を真っ赤に染めてやろうぜ

 

ぐっと来たね

もうアタシのトレーナーは、アンタ以外ありえない

 

アンタはどうだ?アタシと出会って、アンタの人生面白くなったか…?

 

…そっか

 

へへっアタシも中々ガチャ運が強えな、1発で人権SSR完凸だ

 

アタシが最高のウマ娘なのと同じくらい、アンタも最高のトレーナーだよ

 

 

…?

なんだよ、待ってるんだけど

そのために両手を、空けといてくれたんだろ?

 

100年後もアタシから、目を離させないようにしとかないとな…」

 

 

そう言うと、彼女は俺の頭を抱えて

顔を近づける

彼女の吐息が顔にかかる

鼓動もお互いに伝わる距離で

 

「目ぇつむって…」

 

俺はいつでも、彼女に言われるがままだ

 

「大好きだよ。100年後もアタシから目を離さないで…」

 

と言った彼女は

 

ヘッドギアを外し

装着して

背を向け

「騙された?」と言い、ターフへ駆けて行った

出会った時からずっと、ゴルシちゃんから1秒だって目が離せなかったよ

100年後いっしょに宇宙行こうな…

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