インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 番外編 作:灰崎 快人
授業が始まってかれこれ数分、俺は頭を悩ませていた。何故かそれは簡単だ。俺がISの知識を一切学んでいなかったからである、おそらくこの授業は基本的なことだと思うが何を言っているか全然わからない。だが夏木のやつは理解できているようですらすらとノートに専門用語を書いていっている、クソッ!もう少し真面目に勉強しておくんだった!
あれから授業が続いているけれど特に引っかかることも無く着々と勉強をこなしていく、中学時代にしっかりと勉強をしておいてよかった。デュノア先生の授業はわかりやすくて理解しやすいな~これなら蓮も分かって―――あれ?なんか汗かいてない?
「ということで現在は第四世代型ISを中心に使用されているけれど、第五世代型も世界に使用されつつあるのが今のISの状態です。ここまでわからないことがある人はいるかな?」
一通りデュノア先生による解説が終わった。今の時代では第四世代型というものが主流らしいな、どういったものかさっぱり分からなかったけどな。
現在世界中で使用されている第四世代型ISは装備の換装無しでの全領域・全局面展開運用能力の獲得を目指した世代。展開装甲や自動支援装備が標準装備されている。確かデュノア先生やラウラ先生が使用していたISも第四世代型だったはずだ、名前までは覚え切れなかったけれど確かそうだったはず。
「大丈夫そうだね。」
そういってデュノア先生は授業を続ける、あとで夏木に教えてもらうとするか。
もしかして蓮この分かりやすい授業で何も理解していないのかな?もしそうだったらかなりまずい状況だけど、本当に大丈夫なのかな?あとで教えてあげた方がいいのかな?
「じゃあ午前の授業はここまで、昼休みがあるからその時間にしっかりとご飯を食べておくんだよ?」
「「「はい~」」」
やっと授業が終わった……なんとか誤魔化しながらできたものだが、ここからは流石に難しそうだな。この時間に夏木に教えてもらわないと。
授業が終わりクラスのほとんどが食堂へと移動していく、午後の授業はISの基本運用などの注意点などらしい。これは最初の頃に貰った参考書に書いてあったことと同じだと思うから大丈夫だと思う、問題はこれを蓮が理解できているのかそれが問題だとおもうな。
「夏木~メシ行こうぜ。」
「そうだね。」
まぁ僕の余計なお世話だよね?きっと蓮は理解できてるよね。
「まさか今年男性操縦者が見つかるなんてね~驚いたよ。」
「そうだな、ISは女性専用のものではなくなってきているからな。そのおかげで社会は男女平等になりつつある、だが一部の女性がテロを行っていることが問題だがな。」
「そうだね……」
僕達は授業道具を持って職員室に戻ってきた。周囲を見回すと他のクラスの教師達も戻ってきているみたいだった。
「シャルロットさん、そちらの男性操縦者はどうでしたか?」
「セシリア先生。大人しい生徒がいましたよ、もう一人はなんか危ないような気がするけどね。」
「それは良かったですわ、こっちのクラスはかなり荒々しい生徒でした。これはかなり苦労しますわね……」
セシリアの方ではかなり性格が荒い男性操縦者が入ってきたみたいだね、僕のところが大人しい生徒でよかったよ。箒と簪のクラスはどうだったんだろう?箒には千冬さんがついてるし、簪のほうには楯無さんがついてるから大丈夫だと思うんだけど。
そんなことを考えていると箒と千冬さんと簪と楯無さんが帰ってきた、どこか疲れているような表情だけど大丈夫かな?
「お疲れ様です。新しいクラスはどうでしたか?」
「シャルロットか、正直なんともいえんな。馬鹿な夢を見ている生徒が多すぎる「専用機ってもらえるんですよね?」など聞いてきた、そんなこと出来るわけが無いのにな。」
「こっちでも専用機欲しさに学園に来た男性操縦者が居ましたね、やっぱり織斑君と千春さんの影響なんでしょうか?」
「たぶんそうだと思うよ、特に千春さんの方がね。千春さん色々と目立ってたし最期があれだからね……」
楯無さんがそう呟くとラウラが彼女の胸ぐらをつかんで壁に叩き付けた、楯無さんもはっとした表情だった。ここに居るみんながそんな表情をしているだろう。
「勝手に最期にするな、私はまだあの人が生きていると信じているんだ!ここに居る全員がそう信じているんだ!」
「―――ごめんなさい、不注意だったわ。」
楯無さんがそう言うとラウラが胸ぐらを離す。千春さんは三年前にID「
「そこまでにしておけ小娘ども、これ以上話をしたところで何も変わらん。私たちにできるのは彼を待ちながらこの学園の生徒を教育することだけだ。」
「そうですね、それしかないですよね。」
「さて食事につくとしよう。」
そう言って各自の席に座る。僕達教師は各自でお弁当を用意する必要がある―――というわけではない、僕達も食堂に行ってご飯を頂くこともできる。だけど彼が作ってくれた味を忘れたくないんだ、だから僕らはこうして手料理を続けている。
千春さん……いつの日か帰ってきてくれますよね?
「え?本当に言ってるの?あんなに分かりやすかったのに?」
「あぁ全く分からない、だからこうしてお前に頼んでるんだろうが。」
「そう言われても……僕だってそこまで理解しているわけではないんだよ?」
「マジかよ。」
こいつ使えねぇ~折角俺と同じクラスになったんだから俺の役に立てよ!でないとお前はただのゴミだぞ?
何で彼は理解できないのにクラス代表になろうとしたんだろう?代表になろうと意気込んだのであればそれなりに勉強しておくのが当たり前だと思うんだけど……僕が間違ってるのかな。
「まぁいいや分かるところだけでも教えてくれ。」
「分かったよ、本当にわかるところだけだからね?」
そうして僕らは食事を取りながら勉学に励んだ。
数分ほど勉強をしていると食堂に生徒も集まってくる、他のクラスに移動した男子もこの食堂を利用する。
「あーあー専用機もらえると思ったのにな~」
「マジでそれな、俺ら貴重な男性操縦者様だぜ?それなのに専用機無いとかマジふざけてるよな。」
「金髪のやつがごちゃごちゃうるせぇしよ、午後の授業サボろうぜ?」
「そうだな。この授業受けても意味ねえわ、コンビニ行こうぜ。」
よく普通に話せるな、あいつらの評判最悪だろうな。俺はあんなやつらには絶対にならないようにするか、何せこっちには利用できる駒があるからな。
専用機なんてそんな簡単に手に入るわけ無いのに、なんですんなり手に入ると思ったんだろう?
「……専用機って用意されないんだな、てっきり用意されてるのかと思った。」
「まぁコアがそこまで無いからね。467機分あったコアも三年前に起きた事件で半分くらいになっちゃったし、篠ノ之博士が頑張ってコアを作ってるみたいだけど一年で20個しか造れないみたいだから。元の数に戻ってるときには10年くらいかかるかもね。」
「マジかよ~じゃあ俺は訓練機で戦うのかよ。」
「もしかして蓮も専用機がもらえると思っていたの?」
「そうだよ。マジでショックだ、やるしかねえか~」
もしかして蓮って馬鹿なんじゃ?そんな事無いよね?散々態度デカくしておいてそれだったらもう世の中で通用していけないよ?僕が裏切れば彼はボロボロのゴミ屑になる、だけど僕が助ければそれなりに力のある男性操縦者になるだろうな。どうしようかな?