インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 番外編 作:灰崎 快人
あれから数日が過ぎた。模擬戦の結果は勿論惨敗、俺は専用機持ち相手に攻撃を当てることすら出来なかった。いやまあ大体予想は出来ていた、素人と実力者であれば実力者が勝つに決まっている。
「それでも凹むな……」
「何度もチャンスを潰されたからね、代表候補生は伊達じゃないって事だよね。」
「そういうことだろうな。」
結果的に行ってしまえばこのクラス長はスペインの代表候補生であるフラガが勤めることになった、さすがに10以上のビットを避けるのは不可能に近いだろう。いやもしかしたらシャルロット先生達なら簡単に回避できるものなのか?
「今夜皆でフラガさんのクラス代表おめでとうのパーティーがあるんだってさ、蓮はそれに出る?」
「お前はどうなんだ?」
「僕はちょっと遠慮して参加しないよ、勉強しておきたいからね。」
「相変わらずだな。まぁ俺は一応参加しておくとする、軽い会話とか食べ物とか楽しんだ後部屋に戻る。」
「わかった、僕の分まで楽しんで来てね。」
俺は夏木と別れた後、パーティーが開かれているという食堂にやってきた。既に準備されているが他に何か手伝えることはないかと一応聞いておく、すると「フラガさんを呼んできてほしい。」といわれた。部屋番号は1250番だそうだ、ひとつ思ったのだが最初から同室の人に連れてきてもらえばいいのでは?だが俺が行けばコンタクトもいい感じに取れるだろう。
1250室前まで来た、後は扉を開けるだけだ。ガチャリと扉を開けると―――誰も居なかった。鍵かけないんだな。
「あん?誰も居ない……部屋に居るからって聞いたんだけどな?」
居ないのなら仕方がないと思っていると、隣にある扉から水音が聞こえてくる。あぁシャワー浴びてたのか。よし、丁度いいタイミングで部屋に入ってラッキースケベを装うか。
一度部屋から出た俺は、外で待機しつつも部屋内の音を聞くために耳を当てる。さてさて早く出てきてくれないかな~?
ガチャリと中から音が聞こえる、シャワールームの扉が開いたのだろう。さあ突撃だ!
「フラガ居るか~?」
そう言いながら俺は扉を開ける、そこにはなんと!バスタオル姿のフラガが!
「悪い!わざとではないんだ!」
そう言って扉を勢いよく閉める。ここまでは攻略本で読んだ、後は彼女がどういった反応をするかで運命が決まる。さてどっちに転ぶかな?
「おい、何故ノックもせずに入ってきた?お前にはモラルが無いのか?」
扉越しにフラガが問いかけてくる、勿論モラルは持っているが俺はラッキースケベの為に捨てた。
「わざとではないんだ、許してくれ。」
「……それでお前は何のようだったんだ?」
「そうだった、今日フラガさんのクラス代表決定パーティーをするんだよ、それで主役である君を呼びに来たって事。」
「パーティーか。主役が居なくては意味がないか、よしわかったあとでそちらに向かおう。」
「頼んだ。」
事を伝えて俺はその場を去っていく、伝えることは伝えたから問題ないだろう。あとは彼女が来るのを待つだけだ。
「ISには兄弟機であるID「インフィニット・ドライブ」があった、だけど汎用性や搭乗者の安全などが考慮できなかったためテスト機体と完全専用機を開発した後に凍結された。」
IDは黒神千春さんが搭乗していた専用機とされている、黒神さんが何故ISに乗らずにIDに拘ったのかはわからない。もしかしたらテストパイロットとしてだったかもしてないし、それ以外の意味合いがあったのかも知れない。そもそもIDが造られた理由がわからない。
さらに言ってしまえばIDは全て破壊されており、稼動データすら残されていない。唯一残されているとしたらそれは映像記録のみだろう。だからどの企業もIDを造り出す事が出来ない、ISのコアのようなブラックボックスへと変わってしまった。ISもIDも篠ノ之博士しか造り出すことができないものになってしまった。
「やっぱり安全はあったほうがいいよね、絶対防御がないのはさすがに死んじゃうかもしれないから。」
絶対防御はISにおいて必要不可欠なものだ、これはシールドバリアーというものが破壊されてしまい操縦者本人に攻撃が通ってしまうことがあっても全て守ってくれるものだ。これが無ければISは使用されることすら出来ないんだろうな。
コンコン
扉がノックされた、誰だろう?この時間はパーティーで誰も居なかったはずだけど……ゆっくりと扉を開ける。一体誰が来たのだろうか?
「ナツキ、何でここに居るの?」
そこに居たのはフラガさんだった、おかしいな彼女はいまパーティーの主役でこの場に居ないはずなんだけど。
「いや勉強をしてたから……どうしたの?」
「パーティーに行ったらお前の姿が無かった、だから呼びにきた。」
「え?別に呼ばなくてもよかったのに。」
「個人的な意見だが、お前はあの馬鹿と対になる。あいつが何を考えているか知らないが、少なくともお前が居ればあいつは下手に動けないだろ?だから来てほしい。」
何かあったのかな?蓮に限ってそんな事はないと思いたいけど……フラガさんがそういうのであれば一応顔を出しておいた方がいいのかもしれないな。
「わかったとりあえず僕も参加しておくよ。」
僕はフラガさんのあとをついて食堂へと移動した。
「フラガさん何処行ってたの?」
「彼を呼んできた、ここに居なかったからな。」
「でも急に主役が居なくなるのは困るよ?」
「わかった。」
何も言わずに僕を呼びに来たのか……せめて一言置いてからにしないと人を不安にさせるからやめたほうが良いよ。
「あれ?お前部屋で勉強してるんじゃなかったのか?」
僕の存在に気がついた蓮が近づいてくる、手には缶飲料を持っておりこのパーティーを楽しんでいるように見えた。でも何故かハブられているようにも見えた、よく周りを見回すとある程度グループに分かれてこのパーティーを楽しみつつ主役のフラガさんと話をするという形になっているようだ。
「蓮……もしかして話す人居なかったの?」
「いや?普通に話とかはするけど、そこまで話をすることも無かったって事だ。」
「そうなんだ、それにしても彼女人気者だね~周りに人が居ないときはそんなに見ないよね。」
今でも彼女はクラスメイトに囲まれて和気あいあいとしている、そう言えば―――
「なんかフラガさんとあったの?あの馬鹿とか言われてたけど。」
「ちょっとあったな、そこまで問題じゃないことだけどな。」
ならいいや、もしも蓮が彼女に何かしらしてしまったらきっと彼も研究所送りにされてしまうかも知れないのだから。あのあと噂程度にしか聞いていないが他の男性操縦者のIS適正はFと最低ランクだったらしい、FというのはISを動かすことは出来るが最低限の動きしか出来ない、そもそもISランクがFだった時点で専用機などがもらえるはずもない。僕と蓮はIS適正がA・Cと高い方になっている、噂ではSがあるらしいのだがそんな人物はあの織斑先生しか居ないだろう。
「とりあえずこのパーティーを楽しもうぜ?」
「そうだね、一旦勉強のことは忘れることにするよ。」
そうして僕は彼につられてこのパーティーを楽しみながらフラガさんを筆頭とした女子たちと和気あいあいと話をしたのは言うまでも無いだろう。
「ふぅ……まったく面倒な書類を送りつけてこないでほしいよ。」
「全くだ。この学園に居た男性操縦者を勝手に誘拐したかと思えば、何の成果も得られなかったから別の者を送れなどと……この学園はモルモットを育成しているのではない。」
この学園を出て行った男性操縦者は全員研究所送りとなり、残った男性は僕達のクラスだけとなった。こんなことは初年度からおきて大丈夫なのかといわれたら大丈夫ではない。だがことは既に後の祭り状態であることには変わりなかった。長年このIS学園で教師をしている千冬さんでもこの事態には頭を抱えていた、全く余計なことをしてくれたものだね。
「これから先IS学園に影響が及ばなければいいのですが……」
「そうだな、今はそれを願うしかないだろう。」
セシリアと箒もこの事態を深刻に受け止めている。今この職員室は重苦しいムードに包まれてしまっている、この空気をなんとか換えようと鈴がしているけれど今までにない雰囲気なのか言葉としてうまく言い表せない様子だった。
「ともかくこの現状は早急に対処せねばならん、更識姉妹と山田君は―――」
千冬さんの話を遮るように一通のメールが届く、誰からかと宛先を確認してみた。だけど宛先名は文字化けしており確認することが出来なかった。肝心のメール内容はこのようなものであった。
『IS蟄ヲ蝨偵↓荳画ゥ溘?驥崎」?y蝙紀VS縺悟髄縺九▲縺ヲ縺?k縲
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縺ゅ>縺、縺ョ蜉帙′蠢?ヲ√↓縺ェ繧九°繧ゅ@繧後↑縺?°繧峨↑縲
鮟堤・槫鴻譏・』
全く何を伝えたいのか僕達には理解が出来なかった、そのあとラウラがなんとか解析した結果わかったのは下記の通りだった。
IS学園に三機??重????型IVSが向かって?????
事が起こる前に??般生徒を避難させておく????がある?
専用機持ちが????からと????て油断してはならな???
彼女たちにもこのことを伝えてほしい、また織斑??夏を呼び出せ??
あいつの力が????になるかもしれな????らな?
黒神千春