インフィニット・ストラトス 最強と天才の幼馴染 番外編 作:灰崎 快人
異例の事態
某日今日も今日とてISの訓練を行う。
「ビットの動きがかなりよくなっていたな、あとは個別で動かせればいいんだがな……」
「そうですわね、やっぱり私自身が動きながらのビットの誘導は難しいですわね。わたくしがもう少し技術を深めれればいいんですけど……」
「システムを組み込んでみるのもいいと思うけどな、ただそのシステムも開発されていないんだがな。」
ビットの個別行動は正直言って難しい、機体を動かしながら空間把握能力や相手に有効な攻撃方法としてどの場に配置すれば良いのか、これ全てを考えなければいけないのだ難しくてもおかしくない。ビットに自動追尾機能などがあれば簡単になるのだが、そういったシステムは完成されていない。
「俺が創れればいいんだが、そこまでの力は無いからな。」
「わたくしの力でなんとかして見せますわ、システムなどに依存せず自身の力で。」
「頑張れよ、いつの日かセシリアが代表として活躍している姿が見たいからな。」
そうして会話を終えたあとセシリアは一足先にアリーナを後にした、俺は未だにこの力を磨かなければならない。ラウラの一件でそう感じてしまった、俺はまだIDのシステムを利用しているだけに過ぎない。対VTシステムそして零落黒月、この二つの力を利用せず自身の力だけで相手を倒す。これが出来れば苦労はしないんだろうけどな。
「何をしている、もう時刻だぞ?アリーナを閉めるぞ。」
振り返るとそこには千冬の姿があった、どうしてここにいるのかわかったのか知らないが何かあるんだろう。
「もうそんな時間か、集中しすぎていた見たいだな。悪かった。」
「珍しく集中していたみたいだな、何かあったのか?」
「いや、特にない。しいて言うのであればおれ自身の不甲斐なさかな……」
そう言いながらIDを解除しようとする。すると突然機体から煙が広がる、これは不味いと思った俺は瞬時に千冬から距離を取る。
「千春!」
「来るな!おそらくこれはまず―――」
俺の言葉は続かなかった。機体が爆発してしまったからだ、俺の意識はゆっくりと墜ちていき最後に見た景色は……千冬がこちらに向かっているとこであった。
「千春!」
私は今まで以上に焦っているだろう、目の前で彼が爆破に巻き込まれているのだ誰でも焦るだろう。
「しっかりしろ!ちは……る?」
そこにいたのは幼い頃の千春にそっくりであった。いや千春なんだろう。昔から接してきた私がそう思っているのだから間違いない。あの爆発がおそらく原因なのだろうが、この状態を放置しているわけにも行かない。私は千春を保健室へと連れこんだ。
「一体何が起きている……黒式はなんともなさそうだが。」
今の私には何も出来ない。この千春を戻す手段を知っているのは大体元凶だろう、そう思い私は千春の所持している端末から束のアドレスを探し出し、コンタクトを試みる。
「こんな時期に連絡来るなんて珍しいな~どうしたんだろう?」
何があったのかわからないけど、とりあえず私はくろちーからの応答を許可する。
「もしもし~くろちーどうしたの?」
「私だ束。」
あれ?くろちーからの電話だよね?なんでちーちゃんの声が聞こえるのかな?もしかして緊急事態?でも黒式には問題が起きてないし……
「ちーちゃんどうしたの?」
「あぁ大問題が起きた、モニター表示にするからこの悲惨な現状を見てほしい。」
そうしてモニターに映像が表示される、保健室かな?色々と映し出されているなかベッドで寝ている人影が見える。ちーちゃんはそこにゆっくりと近づいていく、もしかしてこの人が問題の人かな?
「ちーちゃんもう少し近づけて~」
「わかった。」
そうして横たわっている人の顔が見えてくる、誰かと思ったらくろちーだったけど妙に違和感をおぼえた。なぜなら彼の顔が幼すぎるのだ、どう見ても24歳には見えない。私は過去のデータベースからくろちーが何歳なのか調べた。結果としては14歳ほどの年齢だと判明した、つまりくろちーは謎の影響で一回りほど若返ってしまったということだ。
「千春はこの状態になったまま目を覚まさない。」
「何があったか教えてくれる?」
ちーちゃんから言われたのは『黒式』が爆発しその影響に巻き込まれて今の現状があるみたいだ、IDにはそんな機能をつけていない。つまり私の知らない機能が働いているということになる、これは一旦回収しないと……
「ちーちゃん、今からそっちに行くから。千春のことはわからないけど黒式が原因なら解明しないと。」
「こちらで手配する。」
「ならよろしく。」
さてと……正直どうしたものかな?若返りなんて完全に想定外だよ、千春を戻すには黒式を完全分解しなければわからない。それまでは千冬に千春を任せるしかないね。
「それじゃあ千冬、千春を頼んだよ。」
「任せろ、束も黒式の解明を頼んだ。今あいつを救えるのはお前しかいないのだからな。」
「わかってるよ。あともし千春の記憶が残っている、もしくは部分的に残っていたらこれを渡してあげて。」
そう言って私は千冬に黒いリングを渡す。
「これは?」
「ある程度身を守るには必要だと思ってね、つけている本人に危機が及んだら相手に対して電流が流れるようになってるよ。」
「なるほど、防衛モノかわかったあとで千春に着けておく。」
「それじゃあ頼んだよ千冬。」
「任せろ。」
束と分かれたあと私は再び保健室へと戻る、幼くなった千春は未だに目を覚まさない。今のうちにこの腕輪を装着しておくとしよう。
私は千春の身体に触れていく、いつものようなごつごつした肌ではなくうまれたばかりのようなつるつるで若々しい肌だ。私もこのときはこんな感じだったのだろうな。そう言えば高校に入るまでは私と千春と束でよくお風呂に入っていたな……どんな感じだったか一切覚えていないが。
「うっ……」
私が腕輪をつけるのと同時に、千春も意識を取り戻した。よかったその一言だ、あとは記憶を何処まで所持しているのかだ。それによって私がしなくてはいけない行動は変わってくる。
「ここは……?」
「ここは保健室だ、君は気を失って倒れていたんだ。」
「そうなんですね。それで貴女は?」
どうやら私のことは覚えていないみたいだった、いや一回りも違うのだから見た目でわからないのかもしれないな。
「私はこの学園の教師だ、それと名乗るのならば君の方から名乗るべきではないかな?」
「そうでした。俺――自分は黒神千春って言います。中学二年生です。」
「そうか、私の名は織斑だ。」
「織斑……もしかして千冬の親戚ですか?」
なるほど、どうやら14歳までの記憶はあるみたいだな。
「まあそんなところだ、それで?君は何故学園で倒れていたんだ?」
「その前に聞きたいことが、ここはなんと言う名前の学園なんですか?」
「IS学園だ。」
「IS学園……聞いたことないですね。」
そう言えば束がISを開発したのは17歳だったな、それならばISと言うものが開発されたこと自体知らないだろう。
「ふむ……どうやら記憶喪失みたいだな、だが侵入者をここから帰すわけにも行かない。すまないがしばらくはこの場にいてもらうぞ。」
「そんな!俺まだ―――」
「私のほうから学校と家族には連絡しておく、安心してこの学園で過ごすといい。」
かなり横暴だと思うがこれも彼を守る為、仕方のないことだそう自分に言い聞かせる。いつまでもこの状況が続くかわからない、さらに言ってしまえばいつ千春が若返ってしまったということがばれてもおかしくない。
「あのー」
「なんだ?」
「この腕輪はなんですか?」
「ああ、万が一お前に何か起きたときの対策ものだ。防衛道具だと思えばいい。」
「そうですか……」
さてと、問題は彼を何処で生活させるかだ。私の部屋でというわけにも行かない。学園内で使用していない部屋などがあっただろうか?いやたしかあったはずだ。それを改良して部屋として使用することにしよう。
「とにかく今日はここで寝ていろ、暇なときにはこの端末で遊ぶといい。」
私は密かに学園内で流行っている。
「わかりました……」
「それでは明日、また会おう。」
そうして私は保健室を後にして部屋の確保を行ったあと、自身の部屋へと戻っていった。途中保健室の前を横切ると、ゲーム音が聞こえてきた。まあ明日の朝早くにはここを立ち去ってもらい用意した部屋へと移動してもらうがな。
ISVS『インフィニット・ストラトス、バーサス・ストライク』
ガン○ムゲームと同じようなものです。
専用機である白式、紅椿、ブルー・ティアーズ、甲龍、ラファール・リヴァイヴ・カスタムII、シュヴァルツェア・レーゲン、ミステリアス・レイディ、打鉄弐式などの専用機から打鉄、ラファール・リヴァイヴなどが登録されている。
隠し要素として黒式、暮桜の機体データ。搭乗者として黒神千春、織斑千冬のデータが入っている。(上記の専用機持ちのキャラデータも入っている、乗せ変え可能。)