チートたちの妖精國物語   作:にゃはっふー

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ウォズ「この本によれば、逢魔時王の力を手に入れた藤丸立香は、自分の世界は救われない事に絶望するものの、もう一人の自分の世界なら救えると知り、その為に準備をして行動に移る。すでにいくつもの異聞帯を犠牲にしている為、全て、と言う訳では無いが、彼は妖精國の異聞帯を救う為に動く。例えそれが正しくなくとも」

銀ちゃん「テメエが言ってんじゃねえよ元凶ッ」

リムル「さすがに酷い話だな」

メリュジーヌ「私がどうにかしないと」

オーマ藤丸「えっ?」


第8話・終わり良ければ全て良しでしょ

 奈落の虫との戦いに目を覚ましたカルデアは、オーマジオウと協力して戦う。だがもうすでに奈落の虫の敗北は決まっていた。

 

「なんなんだ……」

 

 外から迫る、スーパーロボットたちが空間を破壊して奈落の虫にダメージを与える。

 

「なんなんだよ……!!」

 

 中から無限の力を持つ、様々な存在が中を壊して出口を作る。

 

 無限を司る龍神や勇者の盾を持つ者を初めとした、人々が知り得る限りの超常の存在が集まった。

 

「なんなんだよ、お前たちはッ!!」

 

【通りすがりのお節介焼きだ、覚えておけ】

 

 奈落の虫はすでに消滅領域になった時、終焉の刻は告げられた。

 

 多くの転生者、それに協力する者達は飛び上がる。銀さんも両さんもヅラも飛び上がる。

 

【逢魔時王必殺撃ッ!!】

 

『オールチートターイムブレイク!!』

 

 突き刺さる一撃にオベロン・ヴォーティガーンはついに倒され、カルデアは崩落から脱出する。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

【いま思うに、スーパーロボット時空に行ったのは間違えて無かったのかな?】

 

「そんな事はありません、我が魔王」

 

 側に仕えるウォズにブリテンに飛ぶスーパーロボット達に疑問に思うオーマジオウ。彼らの様子に藤丸達、藤丸は複雑そうにこちらを見る。

 

【もし俺に力が無かったから、必死になれば、ジャンヌ達と友達には成れてたのかな】

 

「オーマさん……」

 

【私と君は違う存在だ、私が歩んだ世界と君の世界は違うものだろう。もしかすればこの力があればと思う時があるかもしれないが、私は失敗した。君はそのまま、仲間を信じて先に進め】

 

「……はい」

 

「オーマジオウさんっ!!」

 

 

『先輩っ!!』

 

『皆さんがなにを言おうが、事実、先輩には世界を救う力があって、それを使わなくても』

 

『私は先輩を信じます』

 

『だからあなたも』

 

『私達を信じてください』

 

 

 幻聴が久々に聞こえた。ここ最近は仲間集めや資金集めで聞こえなかった、かつて存在した声が。

 

 オーマジオウは静かに振り返り、満面の笑みのマシュ・キリエライトを見る。

 

「あの、ハベトロットさんを助けていただき、ありがとうございます」

 

【………帰るぞ。ウォズ】

 

「分かりました。我が魔王」

 

 そう言って空に浮かぶオーマジオウとウォズ。そしてカルデアに向かって宣言する。

 

【カルデアよ。今回はたまたま、介入する者がいた為、このような結果になったがたまたまだ。次も助けが来たり、物語を破壊しようとする者が現れる可能性は無いかもしれない。それは誰にも分からないが、私はこれ以上、この世界には介入しない】

 

 目の前でマシュが死んだこの異聞帯以外、介入する勇気は無い。ホームズ達にはすでに伝えた言葉を口にして、オーマジオウ達、転生者同盟はこうして去って行く。

 

 複雑な心境ではあるが、それでもまだマシな結果になったことを苦笑しながら、藤丸とマシュ、アルトリアは彼らに手を振った。

 

 お礼は言わず、だけど非難もせず。彼らの退去を苦笑しながら見送るのである。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 空飛ぶ妖精郷ラピュタは今日も次元に浮かび彷徨う。

 

「女王陛下、本日の議題です」

 

「ありがとうございます」

 

 妖精女王コーラルはそう言って書類整理に精を出す。なし崩しにこの席に座ったが、いまでは様になり、日々反省した者とそうでない者の扱いに頭を痛める。

 

 この城の動力は城に住む妖精達全員の力で浮かんでいる。その為に人間ほどに力が弱まった妖精がいるのだが、おバカな妖精はおバカのまま。

 

 牙の氏族、族長であるバーゲストによる粛清や調教など、いまだ後を絶たないが、それをする機材などある為に、困る事は無いだろう。

 

「女王陛下、ムリアン財務大臣が今月の財政について意見を求めてます」

 

「ふう、分かりました騎士バーゲスト。鏡の氏族、族長である騎士ガレスと、人間騎士パーシヴァルと共に会議の準備を」

 

「はっ」

 

 こうして妖精郷として空に浮かび、今日も今日とて賑やかであった。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「マイク、このカフェオレってのを一杯」

 

「おうとも。って言っても、ウチは宿屋なんだけどなあ」

 

 そう言いながら食堂に集まる妖精や人間の為に料理を振る舞う。曰くマイクの所は絶品との事。

 

「みんな前のように力が使えないから、自分で考えて工夫すればいいのに。俺は頑張るぞ、またウチに天使が舞い降りる事を祈ってな」

 

 笑顔で今日もマイクは働いた。その内、弟子になる妖精や人間を雇うよ。

 

 今日も元気に、彼らは働いた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 とある世界でRX、転生者南光太はため息をつく。

 

「これではオーマの事は言えないな」

 

「どうしましたか光太」

 

「いや、何でもないよモルガン」

 

「そうですか」

 

 微笑むモルガンはエプロンを着こみ、この世界の衣類を着て、家事をしていた。光太の家に転がり込んだ妖精達の面倒を見ながら、時計を見る光太。

 

「そろそろスピネルが帰ってくる頃か」

 

「あの子だけそのまま名乗れないのは悔しいのですが、学校は楽しそうで何よりです」

 

 モルガンはそう言って、ソファに座る光太の隣に座り寄り添う。光太は苦笑してモルガンと共に時間を過ごす。

 

「またいちゃいちゃしてる………」

 

「スピネルお帰りなさい」

 

「お帰りスピネル」

 

「ただいま帰りまちた。お父ちゃま、お母ちゃま」

 

 ランドセルをちゃんと置き、人間社会の勉強をするスピネル。全て思い出した、モルガンの愛を、トネリコへの感謝を。

 

 だから大人しく愛されようと頑張る娘に、二人は微笑んだ。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 いつの間にか賑やかになった場所で、オーマジオウはため息をつき、今後の事を考える。

 

 自分のしたい事はしてしまったが、それが終わりでは無い。報酬として異次元、異空間への行き来のデータの提供や、単純なお金のやり取り。自分の力を借りたいと言う世界への支援など、やる事はたくさんだ。

 

 リムル達から色々教えてもらいながら、発狂しつつこなすオーマジオウ。今日も帰りが遅くなる。

 

「メリュジーヌに会いたい」

 

「なんなら妾を作られては我が魔王?」

 

「メリュジーヌからお前の言葉は半分受け流せって言われてるから」

 

 そうした仕事をしている時、部屋に入ってくるふさふさした者がいる。

 

「ケルヌンノス、どうした?」

 

 手振りで何が起きたか説明するケルヌンノス。妖精郷からのお祈りがちゃんと届いているから、何かしたいと言う。

 

「それはいいだろう、まだ許すなよケルヌンノス」

 

 そんな話をしながら、そろそろメリュジーヌが来て甘やかしてくれる時間だとホッとするおじいちゃん。お茶を飲み、一息つくのであった。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 メリュジーヌの二人っきりになるオーマジオウ。彼女の膝に顔を置き、優しく微笑む彼女の側で話をする。

 

「アルトリア・キャスターはあの後はどうしたの?」

 

「ハベトロットと共にカルデアらしいよ。召喚で正規世界のモルガンや妖精騎士を呼んだらしい」

 

「私もいるの?」

 

「だろうな」

 

「言っておくけど、どっちがマシかなんてわからないからね」

 

「………」

 

 そう言われても考える。この結果は幸せなのか、正しいのか分からない。だけどしたのだから責任を取らなければいけない。

 

 そう思っているとキスをしてくるメリュジーヌ。

 

「私は今は幸せだよオーマジオウ。だからもういいの、分かった?」

 

「………ああ、分かったよメリュジーヌ」

 

 そう話しながらひと時を楽しむ。今後彼らは動く事があるか分からないが、無理矢理ハッピーエンドなのは確実だ。

 

 彼らの存在を許すか許さないか、それは誰にも決められないだろう。

 

「子供はサッカーチーム作りたいな」

 

「待って誰からそんな事を聞いたの」

 

「銀時」

 

「………ああ今度は世界を滅ぼそうかな?」

 

「ダメ、私を愛しなさい、オーマジオウ」

 

 そんな日々を過ごすのであった。




カルデア一行

今回の件はなかなか考える事が多いと思い、色々悩む者が続出した。けど乗り越える。

妖精騎士やモルガンなどを召喚するのは当たり前であり、どっちが良いかなんて考えないようにしているよ。

アルトリア・キャスターはガレスに言われて同行する事にした。ハベトロットもその一人。


アルトリア・キャスター

最初はマシュがいるから諦めようとして、ノクナレア達の面倒を見ようとしたが、ガレスや少女になって記憶などないノクナレアに悟られて、藤丸を追う。

花嫁修行中、オーマ藤丸の件があるから、マシュじゃなくても良いと期待する。


ハベトロット

着いて来た妖精。モルガンことトネリコが召喚されてお互い喜び合う。

刃王剣十聖刃の影響で聖剣を使える。宝具でブラックバレルのような砲撃や、10本の聖剣の力を使ったり、クロスハベトロットに変身できる。モルガンはどうしてこうなったか藤丸達を問いただす。


コーラル

小さな世界を漂う世界で女王にされた。慕われているが面倒事を押し付けられている。真面目な為に、仕事を一生懸命にしている。


ガレス

救世主である予言の子の第一従者。妖精郷に残り、妖精達と人間の共存の為に働く。基本、王の氏族と共にノクナレアのお世話しつつ、パーシヴァルと共に働く。最近はパーシヴァルと出かけたりしてる。


パーシヴァル

姉が幸せならそれでいいと見送り、人間代表として妖精郷に残る。ガレスの想いに気づいていない。

バーゲスト

色々あって、騎士団隊長として牙の氏族を纏めている。ムリアンには翅の氏族の件で謝罪したりと色々忙しい。

最近結婚式を上げて、子供ができそう。


ムリアン

オベロンに殺されるはずが、転生者同盟に警戒してた為に無視された。牙の氏族を虐殺した罪があるが、生き残った者達が許した為に無罪になる。資金の流通がある妖精郷でお金の管理をしたり、知識を妖精や人間に教えている。


スプリガン

破産した


空に漂う妖精郷

小さな世界(閻魔亭などの世界)扱いで漂う城。浮かぶ為に妖精達が力を出し合っている為、ほとんどの住人は人間並みに力が弱くなる。

人間も住んでいて、城に残された繁殖行為を知り、今後これで増えるようである。最近コーラルへの縁談が後を絶たない。

ちなみに最近のブームは妖精國ブリテン時代を取り扱った恋愛本。異邦の魔術師、予言の子、盾の少女、王の族長などの話で盛り上がる。


モルガン・ル・フェことトネリコ

転生者RXこと南光太の元に転がり込んだ。仲が良く恋人同士のように過ごしていて、モルガンは夫と呼んでいる。娘のスピネルも健やかに育ちながら見守る。

ハベトロットに挨拶した時、運悪くクロスハベトロットに変身したために一度倒れる。最近スピネルが友達と共に、ジュエルシードなる物を集めている為に、オーマに連絡するか悩む。

バーヴァン・シーことスピネル

若返った事もあり、小学校から人間を学んでる。嫌々ながらも楽しんでいる為に、誰もなにも言わないがこの歳で美容を気にするのはどうだろうか?

すずかとはなぜか気が合い、アリサから妬まれる事が少しある。頭の中に声が聞こえて向かってみると、魔法と出会う事になる。なのはと共にジュエルシードを集めながら、何かやばかったらオーマに連絡しようとしてる。時々小さなケルヌンノスを連れて歩く。


オーマジオウ/藤丸立香

最近はメリュジーヌのおかげで落ち着き、リムル達に相談したりしてる。

今後、人から要請されたりしない限り、資金提供などに留めておくつもり。実はダ・ヴィンチちゃんと連絡を取って、支援活動してるのはメリュジーヌ達など一部しか知らない。呼符って1000枚送っちゃだめみたい。

本気かどうか知らないがメリュジーヌの誘いが多くて悩む。

メリュジーヌ

パーシヴァルと別れた後、オーマジオウの妻として色々サポートする。夢はサッカーチームを作る事。


本編はここで完結ですが、外伝、オマケなので他の異聞帯などの話も乗せようと思います。所々飛ばしたり(冬木とか飛ばしてジャンヌオルタとこからスタート)、纏めて1話に収めたりする程度ですがやろうと思います。

ではここでお読みいただき、ありがとうございます。


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