ゴールドシップの理想の三角関係   作:カランコエ(Kalanchoe)

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マックイーンと秋の天皇賞への出走を巡って大喧嘩する話
ゴルシ蚊帳の外だけど許して

ヤマニンゼファー号がウマ娘化ということで、その前に急いで書き上げました
ヤマニンゼファー、すまない
本来は君の勝ち鞍なんだけど、オリジナル展開ということで許してくれ


貴顕の雪辱を果たすべく

「マックイーン、その脚で出走は無理だ。秋の天皇賞は諦めよう。」

「申し訳ありません、トレーナーさん。私のことを思っての発言なのは重々承知ですが、私は秋の天皇賞に必ずや出走致します。」

 

トレーナーは目を閉じて、シワの寄った眉間を人差し指で押さえる。『眼鏡を付けていた頃の名残だ。』とかなんとか言ってたけど、疲れている時や呆れている時にやる癖だ。

アタシに苦言を呈しながらやることは今まで何度もあったけど、マックイーンと向かい合いながらやるのは初めて見た。

 

一方で、マックイーンは先程から澄ました顔で椅子に腰掛け、トレーナーを見上げている。

涼しげな表情と、腫れている左脚に付けられたサポーターのチグハグさが強烈な違和感を放っている。

 

「ライスとの再戦、そして、降着になった一昨年の雪辱戦として走りたい気持ちは分かる。だけど、その脚で走るのは君のトレーナーとして絶対に許可出来ない。」

 

今までに見たことが無いくらい険しい顔のトレーナーが今までに聞いたことが無いくるい固い声で告げる。

 

「そこまで分かっていらっしゃるのなら、私のわがままに付き合ってはくださいませんか?」

 

凛としたケガなどまるで感じさせない声でマックイーンが答える。繫靭帯炎なんていう引退級のケガを負っているとは思えない言い様だ。

 

「……天皇賞は次があるじゃないか。次の天皇賞で勝てばいい。こんなところで人生を棒に振るな。」

 

悲痛な声が空虚に響く。

言っている本人ですら、そんな定型文で説得出来ると思っていないからだろう。

 

わずかな沈黙の後、マックイーンが温かみすら感じる優しい声音で話し始める。

 

「トレーナーさん、繫靭帯炎を発症してからGⅠのレースで勝利を収めたウマ娘は過去に何人いらっしゃいますか?」

 

トレーナーは答えない。

 

それを気にも留めずマックイーンは続ける。

 

「私が知る限りでは、繫靭帯炎を発症してからGⅠを勝利した方はオグリさんくらいです。彼女はレース人生3年目での発症でしたが、私は今5年目です。」

 

繫靭帯炎を発症したウマ娘ならかなりの数が居るだろうが、そこから復帰してGⅠを勝利したウマ娘はアタシもオグリくらいしか知らない。

だからこそ、トレーナーは何も言わないんだろう。それくらい治して復帰が難しいことを知っているから。マックイーンに今年の秋の天皇賞を諦めさせたいから。

 

「繫靭帯炎の治療にはおよそ半年から一年程度必要だと聞いています。情けない話ですが、私は休養を挟んだ6年目の天皇賞に勝つ自信がありません。」

 

当たり前の話だ。半年以上の長期休養を挟むだけでも致命的なハンデなのに、大抵のウマ娘が本格化を終えている6年目で勝つ自信なんてある方がおかしい。

 

「だから、ケガを押して走ると?」

「ええ。来年よりも今年の方が勝算があると思います。」

 

トレーナーがまた眉間を人差し指で押さえてる。アタシも同じ気持ちだ。勝算のありなしじゃねぇんだよ。

 

アタシたち二人の様子を見ながらも、マックイーンは続ける。

 

「それに私の心が、魂が、秋の天皇賞を走れと叫んでいるのです。まるで無念を晴らせと言わんばかりに。」

 

ついに感情論まで持ち出して来たわ、このバカ。理屈をこねるんなら論破する気でいたけど、感情で来られるとどうやって説得すればいいかアタシには皆目検討もつかねぇ。

 

「トレーナーさん、私にこの天皇賞を走らせてくださいまし。そのためなら、私はメジロの名を捨てて、残りの人生全てを貴方に差し上げても構いませんわ。」

 

とんでもない発言が飛び出す。もしここにゴシップ記者が居れば、泡吹いて宙返りしてワンって鳴きそうなレベルの爆弾発言だ。

マックイーンの熱のこもった口調に反して、一瞬空気が凍ったのは気のせいではないだろう。

 

「……それは、一生、君の脚代わりになれって意味か?」

 

対するトレーナーの声音は氷のように冷ややかだ。

毒の吐き方もマックイーンに刺さるように言葉を選んでるのだろう。

能面のような青白い顔のトレーナーに、マックイーンはあくまで冷静に返す。

 

「いいえ。プロポーズです。」

 

おい。

 

「この秋の天皇賞を最後に私メジロマックイーンはレースから引退し、貴方の生涯のパートナーになります。そのために…」

 

一呼吸入れ、力強く啖呵(たんか)を切る。

 

「絶対に、無事に、勝って参ります。」

 

惚れ惚れするほどに格好(かっこ)いい勝利宣言だ。仮にレース場でこんなパフォーマンスをやれば、100人中99人は勝利を確信するほどの匂い立つ絶対強者の風格が今のマックイーンにはある。

だが、マックイーンの目の前に居るのは、それに異を唱えられる唯一の人間だ。

 

「……マックイーン。君が無理にでも天皇賞に出るつもりなら、俺はトレーナーを辞める。」

 

無表情で平坦な声だが、言葉の端々から抑えきれない怒りが(にじ)んでいる。

 

……アタシのことはまるで考えてないな。

普段の柔和で落ち着いたトレーナーなら、もう一人の担当であるアタシのことを考えて『辞める』なんて言わないだろうが、今はマックイーンを止めることしか頭の中に無さそうだ。

 

「いくら君でもトレーナーが居なければ出走条件を満たせ「あら、天皇賞までに辞表が受理されるとお思いで?」

 

トレーナーの話を(さえぎ)って、笑いを含んだマックイーンの声が響く。

 

「私の一声で秋川理事長を出張に駆り出すなんてことも出来ます。辞表の受理を遅らせるなんて朝飯前ですわ。」

 

それを聞いてトレーナーはマックイーンを睨み付けながら何度か口を開閉した後、

「勝手にしろ。」

とだけ言い残して、乱暴にトレーナー室の扉を開け、力任せに扉を閉めながら行ってしまった。

 

トレーナーが出て行くと、一気にトレーナー室内の緊張感が(ゆる)む。

 

さっきまで涼しげな表情だったマックイーンの顔からゆっくりと血の気が引いていき、耳が折られ、唇が震えている。

 

「マックイーン……」

「今は、何も言わないでくださいまし。」

 

あまりにも弱々しいその姿に思わず近寄ると、マックイーンは座ったまま(すが)り付くようにアタシのことを抱き締め、胸に顔を埋めてきた。

 

「私だって、これが子供のわがままだということは分かっています。」

 

胸元に熱が広がっていく。ゆっくりと腕を動かし、割れ物に触る時より繊細に、その背中に腕を回す。

 

「このまま本調子でないまま、ケガが悪化するかもしれない状態で出走することが、トレーナーさんやお婆様、ひいては一緒に出走するウマ娘達全員の想いを踏みにじる行為だと頭では理解しています。」

 

震える声でマックイーンは独白する。

 

「それでも…!」

 

力強く否定し……フッと燃え尽きたように抱いている肩から力が抜け、震え始める。

 

「……トレーナーさんは今頃辞表を提出して、お婆様に直談判していることでしょう。既に学園にもメジロ家にも手は回してありますから何も問題ありません。念のため、自殺など図らないようにボディーガードも伏せてあります。ただ……」

 

マックイーンが口ごもる。

 

「ただ……彼とは、今まで一度だって、喧嘩したことがありませんでした……この程度の喧嘩で、私達の関係が崩れるとは思っていません。それでも……」

 

嗚咽(おえつ)で言葉が途切れる。

 

「それでももし、見限られてしまったら、嫌われてしまったら、一体どうしましょう……」

 

ポツリと漏れた虚ろな声が、やけに大きくトレーナー室に木霊(こだま)した。

 

 

 


 

 

 

翌日

 

「ーーー今日のトレーニングメニューは以上だ。質問はあるか?」

「いえ、問題ありませんわ。」

「……。」

 

二人はまるで何事もなかったかのように振る舞っている。普段と違う点は四つ。

 

まず一つ目、アタシがどうしていいか分からなくてオロオロしていること。

傍目(はため)からはトレーナーの話を聞き流しながら、ルービックキューブやってるようにしか見えないだろうけど、トレーニング内容は全部聞いて覚えてるし、どうやったら面白くなるかも既に考えてある。

 

昨日大喧嘩してた二人が仲直りもなく、私が見てないところで仲直りしたのかもしれないが…いつも通りのやり取りしてたらアタシじゃなくても戸惑うはずだ。

 

「マックイーン、脚に違和感を覚えたら無理せずにすぐ言ってくれ。」

「はい。では、ストレッチから始めますわ。」

 

二つ目、マックイーンの繫靭帯炎に二人共注意を払っている。マックイーンのトレーニング内容も水泳や上半身のトレーニングがメインで、走る(たぐ)いのものは極力避けられている。

 

「ふわ…」

 

三つ目、トレーナーが噛み殺せない欠伸(あくび)を一つ。普段は欠伸どころか咳一つしない男なのに。よく見ると目の下のクマを化粧で隠している。当然かもしれないが、昨日は眠れなかったらしい。

 

そして四つ目、それを心配そうに見ているけど、何も言わないマックイーン。普段なら駆け寄って、心配そうに小言をかけてもおかしくない。いつも通りに振る舞ってはいるけど、内心思うところがあるんだろう。

 

結局何も言わずに行ってしまったマックイーンの背中を見送ったトレーナーが苦笑いしながら、こちらに向かって来る。

 

「そんなに気になるか?」

「そりゃあ気になるだろ。昨日あれだけ大喧嘩しておいて、いつも通りなんて。」

 

トレーナーの苦笑いが深くなる。

 

「俺もどうしていいか分からないんだ。メジロのお婆様にも秋川理事長にも直談判しに行ったんだが『先にマックイーンを説得しろ』って一蹴されてしまって。よくよく話を聞けば、俺より先にマックイーンが話をつけてたみたいだし、アイツの方が一枚上手だったって訳だ。」

 

苦笑いを崩して、笑い顔になって続ける。

 

「マックイーンの説得なんて無理だ。長年の付き合いだから分かる。なら、俺に出来ることは全力でマックイーンの走りをサポートすることだけだ。」

 

不意に笑っている顔から愉快そうな雰囲気だけが消える。

 

「まあ、俺も思うところはあるから、秋天が終わったら納得いくまで説教でもしようと思ってるけどな。」

 

張り付けたような笑い顔のまま、いつもより数段低い感情を感じさせない声に悪寒が走る。

ドロップキックかましてもトレーニングすっぽかしてもキレない奴のブチギレが、こんなに怖いとは流石のゴルシちゃんも知らなかった。というか知りたくなかった。

 

「だから、お前は気にしなくていいよ。いつも通り思うがままにやれ。ゴルシにはそれが一番似合ってる。」

 

さっきの極寒の声とは似ても似つかない柔らかい声がする。顔も柔らかい笑顔になっている。その声と顔に「お前も早くトレーニングに行ってこい。」と背中を押されながら、こいつを怒らせるのは絶対にやめようと思った。

 

 

 


 

 

 

『さあ、やって参りました!天皇賞、秋!』

 

ゲートに入りながら、心の中で一心同体を誓ったパートナーへと語りかけます。

私のわがままに付き合わせてしまって"ごめんなさい"。そして、私のわがままに付き合ってくださって"ありがとうございます"。

 

今日の仕上がりは完璧です。脚に多少の違和感はありますが、痛みはほとんど感じません。私自身でさえ繫靭帯炎などと感じさせないほどの素晴らしい調整です。

私一人では、ここに立つことすら出来なかったでしょう。私のトレーナーが貴方でなければ、これほどまでの完璧な仕上がりにはならなかったでしょう。

 

貴方だからこそ、私はここまで成長出来ました。

貴方だからこそ、努力を重ねてここまで参りました。

貴方だからこそ、わがままを言うことが出来ました。

貴方だからこそ、我が身命を賭して貴方に秋の盾を。

 

今日だけは、私は『メジロのウマ娘』や『ターフの名優』ではなく『貴方の愛バ』として、

 

「必ず勝ってみせますわ。」

 

最後に想いを言葉にして、ガタンと音を立てるゲートから飛び出した。

 

 

 


 

 

 

『メジロマックイーン、今ゴールイン!!』

 

ゴール板を踏み越え、ようやく周囲に音が戻ってきました。観客席へ手を振りながら、横目で確定板を(うかが)うと一昨年とは違い、確かに私の番号が一着と表示されています。

 

ホッと一息ついた瞬間、

 

 

 

左脚を爆発したような痛みが襲い、

 

 

 

フッと視界が暗転し、

 

 

 

気付いた時には顔に芝が当たっていました。

 

訳の分からない恐怖を味わうのと、一瞬意識を失って倒れたのだと気付いたのはほぼ同時でした。

 

痛みによって薄れゆく意識を懸命に(つな)ぎ止め、明滅する視界の中、この恐怖を(やわ)らげてくれる人、今会いたい人、たった一人を探します。

 

助けを求めて走り去って行くライスさん。

 

今まで見たことが無いほど焦った顔で駆け寄って来るイクノさん。

 

そして……

 

必死の形相(ぎょうそう)で柵を乗り越え、こちらへ向かって一直線に走って来る青い顔のトレーナーさん。

 

彼を確認した途端に目蓋(まぶた)が重くなってきてーーー

 

 

 

ーーー何も分からなくなりました。

 

 

 


 

 

 

周りの注目を集めながら、アタシたちは入場する。

 

「ーーー故に、今回の件はトレーナーである私の責任であり……」

 

こちらを認識したトレーナーが驚愕の表情で絶句する。

 

視線、会場のざわめき、カメラのシャッター音、ありとあらゆる物を無視し、トレーナーの居る場所までひたすら真っ直ぐに突き進む。

 

視界の端ではメジロの使用人たちが働いていて、トレーナーの横まで椅子が運ばれていく。

 

トレーナーの真横に据えられた椅子に、ここまでお姫様抱っこしてきたマックイーンを慎重に座らせる。

 

「ありがとうございます。ゴールドシップ。」

 

少しくすんだ顔色で、いつもの微笑を浮かべたマックイーンから視線を()らす。

起き上がれるようになってすぐに記者会見に乗り込むとか、流石のゴルシちゃんでも止めるべきだったかも知れねぇ。

だけど、このままトレーナー一人に責任も面倒事も全部押し付けるのが嫌なのはアタシにもよく分かる。

 

「まずは突然の乱入について謝罪致します。」

 

アタシが袖に捌けたのを確認して、マックイーンが話し始める。

 

「今回の私がゴール後倒れたという問題については、全て私の責任です。」

「マックイーン「トレーナーさんは黙っていてくださいまし。これは私が引き起こした問題です。」

 

トレーナーの方を向いて、ピシャリとマックイーンが告げる。

トレーナーが渋面を作る一方で、マックイーンは涼しげに微笑んでいる。

 

「この秋の天皇賞の出走に関して、貴方はとても否定的でした。その貴方の提言を無視して強行した私に責任があるのは当然でしょう?」

「……。」

 

トレーナーの眉間のシワが深くなる。数度口を開くが、言葉が発せられることはなかった。

それを見届けたマックイーンはトレーナーから視線を逸らし、報道陣に目を向ける。

 

「さて、私がこの記者会見に参りました理由は三つあります。一つは私に何も言わず、勝手に泥を被ろうとしたトレーナーさんに文句を言うため。」

 

(かす)かに笑い声が上がり、トレーナーがうなだれる。この二人が大の仲良しなのは周知の事実だからこそ出来る話だ。

 

「二つ目は私メジロマックイーンの引退を宣言するためです。」

 

予期されていたように何のドヨメキも起きなかった。

まぁ、あれだけ派手にデモンストレーションすれば当然かもしれないが。

 

「今回のレースの顛末(てんまつ)をご覧の皆様には既にお分かりになられていると思いますが、私の脚は限界を迎えております。」

 

これ見よがしに包帯でグルグル巻きにされた右脚へとマックイーンの視線が向く。実際には、あんなに包帯を巻く必要が無いのだが、見た目にも分かりやすく、ということらしい。

 

「先に申しました通り、この秋の天皇賞への出走に関しても、トレーナーさんに散々止められたにも関わらず、私のわがままで出走しました。ゴール後に倒れてしまい、ウイニングライブに参加出来ず、『有終の美』とはいかなかったのが心残りではありますが、これにて私のレース人生は終わりとさせて頂きます。」

 

凛とした声でマックイーンが引退を宣言し、カシャカシャとシャッター音が響く。

 

「最後になりましたが、三つ目の理由は……」

 

そこで言葉を区切るとマックイーンはトレーナーの方へと恋する乙女のような顔を向ける。

 

「トレーナーさん、私を嫁に貰ってはくれませんか?」

 

シンと会場が静まり返った。

あまりにも驚き過ぎると、人というものは身動(みじろ)ぎ一つ出来なくなるらしい。

 

その場に居る全ての観客が固唾を飲む中、

 

「断る。」

 

全員の注目を集めていた人物は即答する。

 

一瞬、呆けたような間が空いた後、ザワザワというには(うるさ)過ぎる喧騒に会場が満たされる。

 

そんな中、渦中の二人は、一方はプロポーズを断られたにも関わらず、先程までと変わらず凛とした涼しい顔を、一方は断ったにも関わらず、渋い顔をより渋くしていた。

「はぁ…」とため息を一つ、苦り切った顔の彼が吐き、一歩報道陣側へと踏み出す。

そして、クルッと背中を向けマックイーンに向き合い(ひざまず)いた。

 

「分かって言ってるだろ。」

「ええ、分かって言ってますわ。」

 

諦めとも笑いともつかない声と、勝ち誇った声が響く中、男が懐から何かを取り出す。

 

「俺が婿に行くに決まってるだろ。」

 

白く輝くそれが彼女に差し出される。

 

「俺と、名実共に"一心同体"となる覚悟はあるかい?」

 

笑いを多分に含んだ男の声に、彼女は目を丸くして「いい意趣返しですわね。」と漏らし、満面の笑みを浮かべて「ええ、もちろんですわ。」と付け加えた。

 

白銀の(きら)めきが彼女の左手薬指に収まる。

 

途切れることの無いシャッター音と光の中、二人の影は重なった。

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