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またお付き合いありがとうございます。
今回は戦闘回ですが初の小説なので拙いところがあると思います。
ロマ二からの通信によるとサーヴァントが急接近してきているらしい。言い方からしておそらく一体。となるとメドゥーサだと思われる。
(嫌だな〜)
地味にこの特異点の中で警戒しているサーヴァントの一体だ。戦闘力は黒王とエミヤに引けを取るものの不死殺しの能力『屈折延命』を宿すハルペーを持っている。
デンジの霊基をかぶっている今の俺は自然と彼と似た戦闘法になる。戦闘経験などない自分にはそれしかない。だがデンジの基本的な戦闘法はいかんせん不死性を利用したゴリ押し戦法なのである。ぶっちゃけ回避能力が低い。
霊基から伝わってくる感じからすると死ぬような攻撃を喰らっても死にはしないらしい。ただし、
そうなったらゲーティアが自分を捕捉し排除しにかかる。
デンジの霊基と違い、チェンソーマンの、まあつまりビーストの霊基は特典そのものだからなのか妙に使いこなす自信がある。ゲーティアには勝てないにせよ引き分けに持ち込むことはできると思う。
ただ戦闘の余波でカルデアが消える。そうなったら元も子もない。
『この速度だと逃げることはできない!所長!マシュ!立夏君!迎撃の準備を!』
「できるわけないでしょう!今の私たちの戦力はマシュとあの変なのだけなのよ!いや!いや!いや!助けてレフぅ.....」
「所長!落ち着いてください!とにかく先輩と一緒に私の後ろに回ってください!」
だめだわこれ。なんというか戦線崩壊ってやつだ。
所長はヒスってるし藤丸は完全に置いてけぼりにされた表情、マシュが覚悟を決めて二人を後ろに下げてるけどいかんせん目がぐるぐるしているというか静かなパニックを起こしている。
やっぱり俺という全然強そうに見えないサーヴァントを引いたことがメンタルにひびを入れてたらしい。存在すら忘れてる感じだ。
んでそうこうしている暇があるはずもなかったので、
「役立たずが二人に、種類の違う混ざり物が二人。魔力の波動を感じたから来てみたものの取り越し苦労のようでしたね。せめてもの慈悲です、優しく蹴散らしてあげましょう。」
来ちゃったんだよなぁメドゥーサ。
瘴気のようなものを纏った長身の美女。
フードで隠された目元から発せられる獲物を見定める視線。
緩やかに持たれた大鎌は周りの炎によってまるで血が滴っているかのような色合いを見せる。
そして本来であれば目を引くはずのそれらの特徴をも吹き飛ばす本能に響く威圧感。
なるほど、これが英霊。目の前のこれはあくまで影法師でしかないと分かっていてもヤバさが伝わってくる。
「あぁ、ああぁ....」
「」
「ッ!」
ちょっと待て。なんでカルデアの皆さんもうマシュ以外脱落してんの?
俺を召喚する前に二体ぐらいシャドーサーヴァント殺ってるんじゃないの?
なんだよ、なんだよその「もうおしまいだぁ」って感じ。お前は藤丸立香だろ?人類最後のマスターだろ?こうなんか「マシュ頼む!」みたいなのはねーのか?
もっとこうゲームに中では違っただろうお前。
俺が夢見ていたお前は.....
「ごめん、母さん、父さん.......」
.....................................はあ
俺ってやつはいつの間にか相当なクソ野郎になっていたらしい。憧れのキャラになって憧れの世界に入って随分と浮かれてた。
何がゲームではだ、どんなオリ主だって直面することだろ、
藤丸もマシュも所長も全員ここで生きていて、それぞれなりに普通に過ごしてたところでこんなクソな目にあって、今最大の絶望を叩きつけられたんだろうが。
俺だって特典なけりゃ無様に泣き叫んでいたはずだしこんな脳内モノローグだって作れないじゃん。
変な傍観者気質と色眼鏡はこれから治していく!
そうと決まったらとっとと藤丸立夏のサーヴァントとしての仕事を遂行する!
「なぁ〜、マスターよぉ〜。」
「へっ?」
まずは唯一の冷静な奴としてみんなに喝を入れる!
「あの女のおっぱいさぁ!エロくね?!」
「へ!?あ、うん、え?」
............俺今なんつった?
藤丸にメドゥーサのおっぱいのエロさについて質問した?
俺は「しゃんとしろ!」って言おうとしたはずだろ?
まさか
「敵を前にしてそのような下劣なことを言える減らず口、最初に裂いてあげましょう。」
クソがっ、一気にメドゥーサのヘイトがこっち向いた!
しゃーない!ぶっつけ本番!
「やってみろよバァ〜カ!」
ヴヴン
腕を、頭を裂いてチェンソーが飛び出す。痛い、すごく痛い。けどなんだろう
「元気ィ百倍ってなぁ〜」
負ける気がしねぇ!
「魔性の類でしたかッ!」
勢いのまま距離を詰め、叩きつけたチェンソーは余裕で防がれる。
予想はできたが不安なのは変わらない。デンジにも俺にも神話級の戦闘技量はない。技術において大きな開きが正規の英霊と俺の間に存在する。
であれば
(押して、押して、押しまくる!)
チェンソーを振る、振る、振る
相手は防いではいるもののパワーはこちらの方が上なのか苦しそうな顔をしている。
ご大層な宝具は使わせない。
(このまま死ね!)
「いい加減鬱陶しいッ」
「ギュエッ」
滑らかな動きで左腕のチェンソーが弾かれ、体勢を崩したところ石突の部分で腹を殴られる。
致命的なダメージではないけど距離が離れた。
「もう近づけません!」
鎖の付いた杭のようなものを投げつけられる。刺さったらそこそこダメージが入る。けどさぁ
グサッ
「イッテェなぁ!けどよぉ〜これで捕まえたぜ〜」
「なっ!」
腹に刺さった鎖を両手で掴み、力の限り引っ張る!そして遠心力を使う!
こちらが避けなかったことに気取られてたからメドゥーサはそのまま体勢を崩し上空へと引きずられる。
(もういっちょ!)
更にこちらに向かって引き摺り下ろす!
「あ」
こちらに向かって引っ張られてくるメドゥーサの顔を見る。いきなり武器がつかまれたと思ったら振り回されたからなのかわけがわからん表情をしている。
右のチェンソーを構える。
ここで失敗したら仕切り直し、もしくは強烈なカウンターを喰らう。
「んじゃ、あーばよ。」
(死ね)
殴るように突き出したチェンソーがメドゥーサの顔面に突き刺さる。血がどんどん噴き出し、こちらの顔面に降りかかる。
ザザザッザザザザジュ!
「ヘビのひらきいっちょあがり〜。」
......勝てた。しかも結構あっさり。
けど次はこうもいかない。こいつはあくまでシャドーサーヴァント。モノホンは振り回してた時とかに姿勢を整えたりでもっと上手くやってたはずだ。
俺はここからもっとやばい奴とやり合わないといけない。
(そのためにも)
カルデアの皆さんと話し合いを.........
後ろを振り返る。
ゲロを吐く藤丸と所長、青ざめたマシュ、そして少し後ろに妙な顔をしたキャスニキ。
やべえ、やっちまった。
作者の拙い戦闘描写にお付き合い頂きありがとうございます。