私、N F Fサービス社長付き秘書をしています 作:妖精絶対許さんマン
そういえばTwitterで呟き始めました。今までは好きな声優さんのアカウントにいいね押したり、Twitterに上がってる猫の動画にいいね押したりしてました。@AK84648427でよければフォローしてみてください。たいしたことは呟いてませんが(笑)。
「社さん、今からとても大切な話があるので来てください」
「あっ、わかりました。これだけ片付けたら行きますので」
私は昼食で使用した食器を洗い、コーヒーを入れてコヤンスカヤさんの隣に座ります。
「社さんもご存知のようにこの星は漂白されて真っ白な更地になりました。この星に存在する人間はもはや一部を除いて存在しません」
「はい、知っています。異聞帯?と言われる場所以外の人間はカルデアの方々とこの『高天ヶ原』に住んでいる私だけ・・・・・・ですよね?」
ここは白紙化された地球の日本に相当する場所に存在する、コヤンスカヤさんの人類悪?の力と聖杯と呼ばれる物で作られた特異点『高天ヶ原』と言われる場所です。
「そうです。そして直にカルデアはこの『高天ヶ原』を観測、修正しようと襲撃してくるでしょう」
「それは––––––」
––––––この生活が終わると言うことです。そんなのは耐えられません。
「・・・・・・この生活が終わるのは嫌です。私は人類の未来とか地球の未来とかどうでも良いです。私は・・・・・・このままコヤンスカヤさんと暮らしていたいです」
「社さん・・・・・・どうか泣かないでください。私は負けませんとも。たかが人間数匹と使い魔如き、私の足下にも及びません。ですから––––––」
私の頭を胸に抱きしめて撫でながら、尻尾を私の体に絡ませます。
「––––––どうか、私がカルデアの残党を処分して戻ってくるのを待っていてください。そして、いつものように社さんが作った料理を二人でいただきましょう♪」
「はいっ・・・・・・はいっ!コヤンスカヤさんの好きな料理をたくさん作って待っていますから!ですから・・・・・・コヤンスカヤさんが帰ってきたら––––––」
ここで言わないと私は生涯後悔することになる、そんな気がしてなりません。この気持ちは胸の内の底に沈めておくつもりでした。コヤンスカヤさんが人間が嫌いなのは知っています。それでも私は––––––
「–––––私と結婚してくださいっ!あの日、コヤンスカヤさんに出会った時から私の心はずっと貴女に惹かれいました!貴女のことを––––––愛しています」
言ってしまいました。これで私は後には引けませんし、引くつもりはありません。例え、世界が元に戻って裏切り者と罵られたとしても私はコヤンスカヤさんの味方で、愛してしまったのですから。
「––––––馬鹿な人。人類の敵である私に愛の告白をして、しかも結婚を申し込んでくるなんて」
コヤンスカヤさんは撫でる手を止めて私のことを強く、強く抱きしめてきます。私も応えるようにコヤンスカヤさんを抱きしめ返します。
「良いでしょう。戯れとして社さん––––––貴女の結婚の申し出、受けさせてもらいます。私が戻ってきてからは私は社さんの妻、社さんは私の夫です。ゆめゆめ浮気などはなさらないように。もし、浮気なんてしたら私、怒り狂って何をするかわかりませんので♪」
「浮気なんてしませんよ。私はコヤンスカヤさん一筋ですから」
「結婚ですか・・・・・・」
『高天ヶ原』の中心、私を祭神として奉る社、
「まさか、『愛玩』の獣の私に人が愛を囁くなんて」
社さんからいただいたネックレスを撫でます。なんの魔術的な効果も無いただのアクセサリーですが、社さんからいただいた物ですのでとても気に入っているのです。
「ええ・・・・・・私は負けません。私も社さんとのこの生活が存外楽しめていますので。ですから––––––貴方達の戦いはここが終着点、あとの世など気にせずにこの場で果てなさい、星見の残党共っ!!」
兵器大社にカルデアの残党が足を踏み入れるのを感知すると同時に彼らの司令塔、人類最後のマスター『藤丸立香』目掛けてNFFサービス特製弾頭総数一〇〇発を私の後ろの社から発射します。
「マスター、下がってください!!––––––『
盾兵のデミ・サーヴァントが宝具でマスター君を護り、珍しく前線に出張ってきている探偵が背中のルーペから魔力投射によるビームを撃ってミサイルを迎撃しています。ええ、そのままミサイルに集中していてくださいまし。本命は足下、私の柏手一つで爆発するクレイモア地雷ですので。パンッ!と柏手一回、大爆発で星見の残党は終わりです。
「『呪相・氷天』。貴女ならそうするであろうことは見越していました♪」
「貴様は––––––玉藻の前っ!?」
大爆発するはずだったクレイモア地雷には符が貼られて凍りついて不発とかしていました。クレイモア地雷に符を貼り付けたのは忌々しい私の
「何となく何となーくですが、私が切り離した尻尾が悪さしている気がしてはいましたが・・・・・・よもや貴女ですか、贅沢狐のコヤンスカヤ」
「そういう貴女は見窄らしい霊基ではないですか、玉藻の前。そのような霊基でよく私の前に立てましたね。本当に––––––揃いも揃って忌々しい」
星見の残党だけに飽き足らず玉藻の前まで召喚されているだなんて予想外です。
「この特異点は『高天ヶ原』というそうですね。そのような名前にするから私が召喚されるんです」
「あら、私の国に相応しい名前だと思いますが?ああ、それとも
「ええ、それはもう嫌というほど見てきましたので。この社を中心としたは場所は栄えていますが、中心から離れれば離れるほど土地は痩せ細り、川は干上がり悪鬼羅刹魑魅魍魎が蠢く根の国のような場所でしたから。私の愛らしい尻尾の毛も逆立つほどです」
この『高天ヶ原』は私を奉る社を中心に、土地は肥沃で川は水で澄み、稲が豊作ですが、その場所から少し離れると各異聞帯で捕獲してきた巨人種やカリ、モースが徘徊し人間達を襲っています。そして、さらに離れると襲われて死んだ人間達の魂が亡者となり蠢く僻地となっております。
「コヤンスカヤ!狐屋さんはどこだ!?」
「大きな声で私の名前を呼ばないでくださいませ、星見のマスター。社さんは貴方方の手が届かない、この社から隔絶した空間で安全に暮らしていますので。今頃は今夜の夕食の献立を考えている頃です。ですから、そうそうに死んでくださいまし!」
社の壁が開き、中から対サーヴァント用にチューンアップした戦術車両が発進します。サーヴァントから受けるダメージを極限まで減らせるように装甲を魔術的に強化、そして対サーヴァント用武装として搭載されている弾丸、ミサイルにも同様の強化を施しています。
「Miss.コヤンスカヤ。貴女は何故、狐屋社を手が届く場所に置いている?特定の個人に固執するのは『人類悪』としては考えられない。何より––––––何故、『人類悪』である貴女の側に常に人間である狐屋社が居続ける?」
「––––––はっ。薬の使いすぎで推理だけがご自慢の頭が使い物にならなくなったみたいですねぇ。それか、オリュンポスでゼウスから受けた雷が未だ尾を引いているのか。––––––貴様如き矮小な英霊が『人類悪』を語るな。私が社さんを側に置いているのは社さんが特別の特別だからです。無駄な話はこれまでです。それではさようなら、星見の残党」
私の背後に円形に展開している狙撃銃四梃を前方に移動させて一斉掃射します。戦術車両からも機関銃が展開されて星見の残党を目標に掃射します。遮蔽物が無いこの場所では盾兵の宝具だけが護りの要。盾の内側に隠れていては攻撃できず、盾から出たら蜂の巣になる。星見の残党に残された手はこのまま私に痛ぶられながら鏖殺されるのみです。
「あはははははははっ!!その脆い城はいつまで耐えられます?あと何発弾丸を防げます!?」
細長い筒を星見の残党の斜め頭上目掛けて投擲、筒は空中で縦に伸びて中に詰まっていた弾丸を吐き出します。狩りも好きですがこうやって防戦一方の相手を嬲るのも楽しいものです♪
「そろそろですね。––––––ロビンさんっ!」
「––––––はいはい、了解ですよっと!」
後ろから聞こえた声に振り返ると、腕のボウガンに矢を装填していた緑色の衣を着たアーチャー、ロビンフッドが立っていました。
「この––––––っ!」
咄嗟に拳銃を移動させて、ロビンフッドに向けて撃つのと同時にロビンフッドの矢も射られました。弾丸はロビンフッドの左腕を吹き飛ばし、射られた矢は私の首の薄皮一枚を切り裂いただけでした。––––––その、はずでした。
「––––––––––––ぁ」
私の首元から大切な、とても大切なモノが滑り落ちていきます。パリンッ!と音を立ててネックレスの宝石が砕けました。
「そしてぇ!呪符よ!弾けなさいっ!」
私を奉る社と戦術車両が爆発、炎上します。ロビンフッドが隠れながら玉藻の前の作成した呪符を貼り付けていたのでしょう。ですが–––––そんなことはどうでも良いです。『愛玩』の獣としての役割も、社さんとの約束も、ありとあらゆる事柄が吹き飛びました。私を支配するのはただ一つ。
怒りだ。
身を焦がすほどの怒りが私の中を駆け回る。理性は本能に駆逐され、目の前の有象無象を殺せと叫んでいる。
「––––––許しません。一人一人手足をもいで達磨にして殺してあげます。星見のマスターを殺す前に貴女の信頼する後輩を惨たらしく殺してあげます。後輩を殺す前によく舌が回る探偵を引き裂いて殺します。順番に、ゆっくりと、時間をかけて・・・・・・っ!」
「マスター!コ、コヤンスカヤの魔力量が急激に増加しています!」
「あちゃー、あれは完全にキレてますね。ロビンさん、貴方なにしたんですか?」
「オタクに指示されたようにこそこそ隠れながら破壊工作して、隙を突いてアチラさんを暗殺しようとしたらこのザマだ。オタクの親戚、強すぎません?」
「コヤンスカヤは私の親戚ではありません!ですが・・・・・・不味いですね。このままだとコヤンスカヤの力に耐えきれずにこの特異点自体が崩壊してしまいます!」
特異点など私と聖杯、そして社さんがいればいくらでも作り直せます。そのためには目の前の星見の残党を鏖殺して、奴らの拠点になっている彷徨海にいる人間も全て、全て殺します。
「マスター!コヤンスカヤの姿が・・・・・・っ!」
「コヤンスカヤの体から黒い靄が・・・・・・あれは、オリュンポスで戦った時の姿!?」
この『人類悪』としての完全な姿は社さんには見せたことはありません。見せる必要もありませんから。
「■■■■■■––––––!!」
私の『人類悪』としての四足獣としての姿になって、星見の残党の殲滅のために咆哮を上げます。
・狐屋社④
今回は冒頭しか出番がなかった秘書。コヤンスカヤにほぼ勢いでプロポーズしてOKもらって内心嬉しすぎてテンションが爆上がり中。コヤンスカヤと星見の残党がドンパチしている間、晩御飯の献立を考えている。人類の未来とか、地球の未来とかには関心が無くコヤンスカヤとの生活を優先している。
星見の残党のマスターとは旧カルデアの査察について行った時の顔見知り。
・タマモヴィッチ・コヤンスカヤ④
秘書からのプロポーズに戯れといいながらOKしたレディ・ラビット。『高天ヶ原』では社とは甘い生活を楽しんでいた––––––わけではなく普通に仕事して、社の手料理を食べてと人理漂白前と同じような生活をしていた。
社からの贈り物のネックレスを壊されたことに激怒して『人類悪』本来の姿になった。
・神域特異点『高天ヶ原』
タマモヴィッチ・コヤンスカヤのビーストとしての権能、聖杯によって作られた特異点。コヤンスカヤを奉る社を中心とした場所は栄えているが少し離れた荒廃した死の世界。人間も存在しているが些細な間違えや嘘で中心から追い出される。
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コヤンスカヤを奉る社であり、武器庫。戦術車両からミサイル、オートマターなどおよそ兵器と呼べる物が格納、収納されている。