お久しぶりです、かんぼーです。こちら、以前にTwitter(@sub__kan__bo__)に投稿したものになります。2作品ともPARQUETです。
前半:トリックオアトリート!
言わずもがなハロウィンネタです。ツバサちゃんとリノちゃんにどんなコスプレをしてもらおうかと考えながら作った記憶があります。そしてこの二人によるカナトの奪い合い…!夢がありますね…(?)
後半:ポッキーゲームって?(茨木リノ)
こちらは11月11日、ポッキーの日ネタです。ポッキーゲームの描写を書くのが無理だと思ったので、ゲームのシーンはありません。亜弥さんが多分初登場だと思うのですが、うまく表現できたか自信がありません…。
※キャラ崩壊や元作品の設定崩壊が起こっている可能性もあります。この点を理解できる方のみ。お読みになることを推奨します。
※誤字脱字等の指摘も受け付けています。
トリックオアトリート!
「ハッピーハロウィン、カナト!!」
夕食を3人で食べ終えた後、ツバサとリノは早々と二階へ引き上げてしまった。仕方なく一人でソファでくつろいでいると、二階からハロウィンのコスプレをしたツバサが出てきた。
「どうかな?ハロウィンに合わせてコスプレ用意したんだ!ガオー!!」
ツバサのコスプレはオオカミだろうか。全体的にもこもこしていてかわいらしい。
「いいんじゃないか?可愛いし似合ってると思うぞ」
「カナトにそう言ってもらえると嬉しいね!じゃあ、トリックオアトリート!お菓子くれなきゃいたずらするぞ!」
「お菓子は…今持ってないなぁ」
「それじゃあいたずらだね!それっ!」
「おわっ!?」
ツバサは勢いよく俺に抱き着いてきて、脇腹をくすぐってくる。
「それそれ~、いつまで耐えられるかな?」
「ちょ、もう限界だって!!」
俺とツバサでじゃれあっていると、頭上からもう一人の声が聞こえた。
「は、は、はっぴー、はろうぃん…っ!!」
二階の入り口を見るとリノが顔をほのかに赤くして立っていた。
「おやーリノ君、『カナトに見られたくない!』って恥ずかしがってたのに出てきたのかい?」
「だって…!ツバサさんとカナトがじゃれてるの聞こえてきたから…!!」
リノのコスプレは…魔女だろうか。衣装は全体的にヒラヒラとしていて、いつものリノの雰囲気とはだいぶ異なっている。
「ほらカナト、リノ君が何か言ってほしそうにしてるよ?」
「いやっ、そんなこと…私にこんな衣装似合ってないし…!!」
「あーその、なんだ。いつもと違う感じで、可愛いと思うぞ」
「か、かわっ…!!」
「うわぁー!リノ君さっきよりもっと真っ赤になってる!!」
「ツバサさん!いじらないで!こうなったら……っ」
リノが少し考えてツバサさんの方を向く。一体何をするというのか。
「ツバサさん、トリックオアトリート」
「え?ボクにかい?残念ながら、ボクはお菓子もってないよ」
「じゃあいたずらだね。カナト、こっち来て」
「なんだ?」
俺が近づくと、リノは俺の腕にしっかりと絡みついてくる。
「ツバサさん。カナトはいただいたよ」
「ん?リノ?」
「あー!ずるいぞリノ君!カナトはリノ君だけのものじゃない!」
「そもそも俺は誰のものでも……」
「嫌だ。私のものだもん」
「返せ―!!」
「痛い!ツバサ、俺の腕強く引っ張らないで!リノも腕強く締め付けすぎだから!!」
このあと、我が家では俺の争奪戦が行われることになった。
ポッキーゲームって?(茨木リノ)
「亜弥さん。少しいいですか?」
今日もいつも通り亜弥さんのフラワーショップでバイト。なのだけれど、少し気になることがある。
その原因は家を出る前にツバサさんが言ってた言葉―
『カナト、帰ってきたら一緒にポッキーゲームをしようじゃないか!』
カナトはポッキーゲームが何なのか分からなかったらしいが、それは私も同じ。だからこっそりと亜弥さんに聞いてみることにする。
「どうしたのリノちゃん?」
「あの、私の知り合いが言ってたんですけど、『ポッキーゲーム』って聞いたことあります?」
私がそういうと亜弥さんの顔が一気に明るくなる。あれ、もしかして変なこと聞いちゃった?
「リノちゃん……!リノちゃんもついにそういうことに興味持っちゃった?いいね~若いね~」
「えっと?亜弥さん、どういうことですか?」
「いい、リノちゃん。ポッキーゲームっていうのはね……」
なぜか亜弥さんはカナトの方をちらちらとみている。カナトは全く気付かずに作業をしているけど……。
「二人でポッキーを両端から咥えて少しづつ食べていくの。で、先に口を離しちゃった方が負け、っていうゲームだよ」
「なるほど…あれ、でも二人とも口を離さなかったらどうなるんです?」
「それは…唇と唇が触れ合って……」
……ポッキーゲームってそういうこと!!
「あれ?リノちゃん顔赤いよ?」
「ちょ、亜弥さん…!!」
亜弥さんがニヤニヤしながら見つめてくるのでつい目を逸らしてしまう。逸らした先にはカナトがいて、話の流れからかついカナトの唇に目線が行ってしまい―
「……っ!!」
「なに?どうしたの~?あ、リノちゃんポッキーゲームやりたい?」
「べ、別にカナトとやりたいだなんて、そんなことは!」
「伊吹君?あれ、リノちゃん伊吹君とそういうことしたいんだ?」
「……あわわわわ!とにかく、教えてくれてありがとうございましたぁ!」
それだけ告げると私は急いで花屋の作業に戻る。この耳まで真っ赤になった顔を早く隠したい…!
それにしてもツバサさんだけカナトとポッキーゲームするなんて許せない。私も混ぜてもらわないと。