※前半はサブ垢(@sub__kan__bo__)、後半は本垢(@vice__kan__bo__)で投稿したものです。
前半:あなただけのチアガール(三司あやせ)
高校野球ネタです。とはいっても野球をするわけではありません。無理矢理、高校野球とつなげました。
あやせさんってネタ枠になりがちですけど、僕はいちゃいちゃしてるのを見る方が好きです。と、言いつついつかネタ話も書くと思います。
後半:触れ合う手と手(式部茉優)
よく図書館とかであるシチュです。
年上の余裕がなくなった時の茉優パイはいいぞ。
※キャラ崩壊や元作品の設定崩壊が起こっている可能性もあります。この点を理解できる方のみ。お読みになることを推奨します。
※誤字脱字等の指摘も受け付けています。
あなただけのチアガール(三司あやせ)/触れ合う手と手(式部茉優)
あなただけのチアガール(三司あやせ)
「よし、これはツーベースだな」
「よく打てるわね…ほんと、感心するわ」
今俺がプレイしているのは、あやせが購入した野球ゲームだ。新しいジャンルのゲームを買ったから一緒にやりましょと言われたものの、あやせにスポーツゲームは合わなかったらしく、結局は俺一人でプレイしてそれをあやせが眺めるという形に落ち着いてしまっていた。
ちなみに、プレイしているモードは「高校野球モード」。一人の高校球児になりきって夢の甲子園、はたまたその先プロ野球選手を目指すモードである。
そして画面の中の高校球児、在原暁選手は見事甲子園出場を果たし、その初戦を迎えているところだった。
「慣れたら簡単に打てるぞ。もともと俺が動体視力を鍛えてるからってのもあるかもしれないけど」
「いや無理でしょ!フォーク?とかスライダー?とかわけわかんないわよ!!」
と、ゲームにキレながらもあやせは俺のプレイをじっと見つめている。
「そういえば、高校野球って観客席に応援団みたいな人たちいるわよね?」
「あーそうだな。吹奏楽とかチアガールみたいなのもいた気がするな」
「チアガール、ねぇ…」
あやせが立ち上がって何かを考え始める。おっと俺の打席が回ってきた。ここは打席に集中しよう。
「そうね…私も見てるだけじゃつまらないもんね」
「初球ボールか、次はストライクかな…あやせ、今何か言ったか?」
「フレー、フレー、さっ、とっ、るっ!」
「…ん?」
「かっとばせー、さっ、とっ、るっ!」
「あ、あやせ?」
「ホームラン打つぞー、さっ、とっ、るっ!」
あやせがまるでチアガールのように、振り付けもしながら画面の中の俺を応援し始めた。彼女に応援されて凡退しているようではだめな男だぞ在原暁!ここは一点、狙いを澄まして―
「甲子園でホームラン、打っちゃったわね」
「あやせの応援のおかげだよ」
「…いや、別に、応援なんてなくたって暁なら打てたでしょ」
「そんなことない。あやせがいないと打てなかった。ところで、顔赤いけど大丈夫か?」
「…あまりこっち見ないで」
「え?」
「こっち見ないでってばぁ!!」
流石に恥ずかしさが出てきたのか、顔を真っ赤にしたあやせはベッドに飛び込んで枕に顔をうずめてしまった。
「あー、さっきのチアガール、可愛かったぞ」
「あーもう!分かったから!私が暁のこと応援してあげたいなーなんて勝手に思っただけだから!はい、この話はここで終わり!」
「そうだな、ありがとう。ただ―」
俺が本当に高校球児になって甲子園に出たとして、あやせが観客席でチアガールとして俺のことを応援してくれるなら、それはもうとてつもなく嬉しいことだ。でもそうなると、あやせは俺の打席以外でもチームメイトのことを応援しないといけないわけで、それはなんだか気にくわない。だから。
「あやせは学校のチアガールじゃなくて、俺だけのチアガールでいてほしいな」
「…そんなの、わかってるわよ」
触れ合う手と手(式部茉優)
「茉優先輩、あったか?」
「うーん、こっち側にはなさそうだね」
ここは橘花学園内にある図書館。俺が茉優先輩の
「さっき図書委員の人はこのあたりの棚にあるって教えてくれたよな」
「このあたりって言われてもねぇ…そもそも棚の数が多すぎるんだよねぇ」
さすがはアストラルの研究施設を備えた学校。アストラルの本の数だけで数百冊、もしや千冊ぐらいあるのではないだろうか。
「あと探してないのは…この棚だけだね」
「わかった。二人で探そう」
茉優先輩は下から、俺は上から目的の本を探す。
少しして俺たちの見つめる先が一致したところに―
「「あっ……」」
二人で同時に見つけ、そしてその本に手を伸ばしてしまったがために、お互いの手が触れ合ってしまった。
「あ、ああああああああぁぁぁぁぁ!違うの!別に暁君の手を触ろうとしてたとかそういうのじゃなくて…!」
「い、いや、俺と茉優先輩が同時に見つけただけ、ってのはわかってるぞ」
「で、でも、決して手を触りたくないわけではなくて、その…」
茉優先輩が口ごもる。その間も俺たちの手は本の前で触れ合ったままで…茉優先輩の手のぬくもりがずっと伝わってきている。
「…アタシの手、邪魔だよね。ほら暁君、本取って?」
茉優先輩が手を引こうとする。俺はそんな手を逃すまいとしっかり握り、空いている方の手で本を取る。
「これで…いいよな」
「う、うん…」
茉優先輩も俺の手を握り返してくれる。そしてうつむきがちに体を少し寄せてくる。
俺たちはそのまま貸し出しカウンターに向かった。