平凡な男の非凡な学園生活 (凍結)   作:御龍

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代表決定戦 十代VS三沢

十代に勉強させるための秘策はまだ模索中だ。

一応案はあるが、ノース校との一件が落ち着いてから実行予定だ。

それまでに完成させておかないとな。

 

十代と三沢の代表決戦デュエル当日、朝飯を食べていると翔がぴりぴりしていた。

十代に普通はもっと緊張して眠れなくなるとか食欲が落ちるとか言っているが、誰がどう見ても十代はそんなタマじゃない。どっちかというなら興奮で眠れなくなるとかそんな感じだ。

 

「なぁ十代、お前遠足とか運動会とかのイベント前に興奮して寝つけなかったりするか?」

「おう、よくわかったな。昨日もワクワクしてなかなか寝付けなかったんだぜ」

「ほら翔。十代はこういうタイプだ」

「なんか不公平ッス〜」

「十代らしいといえばらしいんだな」

 

食事を終えて、デュエルフィールドの観客席で待つ。

翔とコアラは前のほうの席についているようだ。明日香とカイザーは一番外側の通路の手すりに寄りかかっている。カイザーが座ってデュエルを見ていることがない気がするんだが……痔なのか?

 

……あえて指摘するのも気まずいな。

華麗にスルーしよう。そうしよう。

こんな考えを持ってしまってはカイザーの近くというのもアレだな。

どうせ翔たちはハラハラしながら見ることになるんだし、いちいち叫ばれるのも鬱陶しいな…。

ほかに友達がいない俺は一人で見ることにしよう。

 

「ここ、いいかしら?」

「ん?」

 

ぼけっとして座っていると、薄紫色の髪をツインテールにした女子生徒に声をかけられた。ぶっちゃけ超美人だ。明日香以上に『女王』の称号が似合いそうな人だった。

 

「あ、ああ、かまいませんよ」

「くすくす、そんなに硬くなる必要はないわ。同い年だし、ね」

「!! って俺のことを知ってるのか?」

「この間の制裁デュエルを見たのよ。ボウヤはボウヤが思ってる以上にこの学園では有名人よ」

 

同い年なのにボウヤなのか……。

 

「ほら、そろそろ始まるみたいよ。解説は頼むわね」

「!! なんでさ?」

「明日香に聞いたのよ、ボウヤの解説は新鮮で面白いってね」

 

 

明日香ェ……。

あんまり目立ちたくないんだけどなぁ。

まぁ解説程度ならかまわないといえばかまわないんだけどな。

俺のポジションが相談役というか解説役というか、物知り博士みたいになっているのは何でだろう?

 

「「決闘!!」」

 

む、始まったみたいだな。

先攻は三沢。守備600のカーボネドンを出しただけでターンエンドか。

カーボネドンなんていたっけ? 全部覚えてるわけじゃないからなぁ。

 

十代はバーストレディでカーボネドンを撃破したが、何も効果は発動してない。

十代はカードを一枚伏せてターンエンド。

 

「破壊されても効果が発動しないってことは、墓地で効果発動するタイプかな」

「でも通常モンスターの可能性はあるんじゃないかしら?」

「三沢はコンボを重視してデッキを組む。ステータスが低い通常モンスターを入れている可能性は低いだろう」

「なるほどね」

 

三沢はオキシゲドンを召喚してバーストレディに攻撃するがヒーローバリアに防がれてしまう。

三沢も一枚伏せてターンエンド。

 

「で、あなたから見て戦況はどんな感じかしら?」

「まだ序盤だからなんともいえないが、ヒーローバリアを消費してしまったのは少し痛いかもしれない」

「でもモンスターを守ることは重要じゃないのかしら?」

「重要といえば重要だけどな。ぎりぎりのときになってヒーローバリアがありません。というのは間抜けなだけだ。これが吉と出るか凶と出るかはこれからしだいだろう」

「ふーん」

 

十代はスパークマンを新たに召喚。スパークガンをつけてオキシゲドンを守備表示にしてバーストレディでオキシゲドンを破壊する。

しかし効果によりお互い800ポイントのライフダメージを受けてしまう。さらに十代はスパークマンで追撃を掛け三沢のライフを大幅に削ることに成功した。

 

十代

LP4000→3200

 

三沢

LP4000→1600

 

《オキシゲドン/Oxygeddon》 † OCG

効果モンスター

星4/風属性/恐竜族/攻1800/守 800

このカードが炎族モンスターとの戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、

お互いのライフに800ポイントダメージを与える。

 

《オキシゲドン/Oxygeddon》 † アニメ

効果モンスター

星4/風属性/恐竜族/攻1800/守 800

このカードが炎族モンスターか炎属性モンスターとの戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、

お互いのライフに800ポイントダメージを与える。

 

「オキシゲドンってあんな効果だったんだなぁ」

「あら、あなたでも知らないことがあるのね」

「普段発動しないような限定的な効果なんていちいち覚えちゃいないさ」

「イエローのボウヤはかなりつらい状況ね」

「ウォータードラゴンを出すためのパーツがやられたからな。これがあるからアレは使いにくいんだよ」

 

三沢が追い詰められてきたな。てか三沢の使うエースモンスターがウォータードラゴン以外に思い浮かばん。

そのウォータードラゴンの召喚もかなり難しい。専用融合カードっていうのが使いにくさに拍車をかけてるよなどう考えても。厳密にいうと融合ですらないけどな。

 

そして三沢のターン。ハイドロゲドンを召喚し、バーストレディを撃破。もう一枚のハイドロゲドンの召喚に成功する。そして装備魔法リビング・フォッシルでオキシゲドンを蘇生。H2O−ボンディングでウォータードラゴンを召喚する。

 

十代

LP3200→2800

 

「……は?」

「見事なデュエルタクティクスね」

 

《リビング・フォッシル》

装備魔法

自分の墓地に存在するモンスターを1体選択して発動する。

選択したモンスターを自分フィールド上に特殊召喚し、このカードを装備する。

装備モンスターの攻撃力は1000ポイントダウンし、効果モンスターの効果は無効化される。

このカードが破壊された場合、装備モンスターを破壊する。

 

リビング・フォッシルなんてカードあったか? 攻撃力1000ダウンで効果も無効ということは融合素材を復活させることに意義のあるカードだよな。早すぎた埋葬でいいじゃん。という突っ込みは無粋なのか?

三沢のデッキ以上に十代のデッキのほうがいい仕事しそうなんだが……。

 

「しかしまさか、わずか一ターンでアレが出てくるとは思わなかった。どういう引きしてるんだよ。出す手順がめんどくさいカードポンポン出すんじゃねぇよ。」

「そう? あれ位普通でしょ」

「マジで?」

「ええ」

「…………」

 

いいなぁ。

俺もあんだけ引き強けりゃ。ゲートガーディアンとかVWXYZとか使ってみるんだけどなぁ。

 

「どうでもいい話なんだが、酸素は2つセットになってるからH2+O=H2Oじゃなくて、2H2+O2=2H2Oらしいよ」

「ほんとにどうでもいい話ね」

「ハイドロゲドン4体とかルール的に無理だもんな」

 

おっといつの間にか十代のターンだ。

十代は融合を発動させようとしてテンペスターと出そうとするが。

 

「この時を待っていた! 罠カード発動! 封魔の呪印!」

 

「なんてマニアックなカードを使うんだ。確か効果は……それで十代対策か」

「どういうこと?」

「封魔の呪印は無効にしたカードと同名カードを封じることができるんだ。十代はこのデュエル中『融合』を使用することができなくなった。E・HEROは融合しなければ効果がガクッと落ちる」

「融合のカードを封じてくるとはね」

「フュージョン・ゲートなら融合は可能だが、ウォータードラゴンに勝てる融合HEROもさほど多くない。十代は一気に窮地に立たされてるな」

「もしかしてこのコンボ、カイザーにも有効じゃないかしら?」

「有効だけど、並べられたサイバー・ドラゴンにリミッター解除を使われてぼこぼこにされそうだな」

「………確かに」

「その辺の火力の高さが機械族の強みなんだろうな」

 

さて、どう出る? 十代。

十代はスパークマンを守備表示にしてターンエンド。

このターンはどうもできないか。

 

三沢はマス・マジシャンを召喚、メガネを掛けた変な爺さんが出てきた。攻撃力は1500らしい。

あんなカードあったかなぁ。

 

マス・マジシャン アニメ

効果モンスター

攻1500

このカードを召喚したときデッキからカード一枚を墓地に送る。

このカードが戦闘で破壊されたとき、デッキからカード一枚を引く。

 

ウォータードラゴンとマス・マジシャンで十代のスパークマンとフェザーマンを撃破する。

ううむ、これで十代の場も空になって手札も2枚。さすがに厳しいものがあるな。

そして十代のターン。

 

「オレはE・HEROバブルマンを召喚」

 

「壷男か…」

「壷男?」

「効果発動すると強欲な壷みたいだろう?」

「ああ……なるほどね」

 

手札あっても壷発動って強いよなぁ。特殊召喚だから召喚権使わないし。

 

「装備魔法バブル・ショットを発動! 攻撃力を800アップする。そしてマス・マジシャンを攻撃!」

 

三沢

LP1600→1500

 

「十代の本当の力が見えてきたな」

「本当の力?」

「見てればわかるよ」

 

十代はカードを2枚伏せて、悪夢の蜃気楼を発動した。

 

「融合だけがE・HEROの力じゃない! 魔法、罠、効果から繰り出される多彩なコンボがE・HEROの真骨頂だ!」

 

「これがボウヤの言っていた本当の力?」

「ある意味正解だが、ちょっと違う。十代の言っていた多彩なコンボにはある前提があるんだ」

「前提?」

 

「俺のターン、ドロー」

「このとき悪夢の蜃気楼の効果発動。手札4枚になるまでカードを引く。そして速攻魔法非常食を発動。魔法、罠を一枚墓地に送ることでライフを1000ポイント回復する。対象は悪夢の蜃気楼」

 

十代

LP2800→3800

 

「すごいわね、前のターンから含めると6枚もドローしてるわ」

「これが十代の本当の力だ。あいつはドローできるんだ。普通じゃありえないくらいにな」

「確かにこの土壇場でこれだけドローできる人もそうはいないわね」

「そしてこれがさっき言った前提につながるんだ」

「大体読めてきたわ」

「E・HEROの多彩なコンボとやらはほとんどが専用カードだ」

「さらに融合デッキは手札の消費が激しい。それを補助できるほどのドロー力がないと使いこなせないってことね」

「イエス、俺が十代のデッキを使っても勝率は1割も行かないだろう」

 

それと同様に三沢のデッキを使ってもウォータードラゴンなんか出せる気がしない。

 

《悪夢(あくむ)の蜃気楼(しんきろう)/Mirage of Nightmare》 †

永続魔法(禁止カード)

相手のスタンバイフェイズ時に1度、

自分の手札が4枚になるまでデッキからカードをドローする。

この効果でドローした場合、次の自分のスタンバイフェイズ時に1度、

ドローした枚数分だけ自分の手札をランダムに捨てる

 

《非常食(ひじょうしょく)/Emergency Provisions》 †

速攻魔法

このカード以外の自分フィールド上に存在する

魔法・罠カードを任意の枚数墓地へ送って発動する。

墓地へ送ったカード1枚につき、自分は1000ライフポイント回復する。

 

三沢が壷を使って手札補充。そして墓地のカーボネドンの効果を発動させた。どうやら自身の上に10枚以上のカードがあるときカーボネドンを除外してダイヤモンドドラゴンを特殊召喚するらしい

 

そんなの微妙すぎー。

 

なぜ入れた三沢……。

発動条件も微妙なら出てくるダイヤモンドドラゴンがそれ以上に微妙だ。

バニラでドラゴン族ならもっと簡単な召喚手段いっぱいあるだろうに。

 

「ふふ、ボウヤの言ったとおり墓地で効果を発動するカードだったわね」

「…あそこまでしょぼいとは思わなかったがな」

「あら、私は面白いと思うわよ。強いかどうかは置いといて、ね」

 

《カーボネドン》(アニメ)

効果モンスター

レベル1/光属性/ドラゴン族/攻撃力100/守備力600

自分の墓地にカードが10枚以上存在する場合、墓地に存在するこのカードをゲームから除外して発動する。

デッキまたは手札から「ダイヤモンド・ドラゴン」1体を自分フィールド上に特殊召喚する。

 

《ダイヤモンド・ドラゴン/Hyozanryu》 †

通常モンスター

星7/光属性/ドラゴン族/攻2100/守2800

全身がダイヤモンドでできたドラゴン。まばゆい光で敵の目をくらませる。

 

三沢はダイヤモンドドラゴンでバブルマンを攻撃。バブルショットの効果でダメージは受けずバブルマンは生き残ったものの、バブルショットが破壊される。

追撃のウォータードラゴンの攻撃で十代のライフが大幅に削れた。

 

十代

LP3800→1800

 

しかし十代はヒーロー・シグナルを使用してクレイマンを召喚。何とか場にモンスターを残した。

融合が使えれば、バブルマンとの融合のマッドボールマンで時間稼げそうなんだけどな。

 

今気づいたんだが翔とコアラがめちゃくちゃ不安そうな目で十台を見ている。

 

「大丈夫だって、オレはまだ負けたと思っちゃいねぇ」

 

熱い台詞だなぁ。俺には真似できんよ。

 

「たかがカードゲームで、何をそんなに熱くなってやがる」

 

あ、ちょっと同感。どこからともなく聞こえた声にちょっと親近感を感じてしまう。なんつーかなぁ。

所詮カードゲームって意識があるんだよなぁ。

でも、デュエルアカデミアにそんな考えの人間がいるのはちょっと珍しいな。そう思ってる人はそもそもここに来ないだろうし。

俺? 俺は例外だよ。なかば無理矢理だったからなぁ。

 

十代が戦士の生還を使いバブルマンを手札に戻し召喚。

バブルシャッフルを使いウォータードラゴンとバブルマンを守備表示に、さらにバブルマンを生贄にエッジマンを召喚した。

しかししちめんどくさい効果だな。バブルマンを守備表示にする意味あんのかよ。

 

《バブル・シャッフル/Bubble Shuffle》 †

速攻魔法

「E・HERO バブルマン」がフィールド上に

表側表示で存在する時のみ発動する事ができる。

自分フィールド上に表側攻撃表示で存在する「E・HERO バブルマン」1体と

相手フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体を守備表示にする。

守備表示にした「E・HERO バブルマン」1体を生け贄に捧げ、

「E・HERO」と名のつくモンスター1体を手札から特殊召喚する。

 

「攻撃力2600のモンスターを融合なしで!」

「融合なしのE・HEROの中では一番攻撃力が高いカードだ。現状これが十代の最強カードになるな」

 

さらに十代は摩天楼(まてんろう) −スカイスクレイパー−を発動させ、ウォータードラゴンを撃破するが罠カードのラストマグネットでエッジマンの攻撃力が1800までダウンしてしまう。

そしてウォータードラゴンが破壊されたことにより、融合素材モンスター3体が復活する。

さらに十代はクレイマンでオキシゲドンを攻撃し撃破する。

ラスト・マグネット弱いなぁ。使いどころが少なそうだ。

戦闘破壊された時でダウンするのが攻撃力しかないからなぁ。

ミラフォ、次元幽閉みたいな攻撃反応除去でいいじゃんって話になるしそもそも攻撃ダウンだけなら速攻魔法でも使って返り討ちにした方がまだ有意義だな。

 

 

《ラスト・マグネット》

通常罠

自分フィールド上のモンスターが戦闘で破壊された時に発動する事ができる。

発動後、このカードは装備カードとなり相手フィールド上のモンスターに装備する。

装備モンスターの攻撃力は800ポイントダウンする。

 

三沢

LP1500→500

 

「あら、また形勢逆転かしら」

「エッジマンにラストマグネットがついているから一概にそうとも言えないな。1800ならオキシゲドン一枚と同等だし、オキシゲドンが出せればウォータードラゴン再びって可能性もなくはない」

 

そして注目の三沢のターン。

 

「俺は魔法カードリトマスの死儀式を発動。リトマス死の剣士を召喚する!!」

 

リトマスの死儀式

儀式魔法

「リトマスの死の剣士」の降臨に必要。

フィールドか手札から、レベルが8以上になるようカードを生け贄に捧げなければならない。

 

リトマスの死の剣士

儀式モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻0/守0

「リトマスの死儀式」により降臨。

このカードは戦闘によっては破壊されず、罠の効果を受けない。

罠カードがフィールド上に表側表示で存在する限り、このカードの攻撃力・守備力は3000になる。

 

「リトマス死の剣士は戦闘では破壊されず、罠の効果を受けない。まさに死の剣士」

 

「マテ、その前置きは死の剣士と何も関係ないだろう!」

 

即死効果とか墓地からの復活効果のほうが死の〜ってつくカードにありそうなんだが…。

 

三沢は俺の疑問を無視するようにリトマス死の剣士でエッジマンを、ダイヤモンドドラゴンでクレイマンを撃破する。

これで終了かと思いきや。

 

十代

LP1800→1300

 

あれ? 何でライフが残ってるんだ? 俺の計算では十代のライフはもうゼロのはずなんだが……。

…………もしかしてスカイスクレイパー? あれって自分の攻撃時だけじゃないの? 被攻撃時に効果発動って強すぎじゃね?

 

「なぁ、スカイスクレイパーって相手からの攻撃時にも攻撃力アップは残ったままなのか?」

「ええ、そうよ。それがどうしたの」

「そうか」

 

まーじーでー!?

なんというスカイスクレイパー無双。これは十代がデッキに積みまくるわけだわ。

そして三沢は巨竜のはばたきを発動し、スカイスクレイパーを破壊した。

最後に一枚伏せてターンエンドか。

 

「最後のカードは永続罠かな?」

「リトマス死の剣士を有効活用するためね」

「リトマス死の剣士は罠カードの効果を受けないから激流葬みたいなカードでもいいんだけどな、三沢のことだから死の剣士を生かすためにそれなりの枚数の永続罠を入れているだろうし」

「レッドのボウヤは絶体絶命ってわけね」

「あいつは性格上除去魔法を入れてないだろうからな。サンダージャイアントが使えるなら話は早いんだがな。でも、十代は勝つぞ多分だけどな」

「へぇ、何かあるのかしら?」

「あいつに勝つには追い詰めちゃだめなんだ。ぎりぎりになると必ず逆転のカードを引いてくる。あいつに勝つなら一気にライフを削るかドローさせないかのどちらかしかない」

「やけに実感のこもったセリフね」

「何度かやられてるからね」

「くすっ、面白いボウヤということだけはわかったわ」

「それは否定しないよ」

 

十代はワイルドマンを召喚。サイクロンブーメランを装備してリトマス死の剣士に攻撃するが、三沢は対抗するようにスピリットバリアを発動。

リトマス死の剣士の攻撃力を3000にして迎え撃つ。

結果ワイルドマンは返り討ちにあう。

 

十代

LP1300→300

 

「これで決着かしら?」

「それはどうだろうな?」

「どういうことかしら?」

「確かサイクロンブーメランには魔法・罠破壊効果があったはずだけど、細かいとことまでは覚えてない」

「使えそうで使えないわねぇ」

「E・HEROの専用カードなんて使わないからなぁ」

 

どうやらサイクロンブーメランは相手の魔法・罠をすべて破壊して、一枚につき500のダメージを与えるらしい。

三沢のスピリットバリアを破壊して三沢のライフをちょうど0にする。

 

三沢

LP500→0

 

「なるほど、戦闘でライフを削らずにバーン効果で決着か。微妙にもやもやしなくもないが、ぎりぎりの勝負だったな」

「これだけ接戦になるデュエルも珍しいわね」

「だな、これで代表は十代に決まりか」

「そうなるわね。それと解説面白かったわ。一応礼を言っておくわね」

「どういたしまして、って今回はマニアックなカードが多すぎて解説しきれなんだ、すまんかったな」

「なかなか新鮮な話も聞けたし、気にすることないわ」

「そっか、じゃまたな」

「ええ、また今度」

 

そう言って、彼女は去っていった。

って名前聞いてねぇな。まぁ縁があれば会えるだろ。

 

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