平凡な男の非凡な学園生活 (凍結)   作:御龍

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ノース校交流戦 万丈目VS十代

ノース校との交流戦も間近に控えた今、十代の周りには友人たちが群がっている。

 

「なあなあ、ウォータードラゴンを入れたらどうだ。炎属性には絶大な効果を発揮するぞ」

「エトワール・サイバーのほうがいいわよ。ダイレクトアタックの威力が違うわ」

「デス・コアラもいいんだなぁ」

「僕のパワー・ボンドも……」

「だーー!! うるさーい!!」

 

おいおい、そんなに自分のカードを使ってほしいのかおまいら。

ウォータードラゴンのパーツ全部突っ込めっていうのも無理な話だし、エトワール・サイバーは単品で使うと結構微妙だし、パワー・ボンドで何を融合させる気だ?

デス・コアラなら単体でもそこそこ活躍できるかもだが、一気にE・HEROらしくなくなるよなぁ。

仕方ない、助け舟を出してやるか。

 

 

「あ〜、そこまでそこまで。おまえら十代のデッキと合わないカードばっかり薦めてもしょうがないだろう。特に丸めがね! お前はパワー・ボンドで何を融合させる気なんだよ。それに三沢! ウォータドラゴンを十代のデッキでどうやって召喚させるつもりなんだよ」

「いやぁ、つい」

「え、え〜と、それは〜」

「しかし俺たちは学園代表になった十代のためを思ってだな」

「で? その心は?」

「学園交流戦で自分のカードの活躍が見たいっす」

「お前らな~! オレはオレのためにデュエルするんだよ」

「それにカードを渡してもデッキに入れるかどうかは十代しだいだろ。それよりもっといい方法がある」

「いい方法?」

「十代。お前このHEROもってるか?」

「ん? すげー!! こんなHERO初めて見たぜ! なあ厚志このカード俺にくれよ!!」

「この前パックで当てたんだ。俺は多分必要ないから交流戦で勝ったらやるよ。だからがんばってくれ」

「おう、任せろ!! 早く交流戦始まらないかな〜」

「これがいい方法なの?」

「どの道俺たちには手出しできん。下手にカードを渡すよりもモチベーションあげるだけで十分だろ?」

「う、うまいんだな。十代の性格を把握してるんだな」

「でもそれなら今兄貴にそのカード渡したほうがいいんじゃないスか?」

「ん〜でも十代の性格だったら……」

「その必要はないぜ翔」

「え?」

「そのHEROは交流戦に勝って厚志からもらうんだ。そう決めた!」

「その方がよりやる気が出ると思ってな」

「ううむ、確かに十代ならその方が効果的だな」

「じゃ、俺は購買にでも行ってくる」

「おう、俺は屋上でデッキの調整してくるぜ」

 

ひらひら〜っと。

しかし、そんなに自分のカード使ってほしいもんかね。

あれだけ種類持ってるからなぁ。あんまり自分の相棒!! って感じのデッキやカードってないんだよな。

どれかひとつに絞るっていってもなぁ。しっくりこねぇんだよなぁ。

 

 

購買できらしていたシャープの芯を購入して寮に向かって歩いていると。

 

「でか!!」

 

でかいモンスターが浮いていた……。

あれはもけもけか? でかいからキングもけもけかもしれないな。

ほー、カードの絵柄じゃ巨大さまで伝わってこないからな。

あ、きえた。

まぁキングもけもけは自爆するのが仕事だからな。

しかし、もけもけデッキとは珍しいな。攻撃力がすべての風潮の今の流行から考えると結構レアかもしれないな。

ま、俺には関係ないな。

そもそもアレはキーカードをうまく揃えられなくて使いこなせる自信がないな。

もけもけ、怒れるもけもけ、キングもけもけを使うには融合も必要だしな。

人海戦術で場のモンスターを切らさないようにしないとダメだし。

さらにいうと攻撃力は3000までしかいかないからそれ以上出されると下克上の首飾りかなにかでブーストしてやらないとならないし、プレイングもテクニカルだ。

うん、やっぱ俺には無理だな。

 

《キング・もけもけ/Mokey Mokey King》 †

融合・効果モンスター

星6/光属性/天使族/攻 300/守 100

「もけもけ」+「もけもけ」+「もけもけ」

このカードがフィールド上から離れた時、

自分の墓地に存在する「もけもけ」を可能な限り特殊召喚する事ができる。

 

《怒れるもけもけ/Mokey Mokey Smackdown》 †

永続魔法

「もけもけ」が自分フィールド上に表側表示で存在している時、

自分フィールド上の天使族モンスターが破壊された場合、

このターンのエンドフェイズまで自分フィールド上の

「もけもけ」の攻撃力は3000になる。

 

《下克上の首飾り/Amulet of Ambition》 †

装備魔法

通常モンスターにのみ装備可能。

装備モンスターよりレベルの高いモンスターと戦闘を行う場合、

装備モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみレベル差×500ポイントアップする。

このカードが墓地へ送られた時、このカードをデッキの一番上に戻す事ができる。

 

やってきました交流戦当日。

ほかのみんなはノース校の出迎えに行っているが俺は混む前にがっちり自分の席を確保していた。

周りにはテレビ局のクルーがあわただしく走り回っている。

テレビ放送なんてするんだなぁ。今まで見たことなかったから今年からなのかもしれないな。

高々本校と分校の交流戦なのに大げさなことだよな。

 

「厚志。先に来ていたのね」

「明日香たちか。どうせ混むだろうから先に座って待ってたんだ。人ごみも苦手だしな」

「その判断は正解だな。もうかなりの席が埋まってしまっている。俺たちもここに座ってもかまわないか?」

「どうぞ。知らない人より知り合いのほうが気が楽ですから」

「助かる」

 

そういって俺の周りに座っていく翔、コアラ、明日香、そしてカイザー!!

カイザーが座っただと……そうか痔は完治したのか……。

驚きの目でカイザーを見てしまい少し訝しげな目で見られてしまった。

危ない危ない。もう少しでロリコン疑惑に次いで制裁デュエルのイイ男にやられカイザーのお尻は重症!! というチェーンメールを出すところだった……。

 

……イケメンはモゲロ。

 

おっとつい本音が。

 

「私もいいかしら?」

「ああ、このあいだの、別にかまわないよ」

「あら、雪乃じゃない。いつの間に厚志と知り合ったの?」

「ふふ、この前イロイロ教えてもらったのよ」

「間違いじゃないが誤解を招きかねない発言だな」

「くすっ、雪乃はいつもこんな感じよ。早く慣れた方がいいわ」

「あら、つれないわね」

 

どうやら雪乃という名前のようだ。

前回自己紹介すらしてなかったからな。

さて観戦の方に戻るか。

本校とノース校の二人の校長が開会の宣言を行いクロノス教諭がそれぞれのデュエリストの紹介を行うようだ。

しかしクロノス教諭ガチガチすぎやしませんかね。

いくらTV中継されてるからってさ。

 

そして問題の対戦相手はなぜかいる万丈目……。

あいつ最近見ないと思っていたがノース校に編入していたのか。しかもその短い間で代表になるとはな。

ううむ、地獄デッキでどうやってトップを取ったのか非常に気になる。

 

「紹介はいらん。俺の名前は俺が告げる。俺の名は!!」

 

「一!」

 

「十!!」

 

「「百!!!」」

 

「「「千!!!!」」」

 

「「万丈目さんだーー!!」」

 

「「「うおぉーーサンダー!!」」」

 

「「「「万丈目サンダーーー!!」」」」

 

………なにこれ?

サンダーってどこから来たんだよ……。もしかしてあれか、『万丈目さんだ!』ってずっといってたから『万丈目サンダー』なのか?

……そう考えると一気に馬鹿馬鹿しくなったな。

 

「すごい人気っス」

「しかし、短い時間でノース校の生徒たちの心をこれほど掴んだということはあなどれんな」

「ふふ、なかなか熱いボウヤになって戻ってきたわね」

 

それは同感。男子三日あわざれば克目して見よの諺をこれほどまでにまざまざと見せつけられるとは思わなかったな。

 

「行くぞ十代!」

「来い万丈目!」

「万丈目さんだ!!」

 

「「決闘!!」」

 

はじまったか。それにしてもさん付けを強要するのは変わってないな。

 

先攻は万丈目。仮面竜を召喚しターンエンド。

十代はバーストレディで仮面竜を撃破するが万丈目は仮面竜の効果でアームド・ドラゴンLV3をリクルートする。

 

「レベルって厚志君の使ってた」

「ホルスの黒炎竜と同じシリーズ系統のカードだな。アームド・ドラゴンの場合はホルスの黒炎竜と違ってロック効果はないが敵モンスターの破壊に特化している。前に万丈目が使ってたVWXYZがあったろ? 細かいところは違うがイメージとしてはあんな感じだ」

「しかしあれはかなりのレアなカードのはずだ。いったいどこで……」

 

十代はカードを伏せてターンエンド。

万丈目は自分のスタンバイフェイズにアームド・ドラゴンをLV5にレベルアップさせた。

 

《アームド・ドラゴン LV(レベル)3/Armed Dragon LV3》 †

効果モンスター

星3/風属性/ドラゴン族/攻1200/守 900

自分のスタンバイフェイズ時、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、

手札またはデッキから「アームド・ドラゴン LV5」1体を特殊召喚する。

 

「仮面竜からレベル3そしてレベル5。お手本のような立ち上がりだな」

「レッドのボウヤは仮面竜を破壊するべきではなかったのかしらね?」

「どうかな。アームド・ドラゴンの強みはLV3からLV5に上がる時の条件の緩さがある。LV5が出てくるのは避けられない。最悪生け贄召喚でも問題ないからな」

「そうだな。結果は変わらなくとも攻めの姿勢というものは大切だ」

 

「気をつけろ十代、レベルが上がったことで、アームド・ドラゴンの特殊能力も飛躍的に上がったはずだ!!」

 

そもそもアームド・ドラゴンLV3ってLV5を呼び出す効果しか持ってないんだけどね。

この辺がホルスの黒炎竜にはないところだな。

ホルスは共通して戦闘破壊でレベルアップなのがつらいところだ。最悪LV4無くてもいいし。

十代はヒーロー・ヘイローでバーストレディの戦闘破壊を防ごうとするが、万丈目はアームド・ドラゴンLV5の効果でドラゴンフライを墓地に送りバーストレディを破壊する。

 

《ヒーロー・ヘイロー/Hero Ring》 †

通常罠

発動後このカードは装備カードとなり、

攻撃力1500以下の戦士族モンスター1体に装備する。

相手の攻撃力1900以上のモンスターは、

装備モンスターを攻撃する事ができない。

 

《アームド・ドラゴン LV(レベル)5/Armed Dragon LV5》 †

効果モンスター

星5/風属性/ドラゴン族/攻2400/守1700

手札からモンスター1体を墓地へ送る事で、

そのモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、

相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して破壊する。

また、このカードが戦闘によってモンスターを破壊したターンのエンドフェイズ時、

フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、

手札またはデッキから「アームド・ドラゴン LV7」1体を特殊召喚する。

 

しかしヒーロー・ヘイローとはな。実戦で使うやつ始めてみたな。

HEROを戦闘から防ぎたいのならヒーロー・バリアの枚数を増やしたりするほうがいいと思うんだけどな。どうせ融合するんだし何ターンも守る必要性が感じられん。

それにしてもドラゴンフライまで入ってたってことは、アームド・ドラゴンを生かす形でデッキを組んできたな。

忘れがちだけどアームドドラゴンって風属性なんだよな。どう見ても地属性にしか見えん。

 

十代はアームド・ドラゴンLV5のダイレクトアタックで大幅にライフが削れ吹っ飛んでいった。

 

十代

LP4000→1600

 

「あらあら、レッドの坊やはピンチになったわね」

「あの程度なら何とかなるだろう。そもそもアームド・ドラゴンの効果は手札にモンスターが必要だから手札ががりがり削られてく。手札消費ということは後続のモンスターも出しにくくなるしな」

 

万丈目はカードを一枚伏せてターンエンド。

十代は壷男を召喚しカードを2枚引きテンペスターを融合召喚する。

普通あんなに都合よくカード引かねぇぞ。毎度のこととはいえあいつ積み込みしてんじゃねぇだろうな……。

 

《E・HERO(エレメンタルヒーロー) テンペスター/Elemental Hero Tempest》 † OCG

融合・効果モンスター

星8/風属性/戦士族/攻2800/守2800

「E・HERO フェザーマン」+「E・HERO スパークマン」

+「E・HERO バブルマン」

このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。

このカード以外の自分フィールド上のカード1枚を墓地に送り、

自分フィールド上のモンスター1体を選択する。

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、

選択したモンスターは戦闘によっては破壊されない。(ダメージ計算は適用する)

 

《E・HERO(エレメンタルヒーロー) テンペスター/Elemental Hero Tempest》 † アニメ

融合・効果モンスター

星8/風属性/戦士族/攻2800/守2800

「E・HERO フェザーマン」+「E・HERO スパークマン」

+「E・HERO バブルマン」

このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。

自分フィールド上のカード1枚を墓地に送る。

このカードは、このターン戦闘によっては破壊されない。(ダメージ計算は適用する)

この効果は相手ターンにも使用する事ができる。

 

「カオステンペストーー!」

「ぐぅぅ……やるな十代。だがまだまだだ」

 

万丈目

LP4000→3600

 

万丈目のアームド・ドラゴンを破壊したか、レベル10まで育てばライトニング・ボルテックスみたいな効果だからな。

レベルの低いうちに流れを止めたいところではあるな。

と思ったらリビングデッドの呼び声でアームド・ドラゴンが蘇生されてしまった。

切り替えしがうまくなってる。万丈目も確実に強くなっているな。

十代は一枚伏せてターンエンド。

 

「「「サンダーー!!」」」

 

「「「サンダーー!!」」」

 

「「「万丈目サンダーー!!」」」

 

 

うるせぇ。あの暑苦しいのどうにかならんものか……。

 

「向こう側の応援はどうにかならないのかしらね?」

「それは同感。ここまでうるさいなら、TV放送見てた方が良かったかもしれないな」

「ふふ、私の部屋で二人きりで観戦なんてどうかしら?」

「遠慮しておくよ、女子寮は男子生徒が近づくにはちとハードルが高い」

「あら、つれないわね。でもそうね。ボウヤが私の部屋に入るにはもっと男を磨かないと駄目ね」

「その辺は将来を見てくれ、磨かれるか錆びつくかは知らんがね」

 

雪乃も冗談で言ってるんだろう、特に気分を害した様子はない。しかしなんでこう一つ一つの言葉や仕草が誘ってる雰囲気なんだよ……。

 

「ああ、また墓地からアームド・ドラゴンが」

「けど、大丈夫なんだな。テンペスターの攻撃力は2800。それ以上の攻撃力を持つモンスターを墓地に送らないとアームド・ドラゴンの効果は発揮しないんだな。攻撃力2800以上なんてそうそういないんだな」

「そっかぁ。がんばれ兄貴ー!」

 

アームド・ドラゴンLV10っていう攻撃力3000のモンスターは確実にデッキにいるんだろうけどな……。

ここは空気を読んで黙っておこう。

それにその発言はフラグだぞ。アームド・ドラゴンの効果を生かすためにそれなりに攻撃力が高いモンスター積んでるだろうけど2800以上って何なんだろうな?

さて次は万丈目のターンだ。どうする?

 

「俺はアームド・ドラゴンLV5の効果を発動する。手札から捨てるのは闇より出でし絶望!! このカードの攻撃力は2800! よってテンペスターは破壊!! いけぇ! デストロイパイル」

「くっ、速攻魔法融合解除を発動!」

 

《闇(やみ)より出(い)でし絶望(ぜつぼう)/Despair from the Dark》 †

効果モンスター

星8/闇属性/アンデット族/攻2800/守3000

このカードが相手のカードの効果によって手札またはデッキから墓地に送られた時、

このカードをフィールド上に特殊召喚する。

 

テンペスターが消え融合素材となった3体のモンスターと入れ替わる。

なんで闇より出でし絶望なんて積んでんだよ。もしかしてアームド・ドラゴンのコスト用か?

そんなもんのために妥協召喚もできない最上級使ってんじゃねぇよ……。

十代はサクリファイスエスケープで難を逃れるが……。

 

「危なかったんだなぁ」

「間一髪だよぅ」

「いや、実を言うとあんまりよろしくない」

「どういうことっスか?」

「レベルアップの条件はモンスターごとに決まっている。その中でも一番多い条件が相手モンスターの戦闘破壊だ」

「じゃ、じゃあ」

 

フィールドではちょうどアームド・ドラゴンがスパークマンを破壊したところだった。

ダイレクトを食らうよりは遥かにマシとはいえLV7はさすがに厳しいだろう。

守備が低いのがLV7の弱点だがスパークガンを使えるスパークマンが真っ先にやられてしまった。もしかして万丈目これを知ってたのか?

あと表示形式変更できるのはバブル・シャッフルくらいだが手札にもHEROが必要だしな。

 

「これで俺のアームド・ドラゴンは更なる進化を遂げる。出でよアームド・ドラゴンLV7!!」

「これが、アームド・ドラゴン究極の姿……」

「みたか、これが伝説のレベルアップモンスターアームド・ドラゴン究極の姿だ」

「いいなー、すげーなー、かっちょいいなー」

「馬鹿か! お前の身が危ないんだぞ!」

 

もう一段階上があるんだけど、あの口ぶりだと万丈目はそれを知らないみたいだな。

 

《アームド・ドラゴン LV7/Armed Dragon LV7》

効果モンスター

星7/風属性/ドラゴン族/攻2800/守1000

このカードは通常召喚できない。

「アームド・ドラゴン LV5」の効果でのみ特殊召喚できる。

手札のモンスターカード1枚を墓地に送る事で、

そのモンスターの攻撃力以下の相手フィールド上表側表示モンスターを全て破壊する。

 

「いまいち緊張感に欠けるな」

「十代だもんね」

「そりゃごもっとも」

 

問題はLV7か……。確かLV7から全体除去になったはずだ。これはしばらく十代のピンチは続くかもしれないな。

 

十代はフレンドッグを守備表示にしカードを一枚伏せてターンエンド。

あからさまに守りを固めてきたな。

 

「それもちょいとよろしくないな」

「どういうことだ?」

 

おっと今度はカイザーか。

 

「アームド・ドラゴンの効果は表側表示のモンスターだけ、裏守備表示は効果の対象外だからです」

「そうか、相手の攻撃力を参照しなければならない以上裏守備表示のモンスターまで効果が及ばないのか」

 

まぁLV10は参照しなくても表側だけなんですがね……。

 

俺の予想通り十代のモンスターをアームド・ドラゴンLV7の効果で一掃する万丈目。

十代はフレンドッグの効果を使って融合とバーストレディを回収する。

あれ? あの手の効果って戦闘破壊じゃないとだめなのがほとんどだった気がするんだが。

俺の気のせいなのか?

 

《フレンドッグ/Wroughtweiler》 † OCG

効果モンスター

星3/地属性/機械族/攻 800/守1200

このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、

自分の墓地から「E・HERO」と名のついたカード1枚と

「融合」魔法カード1枚を手札に加える。

 

《フレンドッグ/Wroughtweiler》 † アニメ

効果モンスター

星3/地属性/機械族/攻 800/守1200

このカードが破壊され墓地へ送られた時、

自分の墓地から「E・HERO」と名のついたカード1枚と

「融合」魔法カード1枚を手札に加える。

 

「これでお前の壁モンスターはいなくなった。アームド・ドラゴンLV7でダイレクトアタックだ!!」

「罠発動ヒーロー・スピリッツ! バトルでE・HEROが破壊されたターン相手モンスター一体の戦闘ダメージを0にする!!」

 

《ヒーロースピリッツ/Hero Spirit》 †

通常罠

自分フィールド上の「E・HERO」と名のついたモンスターが

戦闘によって破壊された場合、

そのターンのバトルフェイズ中に発動する事ができる。

相手モンスター1体からの戦闘ダメージを0にする。

 

よく凌いだと言いたい所だけど……和睦でいいじゃねぇかよ!!

それ完全に下位互換だろうが!! E・HEROが破壊されたときって限定されすぎだろ!!

それにスルーしそうになったけど……。

 

「バトルで破壊された時って言ったよな」

「……言ってたわね」

「……言ってたな」

「……言ってたんだな」

「……よく聞いてなかったっス」

「バトルじゃなくて効果だよな」

「効果だな」

「効果よねぇ」

 

デュエルディスクが正常に反応したということはテキストの読み間違いか?

十代はハネクリボーを出してターンエンド。

なんか万丈目が変な動きをしている。あいつ疲れてんのかな?

万丈目はハネクリボーを戦闘破壊してターンエンド。

そして十代は強欲な壷を発動する。

ほんとにあいつぎりぎりになると壷か壷男ばっかり引くな。

 

「行くぞ! これが逆転のカードだぜ!! 魔法スペシャルハリケーン発動! 手札一枚を捨てて、特殊召喚されたモンスターすべてを破壊する!」

 

《スペシャルハリケーン/Special Hurricane》 †

通常魔法

自分の手札を1枚捨てる。

フィールド上に存在する、特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

それに魔法罠一枚破壊のサイクロン、魔法罠すべて破壊の大嵐、魔法罠すべて手札に戻すハリケーン。

それなのになんでスペシャルハリケーンはモンスターになってんだよ。

 

十代はスペシャルハリケーンでアームド・ドラゴンを破壊するが……どう考えてもE・HEROに入れるカードじゃねぇ。

むしろ対E・HEROとしてのカードにしか見えん。

 

十代はワイルドマンを召喚し万丈目にダイレクトアタックを仕掛ける。

 

万丈目

LP3600→2100

 

フレイムウィングマン一回分か、万丈目もケツに火がついてきたな。アームド・ドラゴンもやられたしどうやって立て直す気だ?

 

「立て! 立つんだサンダーー!!」

「「サンダーーー!!」」

 

「いい加減この暑苦しいの何とかならんのか」

「なんか怖いっス〜」

 

万丈目は四次元の墓を使用してアームド・ドラゴンLV3とLV7をデッキに戻した。

そしてLV3を守備表示で召喚してターンエンド。

 

《四次元(よじげん)の墓(はか)/The Graveyard in the Fourth Dimension》 †

通常魔法

自分の墓地に存在する「LV」を持つモンスター2体を、

自分のデッキに加えてシャッフルする。

 

「万丈目の行動がパターン化されてきたな。焦ったか?」

「それはどうかな? デッキ自体がアームド・ドラゴンに特化されてる可能性はあるぞ」

「もしくはなにかこだわりがあるのかもしれないな。十代のHEROのように……」

 

十代はワイルドマンでアームド・ドラゴンLV3を撃破。万丈目は罠カード復活の墓穴を使用してアームド・ドラゴンLV5を十代はヒーロー・キッズをそれぞれ呼び戻す。

ヒーロー・キッズの効果によりデッキから同名カードがやってきて、結果十代の場には3体のヒーローキッズが現れる。

 

《復活(ふっかつ)の墓穴(はかあな)/The Grave of Enkindling》 †

通常罠

自分フィールド上に存在するモンスターが戦闘によって

破壊され墓地へ送られた時に発動する事ができる。

自分と相手はそれぞれの墓地からモンスター1体を選択し、

守備表示でフィールド上に特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールド上に

表側表示で存在する限り表示形式を変更できない。

 

表示形式が変更できない復活の墓穴と使ったということはLV5の効果でどうにかするか、それともレベルを上げるかだな。

やはり万丈目はレベルアップを発動してアームド・ドラゴンをLV7に進化させる。

 

「いかん、万丈目は十代のモンスターをまた全滅させる気だ」

「まぁ、レベル関係のデッキならはいってるよなぁ普通」

「あなたもずいぶんとのんきね。十代が負けるかもしれないのよ!」

「いや、負けたからって命とられるわけじゃないだろうよ。それに十代の顔をみるとLV7が出てくるのを予想済みみたいだぞ」

「……」

 

そうなのだ。十代はアームド・ドラゴンLV7が出てもそこまで驚いてはいなかった。おそらくなんとなく出てくる予感はあったのだろう。これもデュエリストの嗅覚ってやつかもしれないな。

 

万丈目はアームド・ドラゴンにアームド・チェンジャーを装備してワイルドマンを攻撃。アームド・チェンジャーの効果により墓地から仮面竜を手札に加え、そのまま墓地に送り十代のモンスターを殲滅する。

なんか仮面竜がかわいそうに見えてくるな。墓地と手札を行ったり来たりとは。

 

《アームド・チェンジャー/Armed Changer》 † OCG

装備魔法

自分の手札から装備魔法カード1枚を墓地に送って発動する。

装備モンスターが戦闘によってモンスターを破壊した場合、

装備カードのコントローラーは自分の墓地から

装備モンスターの攻撃力以下のモンスター1体を手札に加える事ができる。

 

「ああ、また兄貴のモンスターが全滅」

 

 

「ハーハッハッハ!! 今ならTVの前で恥をかく前にサレンダーすることを認めてやるぞ十代」

「冗談じゃないぜ、次のターンで奇跡を起こすんだからな」

「奇跡だと!?」

「どっちみち次の俺のターンが最後のドローだ。でもできれば本気の万丈目……サンダーと戦いたかったな」

「俺が本気ではないだと!?」

「ああ、お前は俺を見ていない。どこか別の敵と戦ってるみたいだった」

「この次はもっと楽しみながらデュエルしようぜ。デュエルするのってめちゃくちゃ楽しいしな」

 

「ふふ、ボウヤらしいわね」

「だな。デュエルモンスターズは突き詰めればゲームだ。ゲームは楽しくやらないとな」

「そうだな、それにリスペクトも加われば最高だ」

「その発言もカイザーらしいですね」

「お兄さん……」

「さて、十代の奇跡とやらを拝ませてもらおうじゃないか」

 

「俺のターン! 俺は手札から戦士の生還を発動。フェザーマンを手札に加えバーストレディと融合。来い! フレイムウィングマン!!」

「そんなカードでどうするつもりだ!」

「すでに俺の必殺のコンボは完成している。罠カード発動ミラクル・キッズ!!」

「なに!?」

「このカードは自分の墓地にあるヒーロー・キッズ一枚につき相手モンスターの攻撃力を400ポイント下げる! よってアームド・ドラゴンLV7の攻撃力は1600」

 

 

《ミラクル・キッズ/Miracle Kids》 †

通常罠

エンドフェイズ時まで相手モンスター1体の攻撃力は、

自分の墓地に存在する「ヒーロー・キッズ」の枚数×400ポイントダウンする。

 

「フレイムウィングマンの攻撃力は2100。効果ダメージも合わせると」

「ぴったり2100になるわ……」

 

「いっけぇぇーー、フレイムシュートーー!!」

 

「カットだカメラ止めろー!!」

 

「あらあら、あんなに焦っちゃって。カワイイわね」

「てんてこ舞いだなぁ」

 

あらら、カメラ止めるのか。遅いと思うんだけどなぁ。

カメラは万丈目グループが用意したプロデュースってところかな。

それに毎回紙一重なのが恐ろしいな。

さておめでとうとともにご褒美のカードをあげに行くか。

ん? orz状態の万丈目に誰か近づいていくぞ。誰だありゃ?

 

「万丈目一族に泥を塗りおって」

「だから貴様は落ちこぼれというのだ」

 

ははぁ、要は一族の顔を売るために弟をプロデュースしようとして見事にこけたということね。

どれどれちょっとちょっかいでも出してくるか。

 

「やめろ!! 万丈目……サンダーもオレも一生懸命戦ったんだ」

「他人がわれら兄弟のことに口出しするな」

「我々は途中経過などに興味はない結果だけを問題にしているのだ」

「大体、このデュエルのためにどれだけの金をつぎ込んでいると思う!!?」

「いやぁ、あんたたちが現在進行形で学園二つ分にさらしてる醜態に興味はないと?」

「「なんだと貴様!!」」

 

だってここってデュエルアカデミア本校とノース校の全校生徒集まってるんだぜ?

TV放送が止まったみたいだがあそこまでいい勝負した万丈目をぼろくそにけなしたり、ぽっと出てきて成金宣言したらそりゃ反感買うだろうよ。

 

 

「結果こそすべて! 勝利こそすべてなのだ!!」

「だかサンダーは勝った。あんたたちの余計なプレッシャーを跳ね除けたんだ」

 

 

なんか十代がいい事いってるけど、なんかピンとこないんだよなぁ。

こういう時すごい疎外感を感じる……。

俺はまだこういった空気になじみきってないってことなのか?

 

「十代、俺をこれ以上みじめにしないでくれ。そして兄さんたち……帰ってくれ」

 

「「「そうだ! お前たちは帰れーー!!」」」

 

「「「サンダーー!!」」」

 

「「「サンダーー!!」」」

 

ずいぶん慕われてるなぁ万丈目。さてこういう熱い場面は俺には合わない。俺はもっと飄々と生きていたいのさ〜ということでフェードアウト。

 

 

そして万丈目はノース校に戻らずに本校の方に再編入となった。しかし出席日数が足りずにレッド寮に入ることになったということか。

 

「それでお前がこの部屋にいるわけか」

「そういうことだ」

 

はれて万丈目と同室になった俺なわけだが、万丈目って俺のこと覚えているのだろうか?

忘れてくれたほうがありがたいんだけどなぁ。

 

「あ〜、その……なんだ。よろしく頼む」

「わかっている!」

 

これならレイのほうが幾分気楽だったかもしれないなぁ。

はぁ〜。

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