平凡な男の非凡な学園生活 (凍結)   作:御龍

6 / 29
廃寮探検 十代VSタイタン

俺の案内で廃寮にたどり着いた。がぼろいというか古いというか……。

人が立ち入らない建物って劣化が激しくなるらしいがここは極め付けだな。

 

「ここが大徳寺先生の話に出てきた廃寮だと思う。この島の中でレッド寮以上におんぼろなのはここしかないからな」

「ひぇ、怖そ〜。アニキやっぱりやめましょうよ」

「何言ってるんだ。ここまで来てやめられるわけないだろ」

 

まぁ十代ならそういうよな。好奇心の塊というか、なんにでも首突っ込むというか。

 

「あなたたち、こんなところで何やってるの」

 

「「で、でた〜〜〜〜!!」」

 

っと明日香かちょっとびっくりしたな。そして翔にコアラ十代につかまるのはかまわないけどちょっと苦しそうだぞ。

それにそのリアクションはかなり失礼だと思うのだが。

 

明日香と十代が「帰れ」「帰れるか」といった感じでもめている。それにしても今日の明日香はやけに絡んでくるなぁ。

あ、立ち去っていった。そういえば明日香が何しに来たのか結局わからないままだったな。

十代はやっぱり探検する気満々なんだな。

 

 

中に入ってみると造り自体はしっかりしているが、荒らされた形跡がある。放置しているだけで扉が壊れて外れるとか常識的に考えてありえん。中に入って荒らす生徒が出てきたから立ち入り禁止になったんだろうな。

 

「けっこう、いいところじゃないか。掃除してこっちにすんでみようぜ」

「やめましょうよアニキ〜」

「掃除云々の前に改装工事が必要だな。そんな金持ってねぇぞ」

「なんか論点がずれてる気がするんだな」

「それにしても、ここで闇のゲームを研究していたって話は本当なのかな〜?」

 

壁には前見たことがある千年アイテムの絵が描かれていた。この絵を見るかぎり闇のゲームに関わる何かは研究していたんだろうが……。

 

「へぇ、千年アイテムは全部で七つあるのか」

「千年パズル、千年秤、千年錠、千年ロッド、千年タウク、千年眼、千年リングの七つだな」

「へぇ厚志詳しいんだな。そもそもそんなもん研究して何する気なんだろうな?」

「そ、そんなの迷信だってば!!」

 

翔が必死に否定している。まぁオカルトとか呪いとか都市伝説とか苦手そうだもんな。

 

ん?部屋の壁に写真が置かれておりサインが書かれている。

えっとFUBUKI 10JOIN?

ふぶき…じゅうじょいん?

何のこっちゃ?

 

「きゃーーー」

 

今の悲鳴は明日香か!噂をすれば影って言うけれどこんな形で発揮されなくてもいいだろうがよ。

 

「アニキ今の声って」

「行こう!」

 

声がしたのは入り口のホールの方だった。全速力で走っていったが人影らしきものは見えなかった。

 

「これは……明日香のエトワールサイバーだ」

「こっちには何かを引きずっていった跡があるんだな」

 

やはりさっきの悲鳴は明日香か。それにわざわざ引きずって連れて行ったということは、明日香にはまだ利用価値があるってことか。

 

コアラの示した方向に向かっていくと少し広くなっているホールに出た。

そこには明日香が悪趣味な棺桶に横たわっていた。

しかしここの造り、まるで何かの遺跡のようだ。遺跡の上に寮を立てたのか?それともただの偶然か?

 

「明日香!」

「明日香さん!」

 

十代や翔が呼びかけるが反応がない。

 

「フフフ、この者の魂は深き闇に沈んでいる」

「だれだ!」

「ようこそ遊城十代。私は闇のデュエリストタイタン」

 

その台詞とともに現れたのは黒いコートをした仮面をつけた男だった。

しかしこの声……。

 

「若本か!!!」

「何の話だ?」

「どう聞いてもその声は若本だろう!!」

「私の名前はタイタンだといっているだろう」

「知っているのか」

「声だけな」

「さっぱり話が見えない上に緊張感がなくなったんだな」

 

紆余曲折あって十代がタイタンと闇のゲームをすることになったらしい。

しかしコアラ何故デュエルディスクを持ち歩いているんだ?もしかして四六時中持ち歩かないとだめなのか?

しかしこいつらのデュエル脳どうにかならないのか?

どう見ても不審者なんだからまずは警察……は孤島だから無理だとしても、警備員とか先生とか呼ばないか?

 

「「❘決闘《デュエル》!!」」

 

「先手を取らせてもらう。ドロー、私はインフェルノクインデーモンを攻撃表示で召喚。このカードはフィールド上に存在するデーモンと書かれたカードの攻撃力を1000ポイントアップさせることができる」

「てことは……」

「攻撃力1900……」

 

インフェルノクインデーモン

 

効果モンスター

星4/炎属性/悪魔族/攻 900/守1500

このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に500ライフポイントを払う。

このカードが相手のコントロールするカードの効果の対象になり、

その処理を行う時にサイコロを1回振る。

2・5が出た場合、その効果を無効にし破壊する。

このカードがフィールド上に存在する限り、スタンバイフェイズ毎に

「デーモン」という名のついたモンスターカード1体の攻撃力を

エンドフェイズまで1000ポイントアップする。

 

デーモンデッキか維持ライフがあるかわりに確率で効果無効とかできるシリーズだったかな。堕落とキングとルークはそれなりに優秀だけどライフコストのリスクを払ってまで使いたいカード群じゃねぇな。それにインフェルノクインデーモンの効果はスタンバイフェイズじゃなかったか?

 

気づかないうちにフィールド魔法が展開されていた。デーモンデッキのフィールド魔法だから万魔殿かな?

 

万魔殿−悪魔の巣窟

 

フィールド魔法

「デーモン」という名のついたモンスターはスタンバイフェイズにライフを払わなくてよい。

戦闘以外で「デーモン」という名のついたモンスターカードが破壊されて墓地へ送られた時、

そのカードのレベル未満の「デーモン」という名のついたモンスターカードを

デッキから1枚選択して手札に加える事ができる。

 

十代のターンのようだ。どれどれ手札は……ってほとんど事故ってねぇかこれ?

モンスター一枚で残りがほとんど罠とか。

 

「フェザーマンを攻撃表示!カードを2枚伏せてターンエンドだ!」

 

あれ?さっきタイタンインフェルノクインデーモンの宣言してないよな……。あれ毎ターン宣言必要だから、今は900のはずなんだけどな。

 

「私はジェノサイドキングデーモンを召喚する。インフェルノクインデーモンの効果で1000アップだぁ」

 

キングデーモンの攻撃力が上がったってことは永続効果ってことなのか?

ううむ、ここでも自分の持ってるカードと効果が違うとは……あまりそのあたりを信用しない方がよさそうだな。

 

「ジェノサイドキングデーモンの攻撃。炸裂ぅ五臓六腑ぅ」

「トラップカード発動!異次元トンネルミラーゲート!!」

「甘いわぁ!異次元トンネルミラーゲートの効果にチェーンし、ジェノサイドキングデーモンの効果を発動する」

 

ゲートボールの玉みたいのが6つ出てきてタイタンの横に浮かんだ。

もしかしてあれがサイコロのかわりなのか。

 

「ジェノサイドキングデーモンの効果。それは相手の効果の対象になった時サイコロひとつを振り2か5が出た場合その効果を無効にして破壊する」

「さぁ地獄のルーレットよ、やつの運命を乗せ廻りはじめよ」

 

ジェノサイドキングデーモン

 

効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻2000/守1500

自分フィールド上に「デーモン」という名のついた

モンスターカードが存在しなければこのカードは召喚・反転召喚できない。

このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に800ライフポイントを払う。

このカードが相手のコントロールするカードの効果の対象になり、

その処理を行う時にサイコロを1回振る。

2・5が出た場合、その効果を無効にし破壊する。

このカードが戦闘で破壊した効果モンスターの効果は無効化される。

 

ルーレットが2のところで停止した。異次元トンネルミラーゲートは不発だな。

ミラーゲートが消えて、ジェノサイドキングデーモンの攻撃が再開される。それにフェザーマンがなすすべもなくやられていった。

 

「くっならもう一枚のトラップだ。ヒーローシグナル!この効果で俺はクレイマンを守備表示で特殊召喚する」

 

あれ?さっき十代の手札にミラーフォースあったよな?

対象を取らないミラーフォースなら関係なく除去できるはずなんだが…。

 

「ライフポイントが減ったな?消えて行くがいいお前のライフポイントにしたがいお前の体が消えていくがいい」

 

タイタンは台詞とともに千年パズルを掲げるとパズルが光を放ち始めた。そして光が収まった後には十代の体の一部が消えていた。

何であいつがパズルを持っているんだ?

あれは遊戯さんの持つアイテムのはずなんだけど、盗まれたら連絡してくれるとは思うんだけどな。

ん~?

あれ? よく見るとあれ継ぎ目がない気がする。もともとパズル状になってたから、ところどころに継ぎ目があるはずなんだけどな。

そして闇のゲームと言ってはいるが闇のゲームにしてはそれ特有のプレッシャーを感じない。

あれはもっと重苦しい雰囲気になるはずだが。

 

そして十代は強欲な壺を引いてHEROシグナルで呼び出したクレイマンをつかいサンダージャイアントを呼び出した。効果でジェノサイドキングデーモンを狙うが。またもや不発し破壊されてしまう。

 

とりあえずインフェルノクインデーモン倒せばいいんじゃね?そうすれば殴り合いだけで勝てるし。

 

悪夢の蜃気楼を使い手札補充の目途を立て伏せカードをはってターンエンド。タイタンの攻撃は対象を選ばない罠カード聖なるバリア−ミラーフォースにより、タイタンのモンスターを全滅させる。がタイタンはすかさず手札のデスルークデーモンを捨てることによりジェノサイドキングデーモンを復活して再び攻撃。

かろうじて速攻魔法非常食により、手札補給が済んで用済みとなった永続魔法悪夢の蜃気楼を破壊してライフを1000回復、何とかこれを凌いだ。

 

何故最初にミラフォを使わなかったんだろう……。

しかしこれで十代のライフは残り1000だいぶ消えてきたな。

 

「ああ、アニキの右腕が」

「……え?右脚……だろ?」

 

ふむ人によって消えて見える部位が違うのか。ということはやはりあのパズルもだんだん胡散臭くなってきたな。

 

「いっけぇフレイムウィングマン!!」

 

返しのターンで融合できるなんてどんな引きしてるんだよ……。

ついでにダークカタパルターもでている。いつの間に出したんだ?

フレイムウィングマンの攻撃+効果でタイタンのライフを1900まで削ることができた。ライフ4000だとあの効果って結構極悪だよな。

そしてタイタンの体も消えていく。翔とコアラの話を聞くとやはり消えて見える部位が違うらしい。

 

「わたしはデスルークデーモンを捨て、ジェノサイドキングデーモンを再び復活だぁ。そしていでよ迅雷の魔王スカルデーモンを召喚だぁ!!」

 

迅雷の魔王—スカル・デーモン

 

効果モンスター

星6/闇属性/悪魔族/攻2500/守1200

このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に

500ライフポイントを払う。

このカードが相手のコントロールするカードの効果の対象になり、

その処理を行う時にサイコロを1回振る。

1・3・6が出た場合、その効果を無効にし破壊する。

 

あれは確か、デーモンの召喚のリメイクカードだったような気がするな。一体の生贄で多少なりとも耐性があって2500の攻撃力は中々だな、帝系はつらいものがあるな。

 

あ、フレイムウィングマンがやられた。これで十代のライフは残り600か。さすがにきついのかうずくまっている。

次のターンに万魔殿は壊せるからスカルデーモンをどう処理するかが鍵だな。

 

「フフフ、間もなく遊城十代は闇に堕ちる」

 

なんか言ってるけど。あの頭のねじがぶっ飛んでる十代がこの程度でへこたれるわけがない。

案の定、十代はふらつきながらも立ち上がってきた。

 

「へへ、まだ終わっちゃいないぜ………隼人、奴の左手は消えてるよな?」

「み、右手が消えて見えるんだな」

「えぇ!?」

「……成程、そういうことか。」

 

十代が気づいたみたいだな。なかなかどうしてデュエル馬鹿だと思ったけど他のことにもちゃんと頭も回るんだな。

それともデュエル中だから頭が回るのか?

 

「ダーク・カタパルターの特殊能力を発動する!このカードが守備表示でいたターンの数だけ、墓地からカードを除外することで同じ数のフィールドの魔法、罠を破壊することができる。おれはフェザーマンを墓地から除外し、フィールド魔法万魔殿を破壊!フォーリンシュート!」

 

ダーク・カタパルターから発射された光弾が万魔殿を破壊し、周りが元の廃寮に戻る。

ダーク・カタパルターってそんな効果だったんだ、フィールドに守備1500をそんなに維持できねぇよ……。

 

ダーク・カタパルター

 

効果モンスター

星4/地属性/機械族/攻1000/守1500

自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが守備表示だった場合、

このカードにカウンターを1つ置く。

カウンターと同じ数のカードを自分の墓地から除外する事で、

その枚数と同じ枚数のフィールド上の魔法・罠カードを破壊する。

その後このカードのカウンターを全て取り除く。

 

「クソ!これを見ろ!」

「オマエには除外したカードを確かめて貰うぜ!」

 

そう言って十代が投げたフェザーマンのカードは見事千年パズルの目の部分に突き刺さった。……ってあれ? カードって紙製なんだけど?

海馬さんとかもカード手裏剣うまかったよなぁ。デュエリストの必須技能じゃねえだろうな。三年になったらカード手裏剣が授業に入っていたりして……。

怖い想像はやめておこう。

 

「しまった!」

「思った通りだ!コイツの闇のゲームはインチキだ!多分コイツはマジシャンかなにかでオレ達はコイツの催眠術に引っ掛かっていたのさ。」

「あのパズルから出た光が僕たちの目から脳を刺激して幻覚を見せていた」

「ああ、だから身体が消えたのは本当じゃない。」

「おまけにその腕は三流、消えて見えるのが1人1人バラバラだったってわけね。」

 

消えて見えるだけで一流だと思うのは俺だけか?

 

「何をほざく、私は本当に闇のゲームを……」

 

そんなことどうでもよくないか?闇のゲームだろうがなんだろうが、十代が勝てば同じことだしな。

 

「じゃあ答えてみろよ、千年アイテムが全部でいくつあるかをよ!」

「そ、それは……な、七つ」

「当たりだ……」

 

いま、ちょっと自信なさそうだったよな……。突っ込まないのがやさしさなのか。

見ていて哀れだからあえて突っ込まないでおいてやろうか。

 

「このわたしこそ7つある千年パズルの所有者だぁ」

「へ、化けの皮がはがれたなタイタン。千年アイテムは確かに7つ」

「そうか千年パズルが7つあるわけじゃない!」

 

あ〜あせっかく突っ込まなかったのに墓穴を掘るとは…。

豆知識だけど千年パズルの正式名称は千年錐なんだよな、どうでもいいけど。

 

「ぬぬぅ、私の催眠術が効かない以上長居は無用!」

 

タイタンが掲げた千年パズル?から煙幕が吹き出る。

えらい多機能だなおい。

 

 

「逃げる気か! 待て」

「逃がしてやりゃいいじゃないか。目的は明日香の救出だろう?」

 

……反応がない。もしかしてすでに追いかけていったのか?

 

「ええい、人の話を聞かんやつだな」

「行っちゃった…」

「仕方ない。廃寮の話もあるし放って置く訳にもいかないだろう。俺が十代を追いかけるから2人は明日香を外まで運び出しておいてくれ」

「わかったんだな」

「じゃ、ちょっくらいってくる」

 

確かあっちの方にタイタンは逃げたはずだ。無事でいてくれればいいが…。

走っていると向こうのほうから十代が歩いてきた。

よかった無事のようだ。

 

「無事だったか十代」

「心配して追いかけてくれたのか?ありがとな」

「タイタンはどうなった?」

「あ〜話すと長くなるんだが」

 

要点をまとめるとタイタンに追いついたときあいつの様子が変わりデュエルが続行された。そしてそのデュエルに何とか勝利したら、タイタンは闇に飲み込まれていったらしい。

十代はタイタンが帰ったとか言ってたり手品のタネがわからないって唸っていたが本当に闇のゲームなのか?

千年アイテムもないのに闇のゲームらしきものが始まるとは思えないんだが……。

ここには特別な何かがあるのかもしれないな。

 

 

廃寮の外に出ると。空がすでに明るくなっていた。明日香も目が覚めたようで起き上がっている。

十代がエトワールサイバーを明日香に渡し一件落着。っと何か忘れているような…。

そういえば、写真拾ったんだっけ10JOINのやつ。

ん? もしかして10(てん)JOIN(じょいん)か?

 

「ああ、そうだ。この写真ってお前の兄さんだろ?」

「!これをどこで?」

「あの廃寮の中にあったんだ」

「よくわかったスね10JOINなんて書き方してるのに」

「とんちみたいなもんだったしな」

 

「みんなが起き出す前に帰ろうぜ!」

「そうだな」

「それじゃ」

 

 

「フフ、お節介な人たちね」

 

 

こうして波乱の廃寮探険は幕を閉じた。

あ〜あ、結局貫徹になっちまったなぁ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。