ネイチャがいろんな娘に嫉妬するお話
誰か書くと思ったけど、見つけられなかったので自給自足
短いとは思ったけど、私の文章力ではまるで続きを書けなかった
ガチャリとトレーナー室の鍵が閉められる。
窓は開けていないから、唯一の出入口に鍵がかけられ、密室の完成だ。
「ネイチャ?どうして鍵を閉めたんだ?」
俺の質問を無視して、愛バが近付いて来る。
「トレーナーさん……」
普段より数段低い声だ。耳は絞られているし、心なしか瞳が淀んでいる気がする。
……嫌な汗が首筋を伝う。
「さっきテイオーと何喋ってたの…?」
テイオー…?確か、テンポ走がどうとかって話をしたな。
「トレーニングにアドバイスを求められたから、答えてただけだぞ…?」
ライバルに相談を受けていることになるが、公的にも私的にも何も問題はないはずだ。
ユラユラと彼女は歩いて、ソファに座って仕事をしているこちらへと近付いて来る。
「…今日のお昼はミークのトレーナーとどこへ行ってたの?」
「桐生院さん?スイーツ食べ放題へ一緒に行って来た。ミークにスイーツを作ってあげたいんだって」
彼女が食べたいコースの『スイーツ&パン食べ放題』は二名からだったので、それなりに彼女と親しくて、同期の俺に声を掛けたらしい。
俺の隣にネイチャが座り、彼女のスマホが突き付けられる。
そこには一枚の写真が映っており、ダイタクヘリオスが大きく写っている。
「……ヘリオスさんの写真に写ってるのはどうして?」
よく見ると小さく俺が写っているが、これを見て俺に気付くのは流石と言うべきか…
「昨日、街中でヘリオスとバッタリ出会って、カラオケに一緒に行ったんだ。俺以外にも何人か居たよ」
ネイチャが机にスマホを置き、俺の両肩に手を掛けられる。
ここまでされれば、鈍感な俺でも、彼女がなぜ怒っているのか、それと、この後しようとしてることに察しがつく。
「………今日、朝遅かったのはなんで?」
グッと体重を掛けられる。抵抗しても、ヒトの身ではウマ娘に勝てないのは分かっているので、せめてネイチャに負担が掛からないようにと体勢を考えながら、ソファに押し倒される。
「…たづなさんと夜通しウマ娘とかレースについて語り合ってた。誓って、それ以上のことはしてないよ」
あまりに熱中しすぎて、気付いた時には日付が変わっており、今朝は欠伸を噛み殺しながら、いつもより1時間ほど遅れて学園へ来た。ネイチャとは会ってないはずだが、どこかで見られたのだろう。
「……。」
無言でジッと見つめられる。嘘を疑っている時のネイチャだ。
何一つ嘘は言っていないし、俺は嘘が全くつけないことを彼女も知っているので、同じように彼女を見つめる。
満足したのか、諦めたのかは分からないが、ネイチャが目を閉じ、震える声で話し始める。
「……ごめんね。アタシ面倒くさいでしょ。トレーナーさんが他の誰かと一緒に居ると、ついつい盗られるんじゃないか、って考えちゃう。バカみたいだよね」
口を開こうとして……その前にネイチャが近付いてきて、唇を塞がれる。
思わず抱きしめようと、腕を伸ばそうとして……押さえ付けられていることを思い出す。
チュッと音を立てて、ネイチャが離れる。
上気した顔の彼女と再び見つめ合い、告げられる。
「……これで、最後の質問にするね」
少し潤んだ、琥珀色の瞳がイタズラっぽく輝く。
一呼吸置いて、彼女は尋ねる。
「アタシのこと、好き?」