ランサーで第5次聖杯戦争   作:指が痛い人

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眠たいナリー。最近洋画のアクション映画にハマりつつあるなり~。大迫力なアクションは戦闘描写の参考になるんだよなぁ。


報告とショックと再度の眠りの12話

【無事ですか相棒(マスター)ッ!】

 

「あ、あぁ。すまん、どうやら寝ぼけてたみたいだ」

 

頭の中に多分に焦ったランサーの出した声が大音量で響き渡るので少し頭痛がする。思わず頭を押さえて回復魔術でも使ってやろうかとも考えたがやっぱり止めだ。そういえば今日の夜の天気は曇りって言ってたからきっと片頭痛か何かだろう。回復魔術を使うまでも無いか……でも念のために、後で頭痛薬でも飲んでおこう。

夢見の悪い目覚めにやっぱり頭を抱えてしまう。内容はもう既に朧気でほとんど思い出せないぐらいには薄いけれど、確実と言えるほどマーリンが出て来たのだけは分かる。ハァ、せっかく気持ちよく寝てたってのに何でよりにもよってあの、俺にとってのトラウマが出てくるかね。生まれ変わってからは一度も出て来た事が無かったてのに何で今更……アレか? ランサーとの再会が何かの切っ掛けにでもなったか?飛び出てしまった浴槽にゆっくりと漬かり直すがその最中も念話は続く。

 

【ね、寝ぼけててもそこまでの大声は出さないと思いますよ……】

 

噂をしたら何とやら。災厄の引き金を引いちまったかもしれない奴からの念話だ。ってかその発言、ブーメランだぞ。お前だって前世で寝てる時よく"マーリン死すべしFOOOOOOOOOOOOOOOッ!"って言ってたじゃないか。なぁーんて思ったが俺はその事を飲み込む。だって言っても、マーリンに関しての悪口はアイツが喜ぶだけだし。でもこれだけは言っておく。

 

「俺は出すんだよ間抜け」

【誰が間抜けですか! この場合は相棒の方が間抜けだと思うんですけど!】

 

おっとそれは俺に喧嘩を売ってるのかな? あのことはまだ許してないんからなぁ。

 

「……そういえば昨夜寝ぼけて俺の腕にパクパクと噛みついてた奴がいたような」

 

俺は噛みつかれる事が前々世の死因である関係上あまり好きではない。特に寝ている時なんて特にな。本人の言い分だと目の前にごちそうが並べられ、それを食っている夢だった為に私は無罪っとの証言だったが――――――さっきの俺みたいになってたりするのかね?

 

【真面目な話に戻りましょうかマスター】

「おう。バ……賢い相棒は嫌いじゃないぜ!」

 

まぁ相棒も自身が過去に同じような事をやっている事を自覚させられれば何も言えなくなるのは当然だな。

 

「それで、成果を聞かせてもらおうじゃないか」

 

丁度時計が差す時間は眠る前から二時間経っている。元々この時間に結果を聞くつもりだったからちょうどいっか。

 

【わかりました。今の所、明確に姿の確認できたサーバントは4体のみです】

 

思わず息を飲む。俺の想定より、行動しているサーヴァントの数が多い。

聖杯戦争への知識が俺の持っている遺産の知識だけでは足りず、仕方なく姿が誰にも見られないようにと夜にランサーを偵察に出したが俺の考えていた以上に数が多いな。てっきり会えても多くて二か三人ぐらいだと思っていたがまさか、参加している総人数の約三割の人数に会えるだなんて序盤から上々の進み出しだ。

俺の場合基本ルールが欠けている。分からない場所があるのならランサーが聖杯から情報を引き出してくれるが現状、圧倒的に情報が足りない。

どのような状況に至っても情報は武器だ。どんな状況でも情報をより多く持っている奴が勝つ。たかが三割ではあるがサーヴァントの姿さえ確認できたのならその姿から真名やクラスを割り出せば勝率が上がるって訳よ。

 

【そのうち二名に関してはクラスも判明しています】

 

サーヴァントにそれぞれ7種類のクラスと呼ばれる者が割り振られているらしい。

最有力で優勝候補とされるセイバー、ランサー、アーチャー。爺さんの遺産の中には殆ど記録の無いライダー、アサシン、キャスター。情報の全くないバーサーカー。ランサーは説明下手だから聞いても分からないけれどとりあえず、相手のクラスさえ分かれば敵の得意な戦い方や距離ぐらいは掴める。

 

「それで、そのクラスは?」

【一体目は刀を主武装としていた所から考えるに恐らくセイバー。相棒(マスター)の言っていた寺へと続く山道の途中にある門の前にて発見しました】

「セイバーか……」

 

セイバー、いきなり聞かされるのは最有力候補。聖杯戦争に呼び出されるサーヴァントの中でセイバーが一番強いらしく一番警戒の必要な相手。それといきなりエンカウントとか中々に運が無い。

 

【いえ。直感が働き、今の状態の私では到底戦っても勝てないと判断したので気付かれる前に逃げる事を判断しました】

 

それに加えランサーが素直に勝てないと言える相手だなんてマジで運が無い。そんな事前世では一回も無かった……いや、一度あったわ。アレは確か我が親友ギャラハッドの楽しみにしているおやつを勝手に食った時だっけ。怒り狂ったギャラハッドから逃れるべく俺達が仕方なしに罪を擦り付けた時だ。あの時の怒りようと来たらボコボコに半殺しどころか9割殺しを受けたランスロットの無念すぎる姿。その光景に恐怖を感じ相棒と俺は素直に死を覚悟したが……あれレベルの相手だなんて一体どんな実力を持った英霊なんだ。

 

「……無事逃げ切れたんだろな?」

【いえ、判断が少し遅かったようで苦戦を強いられましたが戦闘となってしまいました】

 

マジか。槍の機能を制限してる状態で戦闘なんて自殺行為だ。並みの相手なら余裕で相手出来るだろうが、狂戦士と化したギャラハッドと同等の実力を持つ相手では無理に決まっている。

 

「無事逃げ切れたのか?」

【一応は逃げ切る事には成功しましたが――――戦いの途中手傷を負ってしまい、親指の筋を斬られ使えない事態に】

 

それぐらいなら軽傷っちゃ軽傷。相棒が持っている槍の効果で治療できる範囲だ。むしろそれだけ強い相手と戦闘してその程度の被害で済んでラッキーだな。

 

「それだけ強い相手なら何かしらの真名への手がかりがあるはずだ。何かなかったのか?」

 

サーヴァントに対しては必ず対策が必要となって来る。

今回だって強い英霊ならその強さの中には知名度補正もあるはず、だからそれなりに有名な英霊なはずだからそれで相手の正体が分かるはずだ。

それに正体さえわかってしまえばサーヴァントの切り札である宝具の正体が探る事が出来る。だからこそサーヴァントは自身の真名が知られないように立ち回る必要があるのだが……今回は探る側、分かってしまえばこちらのモノ。もしかしたら勝利への道筋が見えるかもしれない。

 

【戦う前、まるで決闘場での戦いかのように名乗られたので分かりましたがセイバーの真明は佐々木小次郎。恐らくあの佐々木小次郎かと思われます】

「っげ、有名どころ来たな」

 

佐々木小次郎。日本であまり知らぬものは居ないであろう侍だな。かの宮本武蔵との戦いにて散っていった剣豪のはずだ。そんな奴が相手だなんてやっぱり運が無い。

 

【強敵でした。剣の腕もさることながら、その絶妙過ぎる間合が厄介の何の……正直言いますが相手の剣戟を防ぐので精一杯でした】

 

確か彼の有名な逸話であり、技は燕返しだったような気がする。聞いた話では高速で剣を振るう技だが……ひょっとしてそれが宝具か?

とりあえずそんな敵がいる寺方面は今の所いかないようにしないと。あそこは霊脈から変な場所で一番大きな穴があるのに俺も近付けないほど魔力が濃い。そして寺である影響か、色々と呪いっぽい雰囲気を感じる場所だ。普段から近づいては居なかったが……マジで何なんだろ、あそこ。

 

【そして二体目は調査を頼まれていた学校にて遭遇。恐らく魔法陣の製作者であろうマスターの従えるサーヴァントと戦闘を行いました】

 

あぁ、佐々木小次郎のインパクトがデカすぎて忘れてた。そういえばそんな指示もしてたな。

あの魔法陣はかなり危険な物だ。きっと今夜あたりに追加の魔法陣を書きに来るだろうと睨んでいたがやっぱり来てたか。

 

「マスターの姿は見たか?」

()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

マジか。マスターの姿が無かったのか。

 

【恐らく私に見つけられないよう魔術を使いサーヴァントへと指示を出していたのでしょう。しかしそれを踏まえても厄介極まりない相手でした】

「何?」

 

確か()()()()()()()ではサーヴァントへと念話や魔力を送る事の出来る距離はあまり広くなく。ある程度は近くに居る必要があると聞いていたが……隠れているだなんて。それに加え、直感の鋭いランサーを欺けるほどの魔術を展開できる腕を持つ魔術師だなんて‥‥‥‥相手にして勝てるのかな、俺。

 

【そのサーヴァントは自身の主武装の姿を一切見せず、クラス適正ではない双剣で私の槍捌きを対処できるほどの技量を持っており。最終的には私が逃げる結果に……】

「……確か今のお前って俺が全く勝てなくなった全盛期の姿だよな?」

【はい】

 

 

や、やべぇ。魔術師が規格外の腕を持つ者だとしたらそれが使役するサーヴァントもやべぇ。

生前俺自身が槍を持ち相手したことがあるから分かるがあの頃の彼女は強すぎてやべぇ。何度挑んでも誰にも負けない、無敗記録を作れるぐらいには強かったはずだ。そんな全盛期の姿であり、一番の得意な武器である槍のクラス適正であるランサーのクラスで現界したハズの彼女が繰り出す猛攻をクラス適正外の武装で相手取る事が出来る奴なんて…‥‥相当な実力者じゃねぇか! マジで何者だよソイツ―――ッ!

 

【それに加え、その敵のクラスはアーチャー。私が何度砕いても、次の瞬間には復活する奇妙な宝具を持っていました】

 

驚きの情報に頭が真っ白になる。アーチャーって事は本来遠距離が得意なクラス。つまりは接近戦があまり得意でないクラスの敵を相手にランサーが勝てないと判断して逃げたって事だよな……。姿が見えないマスターに召喚された謎の復活する宝具を持つ接近戦も出来るスゴ強よアーチャー。これって勝ち目あるのか?

 

【む、新たなサーヴァントの気配を感じ取りました。残りの情報は帰還後に説明するので今は戦闘の準備を】

「お、おう」

 

うん、とりあえずこの課題は棚上げだな。今この状態で考えてもらちが明かない。

俺は頭の中を空っぽにして体をリラックスさせる。段々と自身が霊脈へと一体化して行き、段々とそこに流れる魔力を強く感じる事が出来るようになる。それに比例して俺の意識は落ちて行った。




突然ですけど銀英伝やスター〇レックって面白いですよね!
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