「う~ん…」
あくびをしながら、両腕を上に伸ばして上半身を起こし、周囲を見渡す。
視界に入ってくる景色は自然豊かな大地に草を抜き取っただけの道。
田舎でも大体の道がコンクリートで舗装されているのを考えると、日本で無い事が分かる。
「ここが異世界!」
先程までの出来事が夢でないのがハッキリと分かり、思わず心の声が漏れる。
多分お兄ちゃんが今の私の姿を見たら、小言を言われそうだがお兄ちゃんの性格的にまだ起きないと思うのでよし!
上に視線を向けると緑色が視界に入る。その正体は葉っぱの様で、風に揺られて数枚が舞う。
大きな木の様で、私が座っている場所に影が出来ており、風もある事から寝るには丁度いい空間となっている。視線はそのまま木の幹に向けると紫苑が安らかに眠っている。
「………【
思わぬ人物の存在に二度見どころか、六度見してしまった。青髪ロングに痩せ干せた身体。何故か服装は黒焦げたうちの制服だが、何処からどう見ても依神紫苑だ。
依神紫苑は東方Projectの第15.5弾【東方
でも、彼女がここに?異世界=幻想郷だった??
なんてしょうもない事を考えていると、どこかで聞いた軽快な音楽が耳に入ってくる。音の発生源を探ってみると紫苑の方から聞こえる。
起きる気配が無いので近づいてみると、紫苑のポケットの中から聞こえてくるの分かった。ホントは良く無いけど気に寝るので音の発生源と思われる物を取り出す。
「これって……」
ポケットから出てきたのは仮面ライダージオウで出てきた【ファイズフォン
これはストップウォッチ型の【フォンライドウォッチ】からガラケー状の【フォンモード】へ変形させることで見た目通り、ガラケーとして使えるという物。
ところで何で、紫苑がこれ持ってるんだろう?なんて疑問を受けべながらディスプレイを見ると[着信 神様]の文字が……ん?
「……もしもし……」
『おお、繋がった、繋がった。』
本当は良く無いけど、無意識にキーを操作し電話に出る。気づいた時には後の祭り。恐る恐る声を出すと聞こえてきたのは、私達を殺してこの世界に転生させた
『お前さん達に話さねければいけない事が有ってだな、美少女化の件なんじゃが……』
こちらが驚きの声を言う前に語り掛けるG。と言うか、お兄ちゃんドコ?
『元々のお前さんに似た東方projectのキャラにしたまでは良かったんじゃが、間違えて兄の方もやってもうた。』
申し訳なさそうに言葉を紡ぐG……………………………
え?お兄ちゃんが、美少女に………………………………………………
『確か兄の方が[依神紫苑]、お前さんが[依神女苑]だったかな?』
放心状態の私なんて気にせずに話を続けるG。こいつ厄介事しか起こさないんですけど!
◆◇◆◇
声が聞こえる……
あくびを漏らしながらうっすらと目を開く。視界に映るのは学生服に身を包んだ
その手には彼女と場違いな見覚えのあるが携帯が握られていた。
「……ナニコレ?」
あ、声が高い?いや、女子の物に変わってるのか。
それにしても、服ボロボロ。素肌見えちゃってるところあるし、どうしよ。