「ん~~~~~っ!」
窓から差し込む日差しを浴びながら大きく背伸びする。視界の端に映る金髪、そして窓の外に広がる景色、そしてドアのそばに置かれたベットに眠る紫苑となったお兄ちゃん。頬を軽く抓ると痛みを感じる。
「やっぱ、夢じゃない!」
くどいようだけど異世界に来た事実を深く噛みしめる。さてそれでは読者か視聴者かは存じ上げませんが皆さんに昨日寝る間も惜しんで考えたこの世界での私達のプロフィールもとい、設定を説明ましょう!
私達、依神姉妹は[イーシェン]と言う国産まれて両親の財産難で捨てられた。あともう少しで飢えるところを親切な旅人に助けられて安住の地を求めて旅している。ある程度の知恵を付けた私達は旅人と別れて二人旅を始めた。その最中で寝泊まりに使った遺跡で姉[依神紫苑]は、強大な力を入手。その力を一部を借りる事で妹[依神女苑]も戦うのだ。「祝え! 新たな伝説の始まりを!!」
「煩い……」
あ、お兄ちゃん起こしちゃった………
◆◇◆◇
寝ぼけているお姉ちゃんを後目に女苑の特徴的なドリルツインテールを結び、1階へ朝食を取りに行く。それにしても手櫛だけで髪の手入れを終わらせるのはすべての女性を敵に回してると思う。そんなズボラなところがお兄ちゃんらしさを感じて好きなんだけど………
後から来たエルちゃん達と一緒に食事をとった後は皆で異世界名物、冒険者になるべくギルドへとやって来た! これがなきゃ異世界とは言えないよね!!
町の中央にあるこの施設は1階が飲食店みたいになっていて、イメージしてた荒くれ者が集う酒場じゃなくて少し残念。いや、イメージ通りならお姉ちゃんが変な野郎に絡まれるからやっぱ良かった。けれど漫画みたいな光景はやっぱ捨てがたい。ぐぬぬ………
「___以上で説明を終わらせていただきます。分からない事があればその都度、係の者にお尋ねください」
あ、話聞いてなかった。ままままぁ、後でお兄ちゃんに聞くし大丈夫だ、問題ない。受付のお姉さんから履歴書?みたいなのを人数分渡された。私には何が書いてあるかさっぱり分かんないし、小鈴の姿をしたお姉ちゃんに丸投げする。
ちなみにエルちゃん達にお姉ちゃんの姿が変わるのはファイズフォンⅩと同じく、遺跡で手にした力と説明した。遺跡は万能、太平風土記にもそう書かれてる。リンちゃんのサポートもあって二人分の用紙を掻き終えたお姉ちゃん。受付の人に渡すとクレカみたいなギルドカードを渡される。
お姉さんに言われるがままに渡されたピンで指を刺し、カードに血液を一滴落とす。すると白い文字が浮かび上がって来た。この世界の文字はさっぱり分かんないけど、たぶん私の名前とか書いてるでしょ。
「このギルドカードはご本人以外が触れておりますと数十秒で灰色になる魔法が付与されております。偽造防止のためですね。」
説明しながらお姉さんがお姉ちゃんのカードを手に取る。するとカードは灰色となり文字が見えなくなった。そのままお姉ちゃんに手渡し、カードがお姉ちゃんの手元に戻ると色が元に戻る。なんか既視感を感じたけどあれだ、ディケイドのカード復活に似てるんだ。
その後は再発行の説明を受けて早速、依頼をする為にエルちゃん達に選んでもらっている。え、私達? 私はこの世界の文字読めないし、お姉ちゃんは小鈴から元の姿に戻ってダウン中。お姉ちゃんと小鈴の能力の相性が悪いのかな?
私が小鈴のライドウォッチを使おうとした時はうんともすんとも言わなかったどころか、全面パーツが回転しなかったんだよね。また暇な時にでもエルちゃん達に文字教えてもろう、そうしよう! 依頼の受理をしに行くエルちゃんの背中を見つめながら、新たに決意する女苑なのでした。
◆◇◆◇
クエスト内容、魔獣【一角狼】を5匹討伐。報酬、銅貨18枚(分け前、銅貨9枚)。
___と言う事でやってきました、魔物犇めく東の森。小鳥のさえずりに交じり森の中からこちらを選別する気配を感じる。恐らくGによるおまけなんだろうけど………
「………!」
敏感に感じる魔物の気配、と言うか殺気を感じてお姉ちゃんがビクビクしてるのが可愛いい! やっぱ、お姉ちゃんからしか補給できない加護欲成分があるんだよな~
「「くる」」
「は?」「え?」
迫りくる敵意。お姉ちゃんも感じたようで警告の言葉が重なる。唖然とするエルちゃん達を他所に私達はファイズフォンⅩの銃口を敵意の方へと向けた。揺れる草むらから跳びだす6つの影。迷いなく発砲すると影は難なく左右に回避。私達を挟むように3匹づつに分かれてた。
大型犬ぐらいのサイズの四足歩行の生物は灰色の体毛を立て、額から生えた1本の角をこちらに向けて威嚇する、囲まれた私達は背を合わせ、それぞれの武器を構えている。
「そっちの3匹、任せていい?」
「ええ、任せなさい!」
「そ、そっちはお願いしますね」
「うん……!」
軽く言葉を交わした私達は正面に意識を戻す。飛び掛かってくる一角狼らしき生物の下を潜り抜けた私は【異次元収納】からドライバーを手に取り、腰に装着。
『『ジクウドライバー!』』
【ジクウドライバー】のシステム起動音が鳴り響き、体格に合わせて調整されたベルトが収納部からとび出し固定される。横を見るとお姉ちゃんも攻撃を回避してベルトを腰に巻いていた。視線が合い頷きあうと立ち上がりながら新たに取り出した【ゲイツライドウォッチ】を右手に持つ。右手を狼に向け突き出しウォッチ全面パーツを90度回転、上部のスイッチを人差し指で押す。
『ゲイツ!』『ジオウ!』
ベルト右手側のスロットに起動したウォッチをセット。背後にデジタル時計、お姉ちゃんの背後にはアナログ時計のビジョンが浮か、周囲に響き渡る音声が時間を刻む。ベルト上部のロックス位置を押し、それぞれテレビで【ゲイツ】と【ソウゴ】が取っていたあの変身ポーズをとる。
「「変身!」」
『『ライダータイム! 仮面ライダーゲイツ!/ジオウ!』』
よく耳にした【変身】のフレーズを紡ぎ、ベルトを360度回転。私達の身体に装甲が付きその姿を変える。赤いスーツに黒い鎧、どこかラバー製のミリタリー系デジタル腕時計を想起させる鎧。最後に【らいだー】の黄色の文字が頭部に付き変身を完了させた私。
横ではお姉ちゃんの頭部目掛けて【ライダー】の文字がピンクに輝きながら引っ付いた。黒をベースにしたスーツに銀色の鎧、金属製の腕時計を思わせる鎧に身を包んだお姉ちゃんは右手の親指と人差し指で【J】の文字を作る。
祝え!今この瞬間、異世界に魔王【仮面ライダージオウ】と救世主【仮面ライダーゲイツ】が誕生した!!
「___え?」
「えぇぇーーーっ!?」
驚くエルちゃん達をスルーして目の前の獣に向けて駆けるはゲイツに変身した私。振りかぶった拳が狼モドキの頭部を一撃で粉砕する……… あれ?私、なんかやっちゃいました?
唐突な能力紹介「異次元収納」
本作の紫苑と女苑に与えられた無属性魔法。読んで字のごとく物の収納を可能とする特殊空間へと接続し、道具の出し入れをする。
紫苑と女苑で空間が違い、紫苑が入れた物を女苑が取り出すなんて事は不可能。
活動報告の方で、原作キャラたちのウォッチのカラー&音声を募集してます。
【思考の