では、どうぞー
(爆豪視点)
ここは……保健室か……?
「よっ、爆豪さんよ。」
「ん…?アンタは確か…」
つーか俺のベットの横に見覚えがねえ奴がいんだが誰だ…
「俺だよ、エボルトの人間態だよ。この姿はあんま見てなかった?」
「あ、ああ……」
エボルトか、下間んとこのコブラ野郎か…
下間…俺はアイツに負けたんか…
「お前が心配だから見に来てやったんだよ。牙竜も来たいって言ってたけど幼馴染の銃士の試合見てやれって言って置いてきた。」
「お、おう…そうかよ…で、俺の何を心配してやがんだ?」
「ちゃんと出久に謝れてるかどうかだよ、」
確かに俺は中一までアイツのことを虐げていた。
遠ざけたかっただけなんだ、アイツが何を考えてるか分かんなくて不気味だったから…!
下間と何度か喧嘩してイジメは辞めたがそれでもずっと遠ざけちまってた…
「俺は謝っても許されんのかよッ……」
自然と目頭が熱くなる。
俺は今まで出久にひでえことしてきたんだ…
アイツに謝らねえとって下間の言葉でやっと気付いたけど俺は…!
「確かに、お前は出久がヒーローになるために努力してるとかそんなことも知らずに虐げてた、けど出久は出久でお前のこと恨んじゃ居ないさ。」
「どういうこったよ?」
酷いことしちまったのに恨んでねえのかよ…
「アイツに聞いたぜ、出久はガキの頃からエリートで強いお前にずっと憧れてたんだとよ。」
俺は初めて出久の気持ちを知った。
散々な事してきたってのに恨まねえで尊敬してくれてたってのかよ……!俺は…気付いてやれなかった……見えてなかった……
「おいおい、大泣きじゃねえか。」
気付いたら俺は保健室の枕に顔を埋めて大泣きしていた。
「俺は馬鹿だ!すまねえ!出久!馬鹿にして悪かった!虐げちまって悪かった!」
この場に出久がいないにも関わらず感情と言葉が溢れ出た。
「か、かっちゃん?」
「いずく…?」
「ワオ、まだ治療中だったんだな。」
そっか、コイツもさっきの戦いで怪我して保健室にいたんだった、
だけど今ここに居るなら話は早いな…
「い、出久…俺は今まで1番になることとか勝つことに執着して周りが見えてなかった、テメエの気持ちなんて知ることも無く虐げ続けちまった……だからその、すまんかった!」
人生でここまで頭を下げたことはねえ、
けどそうしねえとダメなんだ…
「かっちゃん……」
出久の声に反応し顔を出久の方に向ける。
「勿論許すよ。だからかっちゃんもまた一緒に最高のヒーロー目指そうよ。」
「ああ、わかった。それとその…またガキん時みてえにダチになってくれねえか?」
「うん!いいよ!」
10年前俺が川に落ちた時に出久が手を差し伸べてくれた。
張り合われてるみたいで嫌だった…
けど今は嫌じゃねえ、安っぽいプライドなんて捨てて俺は出久と……目指すんだ!オールマイトや下間みてえなヒーローを!
「さて、お二人さん。そろそろ観客席に戻りますか、」
「「はい!/うっす」」
(牙竜視点)
「アイツの氷結は轟レベルだな。」
「そうですわね、」
今は観客席で百と一緒に2回戦の第3試合、飯田と銃士の戦いを見てるけど銃士はここでも初っ端からタドルファンタジーか。
「あの剣強すぎんだろ!」
と上鳴も驚いている銃士の持つ剣は確かに厄介だ。
炎属性と氷属性両方の力を持っていてこの形態時は魔力でそれらが増大されてるんだろうな。
はっきり言って常に轟に手伝ってもらってるみてえなもんだ。
『おっと飯田!氷を避けて一気に接近!』
「ありゃさっきの騎馬戦でやってた…」
「レシプロバーストですわね。」
騎馬戦の終盤でやった飯田の超加速、
飯田はそれで銃士の背後に回って蹴りを放とうとしたがその身体は弾かれて宙を舞う。
「その程度、我が魔法の前では無意味!」
「クソっ…」
宙を舞った飯田の身体は地面に落ちた後、魔法で氷に覆われる。
けどこれ足のエンジンで溶かせるんじゃ…
「飯田さんはレシプロを使ったあとは暫くエンジンは使えませんわ…」
「てことはもう飯田は…」
「降参します…」
「飯田君戦闘不能!甲斐君準決勝進出!」
やっぱ銃士が進んでくるか…
そんで最後は切島と常闇の戦いだったが、この戦いは常闇に軍配が上がった。
硬化で防御を固めた切島だったが常闇のダークシャドウの攻撃の連打によって場外に押し出されちまった。
「これで準決勝も終わりか。」
「そうですわね、次の轟さんとの戦いも頑張ってください!」
「おうよ、任しとけ!」
てことでいよいよ次の戦いの準備だ。
「よっ、牙竜。お疲れさん。」
「おお、エボルトとそれに出久と爆豪か、」
そろそろ待機室に向かおうと思ったタイミングでちょうどエボルトと出久と爆豪の3人が戻ってきた。
「2人とも怪我大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。」
「お、おい、その…話あんだがいいか?」
「ああ、いいぜ」
爆豪から話があるってことだがまあだいたい察しは付くぜ。
「そのよお、下間…ありがとう…」
「いいってこった、お前が心機一転ヒーロー目指せるってのなら」
どうやら色々と悔い改めてくれたみてえだな。
エボルトにも行ってもらって正解だったな。
「ああ、俺はお前が言うような誰かを守れるヒーローになっていつかテメエに追いついてやるから覚悟しとけよな、」
「俺も待ってるからよ、とっとと追いついてこい。」
「ああ、俺は今ようやくスタートラインに立ったんだ、誰よりも頑張ってやんよ。」
前よりもいい顔になりやがったな。
「ああ、じゃあ俺もちょっくらてっぺん取って来るからよく見とけよ。」
てことで俺は足を進めて待機室へ向かう。
これで何とか出久と爆豪も仲直り出来たみてえで良かったな。
必死に説得した甲斐があったぜ…
(三人称視点)
一方、飯田天哉が甲斐銃士に敗北を喫していた頃、
彼の兄、飯田天晴ことプロヒーローインゲニウムも敗北の時を迎えようとしていた。
「な、なんだこれっ!?うご…けない……」
左腕に大きな切り傷ができており、そこから血が垂れ白いヒーロースーツが赤く染まる。
「インゲニウム、貴様も本物のヒーローではない……」
日本刀を翳す男、赤黒血染ことヒーロー殺しステインはこれまで何人ものヒーロー達を葬るのに使ってきた刀を振りかざし今にもインゲニウムの息の根を止めようとしていた。
「そこまでだ!!」
「なんだ!?」
バイクのエンジン音が響くと共に現れた赤いバイクのような戦士がステインに体当たりし、突き飛ばしながらも地に伏せるインゲニウムの身体を飛び越える。
「肋っ…持ってかれた……」
バイクがぶつかるのと同等の衝撃が来たためか、ステインの骨は悲鳴を上げるように数本折れ、左腕には力が入らずだらりと垂れているだけだ。
「君は誰なんだ?」
インゲニウムの問いかけにバイクから人型になった戦士が応える。
「俺は仮面ライダー……アクセル!」
To be continued
最後のは職場体験編に向けた布石でございます。
仮面ライダーアクセルの正体は果たして誰なのか!?