気付けば6000字……
(3人称視点)
「こ、ここは…!?」
雄英高校の合宿への奇襲によってゲムデウスに敗れショッカーに連れ去られていた甲斐銃士が円形の代の上で四肢を拘束された状態で目を覚ます。
「ようやく起きたみたいだねぇ…」
「ヒィッ…!?」
その彼の正面にはオールフォーワンの姿があり、その彼からは銃士を恐れさせるような威圧感が放たれ、いつもの厨二口調を発動すらさせようとしなかった。
「初めまして、甲斐銃士君。私はオールフォーワン、悪の権化さ、」
「オールフォーワンッ…!!」
その彼の右手にはガシャコンバグバイザーツヴァイがあった。
「さて、今から君には簡単な手術を受けてもらおうか」
そしてその銃口を銃士の身体に向ける。
「銃士君に何をするつもりだ!」
だがそのガシャコンバグバイザーに封じ込められている新・壇黎斗・神がそれに抗議するように声を荒げる。
「黎斗さん…」
「抵抗したところで無駄だよ、」
『超スーパーヒーロー大戦!』
超スーパーヒーロー大戦のライダーガシャットが挿入されると……
「まさかッ…!?このゲームは……!!」
「ああ、素晴らしいゲームだよ。悪意を増幅させるのに丁度いい」
『コンクリュージョン・ワン!』
一瞬でアークワンに姿を変えたオールフォーワンの掌から暗黒のエネルギーがバグバイザーに注がれる。
「うわあああぁぁぁぁぁ!!ヤメロ!!ヤメロオオおおぉぉぉぉ!!」
アークワンから注がれる悪意が増幅すればするほど、黎斗の断末魔が大きくなっていく。
「やめろ!これ以上酷いことはするな!」
「他人のことを心配している場合かな?次は君がこうなるのに。」
『超ショッカー大戦!』
アークワンの腕が銃士が着ていたシャツを破り、晒された生身の銃士の胸部にガシャコンバグバイザーを押し当てると
「あああああああぁぁぁぁぁ!!!」
漆黒に染まったバグスターウイルスがバグバイザーから放出されて銃士の華奢な体に流れ込んでくる。
「ヒーローにかかわる悪意と私の持つ悪意が合わさることでショッカーは完全に復活する。さあ、出でよ!ゲームの世界のショッカーよ!」
超スーパーヒーロー大戦というゲームの中にあるボーナスステージ、超ショッカー大戦
そこに潜むショッカーの力とアークワンの中にあるヒーローの敵の悪意のデータ
これらが組み合わさることによってゲーム世界のショッカーが今現世に降臨する。
「消去しろ!」
銃士の身体から大量のバグスターウイルスが放出されてそれがショッカー首領三世の姿に変わり、他の粒子もシャドームーンやン・ダグバ・ゼバ、アークオルフェノク等の幹部級怪人達の姿を形成していく。
「ヴワッハッハッハッハッハッ!!」
そしてそのうちの幾つかのバグスターウイルスが紫色に変色したかと思えば壇黎斗の姿に変わる。
「遂に手に入れたぞ!このガシャットを!」
だがその黎斗はこれまで銃士と共に戦ってきたものとは違う印象を抱かせるように真っ黒なスーツを纏い、髪の毛をオールバックにしている。
その手には紫と赤の大型のライダーガシャットが握られている。
「レベルビリオンのライダーガシャットをォ!!」
気絶した銃士を放置してアークワンとショッカー首領三世、その他の幹部怪人達と壇黎斗はその場から去っていく。
「後はネオ生命体が完成すれば計画は完璧……ヒーローの世界は私が滅亡させよう……」
(エボルト視点)
地獄の合宿から3日…
あの場にいた大半のケガ人とかは学校の近所の病院で入院中だ。
捜索活動も続けられたが牙竜と銃士が見つかることは無かった……
牙竜は恐らくあの時アークワンに殺されて……死体を持っていかれたのか……
あれから俺はずっと牙竜のことを察知できていない……
それに銃士と神様まで居なくなりやがって……
「あの…エボルトさん…」
「出久か……」
暫くは牙竜の実家で世話になりつつ雄英高校に滞在したりしてたんだが今日は八百万が目を覚ましたってことで元気な奴らでお見舞いに行くってことで病院に来ていた。
「皆さん、お揃いで……」
「いや、全員じゃねえよ……」
八百万の病室には既に"今来れる"クラスメイトが全員揃っていた。
だがそれは、肝試しの最中にB組連中共々原因不明の病気になってしまった耳郎と葉隠
合宿中に頭を強く打ちさっき目覚ましてお見舞いに来られた八百万……
そしてアークワンによって殺されて死体も確認できていない牙竜を除き、俺含むA組22人中18人だ。
そのことを表わす様な返しをした轟も荷が重かっただろうに……
「その……牙竜さんは……」
牙竜のことについて聞かれると場の雰囲気はより重くなってしまう。
俺と、出久の目の前でアイツはアークワンに……!
「アイツは、その……」
「殺された……」
爆豪が伝えようと口を開いたが途中で言葉が止まってしまった。
けど俺は説明を果たすべきだと思ったからその続きの言葉を言った。
「冗談…ですよね……?」
「いいや、本当だ。」
「そ、そんな……」
辛いことかもしれねえがしっかり伝えておかねえと……
それにこの事実は受け入れておかねえといけない…
「なあ、けど死体……見つかってねえんだろ?」
だがその重苦しい空気を上鳴の一言が切り裂いた。
「だって、B組の甲斐は行方不明扱いなんだろ?」
確かに上鳴の言う通り、銃士もあの場から見つからず行方不明として扱われているが……
「それは生死の判断ができなかったからそうなってるだけだ…俺は牙竜が殺られたところをしっかり見た。」
上鳴としては牙竜自身が見つかっていないから本当は行方不明で生きているんじゃないかって意見だっただろうが、そう思うことは俺にはできない……
アイツとは長い時間一緒にいて、離れた場所にいてもどこにいるかが大体わかる。
少なくとも生きてるなら俺はあいつの生命反応を感じ取れるはずだ……
けどそれができない……
「悔しいけど…俺はアイツが生きてるって保証はできない……」
「じゃあなんでアンタが生きてんだよ!?アンタ牙竜の個性なんだろ?アイツが死んだなら消えてるはずだろ!!?」
「おい、上鳴落ち着けって……」
「それは…エボルトさんが一時的に僕に寄生してるからだろ……」
出久が口にした答えは瀬呂の言葉通りに上鳴を落ち着けるのに十分だった。
「それに俺は仮面ライダーエボルに変身できるようになった頃から牙竜自身から独立していってたしな……」
俺が生きていることは牙竜が生きている証拠にもならない。
俺達はもうアイツを諦めるしか……
「けどよ、生きてるかもしれねえなら助けようぜ。」
切島の一言が場の空気を変えた。
出久、爆豪、轟の3人の目に闘志が宿った。
「でしたら私、先程ヒーローの皆様にもお話したのですが……」
そして切島の言葉に一番に応えたのは八百万だった。
「合宿での襲撃の際に現れました脳無に泡瀬さんのご協力でGPSを取り付けることができまして、その受信デバイスがこちらです。」
八百万の中にも未だ闘志は宿っていた。腕からデバイスを取り出してそれを俺に渡す。
「待つんだ君達!!これはプロに任せるべき案件!俺達生徒が出ていい舞台では無いんだ馬鹿者!!」
「分かってるよ!でも、ヴィランが来て牙竜達が戦ってるってのに…なんっも出来なかった!しなかった!ここで動かなきゃ俺ァ、ヒーローでも…男でもなくなっちまうんだよ!」
「飯田、切島、もう良い。分かってんよ…だから、静かにしろ。ここ病院だろうが」
助けに行きたい切島とルールを守るべきだという飯田の言い争いを爆豪が制する。
けど俺は……
「お前ら、行っても良いけど死ぬかもしれねえぞ、それでもいいのか?」
俺はせめてこいつ等には生きて欲しい。
死なないで欲しい、その思いを伝えることしかできない……
「わかってる、けどその覚悟は仮面ライダーになった地点でできている。」
だがその俺の言葉に応えた轟の言葉はアイツの覚悟を感じ取るのに十分だった。
「ふっ!ふざけるのも大概にしたまえ!!」
「待て、落ち着け」
怒鳴る飯田を障子が宥める。
「切島たちの気持ちもよく分かる。俺だって悔しい。だが、これは感情で動いて良い話じゃない」
感情で動いて良い話じゃない……
障子の言う通りだ。
「オールマイトに任せようよ…戦闘許可、もう解除されてるし」
「青山の言う通りだ…」
また場の雰囲気は暗くなる。けどこれ以上誰も失いたくないから…これでいいんだ…
けど悔しい……せめて俺だけでもアイツの仇を取ってやりてえ……
「皆、仲間を失ってショックなのよ。でも、冷静になりましょう。どれ程正当な感情であろうと、ルールを破る戦闘を行うと言うのなら……その行為はヴィランのそれと同じなのよ」
「ったく、クソ不味いコーヒーみたいな会話だぜ。」
蛙吹が切島達を諫める一言を言った後だった……
聞き覚えのある声が病室の中にいる全員の耳に入った。
「甘粕さんッ……!?」
(政信視点)
牙竜達の合宿が襲撃された後
俺はエボルト達に会うために牙竜の恋人が入院してるっていう病院に来てたんだがお見舞いに来ていた牙竜のクラスメイト連中が何やら暗い話した挙句に喧嘩を始めやがった。
「甘粕さんって…牙竜さんの職場体験先の……?」
「ああ、そうだ」
ベットの上で身を起こしている牙竜の恋人の問いに答えると俺はしけた連中に喝を入れる。
「オラエボルト!何相棒のテメエが牙竜のこと簡単に諦めてんだ!」
「……ッ!!」
エボルトが真っ先に生存を諦めてどうすんだって話だ。
それでアイツが喜ぶ訳ねえだろうが……
「で、飯田とそこの金髪!」
「「は、はい!」」
「牙竜のこと倒した相手何だろ?普通のプロヒーローじゃ勝てねえだろ、何でもかんでも大人に任せればいいってもんじゃねえだろ。」
こいつ等アイツの仲間なんだったらとっとと気付きやがれよ……
牙竜はオールマイトを優に超えた実力持ってるってことをよ……
「Oh...」
「で、ですが!一体どうすれば……」
「決まってんだろ、敵が怪人なら仮面ライダーが出陣するしかねえだろ。」
「……」
飯田達反対していた奴らは口を閉ざし、ライダー変身者と思われる奴らは自身の胸に手を当てている。
「であと、そこの緑髪、」
「ケ、ケロ……」
「お前さっき戦う覚悟決めた奴らのことヴィラン呼ばわりしてただろ」
「……!!」
この蛙みたいな奴に関してはよく知らねえけど言うべきことは言っておく……
「確かにルールを破んなければ正しい、けどルールを守ったか破ったかなんてモン、ヒーローの価値基準を測る物差しに相応しいか?」
「そ、それは……」
「ヒーローにとって一番大事なことってのは、ルールを守る精神じゃなくて誰かを助けるって気持ちじゃないのか?」
そう言うと蛙女子はハッとした顔をする。
「プロヒーローの俺がこんなこと言っていいのか分かんねえけどルールばっか守ってる連中よりもヴィジランテの方がよっぽどヒーローだ。こいつらの方が正義だ……ルールに縛られてそのことを忘れてるんじゃねえ……」
「そうね、あなたの言う通りだわ。切島ちゃん、皆、酷いこと言ってごめんなさい。」
分かってくれたのならそれでいいが……
「気にすんなよ、梅雨ちゃん!」
さて、そろそろ本題に入るか。
「とりあえず"世界の破壊者"って人から聞いた情報だ。牙竜は生きてる。」
ここに来る前、俺の事務所にまた訪れていた世界の破壊者こと門矢士からある程度の情報は聞いていた。
そしてそのことを話すと驚きの表情を浮かべる奴や安堵の表情を見せる奴らがいたが……
「それは本当か!?」
誰よりも嬉しそうに事実を確認してきたのはエボルトだった。
「ああ、けど危険な状態だったから今は別世界に送ってそこで回復してもらってるそうだ。暫くはショッカーから隠れれてるそうだ。」
なんかビルドの世界に送ったとか言ってたがまあとにかく無事なのは確かだ。
それを聞いてエボルトも安心はしているようだが……
「けど、銃士は捕らえられちまったみてえだな」
けどもう一人の仮面ライダーの銃士達はショッカーに捕まったらしい……
「だったら俺が助けに行く。」
「ああ、とっとと着いてこい。」
漸くエボルトもやる気が戻ったな。
「ってことで確か緑谷、爆豪、轟の3人が仮面ライダーに変身できるんだったな。」
「は、はい」
仮面ライダー変身者のことは教えてもらってるからそいつら3人の顔を見る。
「行くぞ、"助けに行く"んだろ?あいつらのこと」
「はい!」
「ああ、」
「当たり前だ。」
ライダー変身者の3人が俺の目を見て誘いに応えた。
「し、しかしプロヒーローのあなたの許可があるとはいえそんなことッ……」
「甘粕さんからの許可だけじゃないぞ。天哉」
しかしそれでもまだこの違法行為に飯田は不満を露にするが、遅れて到着した俺の同業者を見た瞬間愕然とした表情を見せる。
「に、兄さん!?」
そう、部屋にやってきたのはコイツの兄である飯田天晴、ヒーロー名インゲニウムだった。
(3人称視点)
「な、なんで兄さんまで!?」
「雄英と門矢士って人に頼まれたんだ。」
そう言いながら天晴が懐から出したグレイブバックルを見せる。
「この事態を打破するには仮面ライダーの力が必要不可欠、けどプロヒーローで変身できるのは俺とそこの甘粕さんだけだ。」
「ってことで生徒達にも協力を頼みに来たってことだ。なんかあったら俺達大人が責任を取る。」
ショッカーの怪人と渡り合うことができるプロヒーローはほんの一握り、彼らだけで戦うよりも強力な仮面ライダーの力も借りることで勝利には近づく。
そう確信した雄英の根津校長は
「これは雄英が黎斗君から預かったベルトさ。君が使うといいのさ」
と言い、門矢士から受け取ったケルベロスのカードで黎斗が完成させ、雄英に収められていたグレイブバックルを早速プロヒーローのインゲニウムに譲渡した。
「この件はお前らの担任からも許可をもらってる。けどアイツはメディアとの戦いをしないといけねえ、俺達は俺達の戦いをする。着いてこい」
そう言うと甘粕と天晴が病室を出ようとする。
「ああ、勿論だ。」
覚悟は決まった、エボルト、出久、爆豪、轟も戦いに行くために病室の外に出ようとする。
「だったら俺も!」
「私も行きますわ」
さらに切島と八百万もそれに追従しようとするが
「ライダー変身者以外はここで待ってろ!」
甘粕はそれを拒否する。
「けど俺は…!」
「お前たちはアイツがいつでも帰ってこれるように準備してやってくれないか……」
甘粕の中で切島の熱意はよく分かっていたが、流石に変身者以外を連れていくことはできない。
それは犠牲を増やすリスクを伴っているからだ。
「特に八百万、お前は牙竜にとって大事な人間だ。ここで待ってアイツを安心させてやってくれ」
「わかりましたわ、」
ライダー変身者以外の生徒達は戦いにはいかず見守ることになり、変身者は改めて戦いに赴く……
「兄さん!皆!」
その背中に天哉が声を掛ける。
「必ず勝ってください!」
「おう!」
天晴が天哉の激励に応えるように親指を立てて6人の戦士達が戦いへの一歩を踏み出した。
オリキャラの甘粕さん主役回になりましたね~
だがゴッドマキシマムゲンムがショッカー側に!?
それと超スーパーヒーロー大戦の要素も入れてみました。
ゲーム内の怪人を使った大規模な再生怪人作成でございます。
ではまた次回お楽しみに~